【炎炎ノ消防隊】守り人の役割について徹底調査！どのようなキャラがいる？

『炎炎ノ消防隊』の中でも注目度の高い「守り人」という存在ですが、どのような立場の人々なのでしょうか。まずは「守り人」とは何か、『炎炎ノ消防隊』の概要とあわせて簡単に紹介します。

「守り人」とはアドラバーストを持つ「柱」を護衛する役職です。『炎炎ノ消防隊』には3人の守り人が登場していますが、いずれも白装束を纏った伝導者一派のメンバーとなっています。このことから、守り人は伝導者一派における役職で、一派に属する柱にのみ与えられると推察できます。そのため、主人公・シンラはアドラバーストの持ち主でありながら、守り人が付いていません。

『炎炎ノ消防隊』は大久保篤氏による少年漫画です。『週刊少年マガジン』にて2015年から2022年にかけて連載されました。人体自然発火現象によって全身が炎に包まれた「焔（ほむら）ビト」と、その脅威に立ち向かう特殊消防隊の戦いを描いたSF漫画で、サスペンスやバトルアクションの要素を取り入れたストーリーが人気を集めています。コミックスの世界累計発行部数（2022年5月時点）は2000万部を突破しており、アニメ第3期の制作も決定しています。

『炎炎ノ消防隊』の舞台は、人体自然発火現象によって人が「焔ビト」と呼ばれる怪物になってしまう世界です。東京皇国では、焔ビトの脅威に立ち向かうべく「特殊消防隊」が組織されていました。火事で母と弟を亡くしたシンラは、ヒーローを目指し特殊消防隊に入隊します。自ら炎を生み出せる「第三世代」の能力者であるシンラは、足から炎を出す能力を駆使して消防活動に励みつつ、焔ビトの謎に迫っていきます。

ここからは、守り人の役割や決め方、伝導者一派内での立場について『炎炎ノ消防隊』作中の描写をもとに考察します。守り人がどういった存在なのか、より詳しく見ていきましょう。

前述の通り、守り人は、アドラバーストを持つ柱を守るという役割を担っています。アドラバーストとは、第三世代の能力者の中で稀に発生する「純粋な炎」を出すことができる能力です。伝導者一派（以下、白装束と記載）が目的としている「世界の同化」には、この能力を持つ8人の柱が必要となるため、白装束内の柱には、守り人が護衛としてつけられています。守り人の主な役割は護衛ですが、場合によっては柱の身の回りの世話を任されることもあるようです。

守り人には「アドラバーストを持つ柱を守る」という重要な役割があります。そのため、守り人には能力に全く弱点が無いことが求められています。しかし、守り人を決める際に考慮する条件はそれだけではありません。守り人には、柱の能力と相性が良い者が選ばれるのです。例えば、近接戦を得意とする三柱目のショウには、遠隔攻撃を得意とするアローが守り人として付けられています。

守り人は白装束内において重要な役職であり、選ばれた人間しか就くことができません。前述の通り、能力に少しでも弱点があると選ばれることはないため、白装束内ではかなり上位の立場であると推測できます。実際に『炎炎ノ消防隊』作中では、フェアリーが「自分がショウの守り人になるはずだった」と発言しており、守り人になるための条件が厳しいことがうかがえます。また、守り人は白装束に属する柱にのみ与えられていることから、ネット上では白装束外の柱は守り人の護衛対象でないと考察されています。

『炎炎ノ消防隊』には、3人のキャラが守り人として登場しています。ハウメア付きのカロン、ショウ付きのアロー、インカ付きのリツです。ここからは、彼らの人物像や能力について解説します。

『炎炎ノ消防隊』に登場する守り人の1人目はカロンです。二柱目・ハウメアの守り人を務めています。カロンは、ハウメアが幼い頃から彼女を父親のように支えてきました。電気信号を使って相手の意識を奪ったり、身体を操ったりする能力を持つハウメアに対し、カロンはパワー系の能力を持っています。

カロンは褐色の肌に白い髪、筋肉質な体が特徴の男性キャラです。白地に赤い十字模様の入った目隠しをしています。また、口数が多く、相手を質問攻めにしてしまうこともあります。

カロンは敵の運動エネルギーを熱エネルギーに変えて爆発させるという能力を持っています。カロンは第二世代の能力者ですが、その攻撃の威力は強く、第三世代の能力者だと思われていたほどです。また、屈強な肉体を生かした格闘術も得意としており、能力なしでシンラを圧倒するほどの実力を持っています。

カロンは非常に真面目で義理堅い性格をしています。ハウメアの幼少期には育児本を読んで勉強したり、悩み苦しむ彼女に自身を殴らせることでメンタルケアをしていました。カロンはハウメアを娘のように可愛がっているものの、その過保護な接し方に年頃のハウメアが鬱陶しさをあらわにすることもあります。しかし、実際はハウメアもカロンに対し信頼を寄せています。

『炎炎ノ消防隊』に登場する守り人の2人目はアローです。シンラの弟でもある三柱目・ショウの守り人を務めています。アローは、ショウの守り人であると同時に、彼が団長を務める灰焔騎士団の筆頭副団長でもあります。

アローは大きな白いマントと頭巾を着用している女性キャラです。普段は頭巾で隠れていますが、非常に端正な顔立ちをしています。矢印が描かれた青い瞳が特徴です。

アローは第三世代の能力者で、自ら生み出した炎によって弓矢を形作ることが可能です。さらに弓矢の技術も優れており、狙いを外すことなく遠方の標的も正確に射ることができます。その威力は凄まじく、巨大な氷柱すら撃ち抜くことができるほどです。遠隔攻撃を得意とするため、近接戦に特化したショウとは相性が良い組み合わせになっています。

アローは同じ守り人のカロンとは異なり、かなり寡黙なタイプです。『炎炎ノ消防隊』作中では、ショウやハウメアの言うことに大人しく従っている様子が描かれており、忠誠心が強く従順な性格であることもわかります。また、正確に弓矢を射る必要があることから常に冷静沈着です。守り人としてショウを守るためには、自分の命を投げ出すことすら厭わないという覚悟の強さも持ち合わせています。

『炎炎ノ消防隊』に登場する守り人の3人目はリツです。五柱目・インカの守り人を務めています。もともとインカには守り人はついていませんでしたが、インカが白装束側に加わることを決めたため、リツが守り人に任命されました。

リツは水色の髪とメイド服のような白装束が特徴の女性キャラです。長い前髪で目元を隠しており、その素顔は『炎炎ノ消防隊』作中では明らかにされていません。

リツもアローと同じく第三世代の能力者です。リツは「ネクロパイロ」と呼ばれる能力を持っており、死体をゾンビとして蘇らせ、そのゾンビを焔ビトにして操ることができます。さらに、複数の焔ビトを合成させ「大焔人」と呼ばれる巨大な焔ビトを作成したり、操っている死体を爆発させることも可能です。

リツは「インカのメイド」を自称しており、インカに対して「インカお嬢様」と呼ぶなど従順な態度で接しています。リツはインカを守る役割を担っているものの、インカの未来が見える能力によってリツが助けられた場面もあり、ネット上では「二人の関係は姉妹のようだ」と評されることも少なくありません。一方で戦闘時には、多くの読者を驚愕させるほどの過激な戦い方を見せていることから、攻撃的な一面も持ち合わせているのではないかと言われています。

『炎炎ノ消防隊』に登場する守り人は上で紹介した3人だけです。しかし、『炎炎ノ消防隊』にはアドラバーストを持つ柱が8人登場します。守り人は白装束内の役割であるため、白装束側についていない柱には守り人がつくことはありません。しかし、ネット上では「他の柱の守り人的存在は誰か」という考察が盛んに行われています。ここからは、他のアドラバーストを持つ柱について、守り人的な役割を果たしているキャラは誰なのか考察します。

六柱目のナタク孫は、放射能を帯びたレーザーを出すことができる第三世代の能力者です。彼は、アドラバーストの実験対象として灰島重工・能力開発研究所の管理下に置かれていました。その能力開発研究所で主任を務める優一郎黒野が、ナタクの守り人だと言われています。

ナタクのアドラバーストが覚醒後、白装束内のメンバーが彼を奪いにやって来たことで、白装束と灰島重工、そしてナタクを救出しようとする第8特殊消防隊の争いが起こります。そんな中、暴走してしまったナタクをを止めたのが黒野でした。弱い者いじめが好きな黒野は、ナタクに弱いままでいるよう言い放ったのです。それが周囲の期待にプレッシャーを感じていたナタクを救い、彼の暴走を止めました。その二人の関係性を見ていたカロンは、黒野をナタクの守り人として認めています。

『炎炎ノ消防隊』の主人公であるシンラもアドラバーストの持ち主で四柱目に位置づけられています。ネット上では、シンラが所属する第8特殊消防隊のメンバー全員が彼の守り人になり得ると言われていました。その中でも特に、守り人的存在として注目されていたのがアーサー・ボイルです。アーサーは訓練校時代からのシンラの同期で、性格的に反りが合わない部分がありつつも、シンラをよく理解していることから守り人候補として名前が挙がっています。

一柱目は250年前の大災害時に現世にやってきたアドラの悪魔・ヨナが連れていた少女です。もし、彼女に守り人的な存在がいるとすれば250年前から存在するキャラだと考察されています。彼女の守り人について「あえて名前を挙げるとすればヨナではないか」という意見もありますが、ヨナは自身の目的のために一柱目を人類に引き渡していることから守り人としての役割は果たしていないとも考えられています。

七柱目のシスター炭隷（すみれ）は白装束側の人物です。修道院でシスターを目指す子供たちを利用して柱を作る実験をしていました。そして『炎炎ノ消防隊』255話では彼女が250年前から生きていることが判明しています。『炎炎ノ消防隊』作中ではシスター炭隷の守り人は登場していませんが、もし彼女に守り人がいるのであれば、一柱目と同様に、250年前からの知人である可能性が高いと言われています。

アイリスは第8特殊消防隊所属のシスターで、焔ビトの鎮魂の際に祈りを捧げるという役割を担っています。もともと能力を持たなかったアイリスでしたが、『炎炎ノ消防隊』238話で八柱目として覚醒しました。実はアイリスはシスター炭隷の修道院にいた子供の一人で一柱目のドッペルゲンガーだったのです。アイリスの守り人については、第8特殊消防隊の誰かという意見や、幼少期を共に過ごしたプリンセス火華（ひばな）ではないかという意見が出ていました。

『炎炎ノ消防隊』には「屠り人（ほふりびと）」と呼ばれる人々も登場しています。「屠り人」も「守り人」と同じ白装束内での役職ですが、一体どのような違いがあるのでしょうか。ここからは「守り人」と「屠り人」について役割や強さなどを比較していきます。

「屠る（ほふる）」という言葉には「敵を打ち負かす」「皆殺しにする」「打ち滅ぼす」といった意味があります。「屠り人」はその名の通り、伝導者の矛として戦う者たちを指す呼び名です。屠り人の役職に就いている者たちの戦闘能力は非常に高く、単身で鬼の焔ビトを鎮魂できるほどの強さを持っていると言われています。

ネット上では、屠り人は守り人よりも強いのではないかと考察されています。屠り人のキャラ達は大隊長クラスにも負けない実力を持っていることが理由として挙げられていました。実際に屠り人の一人であるゴールドは第4特殊消防隊大隊長アーグを瞬殺しています。屠り人の中でも上位の実力を持つドラゴンに至っては、作中最強キャラと言われる紅丸に「化け物」と言わしめるほどの強さを持っていました。柱との相性が重視される守り人に比べ、屠り人は戦闘に特化している分、格上の強さを持っていると推測できます。

『炎炎ノ消防隊』に登場する屠り人はゴールド、ドラゴン、ストリームの3人です。ゴールドは熱エネルギーを磁力に変換することで金属を操り戦います。ドラゴンはずば抜けた攻撃力・防御力に加え、全身を焔ビト化させることが可能です。ストリームは炎で生じる気流を操り竜巻などを起こすことができます。この他、現在、灰焔騎士団に所属するアサルトも元屠り人でした。

SNSでは柱と守り人の関係性に魅力を感じるという声が多数見られました。ハウメアとカロン、ショウとアロー、インカとリツ、それぞれ関係性は異なるものの、柱を守ろうとする守り人と、守り人を信頼している柱との関係は多くの読者を惹きつけています。

カロンは守り人の中でも特に人気の高いキャラクターです。その理由は、カロンの守り人としての責任感の強さにあります。作中でカロンはハウメアを全力で守るのはもちろん、敵であるシンラですら「柱だから」という理由で守っていました。こうした彼の言動に対し「守り人としての誇りを感じる」「かっこいい」と感動したファンは少なくありません。

正式な柱と守り人の組み合わせではありませんが、ナタクと黒野のペアもSNSで話題になっていました。黒野は決して善人ではなく、ナタクと黒野の関係性はお互いの独特の価値観によって生まれたものでした。しかし、その絶妙な関係性が読者の興味を惹きつけ、二人を推す声も数多く寄せられていました。守り人の鑑とも言われるカロンが黒野をナタクの守り人として認めたことも、二人の関係をより印象的なものにしています。

守り人はアドラバーストを持つ柱を守るための役割を担っていました。あくまでも守り人は白装束内の役職であるため、正式な守り人がついている柱は3人のみです。しかし、他の柱についても守り人のような立場のキャラは存在し、ファンの考察対象となっていました。守り人のキャラクターや柱との関係性に魅力を感じる人は少なくありません。『炎炎ノ消防隊』の漫画やアニメを見る際には、是非「守り人」の活躍にも注目してみてください。