【炎炎ノ消防隊】ネザー編のあらすじまとめ！どのような場所なのか徹底考察

本記事では炎炎ノ消防隊のネザー（地下）編に関する情報をまとめていきますが、まずは炎炎ノ消防隊の作品概要やストーリーのあらすじについてまとめていきます。2022年2月に最終話を迎え最初から最後まで面白いと好評だった本作についておさらいしていきましょう。

炎炎ノ消防隊を手掛けた作者は大久保篤（おおくぼあつし）先生です。1979年9月20日東京生まれの漫画家、イラストレーターで2000年に第3回エニックス新世紀マンガ大賞にて応募作品が準大賞を受賞したことでデビューを果たしています。休載しない漫画家として注目を向けられており、本作の前にも2004年～2013年に『ソウルイーター』を制作し大ヒットさせています。

炎炎ノ消防隊は大久保篤によって週刊少年マガジンに連載されていた漫画作品です。焔ビトと呼ばれる怪物や脅威に消防士が立ち向かうSF少年漫画として話題を呼び、緻密に練られたサスペンスストーリーや迫力あるバトルアクション描写が大勢のファンに親しまれました。2022年5月時点で全世界累計発行部数2000万部を突破しており、アニメ化や舞台化といったメディアミックスも展開されています。

とある大災害を境に謎の人体発火現象・焔ビトが流行してしまうと人々は炎の脅威に苛まれていきました。そんな時に特殊消防隊が立ち上がると、彼らは一般市民を炎の恐怖から救い出し焔ビトの謎を解明するために活動していきました。12年前に火事で家族を失ったシンラは訓練校を卒業して第8特殊消防隊に加入すると、自身に濡れ衣を着せた真犯人を探すため、そして人々を救うヒーローになるために消防隊活動を始めます。

炎炎ノ消防隊の世界にてネザー（地下）は作中で唯一立ち入りが禁止されている危険な場所で、ネザー編では特殊消防隊の隊員たちが総力を挙げてネザーへ突入する物語が描かれています。ネザー編は本作のストーリーの中でも特に重要な内容が描かれているため、閲覧する際はネタバレにご注意ください。ここでは炎炎ノ消防隊におけるネザー編のあらすじや内容について解説していきます。

ネザー編ではそれまで裏で暗躍していた白装束・伝道者との戦闘や特殊消防隊が突き止めている焔ビトの秘密の一部が明かされる内容が描かれました。特に終盤に描かれたシンラとショウの戦いは本作屈指の見どころと言えるでしょう。なお、単行本19巻にてシンラたちは再びネザーへ向かうことになりますが、ここでは特殊消防隊が初めてネザーへ足を踏み込んだ単行本8巻～10巻までのあらすじを紹介していきます。

烈火星宮とDr.ヴァルカンが伝道者一派と繋がり特殊消防隊を襲撃してきたことを受け、本部は伝道者一派の全貌を探るために拠点を見つけて叩くべきという結論を提示しました。リヒトがヴァルカン工房での戦闘の痕跡から居場所を突き止めると、その場所はネザー（地下）であることが確定します。ネザーは不浄の地とされており教会の許可なしでは立ち入ることができない禁忌の場所で、そこに第8特殊消防隊9人は突入することになります。

ネザーに立ち入った第8消防隊を迎え撃ったのは白装束の幹部格ショウが率いる灰焔騎士団（かいえんきしだん）でした。団長のショウは主人公シンラの実の弟でしたが、彼は記憶を改変されていたためシンラを家族と認めません。

伝道者一派の情報を集めようと更に奥深くを目指していく第8消防隊でしたが、途中でミラージュの陽炎とヨナの変装術によって分断されてしまいそれぞれ灰焔騎士団メンバーと対決することになります。合計5箇所で激闘が繰り広げられると、茉希は相手が逆鱗に触れたことで覚醒し、火縄はアローと激しい撃ち合いを制し、ミラージュをアーサーが撃退し、環はラッキースケベられで勝利します。桜備とヴァルカンもジョヴァンニと交戦しますが逃がしてしまいます。

他メンバーが激闘を繰り広げている中、シンラは悪魔の足跡に導かれてショウの元へたどり着きます。死んだと思っていたショウが生きていて嬉しいとシンラは言いますが、ショウはシンラを兄と認めず彼を倒そうと剣を向けます。シンラはショウをぶっ飛ばしてでも連れて帰ることを決意して戦いを始めますが、ショウのアドラバーストによって時間が停止されてしまいシンラは絶望的な状況に立たされてしまいます。

絶対に諦めなかったシンラはアドラリンクの仕組みに可能性を見出し、自分も伝道者の加護を受けることで光の速さを超えるスピードを手に入れて時間停止能力を打破しました。更にシンラはショウと無理やりアドラリンクして記憶を送り込むとショウはついにシンラを兄として認めます。感動したショウが涙を流したことで決着がつきましたが、そこに伝道者一派のハウメアが乱入するとショウを洗脳して再び連れ帰ってしまいました。

ここからは炎炎ノ消防隊におけるネザー（地下）編の舞台となったネザーがどのような場所であるかについて解説していきます。ネザー編が描かれるまでシンラたちは東京皇国のあちこちで消火活動していましたが、ネザーは本作において特別な場所でありシンラたちも簡単に足を踏み入れられなかった禁忌の場所でした。ネザー編を更に理解するためにもネザーの概要や立ち入りが禁じられていた理由をおさらいしていきましょう。

ネザーとは東京皇国の地下に広がる施設のことであり、伝道者一派が拠点として利用している場所です。かつての東京皇国の地下には地下鉄が通っていましたが250年前に起きた大災害にてほとんどが消滅してしまい、唯一空間として残っていた場所を伝道者一派が利用しています。聖陽教の教えではネザーは不浄の地と言い伝えられており、中に立ち入れば地獄へ落ちてしまうなど悪い噂が多く流れています。

聖陽教はネザーへの立ち位置を禁止していたわけですが、その理由は聖陽教にとって知られたくないものが地下にあったからでしょう。実際に聖陽教が組織した暗殺部隊・聖陽の影はネザーを拠点に活動していました。伝道者一派の白装束たちもネザーを拠点に活動していたように、ネザーを誰も踏み入らせないことで俗世と完全隔離させ、犯罪者や普通に生活できない人々をネザーに送ったのかもしれません。

炎炎ノ消防隊に登場するネザー（地下）は現実世界におけるスラム街のように荒れた場所として描かれており、作中に登場したネザーから地上に出てきたキャラクターはどれもクセの強い人柄や訳ありな要素を持っています。彼らについて知ることでよりネザーという場所の実態に迫ることができることでしょう。ここでは炎炎ノ消防隊におけるネザーに潜んでいた登場人物についてまとめていきます。

聖陽の影は聖陽教が組織した暗殺部隊です。聖陽教は身寄りのない孤児を皇国の地下に集めて暗殺の訓練を受けさせており、自分たちにとって都合が悪い人物や組織を処理するために彼らを暗躍させます。聖陽の影に所属するメンバーは白い装束と仮面を身につけており顔を覆い隠しています。

シスター炭隷は表の顔は聖ラフルス修道院のシスター長、裏では伝道者一派の幹部格・七柱目として暗躍する白装束です。同じシスターであるアイリスや火華がいた修道院の長であり、アイリスにとっては母親代わりのような存在でもあります。しかし、その正体は伝道者思想に染まった悪人でシスターの食事に蟲を混入させて柱を作る実験をしていました。また、シスター炭隷は250年前から生きていることが示唆されており当時の本名は杉田スミレだったとされています。

ジョーカーはシンラの過去を知る謎の男で後にその正体が元聖陽の影の1人だったことが明かされます。幼い頃に日下部家で発生した火災から脱走し行き倒れていたところを心優しい一家に保護されましたが、すぐに暗殺部隊によって家族を惨殺されネザーへ連れていかれました。当時は『52』と呼ばれ部隊の中でも突出した強さを持つ人材として知られ、バーンズと共に任務に当たった際にアドラを垣間見たことで左目が失明しました。

アーサーは第8消防隊に所属する隊員の1人で、彼は幼い頃に実の両親に夜逃げされたと言われていました。実際にアーサーの両親は経営していたレストランが潰れて借金を背負ったことでアーサーを置いていきました。その際父親は自分を王だと彼に教え込んでおり、アーサーはその話を消防隊に入隊した後も両親は国を救うためにいなくなったと信じていました。

しばらく生き別れていたアーサーと両親でしたが、アーサーがエクスカリバーを作り直すためオリハルコンを求めてネザーへ向かうとそこで再会を果たします。父親は自分が王である話を引きずってネザーで活動していたと話し、母親も父を心配して付いてきたと嘘をつきますが、アーサーはそれをあっさり信じ込みエクスカリバーが出来上がると呆気なく別れました。

2019年に公開されたアニメ版炎炎ノ消防隊にてネザー編が放送されると、そこにアニメオリジナルキャラクターとしてアントンが登場しました。アントンは目立った活躍をしたわけではなくセリフも多くないキャラクターでしたが、彼の役に当てられた声優はYouTubeで活動している人気者だったことから話題を呼びました。ここではアニメ版炎炎ノ消防隊のネザー編に登場したアントン役のアニメ声優についてまとめていきます。

アントンは第2特殊消防隊の隊員です。クセッ毛がついた金髪と筋肉質な体型をしており、第2消防隊にネザー調査が依頼されたことで本編に登場しました。アントンたちがネザーに入り込むと大量の焔ビトと戦うことになり、焔ビトに腹部を刺されてしまった際にナターシャという愛人と結婚する約束をした瞬間を走馬灯で思い出しました。その後、アントンはゾンビになったように味方に襲い掛かりそのまま本編から退場しました。

アントンを演じた声優はシルクロードです。シルクロードはYouTubeチャンネル『Fischer’s －フィッシャーズ－』にて活動している男性で6人組グループのリーダーを務めています。YouTubeでの活動は2010年より開始しており2023年6月時点でチャンネル登録者数は800万人を超えています。アニメや映画作品などにはゲスト声優として複数の作品に出演しており、近年ではテレビの出演頻度が増えています。

アントンの声優を務めたシルクロードは炎炎ノ消防隊の原作漫画を全巻購入しているそうです。メディア作品では最強キャラが好きと明かしており、炎炎ノ消防隊では新門紅丸が好きでアニメ版に流れる彼のテーマソング『けんかまつり』をLINEのホームBGMに設定しています。また、地元が浅草であることから口が悪くも情に厚い人物が多い本作の浅草のキャラクターに対して友人を見ているような気持ちになるそうです。

これまで炎炎ノ消防隊に描かれているネザー編の内容やゲスト声優などをまとめてきましたが、実際にネザー編を読了、視聴したファンはどのような感想を残しているのでしょうか。ここではネザー編に対する世間での評判や人気についてSNS上に投稿されているコメントを参照しながら、ファンが感じたリアルな感想・意見をまとめていきます。

ネザー編を面白かったと感じたファンはとても多かったようで多くの称賛コメントが寄せられていました。ネザー編は第8消防隊メンバーが活躍するところやシンラとショウのストーリーなど見どころが多く、主要キャラクターのかっこいいシーンに惚れた人や兄弟愛に感動した人が続出していました。

アニメ版のネザー編は作画が映画レベルで素晴らしいと絶賛されていました。原作漫画からネザー編の内容を予め知っていたファンであってもアニメの作画は予想外だったそうで、機敏かつ大迫力なバトル描写に興奮した人がとても多くいました。

ネザー編では第8消防隊メンバーと伝道者一派の幹部たちのバトルが見どころでどの組み合わせも人気がありますが、その中でも環とアサルトの戦いが印象に残っている人が多くいました。アサルトは最強格の称号・屠り人の経験を持つ実力者と紹介されていましたが、対面した環が怒涛のラッキースケベられでアサルトを完封する展開に度肝を抜かれた人は多かったことでしょう。

ネザー編は炎炎ノ消防隊の舞台の脚本に採用されており人気がありました。舞台版ではプロの演者による華麗な演技や生音声による迫力などがかっこいいと評価されており、観に行った人のほとんどが満足できたと語っていました。

アニメ版のアントン役としてシルクロードが声優を務めていましたが、意外にもファンはアントン役の声優の正体に気付けていない様子でした。メディア作品のゲスト声優はプロと比較されて演技が浮いてしまいがちですが、シルクロードの演技はプロや作品に馴染んだ素晴らしいものだったと言えるでしょう。

炎炎ノ消防隊に描かれているネザー編は第8特殊消防隊の活躍やシンラとショウの関係性など、見どころが満載でファン評価もとても高いエピソードでした。ネザー編を読んだことで本作の魅力に引き込まれたという人も多くいたことでしょう。ネザー編の見どころを知らなかったという人はぜひネザー編本編にてチェックしてみてください。