【テニスの王子様】越前リョーマの名言集！説得力抜群？

読者からテニスではなく、テニヌだとも言われているほどスポーツ漫画という域を超越した漫画、『テニスの王子様』。奇想天外な技にツッコミを入れられながらも、作中で各登場人物たちが放つ名言がアツいと話題になっています。今回は『テニスの王子様』の主人公である越前リョーマが放つ名言にスポットをあて、ご紹介していきます。

越前リョーマは少年ジャンプで連載しているマンガ、『テニスの王子様』の主人公です。主人公には珍しく、台詞が少ないキャラクターですが、その一言ひとことが名言になってしまいそうなほど、他のキャラクターとファンの心を揺さぶるコメントを残しています。

越前リョーマは青春学園に所属する中学1年生のテニスプレーヤーです。誕生日は王子様に相応しく、クリスマスイブの12月24日。父親は世界的なテニスプレーヤーだった越前南次郎で、兄はスーパーテニスプレイヤーの越前リョーガです。中学1年生にして上級生に引けを取らない実力を持っており、青学のルーキーとして一躍注目されています。利き手は左手で、使っているラケットのメーカーはブリジストンだそうです。

『テニスの王子様』は1999年に連載が始まったスポーツマンガです。2008年に週刊少年ジャンプでの連載を一旦終えて、2009年4月からはジャンプスクエアにて『新テニスの王子様』として新た連載されました。連載がスタートしてから20年以上の歴史を持つスポーツ漫画ですが、未だにTwitterなどでもトレンドに上がるなど、ファンからの支持は厚いです。

『テニスの王子様』は元祖2.5次元でもあります。ミュージカル化されたものは、爆発的に人気となり、相乗的に原作の人気にも拍車をかけています。ミュージカル版はテニミュの愛称で親しまれており、2003年からスタートしています。それからおよそ10個年の歳月を経て完結。その後は『2ndシーズン』、『3rdシーズン』と、新たなテニミュとして何度も生まれ変わって公演を続けています。2021年には『4thシーズン』がスタートしました。

アニメでは2001年10月から2005年3月までテレビ東京にて第一期が放送されていました。その後は、2012年1月から3月まで『新テニスの王子様』のテレビアニメ化が放送されています。その他にもアニメシリーズや映画など様々な作品が公開されていますが、2021年9月3日には作品史上初となる3DCGでの作品となる映画『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』公開が予定されています。

他にも様々な形でメディアミックスされており、小説化やゲーム化に加えて、ラジオなども展開されていました。また、ミュージカルやゲームなどで、楽曲として展開されることも多々あり、キャラクターソングとしても数々の名曲があります。

そんな今、越前リョーマの名言に注目が集まっています。王子様キャラでキザなセリフは胸がキュンとするほどカッコよく、ファンの心を鷲掴みにしてきました。今回は越前リョーマの名言をいくつかご紹介していきます。

まず一つ目はテニスの王子様とは切っても切り離せない名言中の名言、「まだまだだね」。生意気な性格である越前リョーマの口癖にもなっていて、作中に幾度となく出てくるセリフです。初めて越前リョーマが発言したのは第一話でした。

渡米することになった越前リョーマに作中のヒロインである竜崎桜乃が放った一言です。越前リョーマを見送るために空港に向かった竜崎桜乃でしたが、道中のトラブルによって残念ながら出発には間にあいませんでした。

がっかりする竜崎桜乃の前に現れたのはなんと、旅立ってしまったはずの越前リョーマ。竜崎桜乃同様に、トラブルによって出発が遅れていたのでした。まさに王子様の名にふさわしい、キュンキュンしてしまうフレーズです。

越前リョーマの兄として登場したキャラクター、越前リョーガに告げた名言です。映画『劇場版テニスの王子様 二人のサムライ The First Game』で登場し、その後は正式に漫画にも登場しています。

実は2人は一緒に暮らしていたことがありますが、越前リョーマとはテニスの実力差があり、リョーガが強過ぎたため、相手にしてもらえませんでした。月日が流れ、再び再会した時はリョーガは越前リョーマの実力を認めており、試合してもらえることになります。

ここからはファンを沸かせたグッとくる一言を紹介。作品としても重要な名シーンでの発言を特集していきます。

青学の手塚が氷帝学園の跡部との試合で、越前リョーマが放った名言。手塚の勝利が絶望的だった時、越前リョーマが控えのベンチに腰掛けたまま、冷静に言ったセリフでした。対して手塚は「俺は負けない」と力強く返しています。2人の友情に胸がアツくなる名シーンの一つです。

青学の先輩で、データをもとに戦術を組む頭脳派プレーヤー乾貞治との試合で越前リョーマが言った台詞です。プレイスタイルの異なる両者の試合は見応えがあり、越前リョーマの頼もしさが表れた瞬間でもありました。

手塚との非公式の試合で敗れてしまった越前リョーマ。さぞ落ち込んでいるのかと思いきや、越前リョーマは家に帰るやいなや、父親の越前南次郎にテニスの相手をしてほしいとお願いします。滅多に感情を表に出さない越前リョーマが、勝利への欲求を全面的に出し、越前リョーマの意外な姿が見られた名シーンとなりました。

ここからは煽り文句としても一級な名言を特集します。挑発的な越前リョーマだからこそ言える名言に、多くの読者が興奮したのではないでしょうか。

同じく青学の跡部景吾との試合にて言った言葉。試合中、跡部は部長の手塚に「青学の敗因は、お前が青学の柱を一年坊主に譲ったことだ」と言います。それに対して手塚は「まだ譲ってはいない」と返し、越前リョーマが上記の名言を放ちます。越前リョーマの生意気さが爆発したセリフはテニスの王子様の大きな見どころです。

全国大会の1回戦、千葉県代表の六角中VS沖縄県代表の比嘉中との試合でしたが、戦いは六角中の負けに終わり、比嘉中は負けた六角中のことを「負け犬」と小馬鹿にします。その光景を見ていた越前リョーマ。青学の次戦の対戦校は比嘉中であると分かり、この名言を吐きました。まるで半沢直樹ような勧善懲悪の対立がファンの心をグッとつかみました。

青春学園の3年生で部長の手塚国光に向かって放った生意気すぎる一言。そこからにはどんな強敵にも追いついてやるという強い意地と根性が垣間見えます。手塚は越前リョーマに「お前は青学の柱になれ」とも言っており、両者の間には深い絆があることが分かります。更にこの言葉は手塚と越前リョーマのデュエット曲のタイトルにもなっていて、作中にとって2人の関係性がどれだけ大切なものか伝わってきます。

Part４は他校のライバルとの一戦で発せられた名言です。強敵を目の前にしても一歩も引かない強気なセリフです。

立海大附属テニス部の中で唯一の2年生レギュラーである切原赤也との接触の際に放たれた名言です。切原赤也は越前リョーマと同じく2年生のエースで、越前リョーマの他にただ1人「スプリット・ステップ」が出来るプレイヤーです。ライバルとなる強敵を目の前に、越前リョーマの名煽りが登場した瞬間でした。

都大会の準々決勝で戦った聖ルドルフの二年生である不二裕太に向かって発言された台詞です。不二裕太は青学のレギュラーである不二周助の弟で、兄と比べられることが多々あり、その環境に嫌気が差してました。

兄を超えることに固執し過ぎてしまい、囚われてしまっている不二裕太には、ある意味希望的とも言える台詞。過去には越前リョーマ自身も父、越前南次郎を超えるためにテニスをやっていたことがあったため、この台詞は読者にとって胸がアツくなるものでした。

今回は越前リョーマの名言を集めてみました。こうして振り返ってみると、ジャンプの主人公にしてはあまりにもキザな名言ばかりで、唯一無二な存在であることに改めて気づかされます。

ここからは少しマイナーな名言を紹介していきます。キザでクールな名言だけでなく、思わず読者の心を駆り立てた熱いセリフもあります。

青学の先輩とともに1球当てれば1万円がもらえるサーブ缶倒しゲームをやっていた越前リョーマが放った言葉。実は缶の中には石を詰められていましたが、缶の上部にボールを当てて、石を出し、そのまま缶を当て続けました。悪を成敗するような清々しさがあり、気持ちがいいシーンでした。

関東大会の決勝にて、乾貞治と柳蓮二の対戦時に出てきた台詞。両者とも一歩も譲らず、最終的にはタイブレークに。そんな時にポロっと出てしまったものでした。普段はクールで生意気な越前リョーマが先輩を思い、つい感情的になってしまう光景に、ファンは心の拳を突き上げたような熱い気持ちが芽生えたはずです。

氷帝の日吉若との一戦で飛び出した台詞。これは氷帝学園ｖｓ青春学園の試合で、２勝２敗１ノーゲームと両者互角の戦いであったため、控え選手による持ち込まれた第６試合でした。日吉若は越前リョーマをチビ助と呼んでいました。

試合の最中、日吉若が「チビ助…まだ１０ゲームはいける！」と越前リョーマに余裕を見せたところ、越前リョーマは「フーン　俺２０ゲームはいけるけど」と冷静に煽り返します。最終的に試合に勝利した越前リョーマは「あと１００ゲームやる？」と日吉若の挑発を圧倒したのでした。

ファンからの越前リョーマの評価はお墨付き。異次元のテニスプレーヤーというだけでなく、名言製造機としても人気は高いです。

アニメの名言としても多くの人に知られており、字面でも越前リョーマの声優である皆川純子の声で脳内に再生される人も多いのではないでしょうか。

今回紹介しているもの以外にも、越前リョーマの名言は多々あります。

最後にミュージカル版、『テニスの王子様』での名言も紹介していきます。今でも多くのファンに愛されている『ミュージカル テニスの王子様』。その初代越前リョーマとして名を馳せたのが俳優の柳浩太郎でした。

柳浩太郎はドイツのベルリン出身で、日本の俳優です。俳優としてデビューしたのは2003年でした。デビュー時から2016年末までワタナベエンターテインメントに所属しており、若手男性俳優集団D-BOYSの元メンバーでもあります。2003年4月、舞台未経験ながらも『ミュージカル テニスの王子様』の越前リョーマ役で主役に抜擢されました。

主役に起用されたその年の12月、柳浩太郎は自動車と接触する事故にあってしまいます。頭部を強打し、脳挫傷、およびクモ膜下出血により意識不明の重体となり、死を覚悟しなければいけないほどでした。それから3週間が経った後、奇跡的に意識を回復。ですが、この事故により出演予定の『ミュージカル テニスの王子様』続編を降板することになってしまいます。

その後、約1年間のリハビリを経て『ミュージカル テニスの王子様 in winter 2004-2005 side 不動峰 ～special match～ 』で越前リョーマ役に復帰！事故の後遺症により、台詞をが上手く喋れなかったため、この舞台と翌年5月の同ミュージカル『Dream Live 2nd』では遠藤雄弥と場面交代で務め上げました。

2006年3月に行われた『Dream Live 3rd』にて、『ミュージカル テニスの王子様』を卒業しました。いくつもトラブルを乗り越えて、ようやく越前リョーマを演じている姿はファンでなくとも涙を流してしまいそうです。事故後も配役を変えるのではなく、場面交代で演じるという選択をさせた『ミュージカル テニスの王子様』のスタッフの方々の粋な計らいにもグッときます。

様々な後遺症から2014年には俳優活動を休止を発表しました。その休止活動最中も、俳優活動のモチベーションを保ち続けトレーニングをこなしていきます。その甲斐あって、2020年2月に行われた舞台『夜明け～spirit～』でついに活動を再開！

『夜明け～spirit～』は柳浩太郎が主役の舞台で、実際に起こったことがモチーフになっています。物語のプロットは『ミュージカル テニスの王子様』舞台プロデューサーである片岡義朗が描いたもので、2.5次元舞台やラジオドラマ等の脚本を手掛けている脚本家、演出家の畑雅文がフィクションに編集しました。

キャスト・スタッフ陣には『ミュージカル テニスの王子様』に繋がるメンバーが集結しています。『ミュージカル テニスの王子様』のファンだからこそ分かる小ネタもふんだんに織り込まれた最高の舞台となりました。復帰に関して柳浩太郎は以下のようにコメントを出しています。

”復帰して初めての舞台でも緊張感はなく、心配なことの方が多かったです。 それは、共演者に出来るだけ迷惑をかけないでいられるかです。僕にいろんなハンデがあることはみんな分かってくれていますが、これはプロの仕事場として、僕がついていかなければいけないはずなのに、周りのみんなが僕を支えてくれるような稽古場になっていたので、すごく助けられて稽古していた感じがします。

それで稽古の最終日には、芝居もほとんど固まっていて、ワクワク感が出てきたりしたんです。これは舞台に出る不安感より、楽しみである気持ちが強くなっていったということ。でも、みんなが僕のことを気にしてくれたりミスを結構我慢してくれたり、僕のことをみんながどう思うかが何と無く分かっていたので、少し複雑でした。

けど周りのキャスト陣と一緒に楽しく舞台が出来ること、そして、それを皆さんに見せられることが何よりも喜びです。僕の復活を待っていてくれた人、ありがとうございます。”

胸を打たれる言葉の数々に涙腺が熱くなります。中でも”僕の復活を待っていてくれた人、ありがとうございます”の一文は柳浩太郎とファンの強い絆が感じられ、エモーショナルな感情になります。

ちょっと生意気だからこそ、越前リョーマの名言はクールで胸を打たれます。キザな台詞も違和感なく似合ってしまう、天性の才能と王道的な王子様キャラで、その発言にもしっかり責任感を持つ、説得力ある人気キャラクターです。