【炎炎ノ消防隊】伝導者の正体は明かされていない?候補にあがる人物を考察
『炎炎ノ消防隊』の伝導者の正体について考察します。『炎炎ノ消防隊』の黒幕・伝導者の正体と目される「焔ビト」などの候補をまとめると共に、シンラやショウなどアドラバースト能力者を集めようとする目的の謎や、伝導者一派のメンバー構成なども解説していきます。
目次
【炎炎ノ消防隊】伝導者とは?
アニメ化も成功した人気漫画『炎炎ノ消防隊』は、「焔ビト」など数々の独自設定が目を引く作品ですが、とりわけ興味深いのが「伝導者」の存在です。物語の核心でありながらなかなか正体や目的がつかめず、ファンのさまざまな憶測を呼んできました。この伝導者について詳しく見る前に、まずは基本的な情報を紹介していきましょう。
伝導者とは?
『炎炎ノ消防隊』における「伝導者」とは、「伝導者一派」と呼ばれる集団が付き従っている謎の存在です。作中ではなかなか正体を現さないどころか、姿を見せることすら稀でした。白いローブで顔を隠しており、特定の者(シンラやショウなど)を除いて直接姿を見ることはできません。それどころか、周囲の光に触れただけで目を焼かれてしまうことになります。
炎炎ノ消防隊の概要
『炎炎ノ消防隊』は、大久保篤原作・作画による漫画と、それを基とするテレビアニメ・ゲームなどの諸作品を指します。サスペンスやアクション要素を盛り込んだSF作品で、原作漫画は「週刊少年マガジン」で2015年~2022年にかけて連載されました。単行本は全34巻が刊行されており、世界累計発行部数は2,000万部を突破しています。
炎炎ノ消防隊のあらすじ
伝導者の正体が話題となっている『炎炎ノ消防隊』は、「焔(ほむら)ビト」と呼ばれる怪物の脅威にさらされる世界を舞台とする物語です。ある事件で過去に家族を失った少年シンラは、人体発火現象の原因解明を目的とする「特殊消防隊」の隊員となり、仲間たちと切磋琢磨しつつ消防活動にあたることになります。やがてシンラたちの運命は、焔ビトの秘密と関わる「伝導者一派」や、ほかの消防隊との戦いにまで発展していく…というストーリーになります。
【炎炎ノ消防隊】伝導者の正体は明かされていない?
『炎炎ノ消防隊』において非常に重要な存在となっている伝導者ですが、正体は物語が進んでもなかなか明かされません。作品はすでに完結していますが、結局正体が判明したのかどうか気になる人は多いでしょう。ここではその点と、伝導者の正体に関する推測に焦点を当てて解説していきます。
伝導者の正体について挙がっていた候補
『炎炎ノ消防隊』で容易に正体が明かされない伝導者ですが、その分読者側としては、今までにさまざまな考察を試みてきました。ここからは、それらの考察で提示された正体の候補をいくつか紹介していきます。
伝導者の正体は人間?
『炎炎ノ消防隊』作中で姿を見せる伝導者は、わずかに覗く容姿が女性的であることから人間ではないかという憶測を呼びました。その場合は消防隊に何らかの恨みを持った人物が予想されますが、この線は薄いと考えられます。これは、シンラやショウなどアドラバーストを持つ者以外は姿を見ることさえ叶わないという事実から推察できます。
伝導者の正体は焔ビト?
『炎炎ノ消防隊』の伝導者が人間でないとすると、その正体は焔ビトではないかという疑いが出てきます。焔ビトは、人体発火現象の発生で炎に包まれた怪物となった元人間で、命尽きるまで周囲を焼き尽くす習性があります。多くの場合自我は消失していますが、中には自我を保ったままの者も存在します。伝導者の正体が焔ビトとすると、自我を持つ者が持たない者を創り、何らかの目的をもって人間や消防隊に干渉しているということが考えられます。
伝導者の正体はジョーカー?
『炎炎ノ消防隊』で伝導者の正体ではないかとされる人物に、「ジョーカー」がいます。「ジョーカー」は特殊消防隊がつけた仮称で、本名などは謎です。煙草の煙などを操りトランプを形成する能力があります。消防官新人大会への襲撃を通じてシンラに接触して以降、たびたび彼に重要な情報を与えるようになりました。伝導者はアドラバーストを集める目的があることから、シンラへ近づく彼が伝導者であるとするのは理のある話と言えます。
伝導者の正体は象(ショウ)?
シンラの弟で灰焔騎士団団長であるショウもまた、伝導者の正体候補の1人です。ショウは12年前の火事で跡形もなく焼き尽くされたと思われていましたが、実は伝導者一派の下で育てられていたことが明らかとなりました。それに伴い、彼自身の記憶は消されていますが、赤ん坊の記憶を消すという処置にはやや疑問が生じます。
もしも伝導者の正体がショウとすると、彼はその体を通じて一派に命令を下すため、伝導者に精神を乗っ取られているのかもしれません。ショウが伝導者一派で最高位を与えられている点が、その証であるとも考えられます。
伝導者の正体は森羅(シンラ)の父親?
もう1人伝導者の正体候補に入ってくるのが、シンラの父親です。『炎炎ノ消防隊』作中では全く姿を見せない謎の存在であったことから、何か重大な秘密を持つ人物ではないかとの憶測を呼びました。シンラ・ショウの兄弟がアドラバーストの能力を持つことや、彼らの覚醒のタイミングがほぼ同じであったことなども、父親=伝導者説を裏付ける根拠とされました。
伝導者の正体は消防隊の中にいる?
謎の伝導者の正体は、一派と敵対している消防隊内部の者ではないかとする意見もあります。そうであるなら、消防隊の情報を好きな時に入手できる上、シンラに接触することも容易です。アドラバーストの使い手を集めるという伝導者の目的から見て、理に適った説だとは言えるでしょう。とりわけシンラ以外でアドラバーストの力を持つシスターアイリスは、伝導者の正体か、もしくは何らかの情報を知っているのではないかと目されています。
伝導者の正体は287話で判明?
このように伝導者の正体については、焔ビトやシンラの父などいろいろな説が提示されましたが、作中では287話になってようやくその謎の答えが明かされました。結論を言うと、上記いずれの説も当たっていません。その真の正体とは、「人類の集合的無意識の具現化」という意外なものでした。集合的無意識とは人類が普遍的・共通的に持つ本能的傾向であり、それが形を成したものが伝導者だったのです。
【炎炎ノ消防隊】伝導者一派のキャラ
『炎炎ノ消防隊』における伝導者の正体は上記の通りですが、その手足となって作中で暗躍していた「伝導者一派」というグループについても気になります。ここからは、伝導者一派を構成するメンバーについて紹介していきましょう。
伝導者一派①柱
伝導者一派の集団「柱」は、アドラバーストを持つ能力者から成ります。後述するように、伝導者の目的に沿って生贄となる運命を負わされています。具体的なメンバーは、一柱目=天照(アマテラス)、二柱目=ハウメア、三柱目=象 日下部(ショウ クサカベ)、五柱目=因果 春日谷(インカ カスガタニ)、七柱目=シスター 炭隷(スミレ)の5人です。 全部で八柱であることが明示されており、残りの3人はシンラ、ナタク、そしてアイリスとなっています。それぞれ四柱目、六柱目、八柱目に相当します。
伝導者一派②守り人
「守り人」と書いて「もりびと」と読みます。伝導者一派においては、柱の護衛の役割を負っています。カロン(ハウメアの守り人)、アロー(ショウの守り人)、リツ(インカの守り人)をメンバーとします。
伝導者一派③屠り人
伝導者一派にあって、能力者との戦闘の任を負う部隊が「屠り人(ほふりびと)」です。ゴールド、ストリーム、ドラゴンの3名から成ります。
伝導者一派④紫煙騎士団
オロチ、アイアン、サソリの3名から成るのが「紫煙(しえん)騎士団」です。オロチは炎の鞭を操つる能力を、アイアンは体の硬度を自在に変えられる能力を持ちます。サソリは炎の球を操りますが、桜備に一撃で仕留められました。
伝導者一派⑤灰焔騎士団
ショウが率いている「灰焔騎士団」の「灰焔」は、「かいえん」と読みます。遊撃隊を務めるヨナのほか3名の団員から成り、そのうちフレイルは第3特殊消防隊に潜入しているスパイとなっています。
【炎炎ノ消防隊】伝導者の目的や謎を考察
集合的無意識が正体という伝導者ですが、一体何を目的として一派を操っているのかが気になります。「大災害」「アドラバースト」との関係など、その目的の謎について考察しました。
考察①伝導者の目的
伝導者の目的は、「地球の太陽化」が最終のものであることが作中で明かされました。これにより地球とアドラは一体となり、世界は炎に包まれます。実は作中で250年前に起こった大災害も、地球とアドラの同化に伴うものだったのです。伝導者はハウメアの口を通じて、人類は無意識に絶滅を望んでいると語ります。
考察②伝導者と大災害・アドラバーストの関係
アドラバーストは、シンラやショウなど限られた者のみが持つ特殊な炎です。その使い手は地球とアドラをつなぐ力があるとされ、伝導者の目指す地球とアドラの同化に必須の存在と目されます。つまりアドラバーストの能力者は、伝導者にとっては目的のための生贄(人柱)という位置付けなわけです。
考察③同化に必要なアドラバーストの人数
伝導者が推進する地球とアドラの同化には、適切な数のアドラバースト能力者の犠牲が求められます。柱の数が不足すると、250年前のような不完全な災害にしかなりません。問題の完全な人数は8人と目され、それらの確保のために伝導者一派は活動しています。
考察④地下(ネザー)とは何?
「地下(ネザー)」とは、名称通り皇国の地下に広がる空間のことで、太陽神の光が届かない不浄の地とされます。ほとんどの者は立ち寄れない謎のエリアですが、実は伝導者一派が人工的に焔ビトを創り出す施設などがここに置かれています。そして伝導者一派は消防隊をネザーへおびき寄せ、シンラを捕獲しようとたくらみました。
考察⑤教皇庁とは?
「教皇庁」は、作品世界での国教「聖陽教」の中枢です。トップに座すのは東京皇国の現皇王ラフルス三世で、当初は伝導者一派を取り締まる姿勢を見せましたが、後にその軍門に下りました。また作中では、聖陽教と伝導者の関係についても匂わす描写があります。
考察⑥伝導者一派で一番強いキャラは?
謎多き集団・伝導者一派はいずれも手練れのメンバーぞろいですが、とりわけ強力なのは、第3特殊消防隊の大隊長でもあったDr.ジョヴァンニ、屠り人のゴールド、そしてショウの3名でしょう。特にショウは、宇宙の熱膨張への干渉で時間の流れを操作できる能力を持ち、特殊消防隊にとって非常に厄介な相手となっています。
【炎炎ノ消防隊】伝導者に対する世間での評判や人気
『炎炎ノ消防隊』で大いなる陰謀を巡らしている伝導者ですが、一般のファンはそうした伝導者をどう感じているのでしょうか。ここではTwitter上の意見から、伝導者の評判や印象などを検証していきます。
『炎炎ノ消防隊』作中では、伝導者の正体も目的もなかなか明かされず、読者や視聴者をやきもきさせます。こちらのツイートからは、伝導者の目的解明のおあずけを食って飢餓感を高めている様子が伝わってきます。
『炎炎ノ消防隊』において伝導者の正体および目的は、終盤にならないと判明しません。それらの情報は知りたいものの、物語の終わりが予期されるのは寂しい…そんなファンの複雑な心境が伝わるツイートです。
烈火星宮やDr.ジョヴァンニをはじめ、伝導者一派は特殊消防隊の内部にも手を伸ばしていることが、作中では次第に明らかになります。この辺は上のツイートのように、伝導者の影響力を印象付け、多くのファンを不安にさせたポイントのようです。
【炎炎ノ消防隊】伝導者の正体には謎が多かった
『炎炎ノ消防隊』における伝導者の正体について考察してきました。伝導者は長らく正体も目的も謎に包まれており、人間か焔ビトかとさまざまな憶測を呼びましたが、結局いずれも的中しませんでした。意外にも「集合的無意識の具現化」がその正体であり、「地球とアドラの同化」を目指していることが終盤で明かされます。この衝撃展開について詳しく知りたい方は、ぜひ原作やこれから制作されるアニメをチェックしてみてください。
この記事のライター
だいじろう
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