【ワンピース】ゼフの足は何故なくなった?原作とアニメ版で理由が違う?
『ワンピース』のゼフは右足が義足になっていますが、その理由が原作漫画とアニメでは異なる描写になっています。そんな『ワンピース』のゼフについて、原作漫画とアニメにおける足がなくなった経緯や変更された理由についてまとめました。
ゼフとは?
まずは『ワンピース』はゼフについて基本的なプロフィールやロジャー海賊団との関係性、作品概要を見ていきましょう。
ゼフのプロフィール
『ワンピース』のゼフは東の海出身の4月2日生まれの65歳(2年後67歳)の男性です。元クック海賊団の船長であり、現在は海上レストラン「バラティエ」でオーナー兼料理長を務めています。海賊時代は赫足のゼフの異名を持ち、偉大なる航路(グランドライン)への航海で1年間生き抜いた海賊です。
ゼフは元ロジャー海賊団?
『ワンピース』のゼフはクック海賊団の船長であることが明らかになっていますが、過去の経歴からロジャー海賊団の船員だったのではないかと考察されています。現在判明しているロジャー海賊団の船員にはコックがおらず、作中で現役を引退したコックの海賊はゼフが当てはまります。また、作中では過去の出来事として語られましたが、ゼフの戦闘力は高く、それがロジャー海賊団の船員として十分だと考えられているのです。
その他にもゼフの心意気や考え方は船長であるロジャーに近いものがあるなど、作中で描かれているゼフの要素を結び付けて考察されています。しかし、単行本においてロジャー海賊団のメンバーの名前が挙げられた際、ゼフの名前はいなかったため、ロジャー海賊団の船員説は想像止まりで終わる可能性もあります。
ワンピースの概要
集英社のジャンプ・コミックスから刊行されている『ONE PIECE(ワンピース)』は尾田栄一郎先生が描く少年漫画です。海賊が蔓延る世界で海賊王になることを夢見る主人公が広大な海を冒険し、仲間を集めたり、強大な敵を戦ったりする姿を描いています。キャラの魅力や重厚なストーリーは世界中の幅広い世代に愛されています。
ワンピースのあらすじ
モンキー・D・ルフィは幼い頃の経験から海賊王を夢見るようになり、かつての海賊王ゴールド・ロジャーが遺した「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を目指して冒険を始めます。その中で船員を集め、町々の事件を解決していくうちに、ルフィ達麦わらの一味は海賊団として注目されるようになりました。そして、航海から2年後、ルフィ達は最後の海に突入して行きます。
ゼフの足は何故なくなった?過去を考察
『ワンピース』のゼフは右足の膝から下が義足ですが、この義足になった過去は原作漫画とアニメで微妙に異なっています。そんなゼフの足がなくなった理由について、それぞれ見ていきましょう。
原作におけるゼフの足がなくなった理由
原作漫画の『ワンピース』ではゼフとサンジの過去が回想されており、ゼフは襲撃した船から落ちてサンジと共に遭難してしまい、その結果海に浮かぶ高い岩場へ流れ着いてしまいます。そんな中、ゼフはオールブルーを夢見るサンジの姿に過去の自分の姿が重なったことから、持っていた食糧をサンジに渡し、自分は右足を切り落としてそれを食糧にすることで食い繋ぎました。
海賊であると同時にコックだったゼフにとって腕は失うわけにいかず、足技で戦ってきた中で足を犠牲にするのは苦渋の決断でしたが、自分が叶えられなかった夢をサンジに託したのです。この出来事がゼフとサンジの関係性の始まりになりました。
アニメにおけるゼフの足がなくなった理由
一方、アニメ『ワンピース』でもゼフとサンジの過去回想がありますが、足がなくなった経緯について変わっています。サンジが海に落ちてしまった際、ゼフは救出するために海へ飛び込みますが、海中の船の瓦礫に右足が挟まってしまいます。しかし、ゼフはサンジの救出を優先するため、その場にあった錨の鎖で自分の右足を千切りました。
ゼフの足がなくなった理由が原作とアニメで違う理由
『ワンピース』の原作漫画とアニメで足がなくなった理由が異なる理由は、自分の足を食べる行為がショッキングな内容であることから、特に子供達への影響を考えて変更されました。
赫足のゼフの強さを考察
『ワンピース』のゼフは作中で過去の強さについて語られていますが、具体的な戦闘シーンはほぼ描かれていないため、現役時代にどれほどの強さだったのかとファンの間で考えてられています。そんなゼフの強さについて考察していきます。
考察①ゼフの懸賞金
『ワンピース』のゼフの懸賞金は作中で描かれていません。しかし、赫足のゼフの異名で呼ばれ、その名前は現代の海賊であるクリークも知っているレベルであるため、ある程度の懸賞金がかけられていたと考えられます。ただ、現在は海上レストランで働いていながら海軍から目を付けられているわけではないので、懸賞金は解除されているかもしれません。
考察②ゼフは覇気を使える?
『ワンピース』のゼフが偉大なる航路(グランドライン)を生き抜いた強さは、足技が影響していると考えられますが、『ワンピース』の世界には物理技が通用しない悪魔の実の能力者が多数存在しています。そんな能力者にダメージを与えるには覇気が必要であり、作中では描写されていませんが、ゼフも覇気が使えたのではないかと考えられています。
考察③ゼフはサンジより強い?
『ワンピース』のゼフが全盛期だった場合、現在のサンジとどちらが強いか考えられることもあります。サンジはストーリーが進む中で六式や覇気の習得、ヴィンスモーク家からの出自による身体能力の強さが明らかになっており、それに対してゼフはわかっている範囲だと普通の人間です。ただ、足技で名を馳せたことから覇気が使えると仮定すると、全盛期はサンジに近い強さだった可能性もあります。
また、サンジに足技を教えたのはゼフであることから、サンジが使用する技のベースはゼフが使用していたものだったと考えられます。そのため、サンジが飛躍的な成長を遂げる2年後で無ければ、ゼフの実力と拮抗していたかもしれません。
ゼフの名言
『ワンピース』のゼフは作中での出番は限られていますが、その中でも多数の名言を残しています。そんなゼフの名言について代表的なものを紹介します。
ゼフの名言①「全身に何百の…」
・・・全身に何百の武器を仕込んでも
腹にくくった”一本の槍”にゃ敵わねえこともある
少なくともあの小僧にためらいはない
生きるための装備か・・・死を恐れぬ信念か・・・
ゼフの名言その1は「全身に何百の…」から始まる台詞です。バラティエを襲撃してきたクリークと戦うルフィを評した言葉になっています。実際にクリークは様々な武器を仕込んでいますが、それでも怯まないルフィにゼフは海賊としての信念を見出しています。
ゼフの名言②「男は女を…」
男は女を蹴っちゃならねェ!!!
そんな事ァ 恐竜の時代から決まってんだ!!!
いいか!! 人間としてならいくらでも間違え!!
だが男の道を踏み外した時ァ…!!
てめェの金玉を切り落とし!! このおれも首を切る‼︎
それが “親の”落とし前ってもんだ!!
おれの嫌いな人間にゃなるなよ
ゼフの名言その2は「男は女を…」から始まる台詞です。ゼフが幼い頃のサンジに言い聞かせてきた言葉になっています。現在のサンジが絶対に守っている「死んでも女は蹴らない」の原型となる考え方であると同時に、ゼフの親心が窺える台詞にもなっています。
ゼフの名言③「カゼひくな…」
おいサンジ カゼひくなよ
ゼフの名言その3は「カゼひくな…」を含む台詞です。バラティエから出てルフィに付いて行くことを決めたサンジとの別れ際にかけた言葉になります。その直前ではサンジが出ていきやすいようにわざと辛辣な態度を取っていましたが、最後には親心が出て声をかけてしまいました。それに対してサンジが言葉を返す一連の流れは『ワンピース』の中でも屈指の名言・名シーンと言われています。
ゼフの名言④「同じ夢を持って…」
お前がおれと同じ夢を持ってたからだ
ゼフの名言その4は「同じ夢を持って…」から始まる台詞です。自分の足を犠牲にしたことについてサンジが理由を聞いてきた際に返した言葉になっています。サンジに夢を託すことを決めた台詞であり、サンジとの師弟関係、親子関係が始まったきっかけにもなっています。
ゼフの声優
『ワンピース』のアニメでは足がなくなった理由が変わっていますが、それ以外のシーンでの名言はしっかりと声が付いて描かれています。そんなアニメ『ワンピース』におけるゼフの声優について紹介していきます。
ゼフの初代声優は「矢田耕司」
アニメ『ワンピース』でゼフの初代声優を務めたのは矢田耕司さんです。渋さの中にかっよさを感じる声でゼフを演じていました。
矢田耕司のプロフィール
矢田耕司さんは東京都出身で1933年生まれの声優・俳優です。2014年に慢性腎不全のため81歳で亡くなられています。劇団での経験を経たから青二プロダクションの創設メンバーの1人として声優活動を始め、生涯同事務所へ所属していました。
矢田耕司の主な出演作品
矢田耕司さんの主な出演作品としては、『ドラゴンボールZ』の人造人間20号(ドクター・ゲロ)『ドクタースランプ』の摘鶴天、『デジモンクロスウォーズ』のデッカードラモン、『DEAD OR ALIVE』の雷道、『アクマイザー3』のイビルなどがあります。
ゼフの二代目声優は「樋浦勉」
アニメ『ワンピース』でゼフの二代目声優を務めたのは樋浦勉(ひうらべん)さんです。荒々しさを感じる力強い声でゼフを演じています。
樋浦勉のプロフィール
樋浦勉さんは東京都出身で1943年生まれの俳優・声優です。中学時代から演劇を始め、俳優座養成所を出てからは劇団員として活動しつつ、ドラマ・映画への出演も増やしていきました。洋画の吹き替えを中心に声優活動も始め、多くの海外俳優の声を務めています。
樋浦勉の主な出演作品
樋浦勉さんはドラマだと『太陽にほえろ!』、『水戸黄門』など様々な作品のゲスト出演しています。また、洋画吹き替えでは『カーズ』シリーズや『ライオンキング』シリーズに出演したチーチ・マリン、『ダイ・ハード』シリーズに出演したブルース・ウィリス、『ミート・ザ・ペアレンツ』シリーズに出演したロバート・デ・ニーロなど担当しています。
ゼフの足に対する世間での評判や人気
ここでは『ワンピース』のゼフの足に関わる話について世間での評判や人気を紹介していきます。アニメしか見ていない人もいることから漫画との違いに驚く人もいるようです。
『ワンピース』のゼフの足がなくなった理由について、アニメでの変更には様々な意見が寄せられています。配慮による変更は仕方ないと考える人もいれば、原作漫画のエピソードだったからこそサンジとの関係性が作られたと考える人もいるため、完全に変更して良かったと言える状況ではないようです。
『ワンピース』のゼフが右足を犠牲にした理由も含めてバラティエ編は非常に良かったと評価する意見も見られました。サンジとルフィの出会いの話であり、サンジのキャラクター性を形作る重要なエピソードでもあるため、そこに関わるゼフも少ない出番ながらも好きだと思う人は多くいます。
『ワンピース』のゼフとサンジの関係性が作中で一番好きだという人もいました。経緯は違ってもゼフがサンジを助けた理由は同じであり、足技と料理を教え、本当の親のように育ててくれた師弟関係は多くのファンの心を掴んでいます。
ゼフの足がなくなった理由はアニメと原作で違った
『ワンピース』のゼフはサンジと遭難した際に右足を自ら切り落とすことになりますが、その経緯が原作漫画では食糧にするため、アニメでは瓦礫から脱出するためになっています。エピソードが変更されたことについては様々な意見が出ていますが、ゼフとサンジの関係に大きな変更はないことからバラティエ編自体は多くのファンに受け入れられています。
この記事のライター
十文字猛
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