【ハウルの動く城】マルクルはハウルの弟子？関係性は？正体や部屋についても

『ハウルの動く城』に登場し、ハウルやカルシファーと共に暮らす少年がマルクルです。まだ幼く、可愛らしさの残るマルクルですが、ソフィーと出会った当初は大人びた態度を取っていました。まずはマルクルのプロフィール、『ハウルの動く城』の概要やあらすじを紹介します。

『ハウルの動く城』の映画に登場するマルクルは10歳前後の少年です。寝ぐせが付いたような茶色の髪の毛に、黄緑色のベストと半ズボン、オレンジの蝶ネクタイを付け、紺色のマントを羽織っています。『ハウルの動く城』の原作となっている小説ではマルクルは、15歳の少年マイケルとして登場し、黒髪で背が高い設定となっています。ハウルの代わりにマントを被り、老人の姿となって魔法使いとしての仕事を行っています。

マルクルの年齢は、恐らく8歳～11歳であると考えられています。映画『ハウルの動く城』では、マルクルの年齢について語られるシーンはありません。見た目や行動から予測される年齢が8～11歳です。ソフィーに心を開いてからは、歳相応の少年のように振舞っています。『ハウルの動く城』の作中でソフィーがマルクルに「教えることがたくさんありそう」と言っていることから、まだまだ幼さが残り、マナーが身についていない年齢であると考えられています。

『ハウルの動く城』はスタジオジブリ制作、宮崎駿監督による劇場版アニメです。2004年に公開され、興行収入196億円を記録した大ヒット作品です。『ハウルの動く城』はジブリ映画の中では、歴代2位の興行収入となりました。海外でも高く評価され、数々の賞を受賞しています。原作はダイアナ・ウィン・ジョーンズ著の『魔法使いハウルと火の悪魔』で、内容は後半に行くにつれ異なるものの、前半は小説に比較的忠実に作られています。

主人公のソフィーは帽子屋のお針子として働く18歳の少女でした。世間では「ハウルという魔法使いが美女の心臓を奪いに来る」という噂が流れていました。ある日、ソフィーは仕事場へ向かう途中、兵隊に絡まれてしまいます。困っていたソフィーを謎の美青年が助けてくれました。その美青年こそがハウルで、ハウルもまた、荒地の魔女から逃げている途中でした。荒地の魔女にハウルと親しい仲だと勘違いされたソフィーは、90歳の老婆になる呪いをかけられてしまいます。

可愛い少年、マルクルの正体は何者なのでしょうか。そしてハウルとはどのような関係なのでしょうか。次からはマルクルとハウルの関係性を紹介します。また、マルクルの気になる正体とは一体何なのか、謎の多いマルクルの正体も考察していきます。

マルクルの正体は、魔法使いの卵です。そして、マルクルとハウルは弟子と師匠の関係です。これは、原作でも映画でも変わらない関係性です。小説版でマルクルの生い立ちや弟子になるまでの経緯が詳しく描かれています。小説版ではマルクルは幼い頃に母を亡くし、父も消息不明です。孤児となったマルクルは親戚にも引き取ってもらえず、ホームレスとなります。ある時、ハウルの城を見つけ、転がり込んだことからハウルと出会い、城に住み着き、半年後に弟子として認めてもらえます。

あらすじでも触れたように、ハウルには「美女の心臓を奪う」という怖い噂がありました。実はこの噂は、マルクルが広めたのではないかと考えられています。というのも、原作でこの噂を流したのがマルクルであるとわかっているからです。原作では「ハウルに指示され、この噂を流した」とマルクルが語っています。ハウルの恐ろしさを植え付ける為に噂を流させたようです。

映画では詳しく描かれることはなかったマルクルの背景ですが、原作ではしっかりとマルクルの背景が描かれています。マルクルの本当の家族は両親です。しかし、母親はマルクルが幼い頃に病気で亡くなり、船乗りだった父親は船の事故で遭難してしまいます。マルクルは孤児となり、街を彷徨います。ハウルの城に住むようになってからはハウルとカルシファーと家族のような関係となりました。

マルクルは、ソフィーがハウルの城を掃除し始めた時に、「2階はダメ」と自分の部屋を隠したがります。恐らくその理由は、人に見られたくない物で部屋が溢れていたからだと考えられています。ソフィーは、他の部屋の乱雑に置かれた物を容赦なく捨てたり片付けてしまった為、マルクルは自分の部屋の物も捨てられてしまうのでは、と焦ったようです。マルクルにとっては宝物でも、人から見るとガラクタにしか見えないような物がたくさん部屋にあったと予想されています。

『ハウルの動く城』のマルクルという名は、ギリシャ神話の神様の1人から由来して名付けられたと考えられています。原作の「マイケル」をそのまま使わず「マルクル」と名前を変えているのは何か意味があるとされています。ギリシャ神話のマルクルには、メッセンジャーという意味もあり、マルクルが作中でその役割を果たしているのではと考えられています。

『ハウルの動く城』の作中で、マルクルはかわいいセリフをいくつか発しています。マルクルはソフィーやハウルに比べセリフ量は少ないものの、印象に残るセリフを作中で残しています。マルクルが作中で発したかわいいセリフをここでは3つ紹介します。

マルクルのこのセリフは、ハウルの城のベルが鳴り、それぞれの地域の人々が訪ねてきた時にマルクルが来客を相手する際に発したセリフです。マルクルはマントを被り、老人の姿に変身し、このセリフの後、城のドアを開きます。声はマルクルのままなのに、無理をして老人の声を出そうとしています。

このセリフは、ハウルとソフィー、マルクルの3人が城の中で朝食をとるシーンで、ハウルの「諸君、いただこう、うましかてを」の言葉の後、マルクルが発したセリフです。この「うましかて」というのは、日本でいう「いただきます」の意味に近いそうです。マルクルが元気に「うましかて」と続くのが微笑ましいシーンです。

このセリフは、ソフィーの母親がソフィーを連れて行こうとした時に、ソフィーがいなくなると不安になったマルクルがソフィーに対し発したセリフです。マルクルにとってソフィーは無くてはならない存在となっていたようです。幼い頃に両親を失ったマルクルは、家族というものをとても大切にしていると考えられています。

『ハウルの動く城』でマルクルの声優を務めたのは、俳優の神木隆之介さんです。当時、神木隆之介さんは収録当時11歳で、見事マルクルの声優を務めあげました。神木隆之介さんの可愛い声と高い演技力も相まって、マルクルの人気も高くなったようです。

『ハウルの動く城』の主要キャラで、ハウルのことをソフィーに色々教えてくれる重要な役割を果たすマルクルの声優は神木隆之介さんです。神木隆之介さんは『ハウルの動く城』の他にもジブリ作品『千と千尋の神隠し』の坊、『借りぐらしのアリエッティ』の翔の声優も担当しています。俳優だけでなく声優としても高く評価されている人物です。

神木隆之介さんは1993年生まれ、埼玉県出身の俳優です。現在の所属はCo-LaVoです。1995年より芸能活動を開始しており、子役時代からドラマや映画などで活躍しています。俳優業では数々の賞を受賞するなど、多大な功績を残しています。高い演技力と透明感のある声は声優業でも重宝されており、数々のヒット作に主演声優として起用されています。子役時代から現在まで第一線で活躍する俳優です。

神木隆之介さんの主な出演作品は2009年に公開された『サマーウォーズ』です。『サマーウォーズ』は細田守監督、マッドハウス制作の劇場版アニメ作品です。「第42回シッチェス・カタロニア国際映画祭アニメーション部門」では最優秀長編作品賞を受賞し、他にも数々の賞を受賞しています。夏に観たいアニメとして長く愛される作品です。神木隆之介さんは主人公の小磯健二の声優を担当しています。

『ハウルの動く城』のマルクルが、いい子でかわいいという声がたくさんあがっていました。マルクルの声優が神木隆之介さんだということを知らず、驚いたという声もありました。当時神木隆之介さんは11歳ということもあり、マルクルの声優を知ってビックリした人が多かったようです。

マルクルが魔法で変身し、おじいさんになった姿がかわいくて推せるという声も多くありました。日本語版では声優をつとめた神木隆之介さんが、頑張って低い声を出して声色を変えていますが、他の言語での吹き替え版はそのまま子どもの声で演じられているそうです。

『ハウルの動く城』のファンの中には、後日譚を見たいと願うファンも多くいました。ハウル、ソフィー、マルクルが家族として生活している姿を熱望しているようです。映画の『ハウルの動く城』が好きであれば、原作の小説も楽しめる、と小説版をおすすめするファンもいました。

『ハウルの動く城』の人気キャラ、マルクルの正体はハウルの弟子でした。まだまだ魔法使いとしては未熟ですが、一生懸命ハウルを支えています。『ハウルの動く城』はジブリ作品の中でも人気の作品です。まだ観ていないという人は、マルクルのかわいいシーンを観るために『ハウルの動く城』を観てみてはいかがでしょうか。