【メイドインアビス】イルミューイの異変や願いとは?登場キャラとの関係性も
『メイドインアビス』に登場するイルミューイは笑顔や仕草がかわいらしい少女ですが、とても辛く悲しい最後を迎えてしまいます。本記事では、そんなイルミューイの身体に起きた異変や願いについて解説すると共に『メイドインアビス』の登場キャラとの関係性についてまとめました。
目次
【メイドインアビス】イルミューイとは?
『メイドインアビス』に登場するイルミューイは、リコたちよりも前にアビスへ潜った決死隊「ガンジャ」の一員です。しかし、決死隊を待ち受けるアビスの深淵は想像以上に凄惨で、その中でもイルミューイは悲痛な最後を迎えてしまいます。ここからは、そんなイルミューイのプロフィールや『メイドインアビス』の作品について紹介します。
イルミューイのプロフィール
『メイドインアビス』に登場するイルミューイは、決死隊「ガンジャ」の一員としてアビスに潜りました。見かけ同様まだまだ幼い子供であり、決死隊のメンバーに甘える様子も散見されます。特に後述する「ヴエコ」とは親子同然の関係にまで進展しており、物語の最後まで2人は強い関係性を保っていました。
メイドインアビスの概要
メイドインアビスは「つくしあきひと」によって描かれたハイファンタジーな世界観の漫画作品です。既に10万部以上発行されており、映画作品では1作品のみで6.6億円以上の売上が出ています。一見絵本風の作品にも見えますが、作中でも頻繁にグロシーンが登場するため、耐性のない方は読むことが難しいと言われています。しかしその一方でアビスのファンタジー全開な世界観が細かく描かれており、見る人をメイドインアビスの世界へ没入させてしまいます。
メイドインアビスのあらすじ
『メイドインアビス』は、すべてが謎に包まれた大きな縦穴「アビス」を舞台としたファンタジー作品で、アビスに潜ることを夢見る「リコ」は謎のロボット少年「レグ」と出会い、アビスの底へ向かう旅を始めます。アビスに住まう原生生物たちは非常に凶暴で、リコたちは襲われるたびに生死をさまよいますが、それでもリコは最後まで冒険を諦めず、アビスの底へと向かいます。
【メイドインアビス】イルミューイの異変や願い
ガンジャ決死隊は深界6層まで順調に進んでいましたが、深界6層「還らずの都」にてある事件が発生してしまい、壊滅の危機に瀕します。イルミューイはその事件の被害者であり、これは『メイドインアビス』の中でもかなり凄惨な物語の一つです。ここではイルミューイがガンジャ決死隊に加入してから事件の最後までを解説していきます。
解説①イルミューイとガンジャ決死隊の出会い
イルミューイは元々アビスの近くに住んでいる先住民の女の子で、外からやってきたガンジャ決死隊に混ざる形で加入しました。母親の匂いと似ているヴエコに初対面の頃から懐いており、イルミューイが「子供を産めない体」だと分かると、同じコンプレックスを抱えているヴエコも同情を禁じ得ませんでした。
解説②イルミューイはガンジャ決死隊に入ることに
決死隊はこのままアビスに潜るつもりだったため、イルミューイをどうするか悩みました。しかしイルミューイが「子供を産めない体」というだけで部族内でも迫害を受けていることを知り、イルミューイを置いていかず、アビスの案内役としてイルミューイを連れて行くことにします。
解説③水に化けた原生生物によって倒れるイルミューイ達
無事深界6層までたどり着くと、元々6層に住む「干渉機」と出会います。干渉機たちは6層の貴重な水源や危険な場所を熟知しており、その情報を元に水を確保することができました。しかしその水は「水もどき」という寄生生物で、イルミューイを含めた多数の隊員が深刻な症状に侵されてしまう事態となってしまいます。
解説④欲望の揺籃を取り込んだイルミューイの異変
そんな折、食材調達班が変わり果てた姿で帰還します。どうやら隊員が異形の姿になった原因は隊員が持っていた遺物「欲望の揺籃」のようで、干渉器は「欲望の揺籃は願いを叶えられるが、大人はうまく使えない。使うなら幼体が良い」と伝えます。水もどきに侵されているイルミューイをなんとかして救いたいヴエコは隊長の「ワズキャン」に使用の許可を求めました。
欲望の揺籃を使用すると、イルミューイはすぐに水もどきの症状から復活しました。しかし症状によって爛れてしまった左手はそのままで、さらにイルミューイは痛みを感じない体になってしまいます。予想外の展開に不安を感じるヴエコでしたが、その予感は的中します。最後にはイルミューイの体が成れ果てのように膨れ上がり、ぽっかりとあいた胸の穴からはウサギ型の子供を生むようになりました。
解説⑤イルミューイの子供を食べて回復するヴエコ達
イルミューイの子供は食べ物を接種できないため、生まれてもすぐに死んでしまいます。しかし、子供が生まれるスピードも異常で、イルミューイは自身の子供が死に続ける光景に耐えられず泣き続けていました。ヴエコはその異常な光景に戸惑いつつもイルミューイを慰め続けていましたが、とうとうヴエコにも水もどきの症状が現れ始めます。
症状が出始めてからはヴエコも他の隊員と同じように動けなくなります。イルミューイを置いて先に死んでしまうのかと絶望するヴエコでしたが、次に目覚めたときには症状が嘘のように消え失せていました。その理由についてワズキャンに尋ねると、ワズキャンはイルミューイの子供で作った料理を皆に振る舞ったと言い始めたのです。
解説⑥イルミューイの願いとは何?
『メイドインアビス』の作中で、イルミューイに使用された欲望の揺籃は全部で3つあります。欲望の揺籃は1つに付き1つの願いを叶えるため、イルミューイは3つ何かを願ったことになります。ここではその願いについて考察していきます。
願い①子供を産める体
1つ目はヴエコによって使われました。使用された後にイルミューイの症状が消え失せ、肥大化して子供を生むようになったことを考えると、1つ目の願いは子供を産める体を手に入れることだと考察できます。「子供を産める」だけなのでその後の子供が生き長らえるかについては別問題です。そのためイルミューイの子供には食べるための器官がなく、生物として未完成な姿となってしまいました。
願い②母親への憧れ
2つ目はワズキャンによって使用されています。ワズキャン曰く「ヴエコと呼応するようにイルミューイが弱っていった」ようで、イルミューイが死なないようにワズキャンが使用しました。元々子供が産めなかったために、母親に対する強い憧れがあったイルミューイは、2つ目の欲望の揺籃でその憧れを形にします。使用後イルミューイはさらに肥大化を続け、「母」として決死隊を6層の脅威から守るシェルターに変形しました。
願い③ヴエコとずっと一緒にいたい
3つ目はワズキャンが使用して失敗しましたが、実はワズキャンが成れ果て村へと入るときにイルミューイへと吸収されています。この3つ目の欲望の揺籃は「三賢:ジュロイモー」の召喚に村の設立後に使用しており、村からの脅威を守る存在を作りました。これはヴエコを守るためにやったことで、その証拠に成れ果て村では唯一ヴエコだけが価値の高い「人の体」を保ったままイルミューイに保護されています。
【メイドインアビス】イルミューイと登場キャラとの関係性
イルミューイは人見知りのため、ガンジャ決死隊のメンバーとも親密になることは少なかったですが、三賢と呼ばれるワズキャン・ベラフ・ヴエコとは強い関係性があります。ここではその3人との関係性について解説してきいきます。
登場キャラとの関係性①ヴエコ
三賢の中でも『メイドインアビス』作中ではヴエコとのつながりが最も強く、ガンジャ決死隊が深界6層にたどり着く頃には、既に親子のような関係を築いていました。2人はどちらも子供を産めない体であり、イルミューイが決死隊に加入する以前の出来事にヴエコも共感する部分があったのだと推測されます。そして互いが互いを思い合う関係性は、姿が変わってしまった後でも健在のようです。
登場キャラとの関係性②ベラフ
『メイドインアビス』作中で、イルミューイが心を許したのはヴエコ・ベラフの2人だけでした。ベラフは決死隊のメンバーの中でも優しく、気高い精神を持っており、旅の途中では自身を卑下するヴエコを諭すシーンも見ることができます。また、イルミューイの子供を使って生き延びることにも強い拒絶反応を示した数少ないキャラクターの一人で、ヴエコ同様、イルミューイを大切に思っている様子がうかがえます。
登場キャラとの関係性③ワズキャン
『メイドインアビス』作中で、イルミューイの決死隊加入を許可したのはワズキャンですが、その後は特にイルミューイと親密な関係にはなっていないようです。関係性が強まったのは欲望の揺籃を使用した後で、ワズキャンはイルミューイの子供を生きたまま料理に使うようになりました。その結果として決死隊が生き延びられたのは事実ですが、イルミューイ側が恨みや怒りを抱えていると推測されます。
【メイドインアビス】成れ果て村になったイルミューイのその後
『メイドインアビス』本編では2つ目の欲望の揺籃を使用した後、イルミューイはさらに肥大化して「成れ果て村」となります。決死隊は村へと入ることで6層の危険から逃れることができましたが、長い時を経てリコたちが村へやってくると、物語が再び進み始めます。ここでは成れ果て村となったイルミューイの結末について詳しく解説していきます。
解説①三賢達のその後
三賢たちは村へ入り、それぞれ離れた場所で過ごすことになります。ワズキャンとベラフは成れ果ての姿へと変わり、特にベラフは人間の頃とはもはや別人で、『メイドインアビス』本編でもミーティやナナチを自身のものにしようと動く、本能的な人格が描かれています。そうしてワズキャンとベラフが村人として生活している一方で、ヴエコだけは長きにわたって村の深部「目の奥(ドクープ)」へと幽閉されており、リコがやってくるまで一歩も動くことができていませんでした。
解説②ヴエコがいるドクープの生き物の正体
『メイドインアビス』本編にて、ヴエコはたった一人で幽閉されていたわけではなく、黒いヘドロのような生物とともにドクープの中で過ごしていました。この生物たちの正体は殺されたイルミューイの子どもたちの魂であり、ヴエコは拒絶するのではなく、自身の子供のように名前をつけて愛情を注ぐことを選びます。
解説③イルミューイは成れ果てとの共生生命体?
『メイドインアビス』作中にて「成れ果て村」は決死隊を保護するような領域として形成されましたが、今では外部から様々な探窟家がやってくるようになりました。もはや大きな集落と化した成れ果て村には独自の貨幣制度があり、そのおかげで村人間の争いもなく存続できています。またこれらはもともと村自体に備わっている機能であるため、イルミューイとしても今の村を存続させたいという気持ちがあったと推測されます。
解説④イルミューイの最後の子供・ファプタの目的
成れ果て村の人々から「姫」として崇められている存在がイルミューイの最後の子供「ファプタ」です。しかし村人がファプタを崇めている反面、ファプタは村人たちを「母や兄弟を冒涜し続けた者たち」として憎み、村人たちを根絶やしにすることが宿命だとレグに話しています。しかしファプタはリコたちとは違って村に入ることができないため、復讐を達成することができずにいました。
解説⑤ファプタが成れ果て村に入った方法
実はリコの相棒であるレグとは過去に親密な仲でした。しかしレグが記憶をなくしてしまったため、過去に交わした約束も反故にされてしまいます。その約束というのが「レグの火葬砲で村の入口を破壊すること」です。再会したファプタは記憶のないレグに悲しみを覚えつつも新たな取引を行い、レグに村の入口を焼き切ってもらうことになりました。
解説⑥イルミューイの幸せの瞬間を知り涙を流すファプタ
村への侵入を成し遂げたファプタは村人を殺して回ります。その一方で、村の破壊とともに以前の知性を取り戻しつつあるベラフはミーティとナナチを解放し、共にファプタの前に現れます。しかしベラフの目的はファプタを倒すことではなく、殺されることでファプタに自身の記憶を読み取らせることでした。ベラフを殺し、ベラフ視点で母の笑う姿を見てしまったファプタは困惑します。自身の目的が本当に母のためになるのかと疑問を抱き始めました。
解説⑦成れ果て村に原生生物が侵入
村の破壊はファプタだけではなく、6層の原生生物たちも呼び寄せてしまいます。強力な原生生物の群れにはファプタですら太刀打ちできず、村人は食われはじめ、村の崩壊が進みます。
解説⑧ファプタとヴエコとの別れ
ファプタは村人を喰らい力に変え、レグたちと協力することで原生生物たちを退けることができました。しかし村の崩壊は止められず、村の外部から漏れ込んだアビスの呪いによってヴエコも上昇負荷を受けてしまいます。ファプタたちは安静な場所へヴエコを運びますがその甲斐なく、ヴエコはイルミューイへの感謝の意を伝えながらこの世を去ってしまうのでした。
【メイドインアビス】イルミューイに対する世間での評判や人気
イルミューイの評判や人気について調査しました。メイドインアビスに登場するキャラクターの中でも濃く描かれているキャラクターですが、世間ではどのような評価を得ているのか見ていきましょう。
メイドインアビスファンの中にはヴエコとの関係性込みで評価している人も見かけました。作中でも親子としての関係を強く描かれたキャラクターは珍しく、互いを大切に思い合う関係性にファンは尊さを感じているようです。
またアニメ版ではイルミューイ・ファプタ役を担当した久野美咲さんの演技がイルミューイの悲痛な叫びをよりリアルにしていると好評です。ファンの中には漫画のときよりもイルミューイに感情移入してしまった人もいました。
その他にも『メイドインアビス』作中で、ガンジャ決死隊の隊員たちが犯してしまったイルミューイへの仕打ちに同情するファンの声も散見されました。ワズキャンの始めた「料理」が度し難いと思う分、理性をかろうじて保っていたヴエコやベラフへの評価も高くなっているようです。
【メイドインアビス】イルミューイは願いによって成れ果て村になった
ワズキャンに欲望の揺籃を使用されたイルミューイは「水もどき」に侵された決死隊の皆を救いたいと願い「成れ果て村」となりました。アビスでイルミューイの身に起きたことは壮絶なもので、『メイドインアビス』ファンも作中屈指の重要キャラクターとして印象に残っているようです。
この記事のライター
カンガルー
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