【鬼滅の刃】炎の呼吸の使い手は誰?特徴や全型を一覧で紹介
『鬼滅の刃』の「炎の呼吸」について解説します。『鬼滅の刃』の「全集中の呼吸」の1つ、「炎の呼吸」の特徴や使い手である2人の炎柱・煉獄父子についてまとめました。また「炎の呼吸」が生み出すいくつかの型について、作中で披露されたものを中心に詳しく紹介します。
目次
【鬼滅の刃】炎の呼吸とは?
『鬼滅の刃』には数多くのユニークな設定が登場して読者の興味を惹きますが、「全集中の呼吸」もその1つでしょう。特に「炎の呼吸」は、派手なエフェクトとともに使い手である炎柱・煉󠄁獄杏寿郎のインパクトも相まって、ファンの間で高い人気を誇っています。その特徴や細かい型などについて触れる前に、まずは基本的な情報を紹介しておきましょう。
炎の呼吸とは?
『鬼滅の刃』に登場する「炎の呼吸」とは、鬼狩りが対鬼用の戦闘法として編み出した「全集中の呼吸」の一流派です。呼吸法の中では「水の呼吸」と並んで古く、五大流派の1つに数えられます。「風の呼吸」同様攻めの呼吸ですが、こちらは1つ1つの斬撃がより強力な点が特徴となっています。日輪刀の色は赤で、使い手が柱になった場合は「炎柱(えんばしら)」と呼ばれます。煉獄家は代々この呼吸の継承者を輩出してきました。「日の呼吸」と区別するため、「火」の字を用いることは禁じられています。
鬼滅の刃の概要
「炎の呼吸」の使い手が活躍する『鬼滅の刃』は、吾峠呼世晴が「週刊少年ジャンプ」で発表していた漫画です。ジャンルはダークファンタジーで、大正時代を舞台に鬼と人の闘いが描かれます。連載は2016年から2020年にかけて行われ、全23巻の単行本が刊行されています。累計発行部数1億5000万部突破、劇場アニメ(無限列車編)興行収入歴代1位を記録するなど、国民的な人気を誇っています。
鬼滅の刃のあらすじ
時は大正時代、炭焼きで生計を立てていた少年・竈門炭治郎の穏やかな生活は、家族が鬼に襲われたことで一変します。1人生き残るも鬼と化した妹・禰󠄀豆子を人間に戻す方法を探るため、炭治郎は鬼狩りの集団「鬼殺隊」に入隊することとなりました。厳しい鍛錬を経て剣士となった炭治郎は、仲間たちとともに非道な鬼とその首魁・鬼舞辻無惨に立ち向かっていく…というストーリーです。
【鬼滅の刃】炎の呼吸の使い手
前述のように、「炎の呼吸」は基本五流派の中でも特に古い型であり、歴史的に数多くの使い手が存在します。その中で、『鬼滅の刃』作中で「炎柱」として登場したキャラクターは「煉獄杏寿郎」と「煉獄槇寿郎」の2名です。それぞれについて詳しく紹介しましょう。
使い手①煉獄杏寿郎(現炎柱)
『鬼滅の刃』における「炎の呼吸」の使い手の1人が、現炎柱である煉󠄁獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)です。前述のように、煉󠄁獄家からは数多くの「炎の呼吸」の使い手が輩出されており、杏寿郎も幼い頃から父による手ほどきを受けて育ちました。
煉獄杏寿郎のプロフィール
『鬼滅の刃』に現炎柱として登場する煉󠄁獄杏寿郎は、年齢20歳の青年で、身長は177㎝、出身地は東京府荏原郡駒沢村(現世田谷区桜新町)になります。刀身が赤く、鍔が炎のような形状をした日輪刀を帯びており、隊服の上にはマントのような羽織を羽織っています。髪の色は燃え立つような赤と黄色で、眉が二股に分かれているという外見上の特徴を持ちます。歴代炎柱を生んだ煉獄家の嫡男にあたります。
煉獄杏寿郎の強さ
『鬼滅の刃』の現炎柱・煉獄杏寿郎は血筋に加え、幼少より鬼狩りとして鍛錬を積んできた実績から、戦闘力も相当のレベルを誇ります。主要キャラとして登場した「無限列車編」では、列車内(五両間)を一瞬で移動したり、「炎の呼吸」による技で横転の衝撃を緩和させるなどの活躍を見せました。上弦の鬼との闘いにおいても、単独で善戦しています。
煉獄杏寿郎の最期
『鬼滅の刃』における「炎の呼吸」の使い手・煉獄杏寿郎は、作中での登場期間はそれほど長くありません。本格的な登場となったのは「無限列車編」のみですが、そこで描かれた最後は次のようなものです。炭治郎らと共に列車を支配していた下弦の鬼を倒した杏寿郎は、その直後に襲ってきた上弦の参・猗窩座と単独で対峙します。
持てる力と技のすべてを使って渡り合う杏寿郎に対し、猗窩座は最大級の賛辞を送り、鬼になるよう勧誘します。杏寿郎はそれを頑として拒んで闘い続け、相討ち覚悟で追い詰めるものの、あと一歩のところで取り逃がします。しかし、致命傷を負いながらも杏寿郎はほかの人々を守り抜きました。そして炭治郎に最後の言葉を託し、笑顔のままで息絶えるという最後を迎えます。
使い手②煉獄槇寿郎(元炎柱)
『鬼滅の刃』でもう1人の「炎の呼吸」の使い手として登場する人物が、杏寿郎の父親である煉獄槇寿郎(しんじゅろう)です。槇寿郎は由緒ある煉獄家の当主で元炎柱という立場ですが、最後までまっすぐだった息子とは異なり、作中では屈折した人生を歩んでいるキャラクターとして描かれています。
煉獄槇寿郎のプロフィール
煉獄槇寿郎は、煉獄家の現当主です。先祖の多くがそうであったように「炎の呼吸」の使い手であり、かつては鬼殺隊に所属していました。隊内では最高位の柱の地位にまで上っており、杏寿郎の一代前の炎柱に相当します。見た目は息子たち(杏寿郎、千寿郎)とそっくりで、炎のような髪に二股の黒い眉、赤い目という容姿をしています。
煉獄槇寿郎の過去
煉獄槇寿郎は、上記のように元鬼殺隊隊士で、その最高位である炎柱を務めていました。隊の活動にも息子の指導にも熱心にあたっていましたが、ある時家に伝わる「二十一代目炎柱ノ書」を目にしたことで態度が一変します。そこにはすべての呼吸の始まりである「日の呼吸」のことが書かれており、それが「炎の呼吸」とは比べ物にならない力を持つこと、さらにその使い手ですら無惨を倒せなかった事実を知ったのでした。
自らのあまりの非力さに打ちひしがれた槇寿郎は、次第に職務への情熱を失っていきます。さらに同時期に妻を亡くしたこともあり、見逃しがたい怠慢行為が重なったあげく、隊を追われることとなりました。その後は家に籠って酒におぼれ、前出の「炎柱ノ書」を引き裂いたり、息子らにつらく当たるなどの落ちぶれた毎日を過ごすようになっていきます。
煉獄槇寿郎と杏寿郎の関係
煉獄槇寿郎と杏寿郎は父子であり、互いに「炎の呼吸」の継承者という関係にあります。しかし、上記の転機を経てからの槇寿郎は性格が激変し、それまで熱心だった杏寿郎の指導もぱったりと止めてしまいました。それでも杏寿郎は独学で「炎の呼吸」を極め、炎柱にまで昇格しますが、それに対しても槇寿郎は冷淡な反応しか返しませんでした。
また杏寿郎の訃報に接した際は、激昂した挙句に彼への暴言も吐いてます。ただ槇寿郎の気持ちとしては、再び家族を失うことへの恐怖心にずっとさいなまれており、鬼狩りの道から離れさせたかったというのが本音でした。息子の遺言についても今までの仕打ちから聞くのを恐れていましたが、「体を大事に」というものだったと知った後は、激しく後悔してぴたりと酒をやめています。
【鬼滅の刃】炎の呼吸の特徴
上では『鬼滅の刃』の「炎の呼吸」の使い手である煉獄父子について見ましたが、この呼吸自体の特徴についても知りたいところです。ここでは、「炎の呼吸」が相手に与える効果や「日の呼吸」との関係など、詳しい特徴について解説していきます。
火の呼吸の斬られ心地
『鬼滅の刃』の「炎の呼吸」による攻撃は、敵である鬼の眼にはどのようなものとして映っているのでしょうか。本編内の描写からは特徴はうかがい知れませんが、実は関連する本ではそれについて語られています。「鬼滅の刃公式ファンブック 鬼殺隊見聞録・弐」内の鬼へのインタビューを見てみると、「かっこいい」「やられてもしょうがないと思える」「すっきり感がある」といった感想が聞かれました。また、「夏の青空のような」さわやかさを感じるという意見も出ています。
火の呼吸と日の呼吸・ヒノカミ神楽の関係
前にも触れた通り、「炎の呼吸」は「日の呼吸」との関連上、「火の呼吸」と呼んではならない旨煉獄家に伝わっています。単に「ヒ」の音が紛らわしいということもあるでしょうが、「日の呼吸」と間違われることで無惨の標的になることを避ける意味合いもあると考えられます。
そもそも「日の呼吸」は、「炎の呼吸」を含めすべての呼吸の基となった呼吸法です。無惨を倒す上で重要な鍵になる呼吸であり、神事「ヒノカミ神楽」という形で竈門家に代々伝えられてきました。つまり、「ヒノカミ」の「ヒ」は「日」であって「火」ではなく、「炎の呼吸」とは直接関連しないということになります。
火の呼吸と恋の呼吸の関係
「炎の呼吸」の特徴としてもう1つ挙げられるのが、「恋の呼吸」との関連性です。作中に登場する恋柱・甘露寺蜜璃は「恋の呼吸」の使い手ですが、彼女はもともと煉獄杏寿郎の継子として「炎の呼吸」を学んでいました。しかし動きの独創性の高さからそのまま継承者とはならず、独立して「恋の呼吸」を編み出したという経緯があります。
【鬼滅の刃】炎の呼吸の全型一覧
『鬼滅の刃』における「炎の呼吸」の特徴は上で挙げた通りですが、技の詳細はどうなっているのでしょうか。ここからは、作中に登場した「炎の呼吸」の型のすべてについて詳しく紹介していきます。
炎の呼吸の型①壱ノ型 不知火
『鬼滅の刃』における「炎の呼吸」の型、まずは「壱ノ型 不知火(しらぬい)」です。こちらは離れた間合から強く踏み込んで一気に間を詰め、横なぎの一撃を放つ技になります。作中では下弦の壱・魘夢と上弦の参・猗窩座との闘いにおいて繰り出されました。
炎の呼吸の型②弐ノ型 昇り炎天
続いては、 「弐の型 昇り炎天 (えんてん)」です。こちらは下方から上方へ大きく弧を描くように刀を振り上げる技で、画面上ではエフェクトとして炎が輪の形に浮かび上がっています。間合の近い相手に対して有効で、シンプルながら素早く繰り出せる特徴があります。
炎の呼吸の型③参ノ型 気炎万象
『鬼滅の刃』の「炎の呼吸」の型について紹介していますが、3つ目は「参ノ型 気炎万象(きえんばんしょう)」です。こちらは弐の型とは逆に、刀を上から下へ弧を描くように振り下ろす技で、原作内ではなくアニメ劇場版「無限列車編」で使われました。「気炎万象」の文字は小説内で登場していますが、これは「気炎万丈(燃え上がる炎のように意気盛んな様子)」という四字熟語が基になっていると思われます。
炎の呼吸の型④肆ノ型 盛炎のうねり
4つ目に紹介する「炎の呼吸」の型は、「肆ノ型 盛炎(せいえん)のうねり」です。猗窩座との闘いに際して披露された技で、自身の前面に渦巻く炎のような斬撃を繰り出し、広範囲を薙ぎ払うというものになります。攻撃と防御を同時に行える点が特徴で、これにより猗窩座の空中を伝わる拳打の衝撃を防いでいます。
炎の呼吸の型⑤伍ノ型 炎虎
続いての『鬼滅の刃』における「炎の呼吸」の型を紹介しましょう。「伍ノ型 炎虎(えんこ)」ですが、こちらは刀を大きく振るって敵に斬りかかるというもので、画面上のエフェクトでは炎の猛虎が浮かび上がり、斬撃と共に襲い掛かるさまが描かれます。直撃すれば相当のダメージを与えることが予想されますが、猗窩座戦で使用された際は、血鬼術「破壊殺・乱式」によって打ち消されてしまいました。
炎の呼吸の型⑥玖ノ型 煉獄
最後に紹介する「炎の呼吸」の型は、「玖ノ型 煉󠄁獄」です。こちらは「炎の呼吸」の奥義で、代々炎柱を輩出してきた煉獄家の名が技名に冠されています。その内容は、業火のごとき勢いで相手へ殺到し、轟音と共に抉り斬るという豪快なものになります。「炎の呼吸」の型の中では唯一予備動作があり、上段に構えてから上体を捻り、溜めを作った後に放たれます。
こちらも猗窩座戦で見せた型で、敵の素早い再生能力を封じるべく、瞬時に広範囲を剔抉してしまう攻撃として使われました。結果、猗窩座に対し大きなダメージは与えたものの狙ったほどの効果は得られず、却って自身が「破壊殺・滅式」により致命傷を負うこととなってしまいました。
【鬼滅の刃】炎の呼吸に対する世間での評判や人気
ここまで『鬼滅の刃』の「炎の呼吸」について、その使い手である炎柱・煉獄父子の関係や詳しい特徴・型について見てきましたが、ここで別の角度からスポットを当ててみましょう。世間での「炎の呼吸」に対する受け止めはどういったものなのか、その点を検証してみました。
最初に紹介するのは、「炎の呼吸はかっこいい」という意見です。数々のバトル作品で「炎」は重要なアイテムとして使われてきましたが、それは何といっても「見映えの良さ」に起因すると言えるでしょう。燃え立つ炎はビジュアル的なインパクトが強く、漫画やアニメ表現との相性がばっちりです。本作はアニメのクオリティの高さが有名ですが、やはり「炎の呼吸」のエフェクトは特に力が入っていて、どの型の描写にも目を奪われます。
続いての意見は、「煉獄さんかっこいい」「炎の呼吸使いたい」というものです。この場合の「煉獄さん」はもちろん現炎柱である杏寿郎のことでしょうが、彼の存在を一躍有名にした劇場アニメ「無限列車編」での活躍と最後を見れば、こうした感想が漏れるのは自然なところでしょう。また、そんな彼の姿を通じて「炎の呼吸」の使い手に憧れるというのも、至極当然なことと思われます。
最後に紹介する意見は、「炎の呼吸“玖ノ型 煉󠄁獄”」に関するものです。「一族で練磨してきた感があって好き」というものですが、確かに家名が冠されている点からは、奥義として代々技を練り上げてきた重みや誇りが伝わってきます。元炎柱の槇寿郎は一度その誇りを捨ててしまいましたが、息子の杏寿郎は最後まで手放しませんでした。そうした姿勢は主人公の炭治郎に受け継がれると共に、父の再生も促す結果となっています。
【鬼滅の刃】炎の呼吸の使い手は杏寿郎と槇寿郎だった
『鬼滅の刃』の「炎の呼吸」について紹介してきました。このように作中における「炎の呼吸」の使い手は、現炎柱の煉獄杏寿郎と元炎柱の煉獄槇寿郎の2人となっています。特に杏寿郎は主人公の精神に大きな影響を与えた人物であり、本作において重要な役割を担っています。また、煉獄家には「日の呼吸」に関する記述が残っていたという事実も、「炎の呼吸」の重要性を感じさせるポイントとなっています。
型については、9つのうち陸~㭭を除く6つが劇中で明かされています。そのうち最終奥義である「玖ノ型 煉󠄁獄」は、残念ながら上弦の参・猗窩座には通じなかったものの、家名が付くのも納得の威力と破壊力を見せつけました。そんな「炎の呼吸」についてもっと詳しく知りたいという方は、ぜひ原作やテレビアニメ、そして劇場版「無限列車編」をチェックしてみてください。
この記事のライター
だいじろう
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