【炎炎ノ消防隊】プロメアの内容はパクリ?盗作疑惑について作品比較をして検証
『炎炎ノ消防隊』に対する『プロメア』の盗作疑惑について解説します。劇場アニメ『プロメア』の内容が人気漫画『炎炎ノ消防隊』のパクリではないかという話題の真相を、両者のあらすじなどの比較から解明します。また、『炎炎ノ消防隊』の作者の素顔などについても紹介します。
目次
【炎炎ノ消防隊】とは?
アニメ化も果たした人気漫画『炎炎ノ消防隊』と、大ヒット劇場アニメ『プロメア』の間には、「パクリ(盗作)疑惑」という穏やかでない話題が持ち上がっています。この噂の真相について迫る前に、まずは『炎炎ノ消防隊』の基本情報について踏まえておきましょう。
炎炎ノ消防隊の作者
『プロメア』との間でパクリ疑惑が持ち上がった『炎炎ノ消防隊』の作者は、大久保篤です。大久保氏は東京都出身の男性漫画家で、2001年に「月刊少年ガンガン」誌でデビューしました。2004年に発表した『ソウルイーター』がアニメ化されるなどヒットし、人気を確立します。2015年からは「週刊少年マガジン」に移籍して『炎炎ノ消防隊』を発表、こちらも人気作となっています。
炎炎ノ消防隊の概要
『プロメア』と内容がよく似ているのではと話題になった『炎炎ノ消防隊』は、2015年から2022年にかけて「週刊少年マガジン」誌上で発表されました。単行本は全34巻が出ており、累計発行部数2000万部(全世界)突破という大ヒット作となっています。ジャンルはSFバトルもので、王道の少年漫画ながら、随所に作者独特のセンスがちりばめられています。アニメ化もされており、2022年5月には第3期の制作が発表されています。
炎炎ノ消防隊のあらすじ
『プロメア』との類似関係が取りざたされた『炎炎ノ消防隊』は、「焔(ほむら)ビト」と呼ばれる炎の怪物が暴れまわる世界で、それに対抗しようとする「特殊消防隊」の活躍を描くSF作品です。新たに特殊消防隊に加わった主人公シンラには、謎の火災で母と幼い弟を失った過去がありました。そのために負った不当な疑惑を晴らし、二度と不幸な犠牲者を出さないとの誓いの下、シンラは仲間と共に危険な戦いに挑んでいく…というストーリーとなっています。
【炎炎ノ消防隊】プロメアの内容はパクリで盗作?
炎の怪物と消防隊との戦いを描いて人気となった『炎炎ノ消防隊』には、内容がそっくりだとしてパクリ(盗作)疑惑が持ち上がった作品があります。それが劇場アニメ『プロメア』ですが、そもそも『プロメア』とはどういう作品で、どちらの作品が先行しているのでしょうか。それらの点について見ていきましょう。
プロメアとは?
『プロメア』は、2019年公開の日本のアニメ映画です。制作は「TRIGGER」が、配給は東宝が手掛けました。監督・今石洋之、脚本・中島かずきという、『天元突破グレンラガン』などで知られるコンビの手によるSF作品になります。過去作同様外連味あふれる演出や手に汗握るアクションが楽しめるとして、アニメファンの間で話題となりました。
炎炎ノ消防隊とプロメアはどっちの方が先に公開された作品?
パクリ・盗作疑惑が囁かれる『炎炎ノ消防隊』と『プロメア』は、どちらが先行して発表されたのでしょうか。「週刊少年マガジン」で『炎炎ノ消防隊』が初めて掲載されたのは2015年9月23日、『プロメア』が劇場公開されたのは、2019年5月24日です。つまり、『炎炎ノ消防隊』の方が4年近く前に世に出ていたことになります。『プロメア』の制作発表のタイミング(2017年7月)を見ても、『炎炎ノ消防隊』の方が大分先行していることが分かります。
炎炎ノ消防隊の作者が盗作にコメント?
『プロメア』の内容が『炎炎ノ消防隊』を想わせるためにパクリ・盗作疑惑が持ち上がったことについて、『炎炎ノ消防隊』作者の大久保篤がコメントしたという話があります。実際のところは、大久保氏がこの件について直接語ったわけではありません。2019年6月12日発売の「週刊少年マガジン」巻末コメントで、「連載前の作品の内容について話すのは、知り合いでも漏洩の危険があるのでやめる」といったことを書いており、これが読者に「『プロメア』のことを指しているのでは」と思われたというのが真相です。
プロメア制作陣が受けたインタビュー内容
発表時期からすれば、『炎炎ノ消防隊』の内容を盗作した疑惑が浮かぶ『プロメア』ですが、公開時の制作陣のインタビューを見るとまた違った見方が出てきます。これによると、2013年の『キルラキル』終了後、今石・中島コンビの次回作として劇場作品の方向性が提案され、その中で中島氏が「炎」をテーマとする作品のアイデアを出したとのことです。つまりアイデア自体はかなり前からあったということで、細かく煮詰める際に偶然内容が似てしまった可能性も否定できなくなります。
【炎炎ノ消防隊】プロメアの内容や共通点を比較考察
パクリ・盗作疑惑の話題が広まってしまった『炎炎ノ消防隊』と『プロメア』ですが、両者はどれほど内容が似ているのでしょうか。ここでは、2つの作品のあらすじや世界観・設定などについて、詳しく比較検証していきます。
比較考察①あらすじ
まずは、『炎炎ノ消防隊』と『プロメア』のあらすじを比較してみましょう。『炎炎ノ消防隊』では、「焔ビト」という人体発火現象による怪物(元人間)と「特殊消防隊」の戦い、そして騒動の背景にある謎の解明などが描かれます。
一方『プロメア』は、突然変異で誕生した炎を操る新人類「バーニッシュ」と「高機動救命消防隊バーニングレスキュー」の戦い、そしてその背後で進行する陰謀の解明と阻止…といったストーリーが展開します。この比較を見ても、あらすじの類似性は一目瞭然でしょう。
比較考察②世界観や設定
続いては、世界観や設定を比較してみましょう。それぞれ具体的な名称などは違えど、両者はどちらも架空の国を舞台とする物語です。さらに主人公は、両者ともに「炎を操る敵と対峙する特殊な消防隊の一員」となっています。こうした点は比較的似ていますが、『炎炎ノ消防隊』では主人公らも超常的な能力を持っているのに対し、『プロメア』の主人公らはそうした能力を持たないという相違点もあります。
比較考察③主人公
主人公の性格等の比較も気になります。『炎炎ノ消防隊』の主人公は17歳の少年シンラで、『プロメア』の主人公は10代の新人レスキュー・ガロです。どちらも使命に燃える若き隊員で、しかも過去に火災に巻き込まれた経験を持つ点で共通しています。その一方で、シンラが感情と表情をうまくコントロールできないなどの一面を持つのに対し、ガロは基本的に直情径行型の熱血肉体派であるという点は少々異なります。
【炎炎ノ消防隊】作者の素顔や結婚
ここまで『炎炎ノ消防隊』と『プロメア』のパクリ・盗作疑惑や内容比較などを行ってきましたが、話題を一旦別の方面へ移しましょう。『炎炎ノ消防隊』の作者の素顔や結婚の事実の有無などを紹介します。
炎炎ノ消防隊の作者の素顔
『プロメア』と比較されることが多い『炎炎ノ消防隊』の作者・大久保篤ですが、その素顔が明らかになっているのかどうかが気になります。結論を言えば、現在のところ作者の大久保氏はどこにも素顔を公表していません。ファンブックにも顔写真を載せない徹底ぶりなので、この先も公開の可能性は低いと思われます。
炎炎ノ消防隊の作者は結婚している?
『プロメア』との類似性が云々されている『炎炎ノ消防隊』の作者・大久保篤については、結婚しているかどうかも気になるところです。この点もまた、本人は既婚・未婚いずれについても明らかにしていません。1979年生まれという年齢を考えると、とうに結婚していてもおかしくありませんが、そうした情報は一切出ていないもようです。
炎炎ノ消防隊の作者と岸本斉史の関係
ネット界隈の一部では、『NARUTO -ナルト-』で知られる岸本斉史と大久保篤の関係について取りざたされることがあります。これは、『サムライ8 八丸伝』(岸本氏原作)の作画担当者・大久保彰と大久保篤が兄弟なのではという噂から出た話ですが、この兄弟説は事実ではありません。中には『サムライ8』の作画を大久保篤が担当すると思う人まで出ましたが、いずれも名前の字面が似ていることから来た勘違いです。
【炎炎ノ消防隊】プロメアのパクリ疑惑に対する世間での評判や人気
『炎炎ノ消防隊』と『プロメア』のパクリ・盗作疑惑について、世間の人たちはどのように感じているのでしょうか。どちらも人気作品であるだけに、評判などが気になります。Twitter上の意見から、その点について探ってみました。
こちらは『プロメア』の内容が『炎炎ノ消防隊』に似ていることについて、「パクリ映画」と断じています。さらに「もっと騒がれるべき」とも述べていて、かなり憤りを感じていることが伝わってきます。
こちらも『プロメア』が『炎炎ノ消防隊』の内容に似ているのは否定できないとし、さらに仮に一部でも設定の盗用行為があったのなら、盗作と呼ばれても仕方がないとも述べています。なかなか厳しい意見ですが、説得力は感じられます。
一方こちらの意見は、『プロメア』と『炎炎ノ消防隊』では語られる内容が全然違うので、パクリには当たらないだろうという意見です。人によって見方がかなり分かれる状況が見て取れます。実際のところ、パクリの基準については個々人で差が大きいため、簡単に結論づけられない点が厄介なところです。
【炎炎ノ消防隊】プロメアとのパクリ疑惑があった
『炎炎ノ消防隊』と『プロメア』の間のパクリ・盗作疑惑について紹介してきました。このように両者はあらすじや設定に似た部分が多く、表面的には先行する『炎炎ノ消防隊』のアイデアを『プロメア』が盗用したという見方も成り立つように感じられます。しかし、「炎がモチーフのアクション」という点で偶然似てしまった可能性も十分考えられることで、真相がどこにあるかははっきりしないというのが実情です。
いずれにしても、両者は多くのファンをつかんだ良質な作品であり、どちらも一見の価値があることに間違いはありません。判断は個々にゆだねられるとして、気になる方は双方をチェックして自分の眼で確かめてみてください。
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だいじろう
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