【エヴァンゲリオン】ゴルゴダオブジェクトの名前の由来は?元ネタも解説
映画・エヴァンゲリオン新劇場版にてゴルゴダオブジェクトという謎の物体が現れると、運命を変えられる唯一の場所として物語の重要な鍵を握っていました。本記事ではエヴァンゲリオンに登場するゴルゴダオブジェクトの名前の由来や元ネタについてまとめていきます。
目次
【エヴァンゲリオン】ゴルゴダオブジェクトとは?
エヴァンゲリオン新劇場版にて幾つもの十字架が繋がったような未知の物体が現れると、碇ゲンドウがそれをゴルゴダオブジェクトと呼びその後の物語の局面を左右する重要なものとして描かれました。ここではエヴァンゲリオンにおけるゴルゴダオブジェクトの概要を紹介し、同時にエヴァンゲリオンの作品概要とあらすじについてまとめていきます。なお、本記事では映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版:II』の重要なネタバレを含んでいるため、閲覧する際はご注意ください。
ゴルゴダオブジェクトとは?
ゴルゴダオブジェクトは人ではない何者かがマイナス宇宙に残した神の世界です。碇ゲンドウはそれを全ての始まり、そして約束の地と呼んでおり、過去に自分の妻もそこにいたと発言しています。人の力ではどうすることもできない運命を変えることができる唯一の場所でもあり、作中でも具体的な存在理由について明かされていません。
映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の概要
シン・エヴァンゲリオン劇場版は庵野秀明総監督の下、株式会社カラーが制作した映画作品です。1995年に放送していたアニメ・新世紀エヴァンゲリオンをリメイクした内容が描かれており、興行収入100億円を超える話題性を生み出しました。
映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」のあらすじ
EVA初号機のパイロットになって使徒との戦いに身を投じていた碇シンジは、凄惨な出来事にしばらく放心状態となり第三村に身を寄せました。そこでかつての同級生やサードインパクトと関わりを深めていき次第に立ち直っていったシンジは、大切な人を救うため、そしてエヴァンゲリオンがいなくなる世界を求めて、実の父・碇ゲンドウとの最後の戦いに挑みます。
【エヴァンゲリオン】ゴルゴダオブジェクトの名前の由来や元ネタ
映画シリーズに突如現れたゴルゴダオブジェクトにはある元ネタがちなんでいたり、名前に由来がついていることが判明しています。ここではエヴァンゲリオンにおけるゴルゴダオブジェクトの名前の由来や元ネタについてまとめていきます。
名前の由来や元ネタ①ゴルゴダの丘
ゴルゴダの丘とは新約聖書においてイエス・キリストが十字架に磔されたと記されている場所です。一説には人祖アダムの墓がそこにあったと言われており、この要素がゲンドウにとってユイが眠っている場所と置き換えられたと考えられます。
名前の由来や元ネタ②クォ・ヴァディスに登場する十字架
星野之宣先生が制作した『クォ・ヴァディス』には宙をでたらめに動く巨大な十字架型建造物が描かれています。十字架の中には冠をかぶったキリストが眠っており、エヴァンゲリオンでもゴルゴダオブジェクトの中にエヴァンゲリオンイマジナリーが眠っていました。
名前の由来や元ネタ③ウルトラマンエース
ウルトラマンエースの物語中にマイナス宇宙が登場すると、その中にゴルゴダ星という惑星が描かれました。ゴルゴダ星にはウルトラ五兄弟の名前が刻まれた十字架が存在しており、彼らはヤプールに騙されて磔にされてしまったという説明がされています。なお、ここに描かれているマイナス宇宙もエヴァンゲリオンに登場しています。
【エヴァンゲリオン】ゴルゴダオブジェクトに関係する用語の意味
ゴルゴダオブジェクトは碇ゲンドウが人類補完計画を遂行するために利用されたものであり、ゴルゴダオブジェクトについて語る上で様々な用語や現象を一緒に理解しておく必要があります。ここではエヴァンゲリオンにおけるゴルゴダオブジェクトに関係する用語の意味についてまとめていきます。
用語の意味①マイナス宇宙
マイナス宇宙とはガフの扉の先に存在する別次元の空間で、侵入するためには高速以上のスピードが必要です。マイナス宇宙は誰かが生み出した虚構の世界であることが明かされており、侵入者によって見える光景が異なるという特徴があります。誰がマイナス宇宙を生み出したのかは不明であり、ゲンドウとシンジはマイナス宇宙の支配権をめぐって争うことになります。
用語の意味②量子テレポート
量子テレポートはゲンドウとシンジがマイナス宇宙に侵入するために用いられた手段です。テレポートはその名の通り任意の場所に物体を転移することで、量子テレポートは転移する物体を一度量子に分解して解体し、それと全く同じ情報を持った量子を転移先で再構築することでテレポートを実現します。
用語の意味③オーバーラッピング
オーバーラッピングは別個体を捕食しその個体の能力を得ることです。マリが乗っている改8号機にはこの能力が備わっており、ヴンダーを乗っ取ったMark.09-Aとアダムスの器であるMark.10、Mark.11、Mark.12を捕食しています。
用語の意味④アディショナルインパクト
アディショナルインパクトは虚構と現実の境目を失くすためのインパクトです。アディショナルインパクトはゴルゴダオブジェクトでしか起こすことができず、碇ゲンドウは現実世界とマイナス宇宙の境目を失くすことでユイに出会おうと画策していました。
用語の意味⑤エヴァンゲリオンイマジナリー
エヴァンゲリオンイマジナリーとは空想上の架空のエヴァンゲリオンです。名前こそエヴァンゲリオンとつけられていますが、実際には兵器や儀式の道具として作られていたエヴァンゲリオンとは違い最初からそこにある概念というべき存在となっており、人に認知されないマイナス宇宙の中に鎮座しています。ゲンドウは虚構と現実を1つにすることによって、そこに存在していたはずのユイと出会おうとしました。
用語の意味⑥イスカリオテのマリア
イスカリオテのマリアとは冬月先生がマリに向けて言った言葉で、具体的な詳細は明かされていません。本来イスカリオテとはキリストを裏切ったユダの通称で、マリアはキリストが埋葬されるのを見届けたマグダラ、もしくは聖母マリアのことを意味します。作中での解釈はファンの間でも混迷しており、有力なのは下記の3つになっています。
- 「人類補完計画の裏切り者であり、見届け人である」という意味
- 「人類補完計画を裏切ったマリ」という説、マリ=マリアはあだ名
- 「イスカリオテのマティア」を文字った説、マティアとはイエスの使徒の1人であり、この解釈だとマリは使徒ということになる
用語の意味⑦ガイウスの槍
ガイウスの槍はAAAヴンダーを材料にして生み出された槍であり、全てのエヴァンゲリオンを消滅させるためのキーアイテムとして登場しました。ロンギヌスの槍、カシウスの槍の2本が神の意志によって遺された代物であるのに対し、ガイウスの槍は人の意志と知恵によって創られています。
【エヴァンゲリオン】ゴルゴダオブジェクトやマイナス宇宙の謎を考察
エヴァンゲリオンのストーリーは難解で、ゴルゴダオブジェクトやマイナス宇宙といった幾つかの用語は説明されてもその場でしっかり理解することが難しいです。ここではエヴァンゲリオンにおけるゴルゴダオブジェクトやマイナス宇宙の謎について考察していきます。
考察①ゴルゴダオブジェクトを残した人物は誰?
碇ゲンドウは人ではない何かが残したと話しており、仮に使徒であれば使徒と説明していたことでしょう。人でもなくリリンでもないとなると、ゴルゴダオブジェクトを残した人物はアダムやリリスを生み出した第1始祖民族であると考えられます。碇ユイがここにいたということから彼女も第1始祖民族だったのかもしれません。
考察②ゴルゴダオブジェクトは何の為に残された?
碇ゲンドウはゴルゴダオブジェクトのことを約束の地と話しています。聖書では約束の地カナンという場所が記されており、神がアブラハムの子孫に与えると約束した土地とされています。エヴァンゲリオンではアダムスという存在が描かれていますが、これは使徒の産みの親であるアダムを複数形にした呼び名であることから、セカンドインパクトを起こした際に光になった4体の巨人・アダムスのために残されたと考えられます。
考察③ゲンドウがマイナス宇宙を目指した目的
碇ゲンドウは自分の妻・碇ユイを探すため、そしてゼーレのシナリオである人類補完計画を完遂させるためにマイナス宇宙を目指しました。人類補完計画の全容は、全ての魂を1つにして完全な生命体となり理想の世界に到達するというもので、ゲンドウはマイナス宇宙にユイがいることを信じきっていました。
考察④マイナス宇宙にユイはいない?
ユイがいると信じていたゲンドウでしたが、マイナス宇宙のどこを探してもユイは見つかりませんでした。実はユイはシンジの中に存在し続けており、そのシンジをゲンドウ自身が否定し続けていたためユイを見つけることができなかったのでした。
考察⑤マイナス宇宙の崩壊の謎
シンジがエヴァンゲリオンのいない世界を望むと、そこに虚構の世界、つまりマイナス宇宙は必要なくなりガイウスの槍によって崩壊することになりました。崩壊する演出には実写で、スタジオセットが撤収されるシーンや駅の階段を駆け上るシーンが公開されていました。この演出は恐らくシンジがエヴァのいない世界にきたこと、つまり現実世界に到達したことを表していると考えられます。
【エヴァンゲリオン】ゴルゴダオブジェクトに対する世間での評判や人気
物語の中で重要な鍵を握っているゴルゴダオブジェクトでしたが、実際に本編を見てその存在を知ったファンからはどのような印象を抱かれているのでしょうか?ここではゴルゴダオブジェクトに対してエヴァンゲリオンファンが思っていることを、SNSに寄せられているコメントを参照しながらまとめていきます。
ゴルゴダオブジェクトについて上手く理解できていない人が散見されました。ゴルゴダオブジェクト自体がいきなり登場したのに加えて、マイナス宇宙やガフの扉など、様々な専門用語が次々と出てきたことから見ている人を混乱させてしまったと推察されます。
ゴルゴダオブジェクトがウルトラマンのオマージュと知って驚いている人が見受けられました。大本を辿れば新約聖書に記されているものが元ネタとなっていますが、知っている作品のネタが別作品に登場すると思わず感動してしまうものでしょう。
ある人はゴルゴダオブジェクト内に広がっているイマジナリー世界は、監督である庵野秀明の心情を表しているという考察をしていました。元々主人公のシンジは庵野監督自身をモデルにしているとされているため、随所で見られる特殊な演出には庵野監督の制作中の思いが詰まっているのかもしれません。
【エヴァンゲリオン】ゴルゴダオブジェクトの名前の由来は様々だった
エヴァンゲリオンに登場するゴルゴダオブジェクトには様々な名前の由来や元ネタが含まれていました。存在自体が謎に包まれたものでしたが、映画の内容では碇ゲンドウにとってユイがいると思っていた場所と説明することができます。もしも用語の整理ができたという人は、改めて映画を見返してみるとよりストーリーが理解でき内容を楽しめることでしょう。
この記事のライター
zeile
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