【進撃の巨人】フロックが嫌われている理由は?狙いについても考察
『進撃の巨人』に登場するフロックは、その性格や言動から多くの読者に悪者と認識され、嫌われているキャラです。この記事では『進撃の巨人』作中で描かれたフロックの活躍や名言を見ていき、彼が嫌われている理由や狙いについて考察します。
目次
【進撃の巨人】フロックとは?
『進撃の巨人』に登場するフロックは、初登場時は脇役の一人として描かれていましたが、物語が進むにつれて存在感を増していきます。作中での振る舞いから、読者の間では悪者として嫌われることも多いキャラです。フロックが嫌われている理由に迫る前に、彼のプロフィールや、『進撃の巨人』という作品について見ていきましょう。
フロックのプロフィール
- 名前:フロック・フォルスター
- 身長:175cm
- 体重:65kg
- 誕生日:10月8日
フロックはエレン達と共に、104期生として訓練兵団入りした一人です。訓練兵団卒業後は駐屯兵団に所属していましたが、ウォールマリア奪還計画直前に、仲間達と共に調査兵団に移籍しました。『進撃の巨人』に初登場した際は、臆病かつ周囲に影響されやすいキャラとして描かれており、調査兵団にも世間の雰囲気に流されて入団しています。
進撃の巨人の概要
『進撃の巨人』は諌山創(いさやまはじめ)さんによるダーク・ファンタジー漫画です。別冊少年マガジンにて2009年9月から2021年4月まで連載されました。連載当初から爆発的な人気を誇っており、その人気は今もなお衰えていません。2022年9月時点でのコミックス発行部数は世界累計1億1000万部という驚異的な記録を打ち立てています。テレビアニメも4期に渡って放送されており、2023年からは完結編が放送される予定です。
進撃の巨人のあらすじ
突如現れた巨人によって滅亡の淵に立たされた人類は、巨大な3重の壁の中で100年間かりそめの平和を享受していました。しかし、ある日突然、1番外側の壁「ウォールマリア」が破られ、巨人達が壁内に侵入してきてしまいます。ウォールマリア内に住んでいた少年・エレンは目の前で巨人に母親を捕食され激しい怒りを覚えます。巨人を駆逐するため、調査兵団に入団することを決意するのでした。
【進撃の巨人】フロックが嫌われている理由や狙い
ここからは、フロックが嫌われている理由について考察します。彼が悪者として振る舞う目的や、『進撃の巨人』作中で見せた活躍についても見ていきます。
フロックが嫌われている理由は正論を言っているから?
フロックが嫌われている理由として、ネット上では「正論を言っているから」という意見が出ていました。悪者として認識されているフロックですが、『進撃の巨人』の作中では意外にも正しい意見を述べている場面が多く描かれています。『進撃の巨人』の作者である諌山さんもフロックについて「客観的な意見を述べる読者目線の代表者」と語っています。しかし、相手の心情に配慮せず容赦無く正論を振りかざし、自身の目的のためには平気で残虐な行為もできてしまう悪者ぶりに多くの読者が批判的な見方をしています。
フロックは悪者になる?狙いや活躍をネタバレ
フロックが『進撃の巨人』に初登場したのは、ウォールマリア奪還計画の直前です。新兵の一人にすぎなかったフロックは、戦闘能力も低く精神的にも弱い部分が目立つ兵士でした。しかし、ウォールマリア奪還計画での壮絶な経験がきっかけとなり、過激な思想を持つ悪者へと変貌していきます。ここでは、フロックが変わっていった経緯や、彼の狙いについて解説します。
活躍①ウォールマリア奪還計画
ウォールマリア奪還計画の実行当日、フロックは他の新兵達と共に馬の護衛任務に当たりますが、獣の巨人の投石を目の当たりにして戦意を喪失してしまいます。そんな中、団長のエルヴィンから、その場にいた兵士全員で獣の巨人に特攻することが命じられました。特攻作戦で多くの仲間達が命を落とす中、フロックだけは幸運にも一命を取り留めます。獣の巨人の投石が、フロックの乗っていた馬に当たり、落馬して気を失っていたのです。
活躍②瀕死のエルヴィンを連れてくる
意識を取り戻したフロックは、瀕死状態のエルヴィンを発見し、兵士長であるリヴァイの元へ運びます。リヴァイの持っている巨人化の薬でエルヴィンを巨人化させるためです。巨人化したエルヴィンにベルトルトを捕食させ、彼の持つ超大型巨人の能力を継承させることで、エルヴィンを復活させようとしたのです。それは、仲間達を死へと導いた悪魔・エルヴィンを復活させ、生き地獄を味合わせたいという復讐心からの行動でした。
上記の壮絶な経験から、フロックは「巨人は悪魔にしか倒せない」と悟り、そのために悪魔であるエルヴィンが必要だとリヴァイに訴えます。しかし、その傍にはエレンの仲間であるアルミンも瀕死状態で倒れていました。最初はエルヴィンを復活させるつもりでいたリヴァイですが、フロックの言葉によってエルヴィンを楽にしてあげたいと思い直し、アルミンに巨人化の薬を注射しました。後日、フロックはアルミンの復活を主張していたエレン達に対し「私情に流され合理性を欠いた判断をした」と正論で責め立てています。
活躍③レベリオ祭事
ウォールマリア奪還から4年後のレべリオ祭事にて、フロックは『進撃の巨人』本編への再登場を果たしました。エレンの企てにより、仲間達と共にマーレのレべリオ収容区を襲撃することになったフロックは、初登場時からは想像もできないほどの活躍を見せていました。民間人も手当たり次第に攻撃するなど過激な戦い方をしていたため、同期の一人であるジャンからはやりすぎだと咎められてしまいます。しかし、フロックは「壁外の人間は全て敵だ」と主張し、自身の行いについて全く悪びれる様子はありませんでした。
活躍④イェーガー派になった目的や狙い
『進撃の巨人』本編に再登場して以降、フロックはエレンを崇拝する様子を見せており、多数の兵士を率いて「イェーガー派」を名乗るようになります。その目的は故郷であるパラディ島の人々を守ることでした。自分達壁内人類の敵が巨人ではなく、大国マーレをはじめとする壁外の国々であることを知ったフロックは、マーレへの奇襲を企てたエレンこそパラディ島を救う「悪魔」であると考えたのです。そして、エレンに実権を握らせない兵団に反発し、総統のザックレー暗殺をはじめ兵団の乗っ取りに向けて動き始めます。
活躍⑤地鳴らしの発動
エレンはパラディ島に住む仲間達を守るため、巨人によって世界中を踏みならす「地鳴らし」を発動させます。フロックはその計画をエレンから事前に聞かされていた数少ない人物の一人でした。地鳴らしの発動後、アルミンやミカサをはじめとするかつての仲間達は飛行艇を用いてエレンを止めようと計画します。しかし、彼らの動きを察知したフロックは港へと先回りし、飛行艇の整備技術者達を監禁してしまいます。しかし、一瞬の隙をつかれて反撃されたことで、フロックとかつての仲間達との戦闘が始まりました。
フロックの最後はかわいそう?
戦いに勝利したアルミン達は、点検作業を安全に行うために飛行艇を島から離れた場所へと移しました。しかし、執念で船にしがみついてきたフロックによって、飛行艇の燃料タンクに穴を空けてられてしまいます。フロックは、さらに攻撃を続けるも、ミカサによって首に立体機動装置のアンカーを撃ち込まれて死亡します。フロックが最後に遺したのは、島の皆を案ずる言葉とエレンだけが希望だという言葉でした。『進撃の巨人』では悪者キャラのフロックですが、この死に様に関しては同情する声もありました。
【進撃の巨人】フロックの名言
ここからは『進撃の巨人』の作中に登場したフロックの名言を見ていきましょう。容赦ない正論や、彼なりの苦悩が垣間見えるセリフが登場しています。
フロックの名言①「何で…自分だけは違う…」
何で…自分だけは違うって…
思っちまったんだろう…出典: heibon-nikki.com
ウォールマリア奪還計画当日、獣の巨人の投石によって多数の調査兵団が死んでいく様を目の当たりにしフロックは戦意喪失し、任務を放棄してしまいます。それを咎めた仲間に対し、調査兵団に入ったことへの後悔の念をぶつけ、上記のセリフを述べました。人類のために勇敢に戦う兵士を志すも、戦場では大多数の者が何もできずに命を落とします。自分もその一人であるという厳しい現実を突きつけられたフロックの絶望感が表れた名言です。
フロックの名言②「要は大事なものを…」
お前ら二人とリヴァイ兵長が…
私情に流され注射薬を私物化し
合理性に欠ける判断を下したからだ
要は大事なものを捨てることができなかったからだろ?出典: heibon-nikki.com
ウォールマリア奪還計画に成功した調査兵団は、死者の弔いと勲章授与式典のために集まっていました。そんな場であるにもかかわらず、フロックは正論を振りかざし、仲間達を傷つけます。エルヴィンではなくアルミンが復活させられた理由についても、上記のセリフを述べエレン達を激しく責め立てました。フロックが多くの読者に嫌われる理由を作った名言でもあります。
フロックの名言③「誇りに死ぬことは…」
でも…
誇りに死ぬことはない
いいじゃないか屈したって…
こんな死に方するより
生きてた方が…出典: heibon-nikki.com
イェーガー派は、マーレによって故郷を滅ぼされた人々で結成された「反マーレ派義勇兵」と協力関係にありました。しかし、地鳴らしによって彼らの故郷も踏みつけられてしまい、状況が一変します。義勇兵達に服従を迫ったフロックは、それを拒否した人物を見せしめで殺害します。そして、彼が最後まで誇りを失わなかったことに敬意を示しつつ、残った義勇兵達に向けて上記のセリフを述べました。自身も恐怖に屈しそうになった経験があるフロックの実感が込められた名言となっています。
フロックの名言④「自由だよ…」
自由だよ!!
もうお前らは戦わなくていい
好きに生きていい出典: heibon-nikki.com
エレンが始祖の巨人の力を手に入れたことで、フロックは島の中での実権を握ります。そんなフロックに苦言を呈したジャンに対して、上記のセリフを述べました。ジャンもフロック同様、元々は弱い面が目立つキャラでした。しかし、過酷な戦いに身を投じていく中で強くならざるを得なかったのです。エレンが地鳴らしを行うことで、そんな苦しい戦いが終わり、元々の自分達に戻れるとフロックが喜びをあらわにしたシーンです。
【進撃の巨人】フロックの声優
『進撃の巨人』には、ストーリーが進むにつれて性格や考え方が大きく変化するキャラが多数登場しますが、そんな中でもフロックの変貌ぶりは多数のファンを驚かせていました。アニメ版『進撃の巨人』で、そんなフロックの変化を見事に演じた声優について紹介します。
フロックの声優は「小野賢章」
アニメ版『進撃の巨人』でフロックの声を担当したのは小野賢章さんです。4歳の頃から子役として芸能活動を開始し、現在は声優・俳優・歌手とマルチに活動しています。
小野賢章のプロフィール
- 本名:小野賢章(おの けんしょう)
- 愛称:賢章さん、賢章先生、UNO賢章、けんちゃん
- 身長:170cm
- 生年月日:1989年10月5日
- 事務所:アニモプロデュース
子役時代から芸能界で活躍していた小野賢章さんは、12歳の時に『ハリー・ポッターと賢者の石』の日本語吹き替え版にて主人公のハリー・ポッター役で声優デビューし、10年間『ハリー・ポッターシリーズ』に出演し続けました。これをきっかけに声優としても活動するようになりました。2020年に、同じく声優の花澤香菜さんと結婚しています。
小野賢章の主な出演作品
- 黒子のバスケ(黒子テツヤ)
- アイドリッシュセブン(七瀬陸)
- ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風(ジョルノ・ジョバァーナ)
- SPY×FAMILY(ユーリ・ブライア)
透明感のある声質が特徴の小野賢章さんは、若い男性の役を数多く演じています。ギャップのあるキャラを演じることも多く、その見事な演じ分けが多くのファンを惹きつけています。
【進撃の巨人】フロックに対する世間での評判や人気
Twitterでは「フロックが嫌い」というコメントが多数見られました。『進撃の巨人』という作品にとって必要な存在だとは理解しつつも、人気のある主要キャラ達を追い詰める言動に嫌悪感を抱く読者が多いようです。
一方で、フロックを「かっこいい」と評価する声もありました。『進撃の巨人』には考え方が一貫しないキャラも多い中、フロックは最後まで「パラディ島を守る」という目的のために動いていました。一見、闇落ちしてしまったかのように見えるフロックですが、彼の揺るぎない信念に心打たれたファンも少なからず存在しています。
人によって好き嫌いが分かれるフロックですが、どちらの立場からも「フロックの言っていることは正しい」という意見が多く出ていました。好き嫌いは別として、私情を挟まず合理的に判断できるフロックの正論は多くの読者から評価されています。
【進撃の巨人】フロックは嫌われているキャラだった
『進撃の巨人』に登場するフロックは、容赦無く正論を振りかざす冷酷な悪者として、多くの読者に嫌われているキャラでした。しかし、その言動の裏には「パラディ島の人々を守る」という確固たる信念があったのです。そのためには、いかなる犠牲もいとわない一貫した姿勢は、一部のファンから高く評価されています。
この記事のライター
まつこ
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