【チェンソーマン】宇宙飛行士は葬られた人類?闇の悪魔やカエルの意味も紹介
『チェンソーマン』作中で最強の悪魔とされる「闇の悪魔」の登場シーンでは、整列された宇宙飛行士の遺体やカエルが描かれており、読者に大きなインパクトを与えました。本記事では『チェンソーマン』に登場する闇の悪魔や、宇宙飛行士とカエルに込められた意味を紹介します。
目次
【チェンソーマン】闇の悪魔とは?
宇宙飛行士やカエルとともに現れる「闇の悪魔」は、作中最強の悪魔と言われています。正体や能力についての謎を紐解くとともに、『チェンソーマン』の概要やあらすじも紹介します。
闇の悪魔とは?
『チェンソーマン』に登場する悪魔の中で、唯一地獄で生まれた後に一度も死んでいない存在であるのが闇の悪魔です。闇の悪魔は人類が最も根源的に恐怖を感じる「闇」の名前を持った最強の悪魔と恐れられています。闇の悪魔はデンジたちが招かれた地獄で、真っ暗な闇の中から体を切断された11人の宇宙飛行士が並ぶ道を通って現れます。闇の中からはカエルの鳴き声が響きました。現れただけでその場に居合わせた人物たちは皆腕を切り落とされてしまいます。
闇の悪魔の能力は最強?
恐怖の度合いで強さが決まる悪魔の中で「闇の悪魔」は最強であると言われています。闇の悪魔は触れなくとも、対象の体を切り落としたり流血させたりする攻撃力を持っています。また闇の悪魔の領域では、傷は瞬時に回復し攻撃は意味をなさないと言われています。闇の悪魔が防御する際には亡霊のような複数の存在が対象を指差していました。さらに「闇の悪魔」は鈴の鳴る剣を使った攻撃もします。その圧倒的な力は、マキマをも追い詰めるほどです。
チェンソーマンの概要
『チェンソーマン』は2019年から『週刊少年ジャンプ』で連載された藤本タツキ氏によるダークファンタジーをベースとしたバトル漫画です。第一部のコミックスは13巻出ており、2023年1月時点での累計発行部数は2300万部を突破しています。2022年より『少年ジャンプ+』にて第二部が連載されています。2022年10月から12月にはテレビ東京系列でアニメ版が放映されました。
チェンソーマンのあらすじ
『チェンソーマン』は悪魔とデビルハンターと呼ばれる人物たちの戦いを軸にした物語です。主人公デンジはデビルハンターをしながら極貧生活を送っていましたが、ある日「ゾンビの悪魔」との戦いで命を落としてしまいます。しかしポチタが心臓になったことで、デンジは「チェンソーの悪魔」に変身する能力を得て復活します。その後、あるきっかけで公安のマキマに誘われたデンジは公安所属のデビルハンターとして活動することになります。
【チェンソーマン】宇宙飛行士は葬られた人類?意味を考察
『チェンソーマン』で「闇の悪魔」が現れる際に、上半身と下半身に切断され合唱しているようなポーズの宇宙飛行士たちの死体も現れます。11人の切断された宇宙飛行士は、闇の悪魔が通る血のようなレッドカーペットの両側を飾るように配置されています。この宇宙飛行士に元ネタは存在するのでしょうか?その意味を考察します。
宇宙飛行士が登場したのは闇の悪魔の登場シーン
『チェンソーマン』で宇宙飛行士が登場するのは、「闇の悪魔」が地獄の闇の中からデンジたちの前に姿を現すシーンです。「闇の悪魔」が通る道に、体を真っ二つに切断された11人の宇宙飛行士が登場します。その異様な光景は多くの読者に衝撃を与えました。
宇宙飛行士の意味は葬られた人類?
『チェンソーマン』で、「闇の悪魔」とともに登場する宇宙飛行士には宇宙に挑んで死亡した者=葬られた人類という意味があるのではないかと考察されています。その理由として『チェンソーマン』の世界における時代背景や元ネタとなった事故の存在が挙げられています。ここからは、『チェンソーマン』に宇宙飛行士を登場させた意味について詳しく見ていきましょう。
考察①1997年の時代背景
ファンの間では『チェンソーマン』の時代設定は1997年前後だと推測されています。1997年は、ケネディー宇宙センターから打ち上げられたコロンビア号に初めて日本人宇宙飛行士が搭乗した年です。国際宇宙ステーションもまだ存在していおらず、宇宙の謎は現在ほど解明されていませんでした。作者の藤本タツキ氏は切断された宇宙飛行士を「理解できないものとして描いた」と述べており、これらの時代背景を元ネタにして宇宙=無限に続く理解できない闇というイメージで描かれたのではないかと考察されています。
考察②1997年までに事故で死亡した宇宙飛行士と人数が一致?
1997年までの間には以下のような宇宙飛行士の死亡事故がありました。1967年ソビエトの宇宙飛行士がソユーズ1号搭乗中に死亡、1971年にソビエトの宇宙飛行士3名がソユーズ11号搭乗中に死亡、1986年スペースシャトル・チャレンジャー号の宇宙飛行士7名が死亡しました。「闇の悪魔」の登場シーンの宇宙飛行士の数が11人であることは、1997年までに死亡した宇宙飛行士が11名であることを元ネタにしていると言われています。このことから、「宇宙飛行士は闇に葬られた人類を意味している」と言われるようになりました。
考察③実像が見えない宇宙服
宇宙飛行士の宇宙服は人物の実像が見えないことから、「闇の悪魔」の存在自体または闇の中では実像が見えない最強の存在ということを意味しているとも言われています。闇の中では手探りで戦うしかないデンジたちにも、実像が見えていないという点は当てはまります。
考察④レッドカーペットのような演出
「闇の悪魔」が通る宇宙飛行士の上半身と下半身に挟まれた血の道はレッドカーペットのように演出されています。宇宙という闇に挑んで死亡してしまった宇宙飛行士の血の上を歩くことで、闇に挑んだ者たちは全てが「闇の悪魔」の血の道になることで死亡してしまうということを意味しています。最強の絶対的存在としての「闇の悪魔」を際立たせる演出になっています。
考察⑤チェンソーマンの世界では宇宙開発が進んでいない
前述の通り『チェンソーマン』の時代設定は1997年頃と言われており、登場人物たちがスマホを使用していないなど、現在ほど技術が進歩していないような描写もあります。また、チェンソーマンが太陽の悪魔を食べてしまったせいで、太陽が存在していない世界を描いているという考察もあります。そのことから、『チェンソーマン』の世界では宇宙に対する探究も進んでおらず、闇=宇宙(解明されていない存在)を意味していると考えられています。
【チェンソーマン】宇宙飛行士と共に登場したカエルの意味
『チェンソーマン』で「闇の悪魔」の出現シーンには宇宙飛行士とともにカエルが登場します。カエルが持つ意味を二つの視点から考察し、宇宙飛行士との関係性も明らかにします。
カエルが「ゲコ」と鳴くシーンは2回ある?
「闇の悪魔」が攻撃する際にはカエルの登場および鳴き声が演出として使われています。1回目はアキたちの腕を切断するとき、2回目はマキマが呼んだ蜘蛛の魔神の足が切断されるときです。カエルは「闇の悪魔」の攻撃の際に鳴くようになっていると推測できます。
カエルの意味を考察
『チェンソーマン』の「闇の悪魔」とともに登場するカエルには様々な意味があると読者の中でも考察されています。カエルが夜行性である点と蛙恐怖症という病気について着目して、カエルの表している意味をまとめます。
考察①カエルは夜の闇の中で鳴く生き物
カエルは夜行性の生き物で、夜でも色を識別できます。夜には天敵のカラスなどに見つかりにくいためカエルは夜に鳴きます。そのため、カエルは闇で鳴くもの、闇の中でも敵が見えているものを意味しているのではないかと言われています。宇宙飛行士は闇に葬られた存在であるのに対し、カエルは闇で勝ち残った最強の存在であることを意味していると考察できます。
考察②蛙恐怖症という病気の存在
蛙恐怖症というカエルが怖くて仕方なくなる病気があります。カエルを見るだけではなく、字を見たり考えたりするだけでも恐怖を感じる場合があるそうです。蛙恐怖症は震えやパニック状態、嘔吐などの症状が出ます。「闇の悪魔」とともに描かれるカエルは、この蛙恐怖症が元ネタになっているのではないかとも言われており、カエル=闇に対する人間の恐怖を間接的に表していると考察されています。
【チェンソーマン】宇宙飛行士と関係の深い闇の悪魔を考察
『チェンソーマン』で、闇に葬られた人類を表す宇宙飛行士の血の道を歩いて登場する「闇の悪魔」は絶対的な恐怖の対象として描かれています。「闇の悪魔」がアキたちの腕を切断した理由や、サンタクロースやポチタとの関係を解説します。さらに「闇の悪魔」には、目的や元ネタはあるのかについても考察します。
闇の悪魔が登場した際にアキたちの腕が切断された理由
「闇の悪魔」は登場してすぐ触れもせずにアキたちの腕を切り落とします。腕を切断された場面が描かれているのは、アキ・日下部・玉置・天使の悪魔・パワー・クァンシ・魔神のロン・人形にされたトーリカの8名です。しかし他に地獄に落とされたデンジたちも腕を切断されているため17本の腕が描かれていますが、それが「MAKIMA」と読めるようになっていると言われています。この先に対峙することになる「闇の悪魔」とマキマの因縁を表しているのです。
闇の悪魔とサンタクロースには関係がある?
デビルハンターのサンタクロースはマキマを倒す力を得るために、地獄に落とされたトーリカの人形を介して「闇の悪魔」と契約します。契約条件は『チェンソーマン』の心臓を渡すことです。そのためサンタクロースは前から契約していた「人形の悪魔」の力を強くすることができ、闇では傷を治せるなど「闇の悪魔」のような能力を得ることができたのです。
闇の悪魔の目的
「闇の悪魔」の目的は『チェンソーマン』の心臓を手に入れることとマキマを殺すことです。マキマを殺すための力を欲しがったサンタクロースとの契約で、『チェンソーマン』の心臓を渡すことを要求したのは『チェンソーマン』の能力を取り込むためだと言われています。さらにマキマを殺そうとしていたサンタクロースに契約で力を与えることは「闇の悪魔」にとっても得になる話であったと考察できます。
闇の悪魔がポチタを瀕死に追い込んだ?
瀕死であったポチタがデンジと出会ったときにポチタには銃による傷がありました。銃の悪魔と戦ったのかという読者の考察もありましたが、後のマキマの発言で武器の人間の中の4人と戦っていたことがわかりました。そのため闇の悪魔とは関係はないようです。
闇の悪魔は第2部で再登場する?
『チェンソーマン』第2部にて「闇の悪魔」が再登場するかは現時点ではわかっていません。「闇の悪魔」は地獄にしかいないため、デンジが再び地獄へ行くような場面があれば最強の敵として再登場する可能性も0ではないと言われています。
闇の悪魔の元ネタはある?
『チェンソーマン』の「闇の悪魔」に元ネタとなるモデルがいるのかどうかは明らかにされていません。読者の中には、「闇の悪魔は」クトゥルフ神話に出てくるという「這い寄る混沌」との別名を持つナイアルラトホテップという神がモデルなのではないかと考察している人もいるようです。
【チェンソーマン】宇宙飛行士に対する世間での評判や人気
『チェンソーマン』の「闇の悪魔」とともに登場する宇宙飛行士は世間ではどのような評判があるのでしょうか。SNSの声を紹介します。
宇宙飛行士には様々な考察がなされており、「真の闇」を表す宇宙空間に立ち向かう存在である宇宙飛行士の足を折ることで闇への恐怖を表した、その表現方法には天才的だという声があります。
宇宙飛行士の演出を好きだと言っている読者はとても多く、「闇の悪魔」の演出表現は多くの人に支持されています。
『チェンソーマン』作中の宇宙飛行士の演出は、読者を闇を連想させる宇宙への恐怖に誘導するためのものだと考察されています。その後、作中では、闇の悪魔の力を手に入れたサンタクロースを宇宙の魔神コスモが再起不能にする描写があり、SNSではその鮮やかな伏線回収を称賛する声が上がっていました。
【チェンソーマン】宇宙飛行士には謎が多かった
『チェンソーマン』の宇宙飛行士については色々な元ネタがあると考察されていますが、謎に包まれた部分も多く残されています。また「闇の悪魔」に関する謎も明かされていないため、今後の再登場で謎が明らかにされることを待ち望む読者も多く存在します。
この記事のライター
Ai Kato
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