【スラムダンク】アニメが打ち切りになった理由は？最終回の内容も

スラムダンクが打ち切りになった理由についてまとめていくその前に、まずはそもそもスラムダンクとはどんな作品なのかについてまとめていきます。スラムダンクの概要とあらすじを確認していくのに併せ、近年世間を賑わせている劇場版スラムダンクについても詳しく解説していきます。

スラムダンクは井上雄彦によって週刊少年ジャンプに連載されている漫画作品です。1990年より連載が開始されると惹きこまれる作画力やバスケを通じて躍動するキャラクターたちが人気を集め、累計発行部数が1億を突破しバスケ漫画の金字塔と呼ばれるまでになりました。ですが、本作は唐突に打ち切りが発表され、インターハイトーナメントの途中で最終回を迎えました。

1996年6月にて連載が打ち切りになったスラムダンクでしたが、それから16年の時を経て2022年にスラムダンクの劇場映画の公開が発表されました。映画タイトルは『THE FIRST SLAM DUNK』。原作者の井上雄彦が監督・脚本を務める本作は2022年12月3日に公開が予定されています。

神奈川県の湘北高校に入学した桜木花道はリーゼントの髪を見て分かる通りの不良児でした。そんな桜木はある日、赤木晴子という女性に廊下で話しかけられるとバスケ部に入らないかと勧誘を受けます。可愛い見た目に一目惚れしてしまい初心者ながら入部を決意。ですがそのバスケ部に流川楓という天才プレイヤーがいると晴子がその人に惚れていることを知ります。それが気に食わなかった桜木は流川を超えてやろうと特訓を始め、徐々に秘められていたバスケの才能が目覚めていくのでした。

ここからはスラムダンクのアニメと漫画が打ち切りになった理由についてまとめていきます。ジャンプ漫画の中でも一際大きな人気を集めていたスラムダンク。その終わり方はまさかの打ち切りであると、ファンからは悲しみ惜しむ声が多く寄せられました。なぜスラムダンクは打ち切りになってしまったのか、その理由をアニメと漫画それぞれに分けて見ていきます。

スラムダンクのアニメ版は原作の最後まで放送されておらず、単行本22巻の内容までしか描かれていません。その内容をおらさいしておくと、翔陽と陵南の合同チームと湘北が練習試合をするというものでした。その後のインターハイ編は放送されずに終わってしまったわけですが、打ち切りになってしまったのには以下の2つの理由が考えられます。

スラムダンクがテレビで放送されていた頃、裏番組に『筋肉番付』というバラエティ番組がスタートしました。当時はお笑いブームが流行っていたこともあり、世間はスラムダンクよりも筋肉番付を視聴するようになりました。実際にスラムダンクの視聴率は約8％下がったというデータもあります。

アニメ最終回までの5話分はオリジナルストーリーが展開されていましたが、このことから当時の製作陣がアニメの引き伸ばしを考えていたのではという考察がされています。元々アニメのオリジナルストーリーは原作に追いつかないための迂回ルートとも捉えられ、中だるみしてしまうことも他作品でしばしば見られます。もしかしたら、当時の製作陣は引き伸ばしについて話し合いを重ね、その結果打ち切りという終わり方を選んだのかもしれません。

アニメのみならずスラムダンクは原作漫画でも打ち切りという形で物語が終了しています。そうなってしまった理由には、作者の作品に対するある思いや版権でのトラブルなどが関係していると考えられています。

スラムダンク作者である井上先生は、インターハイの組み合わせを作った時点で山王戦が最後だと決めていたそうです。井上先生にとってスラムダンクは最高の試合で最後を迎えたいと思っていた反面、編集部としては当然インターハイの最後まで描いてほしいと反対されたことでしょう。作者と編集部の間にすれ違いが発生したために、スラムダンクが打ち切りになったという説が一番有力なものになっています。

他にもゲームなどの版権を巡るトラブルなどもあったそうです。当時、桜木たちが敗北せずもっと勝ち進む予定だったところに作者と編集部が衝突し、ゲームの版権などにトラブルも発生。それを見た集英社の人が「もう連載をやめてしまえ」と鶴の一声を発したから終了したと言われています。これはあくまで噂話ではありますが、集英社から何かしら言われた部分があったのかもしれません。

ここからはスラムダンクのアニメと漫画の最終回についてまとめていきます。唐突な打ち切りにより大きな話題と困惑を呼んだスラムダンクでしたが、その終わり方はそれぞれどのようなものだったのでしょう。ここでは最終回の内容について紹介していきます。

アニメ版スラムダンクの最終回は湘北バスケ部対翔陽と陵南混合チームの練習試合が展開されました。合宿の頃からずっとシュート練習をしていた桜木花道は、その練習試合でやっとシュートを決めてみせ、最後はサブタイトルにある『栄光のスラムダンク』を決めて逆転勝利を収めます。そして最後は「これから全国大会だ！」と意気込んだところでエンディングが流れました。

漫画版スラムダンクは単行本31巻に最終回が掲載されています。アニメ版の最終回は単行本22巻の終わりまでの内容であり、それ以降の巻からはインターハイ編を見ることができます。なお、スラムダンク完全版は全24巻、新装再編版は全20巻まで刊行されています。

漫画版では湘北と山王工業がインターハイ2回戦で激突し、絶対王者相手に湘北は逆転勝利を果たします。奇跡のような勝利にチーム全員の昂りは有頂天に達し、その勢いのまま3回戦も勝利するのではないかと思われました。しかし、山王戦で全てを出しつくした湘北は3回戦で嘘のようにボロ負けをします。そして、桜木は背中の治療のためにリハビリを続け、湘北バスケ部は宮城がキャプテンとなり新たな挑戦が始まるという形で終わりを迎えました。

ここからはスラムダンク最終回のその後についてまとめていきます。スラムダンクは最終回が描かれて以降、続編が描かれることがありませんでしたが、作者の残した『あれから10日後』から桜木たちのその後が垣間見えたり、熱狂的なファンによる考察などがネット上で盛り上がったりしていました。ここでは実際にそれらの内容を紹介していきます。

2004年3月に、作者の井上先生は廃校となった神奈川県立三崎高校を訪れると各教室の黒板に登場人物たちの10日後を描きました。そこには、髪が少し伸びた桜木花道が赤木晴子と文通するシーンが描かれており、晴子は笑みをこぼしながら文を読み進めて、マネージャーとして応援のメッセージを返してあげているものでした。

ネット上ではしばしば赤木晴子と流川楓の関係について考察されています。流川が好きな晴子の恋が発展してもいいだろうという意見がある反面、バスケしか考えてない流川が晴子に振り向くとも思い難いという意見も出ています。実際に流川は晴子の想いに興味がなく態度や対応も常に冷めたものでした。晴子の方も初期の頃よりかは落ち着いているように見えるので2人が交際する未来は考えにくそうです。

桜木と晴子は話がよく合い相性の良さを感じられますが、晴子が桜木に恋心を抱く場面は微塵も描かれていませんでした。『あれから10日後』でも恋愛を示唆するような内容は描かれておらず、すぐに関係が発展することはなさそうです。ただし、桜木は未だ晴子一筋であるため、今後も強くアタックを仕掛け続けていったり、試合で流川以上の活躍をしてみせたりすれば可能性が生まれるかもしれません。

これまでスラムダンクの打ち切りに関する情報をまとめてきました。アニメ版に関しては原作漫画の途中までという中途半端な終わり方をしたわけですが、その事実に対してファンたちはどのように感じているのでしょうか？ここではアニメ版スラムダンクに対する世間での評判や人気について、実際にネット上に寄せられている感想から確かめていきます。

スラムダンクが青春だったと語る人がいるように、当時スラムダンクにハマっていた人はとても多くいました。オタクの人たちでもバスケ漫画の頂点はスラムダンクだろうと言われているほど評価が高く、スラムダンクをきっかけにバスケを始めたという人も見受けられました。

スラムダンクの打ち切り理由を知った人の中では、それでよかったと思う人ともっと続けてほしかったという人とで意見が割れているようでした。まだまだ勢いが残っていたのにもったいないと感じる反面、そこで終わらせたからこそ現代でも語られる伝説になったという考え方もできるでしょう。

アニメ打ち切りから時を超え、現代になって山王戦が映画化すると発表された時は大勢のファンから反応が寄せられていました。劇場でどのような出来栄えになるのか期待する声が多く見られる中、映画タイトルに『first』とついていることから次もあるのでは？と考察する人もいました。

大勢のファンがスラムダンクに魅了され、本作品からバスケに興味を持ったという人も多く生まれた革命的な作品だっただけに、打ち切りになった時はファンや業界人から残念に思う声が多く上がりました。ですが、現在は念願かなって劇場映画化が決定しています。ここから再びスラムダンクの勢いが再熱することを期待したいところです。