【もののけ姫】モロの君がサンを育てた理由とは?死因や声優を徹底調査
本記事では『もののけ姫』に登場するモロの君について解説します。モロの君がもののけ姫ことサンを娘として育てた理由や他キャラとの関係、死因について徹底調査しました。また『もののけ姫』でモロの君役を演じた声優情報もまとめました。
目次
【もののけ姫】モロの君とは?
モロの君とは、ジブリ映画で欠かすことのできない作品の一つである『もののけ姫』の物語で重要なキャラとして登場します。モロの君について深く触れていく前に、簡単なプロフィールと『もののけ姫』の作品について紹介していきましょう。
モロの君のプロフィール
『もののけ姫』に登場するモロの君は、人間から「山犬」と呼ばれ恐れられている犬神です。2本の尾が特徴で、白い毛で覆われた体躯は約5メートルもあり、年齢も300歳と人間の寿命よりはるかに長く生きています。シシ神の森の近くにある山頂の洞窟に、サンや2頭の子供達と暮らしていました。
もののけ姫の概要
「生きろ」をキャッチコピーにした『もののけ姫』は、1997年に公開されて大きな反響を呼んだジブリの長編アニメーション映画です。興行収入193億円、観客動員数1420万人を記録した本作は、当時の日本映画興行収入1位となり、老若男女問わず人気となりました。
もののけ姫のあらすじ
『もののけ姫』の舞台は室町時代の日本、東と北の中間に位置する「エミシの村」に住んでいた主人公・アシタカは、ある日村を襲ったタタリ神を退治した際、右腕に呪いを受けてしまいます。呪いを受けたことで村を出て行かなければならなくなったアシタカは、呪いを解くため、タタリ神の体内にあった鉛のつぶての出所を探しに西の地を目指しました。そして、シシ神の森で山犬と人間の少女と出会い、アシタカの運命が大きく動くことになるのです。
【もののけ姫】モロの君がサンを育てた理由や他キャラとの関係
『もののけ姫』に登場する犬神・モロの君は、物語においてどのような役割となっているのでしょうか?ここからは、モロの君がサンを育てた理由や他キャラとの関係について解説します。
モロの君とサンの出会い
『もののけ姫』に登場するモロの君とサンが出会うきっかけとなったのが、人間であるサンが赤子のときに生贄として山犬へ差し出されたことでした。森を破壊していた人間たちが、巨大なモロの君の姿を目の当たりにして恐れを抱き、逃れるために赤子のサンを放り投げていったのです。
モロの君がサンを育てた理由
モロの君が人間の子であるサンを育てた理由は諸説あります。1つ目の理由は、自然破壊を続ける人間への復讐のためです。己の欲望のために、神への敬意を忘れた人間にはさせまいと、自然の大切さを教え育てることで人間たちの敵として成長するのではないかと考えていた可能性があります。2つ目の理由は、誰よりも自然を愛し慈しむ人間に育てたかったからです。自然を愛する人間となって、シシ神の森を自身の子たちとともに守ってほしいと願ったのではないかと推測されます。
3つ目の理由は、赤子だったサンを見捨てることができなかったからです。自身も母親だったモロの君は、憎き人間の子であっても実の親の愛情を感じられないまま死を迎えさせることなどできないと感じた可能性があります。赤子に罪はないと思ったモロの君は、自身の子たちと同様にサンを育てようと覚悟したのではないかと推測されます。
モロの子たちとは?
モロの君には2頭の子供がいます。作中で名前を呼ばれるシーンは描かれていないため不明です。母親であるモロの君と比べて体は一回りほど小さいですが、サンやアシタカを軽々と乗せて走ることができます。モロの君と同じく白い体毛ですが、尻尾は1本しかありません。
モロの君と乙事主の関係
モロの君と乙事主の関係は、かつては恋人同士だったと監督の宮崎駿本人が語っています。自然を破壊する人間を恨む点では意見は一致していたものの、対抗する考えに相違があり100年前に別れてしまいました。しかし乙事主については「少しは話しの分かるやつ」と言っていることから、分かり合えなくても乙事主の良き理解者でもあったと考えられています。
モロの子たちとヤックルの関係
モロの子たちとアシタカの相棒でもあるアカシシ(大カモシカ)のヤックルの関係は、仲の良い友達のような関係です。初対面ではケガをしたヤックルを食べようとしてサンに叱られていましたが、その後徐々に距離を縮めていったと推測されます。モロの子たちとヤックルが互いの鼻を擦り合わせるシーンは、とてもかわいいと話題になりました。
モロの君がエボシ御前を憎んでいる理由
モロの君がエボシ御前を憎んでいる理由は、シシ神の森を破壊しているからです。「タタラ場」で鉄や銃を作り、森を侵食しようとしているエボシ御前たちを心の底から憎んでいました。またエボシ御前は、石火矢でモロの君に傷を負わせて寿命を縮めさせた相手でもあります。迫る死を受け入れているモロの君ですが、頭を嚙み砕く夢を見るほどエボシ御前の命を狙っているのです。
【もののけ姫】モロの君の性格や死因
『もののけ姫』に登場するモロの君は、シシ神の森を破壊する人間を憎み、恐れられている存在ですが実際はどのようキャラなのでしょうか?ここからはモロの君の性格や死因について解説していきます。
モロの君の性格
モロの君は子供を愛するとても優しい性格です。自然破壊を繰り返す人間を憎んでいますが、基本的は温厚で争いを好まないため、見境なく攻撃することはしません。たとえ相手が間違っていたとしても、自身の意見を押し通すことはせず、静観する一面もあります。
モロの君のモデル
『もののけ姫』に登場するモロの君のモデルは、伝説に登場するニホンオオカミだといわれています。そのニホンオオカミを「おいぬさま」と祀っているのが、埼玉県秩父市にある三峯神社です。ヤマトタケルが東征中に三峯山に登った際、国造りを行ったイザナギとイザナミを偲んで仮宮を創建したという伝説があります。そのときに道案内をしたのがニホンオオカミ(山犬)で、神の使いとしてともに祀られているのです。
また、江戸時代には農作物を荒らすイノシシから守る神の使いとして、三峯神社周辺に生息していたニホンオオカミを「おいぬさま」と崇拝するようになりました。
モロの君の死因
モロの君の死因は、エボシ御前が撃った石火矢による傷がきっかけと考えられています。石火矢の玉鋼は、特殊でモロの君の寿命を確実に縮めていきまいした。モロの君は残された力をエボシ御前を殺すためにだけ残していましたが、想定外の事態が起きてしまいます。タタリ神となった乙事主が、愛娘であるサンを取り込んでしまったのです。かつての知性は失われ、恨みや痛みで吠え叫ぶ獣のようになってしまった乙事主と対峙したモロの君は、タタリ神の呪いに焼かれながらサンを救い出しました。
すると、突如として現れたシシ神によって乙事主は命を吸い取られ倒れると、そばにいたモロの君もそのまま倒れてしまったのです。見方によってはシシ神に命を吸い取られた可能性もありますが、石火矢ですでに命が尽きようとしていたため、残りの力を使い果たしたことが主な死因と考えられています。
モロの君の首だけ動いた理由
死んだはずのモロの君の首だけが動いた理由は、エボシ御前への凄まじいほどの復讐心が原因だと考えられています。物語の終盤、首を取られたシシ神からスライムのようなドロドロした液体が大量にあふれ、首だけになったモロの君がエボシ御前の片腕を嚙みちぎっていきました。なぜ首だけになっていたのか作中でのシーンは描かれていませんでしたが、「首だけになっても喰らいつくのが山犬」といわれていたとおり、山犬の本能と人間への憎悪から首だけになってもその執念は消えなかったのだと推測されます。
【もののけ姫】モロの君の声優
サンを自分の娘として愛し、思慮深い母親であるモロの君を演じたのは、幅広い分野で活躍中の人物です。ここからは『もののけ姫』のモロの君を演じた声優について紹介します。
モロの君の声優は「美輪明宏」
『もののけ姫』に登場するモロの君を演じたのは、歌手や俳優で活躍している美輪明宏さんです。宮崎駿監督に「普段の美輪さんで演じてくれればいい」といわれたため、ある程度スムーズにアフレコができたと語っています。モロも君の有名なセリフである「黙れ小僧!」は、現在でも有名なセリフです。美輪さんは『もののけ姫』以外にも『ハウルの動く城』に登場する荒地の魔女役でも声優を務めています。
美輪明宏のプロフィール
- 幼名:丸山 臣吾(まるやま しんご)
- 別名:丸山 明宏(まるやま あきひろ)
- 誕生日:1935年5月15日(88歳)
- 出身地:長崎県長崎市
- 職業:シンガーソングライター、俳優、演出家、タレント、声優
美輪明宏の主な出演作品
- 幻魔大戦:フロイ
- ハウルの動く城:荒地の魔女
- 劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール アルセウス 超克の時空へ:アルセウス
- メーテルリンクの青い鳥 チルチルミチルの冒険旅行:夜の女王
【もののけ姫】モロの君に対する世間での評判や人気
『もののけ姫』の作中でモロの君が首だけになった状態で、エボシ御前の片腕を噛みちぎったシーンが一番好きだという感想がありました。死因のきっかけとなったエボシ御前は、モロの君にとって最期まで憎むべき相手であり、首だけになっても執念を燃やし続けた姿はファンの心に強く印象付けました。
『もののけ姫』に登場するモロの君は、かっこいいという声がとても多くありました。モロの君のセリフは『もののけ姫』のなかでも人気が高く、声優を務めた美輪明宏さんの迫真の演技も大好評で公開から長い年月が経っても話題となっています。
『もののけ姫』に登場するモロの君の、母親としての姿に感情移入するといった声もありました。自身の子はもちろんのこと、人間の子であるサンを心から愛し、守り抜いた彼女の誇り高い姿は母親の鑑だといわれています。
【もののけ姫】モロの君はサンの親代わりだった
『もののけ姫』に登場するモロの君は、サンの親代わりでした。シシ神の森の自然を破壊する人間を憎み、エボシ御前の命を狙っていたものの、石火矢による傷が死因となって腕を噛みちぎるだけになってしまいました。しかし性格はとても優しく、争いを好まない山犬だったのです。モロの君の声を担当した美輪明宏の演技もキャラにとても合っていて、物語の世界に引き込まれます。20年以上経った今も人気を集めている『もののけ姫』を、モロの君の視点で鑑賞してみてはいかがでしょうか。
この記事のライター
rymamimo
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