青春アニメのおすすめ作品を紹介！胸が熱くなる名シーンや恋愛ものまで

『俺物語！！』は、角刈りで巨漢の高校生・剛田猛男（ごうだ・たけお）と、美少女・大和凛子（やまと・りんこ）による恋愛ストーリーです。猛男は幼馴染の砂川（すなかわ）をはじめとする男友達からは人望があるものの、女子からは全くモテませんでした。そんな猛男に痴漢から助けられた大和はすっかり惚れ込み、2人はでこぼこカップルとなります。総じて登場人物の人柄がよく、随所で猛男のギャグが冴え渡っており、ノンストレスで読めるおすすめ作品です。

『やはり俺の恋愛ラブコメはまちがっている。』は、略して『俺ガイル』とも呼ばれ親しまれている青春アニメです。友達を作らない卑屈な”ぼっち”の主人公・比企谷八幡（ひきがや・はちまん）は、強制的に「奉仕部」に入部させられ、雪ノ下雪乃（ゆきのした・ゆきの）と由比ヶ浜結衣（ゆいがはま・ゆい）と共に様々な依頼を解決していきます。八幡と可愛いヒロインたちによる恋愛模様、繰り広げられる駆け引きが注目のポイントです。

『ToLOVEる』は2000年代後半の週刊少年ジャンプを代表する恋愛コメディです。主人公の男子高校生・梨斗（りと）、「デビルーク星」の王女ララ、梨斗の幼馴染・春菜の三角関係を描いています。お色気要素たっぷりのやや刺激の強い内容ですが、登場する女子たちがとにかく可愛く、男性ファンの多い作品です。

『フルーツバスケット』は、「フルバ」の愛称で親しまれている恋愛作品です。母を亡くした主人公の透は、山にテントを張って生活していましたが、土砂崩れにより草摩（そうま）家に居候することになりました。そこで透は草摩家の”十二支の呪い”を知り、猫に憑かれ差別を受けていた夾（きょう）をはじめとする草摩の人間と関係を深めていきます。ファンタジー要素がありながら情緒に溢れた作品で、「読むと優しい気持ちになれる」と人気の名作です。

新海誠監督による『言の葉の庭』は、15歳の男子高校生と27歳の女性の繊細な恋愛模様を描いた作品です。靴職人を志す孝雄は、雨の日に学校をサボって庭園に足を運んだ時に雪野と出会いました。2人は雨の中ベンチの下で、静かに関係を深めていきます。雨の庭園の美しさには目を見張るものがあり、たった46分の映像ですが非常に満足度があります。短時間でも心が洗われる名作で、忙しい人にもおすすめです。

『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』は、人気シリーズ『青ブタ野郎』の一つで、自分が嫌になる・人目が気になって仕方がないといった「思春期症候群」をめぐるストーリーです。主人公の咲太（さくた）は野生のバニーガール・麻衣をはじめとする少女とたちと関わりながら、思春期症候群の謎に向き合っていきます。「タイトルの印象と実際の内容にギャップがあるアニメ」とも言われている作品です。

『かぐや様は告らせたい？～天才たちの恋愛頭脳戦～』は、高校生の男女が繰り広げる恋愛の駆け引きを描いた青春アニメです。生徒会の副会長・かぐやと会長・白銀（しろがね）は相思相愛ながら、プライドの高さゆえ告白できずにいました。そして「いかにして相手に告白させるか？」と思考を張り巡らせ、様々な作戦を実行していきます。本来頭の良い2人が、お世辞にも賢いとは言えない頭脳戦を繰り広げていくのが本作の注目ポイントです。

『天気の子』は新海誠監督によるアニメ映画です。主人公の男子高校生・帆高（ほだか）は家出をし、離島から上京してオカルトライターになります。そこで出会った少女・陽菜（ひな）は、天気を快晴にできるという力の持ち主でした。2人はこの不思議な力を利用して仕事を始めるのですが、最後の仕事を終えた時「天気の巫女」としての宿命が陽菜を襲います。東京は舞台となっており、「知っている場所が登場しテンションが上がった」という人も多かったようです。

12位のおすすめ青春アニメは『心が叫びたがっているんだ。』です。主人公の順はある失言をきっかけに、喋ることができなくなってしまいます。高校生になり「地域ふれあい会実行委員」を任されてしまった順は、関わり合いのない3人と共に活動することになりました。順はそんな3人とボディーランゲージや筆談で何とかコミュニケーションをとろうとしていきます。”言葉”がテーマとなっおり、その重みや威力について考えさせられる名作です。

『五等分の花嫁』は、ハーレム系の恋愛コメディです。物語は結婚式を迎えた主人公・風太郎（ふうたろう）の回想シーンから始まります。貧乏男子高校生だった彼は、富豪である中野家の5つ子の家庭教師を務めることになりました。冒頭で風太郎と結婚する花嫁はこの5つ子のうちの1人であり、そこに至るまでのラブコメを描いています。最初に結末を用意するという珍しい手法をとっており、「その相手が5人のうち誰になるか」と予想を楽しむのが本作の醍醐味です。

『からかい上手の高木さん』は、高木さんのからかいに翻弄される西片と、そんな西片の仕返しを軽くあしらってしまう高木さんによる青春アニメです。いつも「もう一歩」のところで引いていく高木さんの距離感が絶妙で、何とも言えない歯痒さに特徴があります。本作は中学時代を描いていますが、2人が結婚した未来を描いた「からかい上手の（元）高木さん」も名作で、大人になっても高木さんのからかいは健在のようです。

『聲（こえ）の形』は、主人公・翔也と聴覚障害を持つ硝子（しょうこ）の恋愛模様を描く青春アニメです。2人は小学時代の同級生でしたが、翔也はうまく言葉のやり取りができない硝子を虐めてしまいます。このいじめにより非難を浴びた翔也は逆にクラスで虐められるようになり、和解しないまま硝子は転校してしまいました。高校生になった翔也は自殺を考えるほど追い詰められていましたが、そんな折に硝子と再会し、2人は小学生時代とは違う関係を築いていきます。

『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。』は、幼馴染の「めんま」の死をきっかけに離れ離れになってしまった友達グループが、再び絆を結んでいく青春アニメです。かつてグループのリーダーだった「じんたん」は、めんまの幽霊が見えるようになり、彼女自身も忘れてしまった”願い”を叶えるために再び友達グループを集めます。めんまの願いをめぐって皆が絆を取り戻していく姿、そして願いを叶えためんまの最後のシーンには多くの視聴者が泣かされました。

『ReLIFE』は高校を舞台としていますが、主人公は27歳の社会人です。前職をたった3ヶ月で退職した海崎新太（かいざき・あらた）は、キャリアも経験も浅く転職に難儀していました。そんな新太の前に現れた「リライフ研究所」の夜明了（よあけ・りょう）は、社会復帰の支援として新太に1年間の高校生活を送らせることにします。本作は「懐かしむ青春アニメ」ではなく「大人が当事者として楽しめる青春アニメ」となっており、働く大人におすすめされている作品です。

『耳をすませば』は、言わずと知れた宮崎駿によるジブリ作品です。本が好きな月島雫（つきしま・しずく）は、図書館の貸し出しカードで度々目にする天沢聖司（あまさわ・せいじ）に想いを馳せるようになります。そして実際に知り合った彼は、「バイオリン職人になる」という夢を抱く少年でした。夢に向かって突き進む聖司に感化された雫は、自分も小説を書くことにチャレンジします。恋愛を描きながら、思春期に抱く将来への期待や不安も見事に表現した作品です。

細田守監督による『時をかける少女』は、タイムリープを描いた青春アニメです。ごく普通の女子高校生・真琴は、自転車のブレーキが効かなくなり、そのまま電車に衝突しそうになります。そこで不思議な感覚に見舞われ、気がつくとそこは少し時間が巻き戻った世界でした。タイムループの力を知った真琴は、過去をやり直していきますが、やがて男友達の千昭（ちあき）によって真実を知ることになります。その結末には「涙なしに見られない」と感動の声が集まっていました。

『君の名は』は、高校生の男女が互いに入れ替わってしまう物語です。田舎の女子高生・三葉（みつば）は東京の男子高校生になる夢を見ます。一方、東京の男子高校生・瀧（たき）は田舎の女子高校生になる夢を見ました。やがて2人は本当に体が入れ替わっていることに気がつき、入れ替わりを通じながら仲を深めていきます。ちなみに本作の主題歌となったRADWINPSの『前前前世』は、映画本編に引けを取らない名曲として知られています。

『四月は君の嘘』の主人公は、中学生ピアニストの有馬公生（ありま・こうせい）です。母を失ったショックでピアノの音が聞こえなくなってしまった公生は、ある日ヴァイオリニストの宮園（みやぞの）かをりと出逢いました。かをりとの出会いをきっかけにピアノを再開した公生は、かをりとも関係を深めていきます。しかし病気を抱えるかをりには、残された時間がわずかしかありません。感動のストーリー展開、音楽描写ともに高く評価されている名作です。

『君に届け』は平成を代表する名作恋愛物語です。爽子（さわこ）は黒髪ロングで色白な見た目から「貞子」と呼ばれていました。そんな爽子に歩み寄ったのは、明るくいつもクラスの中心にいる風早（かぜはや）です。2人の恋愛模様を主軸に置きながら、友達関係、周囲の恋愛事情、進路など高校生活の悲喜こもごもを描いています。”爽やか”を具現化したような作品と評されており、正統派青春ストーリーを味わいたい人におすすめです。

『とらドラ！』の主人公・高須竜児（たかす・りゅうじ）は、目つきの悪さから誤解を受け怖がられていますが、根は真面目な優等生です。高校2年になった竜児は、お転婆な女子・大河（たいが）と出逢いました。2人にはそれぞれ想いを寄せる人物がおり、互いに好きな相手と結ばれるために協力関係を結びますが、徐々に気持ちは揺れ動いていきます。ちなみにこのアニメのタイトルは、大河（タイガー＝とら）・竜児（ドラゴン）が由来となっています。

20位の『ラブオールプレー』は、バドミントンに青春を捧げる男子高校生を描いた物語です。しっかりした指導者のいないバドミントン部で練習していた水嶋亮（みずしま・りょう）は海老原監督の誘いを受け、猛勉強の末横浜湊高校に入学します。本作はスポーツの中でもほとんど扱われることのなかったバドミントンにスポットを当てたことで話題になりました。また、海老原監督や湊高校の選手は、横浜高校の実在人物をモデルとしているそうです。

『ツルネ ―風舞高校弓道部―』は弓道を取り扱った作品です。主人公の鳴宮湊（なるみや・みなと）は、早気（はやけ：弓道におけるイップスの一種）が原因で小学時代より続けていた弓道から離れていました。ところが「夜多の森弓道場」で出会った滝川の弓道に魅せられて再び弓道への熱意を燃やし、高校で弓道を再開します。動き、音、キャラの表情などで弓道独特の緊張感をきめ細やかに再現しており、そのアニメーションが非常に美しいと話題になりました。

『DAYS』は弱気でスポーツ音痴な主人公・柄本（つかもと）つくしが、友達となった風間陣（かざま・じん）とのフットサルをきっかけに聖蹟高校サッカー部へ入部し、全国制覇を目指していく青春アニメです。初心者のつくしは、当初は何もできずチームメイトから疎まれますが、直向きな努力によってどんどん力をつけ、チームになくてはならない存在として成長を遂げていきます。母、友達、先輩との絆によって、つくしが強くなっていく姿が描かれた感動の名作です。

『灼熱カバディ』は、日本ではまだマイナースポーツであるカバディを取り上げた青春アニメです。主人公の宵越竜哉（よいごし・たつや）は中学時代は有名なサッカー選手でしたが、高校ではとある”賭け”に負けたのをきっかけにカバディ部に入部することになりました。当初カバディを見下していた宵越ですが、練習を重ねるうちにカバディに魅せられ、夢中になっていきます。この作品の影響を受け、日本でのカバディの競技人口は確実に増えているようです。

『おおきく振りかぶって』は、中学時代祖父のコネでエース投手を務めていた三橋廉（みはし・れん）が、西浦高校の新設野球部で才能を見出され活躍する物語です。キャッチャーの阿部は、遅くとも精密なコントロールを持つ三橋とバッテリーを組み、三橋の良さを最大限に生かしたリードで三橋に自信を持たせていきます。日常の男子高校生らしい素朴なやり取りや、保護者同士のコミュニケーションなど、野球以外のシーンもリアリティに溢れているのが魅力の作品です。

『アイシールド21』は、アメフトを扱ったスポーツアニメです。小心者の小早川瀬那（こばやかわ・せな）は、足の速さだけが取り柄でした。その俊足に目をつけた蛭魔妖一（ひるま・よういち）は、正体を隠し「アイシールド21」の名で試合に出ることを命じます。個性的なキャラや、アメフトという珍しい題材を扱ったことで非常に強いインパクトを残した作品です。そして何より原作漫画の作画クオリティの高さが有名で、未読の人はぜひ一読することをおすすめします。

『あひるの空』は、不良の巣窟である九頭龍高校（通称：クズ高）を舞台としたバスケアニメです。車谷空（くるまたに・そら）は149cmと小柄ながらも、母親との約束を果たすためバスケ部に入部します。当初は不良ばかりで練習どころではなかったバスケ部ですが、空に感化され徐々にバスケへの熱意が芽生え始めていきます。本作はいじめや部内トラブル、恋愛、家庭問題など高校生を取り巻く環境が見事に描かれた青春アニメとして、14位となりました。

13位は野球漫画『バッテリー』です。センス抜群のピッチャー原田は田舎の中学に転校し、キャッチャーの永倉と運命の出会いを果たしました。バッテリーを組んだ2人は、不器用ながらも互いに歩み寄っていこうとします。2人のすれ違いや成長だけでなく、大人本位の事情や周囲の反感などに揉まれる姿が描かれており、思い通りにならない青春時代のもどかしさを思い起こさせてくれる作品です。

『はじめの一歩』は、ボクシングを題材とした青春アニメです。いじめられっ子の幕之内一歩（まくのうち・いっぽ）はプロボクサー鷹村守（たかむら・まもる）との出会いが発端でボクシングジムに入門します。そして「強いとは何か」と問いながら、ボクサーとしても人間としても成長を遂げていくストーリーです。一歩のひたむきさ・試合展開の熱さなどはまさに青春そのもので、往年の名作として12位にランクインしました。

11位の『MAJOR』は、茂野吾郎（しげの・ごろう）の人生をテーマにした野球アニメです。父を亡くした幼少期から始まり、小中高生時代、プロ時代を描き、現在は『MAJOR 2nd』にて息子の成長物語が繰り広げられています。熱い人間ドラマが魅力の作品で、大谷翔平選手を始めとする現役野球選手にも大勢の愛読者がいるそうです。吾郎は類稀なる才能の持ち主ですが、聖秀高校時代には野球部の立ち上げからスタートするなど、泥臭い青春を送っているキャラです。

10位『テニスの王子様』は、主人公・越前リョーマ（えちぜん・りょーま）を始めとする中学生テニスプレイヤー達が、超次元的な試合を繰り広げるアニメです。現実世界ではあり得ない技の応酬、中学生らしからぬ大人びた男子キャラが魅力の作品で、もはや「テニスでもなければ、中学生でもない」と言われています。また、キャラソン、2.5次元ミュージカル、声優によるコンサートなどの文化の草分けとなった伝説の作品でもあります。

『Free！』は、七瀬遙（ななせ・はるか）が幼馴染の橘真琴（たちばな・まこと）・葉月渚（はづき・なぎさ）と再会し水泳部を立ち上げる物語です。そこにかつて仲間だった松岡凛（まつおか・りん）、陸上部の竜ヶ崎怜（りゅうがざき・れい）、凛の妹でマネージャーの江（ごう）が加わり、チームとなって大会優勝を目指していきます。京都アニメーションが手掛ける本作は、筋肉美や瑞々しく透明感のある作画が好評を博し、9位となりました。

『アオアシ！』は、田舎のサッカー少年・青井葦人（あおい・あしと）が元プロの福田からスカウトを受け、プロデビューを見据えて成長していく物語です。活躍の場は部活動ではなくユース（Jリーグ下部組織）であり、入団試験を受けて入った葦人はジュニアユース上がりの優秀選手たちから洗礼を受け、最初の壁に突き当たります。試合や人間関係の面白さもさることながら、「若手の育成」「マネジメント」と言った大人目線でも楽しめる作品です。

『キャプテン翼』は、”ボールは友達”を謳うサッカー少年・大空翼（おおぞら・つばさ）が、プロのサッカー選手として世界に羽ばたいていく人生を描いた漫画です。本作はストーリー展開が明るく、全体的に爽やかな内容であることで好感を持たれています。また、「オーバーヘッドキック」や「スカイラブハリケーン」といった華麗な必殺技が存在し、これは昨今の超次元的スポーツ漫画のルーツになったとも言われており、スポーツアニメを語る上では欠かせない名作です。

6位は正統派野球アニメ『ダイヤのA』です。主人公の沢村栄純（さわむら・えいじゅん）は弱小野球部に所属していました。しかし受験を機に東京の青道高校からスカウトを受け、見学の際に高校生キャッチャーの御幸一也（みゆき・かずや）にボールを受けてもらったことをきっかけに入学を決意します。実在の選手のフォームなどを意識した本格的野球漫画でありながら、キャラ一人一人の葛藤なども繊細に描いた作品です。

『黒子のバスケ』の主人公は、帝光中バスケ部「キセキの世代」にいた幻の6人目・黒子テツヤ（くろこ・てつや）です。誠凛高校に入学した黒子は、自身の影の薄さを利用した「ミス・ディレクション」を活かし、火神（かがみ）と組んで全国制覇を目指していきます。本作の面白いポイントは「主人公の存在感の薄さ」です。体格には恵まれず、華麗な技や運動能力も皆無でありながら、いかに他の「キセキの世代」を攻略していくかという点が見所となっています。

4位の『ブルーロック』は高校生サッカー選手を描いてはいますが、舞台が学校ではありません。全国から「青い監獄（ブルーロック）」に高校生FWを集め、その中から日本代表を世界1に導くストライカーを生み出すため、ふるいにかけていく物語です。主人公・潔世一（いさぎ・よいち）は、そこで自らの才能とエゴに磨きをかけていきます。”全国制覇”を目指す物語が多い中、本作はその先のステージを描いており、またその描き方も斬新であることで注目されています。

『弱虫ペダル』はアニメオタクの小野田坂道（おのだ・さかみち）が総北高校自転車競技部に入部し、全国制覇を目指す青春アニメです。自宅（千葉）から秋葉原まで自転車で通っていた小野田は、学校前の急勾配の坂をものともせず鼻歌まじりに登っていました。その姿に並々ならぬ才能を感じた今泉のスカウトによって、小野田は本格的に競技を始めることになります。スポーツアニメの中でも珍しくロードレースを扱った作品として注目を浴び、第3位となりました。

『ハイキュー！！』は、男子高校バレーがテーマとなっています。「小さな巨人」に憧れる日向翔陽（ひなた・しょうよう）と、「コート上の王様」と呼ばれる影山飛雄（かげやま・とびお）が衝突しながらも共に全国制覇を目指していくストーリーです。「バレー経験者が唸るほどリアリティがある」と評価されており、バレー本来の面白さを遺憾無く味わえる作品です。試合描写の緻密さ・親しみやすさが評価され、スポーツジャンルの名作2位にランクインしました。

『スラムダンク』はバスケに打ち込む高校生を描いた青春アニメです。札付きのワルとして有名だった桜木花道（さくらぎ・はなみち）は、一目惚れした晴子（はるこ）の誘いでバスケを始めました。そして猛練習や試合を重ねていく中でどんどんバスケにのめり込み、バスケット選手として成長していきます。「バスケットボール漫画の金字塔」と呼ばれる本作品は、あらゆるスポーツを題材とした青春アニメの中でも随一の名作と認められ、1位となりました。

『咲ーsakiー』の舞台は、高校の麻雀部です。主人公の咲は、離れて暮らしている天才雀士の姉・照に会うため、全国麻雀大会に出るべく麻雀部に入部します。「麻雀」と「女子高校生」という、一見トリッキーな組み合わせが話題を呼んだ本作は、とにかく気合の入った対局シーンが見どころです。アニメでは手書きとCGを巧みに組み合わせています。また実写版の評価も良く、「キャラの再現度がとにかく高い」と原作・アニメファンからもおすすめされています。

『TARI TARI』は、合唱部とバドミント部が一体化された「合唱バドミントン部」を描いた斬新な青春アニメです。主人公の来夏（こなつ）は歌が大好きですが、高校生になって入部した声楽部は思い描いていたものではなく、自分の歌が歌えませんでした。そこで元音楽科の和奏（わかな）を始めとする友達と協力して「合唱バドミントン部」を発起します。音楽にかける思いや、友達同士の絆にスポットを当てた作品です。

『ゆるゆり』の舞台は、七森中「ごらく部」です。主人公のあかりは、一学年上の友達・京子と結衣の所属するごらく部に入部しました。活動内容は「好きなことをやって遊ぶ」というものです。やや百合っぽさを感じさせる内容ですが、日常風景やギャグを中心とした作品となっています。部活をテーマにした作品では部員たちのストイックな姿が描かれることが多い中、ゆるゆりはとにかく活動内容が「ゆるい」のが特徴です。

『恋する小惑星（アステロイド）』は、高校の地学部をテーマにしています。主人公のみらは、幼少期にキャンプ場でアオという少年と出逢います。友達となった2人はその時一緒に星を眺め、「将来、一緒に新しい小惑星を見つけよう」と約束し別れました。高校生になったみおは天文部への入部を希望しますが、天文部は地学部に変更されていました。そして、そこでかつて星の下で約束した相手・アオと再開を果たしますが、そこでアオは女子だったことが判明します。

『坂道のアポロン』は、ジャズに夢中になる高校生を描いた青春アニメです。クラシックピアノが得意な薫は、父の死を機に長崎の親戚の家へ越してきます。家でも新しい学校でも居心地の悪い思いをしていた薫ですが、クラスメイトである律子、千太郎との出会いをきっかけにジャズの扉を叩くことになりました。迫力あるジャズシーンに加え、千太郎との友達関係、律子との恋愛関係も注目のポイントです。

『バクマン。』は高い画力を持つ真城最高（ましろ・もりたか）と類稀なる文才の持ち主・高木秋人（たかぎ・あきと）がタッグを組み、プロの漫画家を目指していくストーリーです。舞台は部活ではありませんが、漫画に青春をかける2人の物語が第5位となりました。夢を追う2人の姿はスポ根に負けず劣らず熱く、漫画執筆の裏で揺れ動く恋愛模様も楽しめる作品です。

『ちはやふる』は競技かるたをテーマにした名作です。主人公の千早（ちはや）は、「姉が日本一のモデルになる」ことを夢見ていましたが、転校生の新（あらた）に「自分自身で達成する夢を持つべき」と諭されました。そんな新は「競技かるたの名人になる」という夢を持っており、新の戦う姿に感化された千早は、幼馴染の太一（たいち）と共にかるたを始めます。「ちはやふるはスポーツ漫画」とも言われるほどの、熱い試合展開は必見です。

『氷菓』の舞台となるのは、神山高校で廃部寸前となった「古典部」です。古典部に入部した「省エネ主義者」の折木奉太郎（おれき・ほうたろう）は、仲間と共に学園の謎を解き明かしていきます。言わば「殺人のないミステリー」であり、作中で起こる事件は小さな出来事です。しかし折木は、そんな日常に潜む些細な”不思議”に独自の視点で向き合い、洞察力を駆使して謎を解いていきます。

『けいおん！』は、軽音楽部で活躍する女子高生バンドを描いた青春アニメです。私立桜が丘女子高校軽音部は前年度に部員が全員卒業してしまい、廃部の危機を迎えていました。そこに新入生の唯、澪、律、紬が入部してなんとか廃部を免れ、翌年の1年生・梓の入部によってバンド「放課後ティータム」は5人になります。本作は高度な音楽技術ではなく、「放課後ティータイム」の日常風景を描いた作品です。

『響け！ユーフォニアム』は、吹奏楽に青春の全て捧げる高校生の物語です。舞台はかつての吹奏楽の名門・北宇治高校ですが、主人公の久美子が入学した時点ではすっかり弱小高になっていました。そんな折、新しく赴任した顧問の滝は「全国制覇を目標にする」か「無理せず楽しむ」か、部のあり方を選ぶよう部員に投げかけます。部は全国を目指すことを決め、久美子は仲違いしていた友達・麗奈とも和解を遂げ、共に全国に向かって練習に励んでいきます。

恋愛系のアニメは人気がある一方、「苦手」という声も少なくありません。昔を思い出して切ない気持ちになったり、「もっと積極的に恋愛をしておけば良かった」と後悔の念に駆られたりしてしまう人が多いようでした。しかし学ぶべき点も多く、読むと気持ちが盛り上がるという声も集まっています。また、恋愛アニメは情緒を描くゆえ読者の考え方によって好みが分かれるため、自分に合うものを探している人も多いようです。

スポーツを題材にした青春アニメには、圧倒的に野球を扱ったものが多いことが今回のランキングでも明らかになりました。実際にそう感じる人も多いらしく、「好きな青春アニメをあげたら野球モノがいくつもあった」という人も少なくありません。バスケやサッカーなどのスピード感のあるスポーツと比べて、野球は時間をかけた心理戦や駆け引きなどの描写に面白さがあるらしく、じっくり味わうのに向いているようです。

文化部系の青春アニメには、繊細な表現や時間がゆったりと流れる感覚があります。これはスポーツ系のアニメでは味わえない感覚です。2009年に放送された『けいおん！』は、そんな文化部系アニメの草分け役となりました。2010年代以降、様々な切り口の文化系アニメが誕生し、いずれも名作となっています。特に音楽を題材にしたものは人気作品が多く、「演奏シーンではスポーツと違う爽快感を味わえる」と評判です。

不朽の名作から話題の新作まで様々な青春アニメをピックアップしてみましたが、皆さんがおすすめしたい作品はあったでしょうか。今回は「恋愛」「スポーツ」「文化部系」の3ジャンルに分けて紹介しましたが、実際は「部活の中で恋愛も発展」といったシチュエーションも多く、明確に「このジャンルである」と棲み分けできない作品もあります。しかしいずれも青春の思い出や経験が詰まっており、決して戻れないからこそ尊く、感動を呼ぶようです。