【ワンピース】ソルソルの実の能力や技まとめ!ビッグマムに継承された経緯とは?
『ワンピース』の敵キャラクター「ビッグ・マム」は「ソルソルの実」の能力者です。「ソルソルの実」はどのようにして「ビッグ・マム」に継承されたのか…読者から「ゾッとした」という声が上がっているエピソードと、『ワンピース』のブラックな一面をご紹介します。
目次
【ワンピース】ソルソルの実とは
ソルソルの実は『ワンピース』に登場する敵方キャラクター、ビッグ・マムことシャーロット・リンリンが能力を保持している悪魔の実です。
見た目、強さともに大きなインパクトのある強敵として登場し『ワンピース』を盛り上げたビッグ・マム。彼女の持つソルソルの実の特徴的な能力と、「ソルソルの実の力がビッグ・マムに継承された理由」を、ビッグ・マムの過去エピソードを紹介しながら解説し、未だ『ワンピース』作中で明かされていない悪魔の実の能力継承条件についても考察していきます。
ソルソルの実とは
ソルソルの実は『ワンピース』に登場する悪魔の実の一つであり、作中では「超人(パラミシア)系」の能力系統のものだとされています。「超人(パラミシア)系」の能力を持つ悪魔の実は、火炎や雷などの自然現象と一体化し自在に操るようになることができる「自然(ロギア)系」やモデルとなった動物の姿への変身や、動物の力を引き出すことが可能になる「動物(ゾオン)系」とは異なり、一概に「このような能力」と言えるものではありません。
「超人(パラミシア)系」は、一つ一つが全く異なる特徴的な能力を有しており、非常に幅のある能力系統の悪魔の実なのです。『ワンピース』の主人公であるモンキー・D・ルフィも「超人(パラミシア)系」の能力者であると言われていました。ソルソルの実は、そのようにユニークな力のある「超人(パラミシア)系」の中でもとりわけ特徴的な力を持つ悪魔の実の一つです。
ソルソルの実はビッグ・マムが食べた?
『ワンピース』作中に登場している存命のソルソルの実の能力者は、ビッグ・マム海賊団の船長であるビッグ・マムことシャーロット・リンリンです。『ワンピース』の作中設定から単純に考えると、能力者であるということは、その悪魔の実を食べた、ということになるはずですが、「ビッグ・マムはソルソルの実を食べたのか?」ということは『ワンピース』読者の中でも争点の一つになっています。
ビッグ・マム(シャーロット・リンリン)のプロフィール
ビッグ・マム、本名シャーロット・リンリンは、ビッグ・マム海賊団の船長を務める女性です。ビッグ・マム海賊団はビッグ・マムの46人の息子と39人の娘という血縁者が中心となり、その他の団員をまとめ上げているという構成です。身長880cmという『ワンピース』世界の中でも非常に大柄な体躯と、ソルソルの実の能力の両方を活かし、更には団員達を指揮して、個の力と集団の力を用いて敵を追い詰めるという戦い方をする海賊です。
性格は傍若無人で、支配下にある街の住民や傘下の海賊、実の子供達をも恐怖で支配する独裁者ですが、仁義を重んじる面もあります。また、甘いお菓子に目がなく、目的のお菓子を食べるまで周囲を巻き込んで暴走する禁断症状のような状態も稀に起こります。その反面「全ての種族が対等の立場で暮らせる理想郷を作る」「家族全員が同じ目線で食卓を囲む」という夢も持っています。その夢には彼女の過去が関係しているようですが…。
『ワンピース』の概要
『ワンピース』は週刊少年ジャンプで1997年から連載が開始した漫画で、作者は尾田栄一郎(おだ・えいいちろう)先生です。『ワンピース』は連載開始から現在まで、日本国内に限らず海外でも圧倒的な大ヒットとなり、アニメ化やゲーム化、はたまた「ワンピース歌舞伎」として歌舞伎になるなど、各種メディアミックスも人気の作品です。
『ワンピース』のあらすじ
『ワンピース』の主人公はモンキー・D・ルフィ。田舎町に住む、海賊に憧れる幼い少年だったルフィは偶然にも悪魔の実の一つ、「ゴムゴムの実」を食べ、能力者になってしまいます。ある日ルフィは、憧れの海賊「赤髪のシャンクス」に命を救われ、ルフィは将来立派な海賊として再会することを約束します。そして17歳になったルフィは、「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」と呼ばれる財宝を手にするため、冒険の旅に出るのでした。
時は立ち、故郷「東の海(イーストブルー)」から旅立ち、仲間と共に「偉大なる航路(グランドライン)」の中でも更に難所とされる後半の海「新世界」へ足を踏み入れたルフィ。その前に立ちはだかった強敵の一人がビッグ・マムでした。様々なハプニングに紆余曲折しながらも一度はビッグ・マムの元から離れることができたルフィ達でしたが、それすらも「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を勝ち取るための戦いへの前哨戦だったのです。
【ワンピース】ソルソルの実の能力や強さ・技
ソルソルの実の能力者であるビッグ・マムについては既にご説明した通りですが、いよいよソルソルの実の能力そのものについて解説していきたいと思います。
ソルソルの実の固有能力の特徴や、ビッグ・マムが能力を応用して使用するビッグ・マムならではの技についてもこの項目でご紹介します。
ソルソルの実の能力や特徴
ソルソルの実の能力とは、人間の寿命を魂(ソウル)という『ワンピース』独自の概念のエネルギーに変換し、消費することのできる能力です。他人から魂を奪い取ることや、無生物などに魂を移すこと、更には自らの魂を消費することで身体能力を強化するなどのことが可能となっています。様々な特殊能力者が登場する『ワンピース』の世界でも、非常に特徴的な能力です。
魂(ソウル)から生み出すホーミーズとは
ホーミーズとは、ソルソルの実の力で奪った魂や自身の魂を動植物や食べ物、人工物といった無生物などに移し、擬人化させた存在です。ホーミーズは自ら意思を持って動き話すことができますが、ソルソルの実の能力者に服従し、能力者の意のままに動きます。ビッグ・マムが作り出したホーミーズは、動植物に始まり、お菓子や家、自らの海賊船、帽子の他に、雷雲や火炎など多岐に渡ります。
動植物や物体が意思を持って話す・動くという現象は、『ワンピース』世界でも非常に珍しく、ホーミーズ以外の話す動物や意思を持って動く無生物の描写は現在『ワンピース』ではほとんどありません。このことから、『ワンピース』世界においてソルソルの実が非常に特徴的な能力を持っていることがわかります。
ソルソルの実の技一覧
ビッグ・マムは数々の技を持っていることが『ワンピース』作中で描写されていますが、中でもソルソルの実の能力を駆使して繰り出す特徴的な技に絞っていくつかご紹介します。
魂への言葉(ソウル・ポーカス)
魂への言葉(ソウル・ポーカス)は話しかけた相手の寿命を奪うことができる、ソルソルの実固有の能力です。能力者に対して恐怖を憶えた相手や、死の恐怖を感じた相手から、寿命を提示した時間分奪うことができます。
天上の火(ヘブンリーフォイアー)
天上の火(ヘブンリーフォイアー)は高熱の火の玉に魂を移したホーミーズであるプロメテウスを掴んだその手で直接殴りかかる技です。
天上のボンボン(ヘブンリーボンボン)
天上のボンボン(ヘブンリーボンボン)はプロメテウスの口から炎の玉を吐き出させ、相手を攻撃する技です。
雷霆(らいてい)
雷霆(らいてい)は雷雲のホーミーズであるゼウスの口に手を入れ、そのまま拳を振り下ろし、拳の打撃と雷の衝撃で攻撃する技です。アニメ版では、雷を掌にまとわせて掌底で攻撃する技に変更されています。
威鼓(インドラ)
威鼓(インドラ)は相手に向かって雷撃を放つ技で、雷霆とは異なり距離の離れた相手にも当てられる中・遠距離攻撃技のようです。
天満大自在天神(てんまんだいじざいてんじん)
天満大自在天神(てんまんだいじざいてんじん)は威鼓の上位互換と言えるような技で、広範囲に雷撃を落とす技です。雷撃の一つ一つがホーミーズとして命を与えられているため、意思を持って対象を攻撃し、防御すらすり抜けるという非常に強力な技です。
威国(いこく)
威国(いこく)は被っている帽子をホーミーズにしたナポレオンを剣に変形させて振るい、その斬撃で相手を攻撃する技です。作中でかつて登場した巨人族のドリーとブロギーが使っていた技、覇国(はこく)の下位互換にあたる技だと考えられます。
皇帝剣破々刃(コニャックハハバ)
皇帝剣破々刃(コニャックハハバ)は剣となった状態のナポレオンにプロメテウスの火炎をまとわせて攻撃する技です。
鳴光砲(メーザーほう)
鳴光砲(メーザーほう)は、炎のホーミーズであるプロメテウス、雷のホーミーズであるヘラ、剣に変じさせたホーミーズであるナポレオンの合体技で、ナポレオンの剣先からプロメテウスとヘラが協力して生み出したビームを放つ技です。
刃母の炎(ははのひ)
刃母の炎(ははのひ)は皇帝剣破々刃の応用のような技で、プロメテウスの炎をまとったナポレオンを振り下ろして攻撃する技です。
ソルソルの実がビッグマムに継承された経緯
ソルソルの実の能力を我が物として自在に使いこなしているビッグ・マムですが、『ワンピース』作中でビッグ・マムが「ソルソルの実を食べた」という描写はされていません。ビッグ・マムの過去編で描かれているのは、「幼少期のビッグ・マムがある日突然、ソルソルの実の能力を使えるようになった」というものです。
ビッグ・マムが何故、自分が食べたわけでもないソルソルの実の能力を使えるようになったのか。この項目では、ビッグ・マムの過去エピソードや、ソルソルの実の先代能力者であるマザー・カルメルについて解説していきます。
元の所有者はマザー・カルメル
ビッグ・マムの過去編で明らかになった事実として、「そもそもソルソルの実の能力を持っていたのはビッグ・マムの恩人であるマザー・カルメルだった」ということがあります。マザー・カルメルはビッグ・マムの過去編に登場するキャラクターで、ビッグ・マムの幼少期にのみ関わっていた養母です。しかし、マザー・カルメルの存在はビッグ・マムのその後の人生に大きな影響を与えています。
マザー・カルメルとは
マザー・カルメルとは、かつて「新世界」にある巨人族の島「エルバフ」で、「羊の家」という孤児院を開き、身寄りのない子供達を育てていたシスターです。ビッグ・マムも、マザー・カルメルに育てられた孤児の一人でした。幼少期から大きな体と力を持て余し、様々なトラブルを起こしていたビッグ・マムですが、マザー・カルメルは決して見放さず、優しく諭して庇っていました。
そのため、幼少期のビッグ・マムにとって、(あるいは過去から現在に至るまでの間でも)唯一の理解者と言える存在が、マザー・カルメルでした。なお、マザー・カルメルは「ある日突然姿を消した」とビッグ・マムは思っているようですが…。
ビッグマムが過去にカルメルを食べた?
マザー・カルメルがビッグ・マムの前から姿を消したのは、ビッグ・マムの6歳の誕生日でした。マザー・カルメルは孤児達と共に、ビッグ・マムへ大きなバースデーケーキを贈ったのですが、ビッグ・マムはあまりの感激で、周りも見えないほど無我夢中でケーキを食べ尽くしてしまいました。しかし、ビッグ・マムが食べてしまったのは、ケーキだけではありません。椅子や机、そして何故か周りに散らばっている孤児達の衣服…。
すっかりケーキを食べ終わって、正気に返ったビッグ・マムの周りからは、見知った顔の人間は全員、姿を消してしまっていました。もちろん、マザー・カルメルも。そして何故かこの時から、ビッグ・マムはマザー・カルメルが持っていたはずのソルソルの実の能力が使えるようになったのです。この状況から、多くの読者は6歳のビッグ・マムはマザー・カルメルを食べてしまったと解釈しています。
ビッグマムの中にカルメルの人格が宿っている?
ビッグ・マムが過去にマザー・カルメルを食べてしまったことで、ソルソルの実の能力が発現したと解釈している読者の中からは、ビッグ・マムの中にマザー・カルメルが別側面の人格として宿っているのではないか、という考察も出ています。過去のビッグ・マムが心優しい性格の少女であったのにも関わらず、現在のビッグ・マムはあまりにも残虐で悪辣な性格になってしまっているからです。
幼少期のビッグ・マムが天真爛漫な優しい性格であったのに対して、マザー・カルメルは清廉潔白で優しいばかりの聖母ではなく、実は人身売買のブローカーでした。その悪人ぶりが、ビッグ・マムに影響を与えているのではないか、という説を唱える『ワンピース』読者は少なからずいるようです。
悪魔の実の能力は食べると継承される?
悪魔の実の能力を手に入れる方法の正道は「悪魔の実を食べること」ですが、「悪魔の実を食べずに能力を手に入れた能力者」はビッグ・マム以外にも存在します。黒ひげ海賊団の船長、黒ひげことマーシャル・D・ティーチは、他の悪魔の実の能力者を殺害して能力を奪うという「能力者狩り」を行っています。ただしその方法は不明で、黒ひげが一番最初に他の能力者から能力を奪った際も、死体損壊や消失といった描写はありませんでした。
ビッグ・マムと黒ひげの能力継承・能力簒奪に異なる点があるとすれば、黒ひげが持っている悪魔の実の能力という点と、先代能力者の生死という点でしょうか。ビッグ・マムにソルソルの実の能力が発現するタイミングでのマザー・カルメルの生死は描かれていないため、「生きた能力者を食べることで継承される」という説はグレーな部分ではありますが、可能性は高いと考えられます。
【ワンピース】ソルソルの実の世間での評判や人気
継承方法のエピソードや固有能力が非常に特徴的なソルソルの実ですが、ソルソルの実の能力について『ワンピース』読者の間ではどのように評価されているのでしょうか?SNSでの『ワンピース』ファンの声を調べてみました。
ビッグ・マムの支配下にある街は、様々なものがホーミーズになっており、ファンタジー要素の多い『ワンピース』においても取り分け幻想的かつ陽気な雰囲気に描かれています。ソルソルの実の能力で生み出されたホーミーズ達に対する「かわいい」という『ワンピース』読者の感想はよく目にします。
その反面で、「無生物が意思を持つ・言葉を話す」という部分に対して「気味が悪い」という感想を持つ方もいます。ホーミーズ達はポップな絵柄で可愛らしく描かれてこそいますが、ビッグ・マムから命を与えられた存在でもあるため容赦のない攻撃をしてくることもあり、そうしたアンバランスな部分を不気味だと感じてしまうのでしょう。
ビッグ・マムが沢山のホーミーズを作り出すのは、マザー・カルメルや共に過ごした孤児達が突如として「いなくなって」しまったという過去のトラウマに対する反動なのではないか、という声もあります。傍若無人なビッグ・マムの性格は、確かにわがまま放題の幼い子供のようでもあり、ホーミーズとままごと遊びに興じている少女のように見ることもできるかもしれません。
ソルソルの実は魂(ソウル)を自由に操れる能力だった
ソルソルの実の能力は人間の寿命、すなわち魂(ソウル)を自在に操るというものでした。悪魔の実の能力の継承条件にはまだ謎も多いですが、「意思を受け継ぐ」という言葉が重要なキーワードにもなっている『ワンピース』において、「魂を操る能力を持った者」が「強大な食欲に目が眩んだ者」に捕食されたと思しき描写があるのは象徴的にも思えます。
『ワンピース』は明るく楽しいばかりの冒険譚ではなく、ブラックでグロテスクな要素も多分に含まれた物語です。ですが、そうした少し陰鬱な部分も、『ワンピース』という物語のスパイスにもなっています。様々な魅力を持つ『ワンピース』は現在「ワノ国編」がクライマックスを迎えており、週刊少年ジャンプ誌上で読むことができます。
この記事のライター
浦谷街乃
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