【ベルセルク】主題歌を徹底まとめ！OPからEDまでアーティストも紹介

ベルセルクはダークファンタジー作品の金字塔として人気を博しており、原作漫画のみならずアニメ作品としても大勢のファンから親しまれています。アニメを視聴していた人であればOP・EDの主題歌に思い入れがあることでしょう。ここではベルセルクの主題歌をまとめていきますが、まずはベルセルクの作者や作品概要、あらすじをおさらいしていきます。

ベルセルクを手掛けた作者は三浦健太郎先生です。1966年7月11日千葉県生まれの男性漫画家で漫画家の森恒二と技来静也とは高校の頃の同級生です。高校時代から漫画を描き始めるようになり、両親は共にデザイナーだったため理解を示していたそうです。また、執筆中に必ず聴くほど音楽家の平沢進のファンであり、後にベルセルクがアニメ化された時に本人が音楽担当に当てられました。なお、2021年5月6日に急逝大動脈解離のため54歳で死亡しました。

ベルセルクは三浦健太郎によってヤングアニマルに連載されている漫画作品です。剣と魔法の世界を舞台に主人公が復讐を果たすダークファンタジーな物語が展開されており、重厚感あるバトル描写や魅力的なキャラクター、王道から外れた奇想天外なストーリーなどが評判を呼びました。累計発行部数は2023年3月時点で5500万部を突破しており、テレビアニメ化やトレーディングカードゲームなど様々なメディアミックスも展開されています。

傭兵としての生き方を叩きこまれたガッツは戦場で生きる生活を続けていました。ある日鷹の団の団長・グリフィスと出会うと彼との一騎打ちに敗れて団に加入することになり、そこで切り込み隊長として活躍していきました。やがて国の正規軍に選ばれグリフィスともかけがえのない絆を築きましたが、退団をきっかけにグリフィスと確執を起こし片目と片腕を喪失、恋人を娶られてしまいます。復讐を決意したガッツは身の丈を超える巨剣を背負ってグリフィスとその仲間の使徒を探すのでした。

ベルセルクは原作漫画が5500万部以上売り上げるほどの人気を博しており、その人気は国内に留まらず世界規模にまで広がっています。その人気からアニメ化といったメディアミックスも多数展開されているわけですが、アニメ版ベルセルクを見たファンからは本編が映像化されたことの他にOPとEDの主題歌がかっこいいと評価されていました。ここからはベルセルクにおけるアニメのOP主題歌とアーティストを一覧にして紹介していきます。

1997年版ベルセルクのOP主題歌はPENPALSの『TELL ME WHY』です。PENPALSは1996年～2005年に活動していた日本のロックバンドで2011年から活動を再開したことで話題を呼びました。『TELL ME WHY』はPENPALSにとって初めてのシングルであり、西洋ファンタジーの世界観に合わせた英語の歌詞と終始軽快なリズムがダークな本編とのギャップを生んでおり1度聴くと耳に残ってしまう中毒性があります。

2016年版ベルセルクの1曲目のOP主題歌は9mm Parabellum Bulletの『インフェルノ』です。9mm Parabellum Bulletは2004年に結成、2007年にメジャーデビューした日本のロックバンドで、本楽曲は8枚目のシングルとして制作されました。演奏時間がわずか90秒という異例な楽曲であり、歌詞の中には無骨に生きるガッツの生き様が現れておりベルセルクのストーリーにとてもマッチしています。

2016年版ベルセルクの2曲目のOP主題歌は9mm Parabellum Bulletの『差クリファイス』です。前期に引き続き9mm Parabellum Bulletが担当しており『インフェルノ』に比べて哀愁漂う作りをしています。ガッツの心情を描いた歌詞や貫禄と安定感あるフレーズがかっこいいと評判で、9mm Parabellum BulletのYouTubeチャンネルに投稿されたMV動画は760万回再生を超えています。

アニメ版ベルセルクの主題歌はどれも評判が良く視聴者の印象に深く残っている曲ばかりです。実際に旧アニメ版を見ていた人が当時の主題歌を耳にすると感動を覚えるほどで、特にED主題歌ではアニメ主題歌で有名な平沢進ややなぎなぎなどが担当しており現在でも話題になることがあります。有名アーティストが手掛けた楽曲は1度は聴いておきたいものでしょう。ここからはベルセルクのアニメのED主題歌とアーティストを一覧にして紹介していきます。

1997年版ベルセルクのED主題歌はSilver Finsの『Waiting So Long』です。Silver Finsは竹中仁見とギタリストの朝倉光洋により結成されたユニットで、アシッド感たっぷりのローファイサウンドと気怠さを表現したヴォーカルが洋楽ファンを中心に親しまれています。『Waiting So Long』もその例に洩れず悲壮感あるしっとりした雰囲気をしており、本編とのギャップに異質さを感じながらもガッツの心情が容易に理解できる名曲と評されています。

2016年版ベルセルクの1曲目のED主題歌はやなぎなぎの『瞑目の彼方』です。殺伐とした本編の雰囲気とは裏腹に穏やかで優しさを感じさせる曲となっており、スローテンポのメロディにやなぎなぎの魅力である透明感ある歌声がマッチしています。また、本楽曲は日本語ベースの歌詞となっていますが、アニメ本編の第8、9、10話は英語バージョンが採用されています。

2016年版ベルセルクの2曲目のED主題歌は平沢進の『Ash Crow』です。アーティストの平沢進は音楽プロデューサーとしての顔を持ち合わせており、日本アニメソング業界の歴史に名を残すほどの存在としてファンに知られています。『Ash Crow』は暗黒な世界観を映したメロディとガッツの感情を表現した歌詞が魅力的であり、アニメ本編中の挿入歌としても多く使用されています。

2016年版ベルセルクの3曲目のED主題歌は南條愛乃とやなぎなぎの『一切は物語』です。アニメ本編でソーニャ役を担当している声優・南條愛乃が歌唱しており、作曲・編曲は日本のジャズバンド・クラムボンのメンバーであるミトが担当しています。ダークな曲調に加えてファンタジーで壮大な世界観が表現されており、淡々と口ずさむように歌う歌詞の中には悲運な運命を生きるガッツの切なさを感じさせてくれます。

ベルセルクは2012年に初めて劇場アニメ『黄金時代篇』が公開され、2013年までの間に計3部作が制作されました。劇場版は原作者書き下ろしのオリジナルストーリーが展開されており、ガッツ一行の新しい冒険やレイティング規制が入るほど過激な描写などが話題を呼びました。また、劇場版でも主題歌がかっこいいと評判を受けています。ここからはベルセルクにおける劇場版の主題歌とアーティストを一覧にして紹介していきます。

劇場版ベルセルク黄金時代篇の主題歌は平沢進の『Aria』です。3部作に分けられた劇場作品の総合的な主題歌で本作を代表する楽曲とも言えます。作詞・作曲及び歌唱を担当したアーティストは原作者一押しの音楽家・平沢進であり、アニメ版の主題歌とは打って変わって神々しいフレーズと貫禄がある歌詞を組み合わせています。

劇場版ベルセルク黄金時代篇I覇王の卵のED主題歌はAIの『ウツクシキモノ』です。アーティストのAIは本名が『植村 愛 カリーナ』の日系アメリカ人で下積み時代に倖田來未と共に各所のクラブで歌っていた経験を持っています。『ウツクシキモノ』はグリフィス視点の歌として作られており、ダークファンタジーに合うメロディやガッツへの思いを綴った歌詞などから作品愛を感じられるはずです。

劇場版ベルセルク黄金時代篇III降臨のED主題歌は川畑要の『Breakthrough』です。アーティストの川畑要は日本のツインボーカルユニット・CHEMISTRYのボーカリストでテレビ東京のオーディション番組・ASAYANに選ばれたことで2001年よりデビューを果たしています。『Breakthrough』は和訳すると『突破口』を意味しており、困難を無骨な剣と共に切り開くガッツの力強さが全面的に押し出されています。

ベルセルクのアニメは1997年版と2016年版の2つがありますが、両作品にはOP・ED主題歌とは別で本編中に使用された挿入歌が2曲存在しています。どちらも歌唱や作詞を平沢進が担当しており、音楽プロデューサーとして名高い平沢進の名前を見てベルセルクを思い浮かべる人も少なくないでしょう。ここからはベルセルクにおける挿入歌とアーティストを一覧にして紹介していきます。

『BERSERK ～Forces～』は1997年版ベルセルクに使用された平沢進の挿入歌です。『力』の意味を持つ『Forces』の歌詞が印象に残る曲で、ベルセルクの主人公・ガッツのテーマソングとも言い換えられるインパクトがあります。本楽曲は平沢進にとって5枚目のシングルでありジャケットイラストは『花より団男子』や『ハートキャッチプリキュア！』のキャラクターデザインで知られる馬越嘉彦が担当しています。

『灰よ』は2016年版ベルセルクに使用された平沢進の挿入歌です。ベルセルクの世界観を灰に例えた秀逸な歌詞が綴られており、ダークな雰囲気に堂々と力強いメロディが組み合わされているところが魅力的で、ガッツの登場シーンに使用されたことでガッツのテーマソングと認識しているファンも多いです。

アニメ版ベルセルクはOP・ED主題歌以外にも声優の演技力が高く評価されています。第2作目となる2016年版では俳優として活動している有名人が声優に初挑戦したことで話題になり、大勢のファンに声優の存在が注目されるきっかけとなりました。ここではベルセルク第2作目の主要キャラクターを担当した声優を紹介していきます。

ガッツを演じた声優は岩永洋昭（いわながひろあき）さんです。ヒーロー系ドラマの主演経験を持つ有名俳優で、劇場版ベルセルクのガッツ役に選ばれたことで声優デビューを果たしました。また、アニメ版ベルセルクのアニメ先行上映会にて結婚したことを発表したことで話題を呼びました。

パックを演じた声優は水原薫（みずはらかおる）さんです。デパートの店内アナウンスをしていた母親の影響で声優業を志した過去を持ち、放送業界関係者にスカウトされたことでデビューを果たしました。女性キャラを演じる際に「ば」が「ヴぁ」に聞こえるような舌足らずの喋り方に定評があり、少女や妖精を担当することが多いです。

ファルネーゼを演じた声優は日笠陽子（ひかさようこ）さんです。日本ナレーション演技研究所の特待生としてアイムエンタープレイズ事務所に加入した才能の持ち主で、『けいおん！』の秋山澪役をきっかけに広く名前が知られるようになりました。2023年1月より所属していた事務所を退所し現在はフリーで活動しています。

セルピコを演じた声優は興津和幸（おきつかずゆき）さんです。幼い頃からアニメの影響で将来の夢が移り変わるほど熱狂的なアニメファンで、中学時代に声優を志すと放送部に入部しNHK杯全国高校放送コンテストで県内1位に選ばれました。高いセンスと経験で積み上げた実力で数多くの作品に出演しています。

イシドロを演じた声優は下野紘（しものひろ）さんです。幼い頃から人に注目されることが好きで、カセットテープで声を録音したりモノマネを披露して楽しんでいたとされています。中学時代に声優の世界を面白そうと感じると高校在籍中に声優オーディションに合格し、2021年に声優アワードMVS賞を受賞しました。

アザンを演じた声優は安元洋貴（やすもとひろき）さんです。姉から演劇に誘われたことをきっかけに演者の道に入った男性声優で、声優デビューを果たすと重く響く声質で中年男性や悪役キャラの定番声優の1人になりました。高い演技力でイロモノキャラを担当することもあり、2021年には声優アワードパーソナリティ賞を受賞しました。

キャスカを演じた声優は行成（ゆきなり）とあさんです。介護関係の短大に通いながら声優の道を目指した経験を持ち、女性ながら勇ましさを感じられるハスキーボイスによってアニメ作品だけでなく洋画の吹き替えなどでも活躍しています。

ルカを演じた声優は沢城（さわしろ）みゆきさんです。新人オーディションに合格したことから演技経験がないまま声優デビューを果たした天才的な才能の持ち主で、『ルパン三世』のヒロイン・峰不二子の3代目としても知られています。妖艶な女性を始めコミカルなキャラや少年を演じることもあり、声優アワード主演女優賞やファミ通アワードキャラクターボイス賞など多くの賞を受賞しています。

これまでアニメ版ベルセルクのOP・ED主題歌をまとめてきましたが、実際にアニメを視聴したファンは主題歌を聴いてどのような印象を抱いたのでしょうか。ここではベルセルクの主題歌に対する世間での評判や人気を、SNS上に投稿されているコメントを参照しながら内容をまとめていきます。

ベルセルクの主題歌はどれもかっこいいと評判で人気がありました。基本的に主題歌はどれもベルセルクのダークな世界観やガッツの壮絶な生き様を表現しているところがファンにとって好印象のようで、重苦しい雰囲気がつい何度もリピートしてしまうとも語られています。

『インフェルノ』は全尺が90秒と短い楽曲ですが、その事実を知ったファンは驚きの様子を見せていました。作曲を担当した9mm Parabellum Bulletは本楽曲を作る際に90秒の長さに追加するのは野暮と判断したことでインフェルノが完成したそうで、ファンの間では異例の曲でありながらクールな名曲として語られています。

ベルセルクの主題歌に平沢進が多く楽曲を提供していますが、現在になって平沢進が当時ベルセルクの楽曲を手掛けていたことに驚く人が多くいました。現在の平沢進は他のアニメ作品でも多く主題歌を手掛けている有名音楽家となっており、有名になる前からかっこいい曲を作っていた人だったんだと感心する声も寄せられていました。

ベルセルクのOP・ED主題歌はダークで壮大な世界観とガッツの心情を的確に表した名曲だらけでした。当時アニメを視聴していたファンにとっては現在でも印象に残っている曲が多く、最近になって聴いた人でもそのかっこよさに魅了されていることでしょう。採用されている主題歌はどれも作品にまつわる内容を含んでいるので、本編を視聴したことがない人はぜひアニメ本編を視聴し曲に込められた独自の世界観を感じてみてください。