【鬼滅の刃】嘴平伊之助の名言まとめ！名シーンや獣の呼吸も解説

セリフや名言について見ていく前にまずは嘴平伊之助という人物についてその概要や性格、特徴などをまとめていきます。鬼滅の刃には鬼殺隊やその上位に君臨する柱を始め、敵として登場する鬼にも独自の個性や特色を持ったキャラが数多く出てきますが、その中でも嘴平伊之助は見た目からして群を抜いて際立ったキャラです。

嘴平伊之助は鬼滅の刃に登場する鬼殺隊の剣士です。猪の被り物をしており上半身は肌かで隊服はズボンのみ。腰や脛には毛皮を巻いています。日輪刀はある隊士から奪ったものを刃こぼれするほど使っており一度打ち直された刀もわざわざ石で叩いて同じように刃こぼれさせています。

猪突猛進をその身で表したような性格をしており非常に好戦的。山の中で育ったこともあり野生児溢れる振る舞いが目立ちます。粗暴で負けず嫌い。それでも撃たれ弱い部分もあると手も足も出せずに負けた時は人が変わったかのように落ち込んだりもしています。常識にはかなり疎く読み書きの能力も備わっていないため、人の名前を覚えるのも苦手としています。そのため勝手にあだ名をつけて呼ぶことがほとんどです。

嘴平伊之助は乳児期から捨て子となり捨てられてからは猪によって育てられています。その猪の母は直前に子を失くしてしまっていたため、人間である嘴平伊之助のことも大事に育てたそうです。その後幼児期に入ると山のふもとにある民家に出入りするようになり、そこに住まう老人に百人一首を読み聞かせられました。その影響からか嘴平伊之助は作中にて時折小難しい言葉を使っています。

鬼滅の刃は吾峠呼世晴先生によって手掛けられた漫画作品です。週刊少年ジャンプにて2016年11号から連載開始されると、主人公が鬼となった妹を戻すために戦う和風の剣戟奇譚の物語が感動的だと注目され始め、2019年にテレビアニメ化が展開され、そこで一躍大人気漫画となりました。2020年には劇場映画化もされ、更なる人気を集めると2021年2月時点では1億5千万部を発行しています。

時は大正時代。炭売りとして日々生活していた主人公の竃門炭治郎はある日家を空けた時に家族全員が鬼に食い殺されてしまいました。唯一生き残っていた妹の禰豆子は鬼と化しており炭治郎は襲われかけるも食う寸前で力を緩めた妹にまだ人間としての本能が残っていると直感。そこで炭治郎はやってきた鬼狩りに妹を元に戻すと覚悟を伝え、手掛かりを探りに鬼殺隊に入隊することを決意します。

ここからは嘴平伊之助が鬼滅の刃作中で残したセリフ、名言についてまとめていきます。嘴平伊之助は主人公である炭治郎と仲間であり、よく行動を共にしているためセリフの数も比較的多い方です。そんな中で嘴平伊之助を体現したセリフや普段とは一風変わってシリアスな場面で発したセリフなど、ファンの間でも特に人気である選りすぐりの名言を紹介します。なお、無限城から原作終盤でのセリフも記述されているため閲覧の際はご注意ください。

嘴平伊之助が鬼滅の刃初登場したのは手筒の鬼・響凱の屋敷の中。そこで嘴平伊之助は猪の被り物を被った二刀流の剣士の姿で善逸の前に現れるとそのインパクトを見せつけ「猪突猛進！」と彼の前を通り過ぎ去っていきました。いきなりすぎる展開と理解を追いつかせる間もなく去っていった彼に、読者も最初は敵か味方か判別できませんでした。

普段は野生的で突撃しがちな嘴平伊之助ですがある時、強大な鬼を前に自分の実力が全く通用しない瞬間が訪れました。柱に助けてもらい一命は取り留めたものの嘴平伊之助はそのことが相当ショックだったのでしょう。目を覚ました病室のベッドで彼は珍しく悲観的になってこのセリフを発していました。

8巻66話にて無限列車の果てに炎柱の煉獄杏寿郎の最期を看取った後に発した名言です。炭治郎と善逸と共に伊之助も涙を流していましたが泣きじゃくりながらも自身を鼓舞するためにも決死に声を上げ、このセリフを喋っていました。たとえ伊之助であろうと仲間の死には感傷的になりそこが人間らしくていいと高評価な名言です。

鬼の情報を求め遊郭に潜入していた炭治郎たち。音柱の宇髄天元からこれ以上は危険な任務になると帰るよう言われますが、炭治郎が「必ず助け出す。誰にも死なないでほしい」とまだ残る意思を伝えると、伊之助も同じ思いであることを表明しました。

鬼滅の刃の最終盤にて鬼殺隊は総力を挙げて無惨を倒そうとします。そこで嘴平伊之助が無惨の前に立ちはだかると上記のセリフを言い放ちますが、これが野性味溢れていた嘴平伊之助が心を学び、これまで散っていった仲間の命の分も背負っているのが言葉に表れておりとても人間味があっていい名言だと好評なファンが多いです。

無惨との決戦の果てで炭治郎が鬼化してしまった時、伊之助はその首を切ろうと刀を向けます。ですが結局は振るうことができずこのセリフを呟きます。炭治郎との友情が確かなものになっていたのが分かる瞬間でした。

炭治郎が鬼化した時に発した名言。炭治郎が鬼の本能のままに暴れてしまうと禰豆子にも怪我を負わせてしまいます。完全に自我を失っていた彼に嘴平伊之助は駆け寄ると「元に戻れよ！」と熱くなり、ついつい頭まで殴っていました。

ここからは名言とは違う嘴平伊之助が読者に強い印象を与えたいわゆる名シーンについてまとめていきます。初登場から奇想天外なキャラをアピールし自由奔放な個性を見せつけていた伊之助ですが作中ではあらゆる場面で意外な一面を見せておりそれらを中心に名シーンが揃っています。ここでは無限城でのカナヲとの共闘に関する記述が含まれているため引き続き閲覧にはご注意ください。

伊之助が出てきたばかりの頃は炭治郎が禰豆子を庇っていた理由を知らずいがみ合ってしまいます。そこで炭治郎が猪の被り物を外すと、そこには粗暴な言動からは想像しづらい童顔で女の子らしい顔立ちな伊之助が。まさかな素顔に読者を含め周りの人、特に善逸を驚かせた瞬間でした。

炭治郎が優しく接した時、伊之助は人生で初めてほわっとした温かみを感じます。すぐにハッとして「ほわほわさせんじゃねぇ！」と叫びますが、山の中で暮らしていた伊之助は人と接する機会がほとんどなく人情をよく知らなかったためこのような反応になったのです。叫んだのは照れ隠しなのかもしれません。

無限城にてカナヲが上弦の弐の鬼童磨と戦っているところに伊之助が加勢するシーン。登場する際は無限城の床をぶち抜いて出てきます。カナヲにとって義理の姉であった胡蝶しのぶの敵であると知っていた伊之助は持ち前の猪突猛進で童磨に技を仕掛けていきます。そのどさくさに紛れて伊之助はカナヲの刀を童磨から奪取し「もう取られんなよ」とカッコよく決めています。

無限城による童磨との戦いにてカナヲの刀を取り戻せた際に伊之助は代わりに被り物を奪われてしまいます。そこで童磨が彼の素顔を目にするとどこかで見たことある顔だと言うと、伊之助は童磨が母親の仇であることを知らされます。伊之助は怒りを露わにしカナヲと協力し童磨を無限城の果てまで追い詰めると最後はしのぶの隠していた策略も噛み合ってカナヲの刀で童磨の首を切ることに成功します。

204話にて嘴平伊之助は蝶屋敷で療養中でした。傷が癒えるまで看病とリハビリの日々だった中、伊之助は台所につまみ食いをしに行きますが、盗み食いに困っていたアオイはそれに気づくとすぐに一喝。それと一緒に伊之助のために代わりに用意していたおにぎりを渡すと伊之助は笑顔でそれを食べるのでした。

ここからは嘴平伊之助の戦闘ぶりに着目していき彼の使う呼吸や技や型をまとめていきます。伊之助は炭治郎たちと違い二本の刀を持って鬼と対峙します。傍若無人な彼の戦い方は獣の触覚を活かしたスタイルであり、後ろに引くという言葉を知らないくらい猪突猛進していくのが印象的です。

鬼滅の刃の剣士たちは呼吸によって技を発動していきます。呼吸には様々な種類が存在し嘴平伊之助の場合は獣（けだもの）の呼吸を使っています。獣の呼吸は伊之助が独自に編み出した我流の呼吸法でありその技は野蛮的で十ある型も自身が最も動きやすい形で編み出されています。また、伊之助は攻撃技を型ではなく牙と称しています。

読み方は「うがちぬき」。二本の刀を一本に揃えて一息に敵を突き刺す技です。シンプルでかつ敵の急所を狙い打つような攻撃です。

読み方は「きりさき」。腕を交差させる様に刀を振るって対象を切り降ろす技です。無限列車編にて魘夢の首を探そうとした際にこの型を使用。二刀を利用した技の中では最も基本的な攻撃で、ここから様々な形に派生します。

読み方は「くいざき」。交差させた刀で相手の首の両側を挟み、まるで獣が噛みつく様に刀を振り切って首を切り落とす技です。伊之助が作中初登場して以来、初めて鬼を倒した時にこの技が使われました。

読み方は「きりこまざき」。細かい斬撃で攻撃する技です。無限列車編の魘夢が首を守っていた時、得体の知れないブヨブヨの皮膚を吹き飛ばそうと繰り出されると、そこから炭治郎が追い打ちを仕掛けました。

読み方は「くるいざき」。宙を舞い身の回りのどこもかしこも切り刻む攻撃です。その動きはかなりメチャクチャで乱暴なものですが、敵に囲まれた時には重宝されやすく、実際に無限列車では触手のようなものから乗客を守ることに成功します。

読み方は「らんぐいがみ」。二刀で相手の首を挟み込み、ノコギリのように前後に揺らしてジリジリ切っていくという技です。この型によって上弦の鬼の首にも傷跡を残しています。

読み方は「くうかんしきかく」。攻撃能力とは違い周囲の状況を索敵することができる技です。伊之助の中で研ぎ澄まされた触覚を際限なく発揮し大気の振動から生き物たちの居場所を的確に判別します。

読み方は「ばくれつもうしん」。攻撃とは違う型で一切の防御を捨てて敵の前まで全速力で走り切ります。上弦の鬼の堕姫もその素早さに恐れを感じ必死の抵抗を見せましたが炭治郎と善逸の手助けもあって伊之助は一歩も止まる気配を見せませんでした。

読み方は「しん・うねりざき」。腕の関節をすべて外し腕を鞭のようにしならせて攻撃で、これにより間合いの外から敵の急所に奇襲をかけることができます。関節を外す特技は伊之助が山で育っている時に身に着けたそうで、遊郭編でもそれを使用し鬼の居場所を探ろうとしました。

読み方は「えんてんせんが」。手首を軸に日輪刀を高速回転させていき激しい旋風による回転切りの技。敵の攻撃を防ぐことにも有効で童磨の冷気による攻撃を避けるために風を起こします。

カナヲがあと少しで切れるというタイミングで二本に刀をそこに投げつけ、カナヲの助力となって童磨の首を切断します。培ってきた型から派生したその場限りの技。無理やりが過ぎるような、それでも伊之助ならやりそうな攻撃です。

ここからはアニメ版鬼滅の刃を元に嘴平伊之助の声を担当した声優についてまとめていきます。鬼滅の刃登場キャラクターの中でも際立って目立っていた嘴平伊之助ですがその声に相応しいと抜擢された声優は果たして誰だったのでしょうか？詳しい情報をプロフィールなどから見ていきます。

嘴平伊之助役として声をあてた声優は松岡禎丞（まつおかよしつぐ）さんです。日本の男性声優さんでありソードアートオンラインのキリト役で一躍名を馳せた有名声優さんで、キャラクターの葛藤するシーンで声を震わせた演技はプロの中でも頭一つ抜けています。伊之助は無邪気で純粋は男であり松岡禎丞にピッタリだと配役されたそうです。

1986年9月17日の北海道生まれ。血液型はO型、身長は166cm、所属事務所はアイムエンタープライズです。声優に初めて興味を持ったのは15歳、当時声優として活動していた石田彰の演じ分けに感動したことでした。声優が凄いということを感じると声優学校に通うために上京、2009年のオーディションの結果から現在の事務所に所属することになりました。

代表作は2012年放送の『ソードアートオンライン』キリト役。国民的アニメの主人公を5シリーズ通して演じています。それ以外にも『ダイヤのA』の金丸信二、『弱虫ペダル』の青八木一、『東京リベンジャーズ』の三ツ谷隆、『吸血鬼すぐ死ぬ』の半田桃など、数えきれないほどの作品に出演しています。

これまで嘴平伊之助の生き様を示す名言や名シーンなどをまとめてきました。ここではそれらから明かすことができた嘴平伊之助というキャラクターに対して読者やアニメファンはどう思っているのか、世間での評判や人気を実際の声から探ってみます。

鬼滅の刃を何周も読んでいる方は多くおりその人たちは登場キャラクターたちの劇的なバックストーリーに感動するからという理由がほとんどです。その中でも嘴平伊之助の話や物語の中での成長が好きだというファンは大勢いました。

無限城での戦いには多くの感想が寄せられていました。伊之助も無限城にてカナヲとの共闘が描かれていますが、そこで初めて伊之助の過去に関する話が展開されるとあまりの切なさに涙を流してしまったという読者も少なくありません。原作では終盤で描かれた物語ですが早くも無限城編のアニメ化を期待している声も多いです。

伊之助とアオイとのカップリングが好きだという声も見られました。この組み合わせを予想していた人は意外と少なかったようでこうなることは読めなかったという意見もありました。

ここでは原作から情報を集めまとめることから少し脱線し、もしも嘴平伊之助が〇〇だったらについてまとめていきます。もしも伊之助が鬼滅の刃の世界観に住んでいなければ。鬼と戦う運命でなかった時、彼はどういった人物になり得たのでしょうか。実際に嘴平伊之助が子供、彼氏、社会人だったらについて考えていきます。

伊之助を見て母性をくすぐられるという方は割と多いのではないでしょうか。彼は猪突猛進がモットーで少々危険なことにも自分を顧みる前に突撃することが多いからです。そこから考えるに嘴平伊之助が子どもだった場合は日頃から暴れまわっては世話の焼ける子どもになっていると思います。

初登場の頃では獣らしさが全開でとても人に恋心を抱くような印象はありません。ですがそれも話を追うごとに人の肌や人情に触れ変化していき原作ではアオイとの距離が大幅に近づいています。嘴平伊之助が彼氏だった場合その人が彼に優しく接してあげれば無垢な笑顔を向けてくれる意外とカワイイ彼氏になっているのではないでしょうか。

嘴平伊之助と社会という2つの言葉はまるで真反対に位置しているように思われます。一応伊之助は鬼殺隊という組織に所属してはいますが言動や素振りは規律が問われる現代社会には馴染みづらいかもしれません。社会人になった場合はビジネスマンというより土木など力や体をふんだんに使う仕事に就いてる姿が予想に合っていると思います。

伊之助が残した名言には獣のようだったところから人間らしく変わっていった彼自身の成長が表されたものばかりでした。人の真髄は見た目ではなく言葉やそこから垣間見える信念から初めて理解できるのでしょう。これから鬼滅の刃のアニメ化によって手掛けられた、無限城での伊之助とカナヲの共闘を見ることを大勢のファンが待ち望んでいることでしょう。