【ハウルの動く城】あらすじや見どころを紹介！戦争が起きた理由や謎を徹底解明

『ハウルの動く城』とは、スタジオジブリが制作したアニメ映画です。ジブリ作品の中でも大きな人気を誇る作品で、日本映画全体で見ても大きな興行収入を獲得した大ヒット作品となっています。ここではジブリ映画の『ハウルの動く城』の概要や、原作について紹介していきましょう。

『ハウルの動く城』とは、2004年に公開されたスタジオジブリによるアニメ映画です。小説『魔法使いハウルと火の悪魔』を原作としており、宮崎駿監督が制作した名作アニメ映画です。魔法が登場するファンタジーな世界観に、恋や戦争などさまざまな要素が組み合わされています。『ハウルの動く城』は1500万人を動員、興行収入は196億円を突破という、ジブリ史上第2位の大ヒットを記録しました。また、劇場公開した2004年だけでなく、2005年の興行成績も第1位を記録しています。

『ハウルの動く城』の原作は、イギリス人作家であるダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの『魔法使いハウルと火の悪魔』です。原作でも荒地の魔女に老婆になる呪いをかけられたソフィーが、ハウルの動く城に掃除婦として住み込むことになるというあらすじになっています。しかし原作の内容に「戦火の恋」というテーマが加えられており、アレンジされています。

『ハウルの動く城』の監督は、宮崎駿監督です。ジブリ映画の『ハウルの動く城』では、原作である児童向けのファンタジー小説に宮崎駿監督によるアレンジが加えられています。特に原作には存在しなかった戦争の様子が物語に大きく組み込まれているため、物語の後半では大幅に内容が変わっています。

『ハウルの動く城』は魔法が存在する世界を舞台にしたファンタジー作品です。ストーリーは複雑でいくつかのシーンに分けることができます。ここでは『ハウルの動く城』のあらすじについて、各場面ごとに紹介していきましょう。

『ハウルの動く城』のあらすじとして、まずはソフィーとハウルの出会いがあります。主人公のソフィーは、亡き父親が遺したハッター帽子屋でお針子として働いていました。妹が働く店へ行く途中で兵士にナンパされて困っていたソフィーは、見知らぬハンサムな青年に助けられます。青年は、実は町で美女の心臓を食べると噂されている魔法使いのハウルでした。そうとは知らないソフィーはハウルに心を奪われてしまいます。

しかしソフィーが帽子屋へ戻ると、そこにはハウルの心臓を狙う荒地の魔女がおり、ソフィーは90歳の老婆の姿に変えられてしまったのでした。このような姿では店に入られないと思ったソフィーは、帽子屋を出ていくことを決意します。ソフィーが荒野へ出ると、謎の動く城がソフィーの目の前に現れたのでした。

『ハウルの動く城』のあらすじとして、ソフィーがハウルの動く城へ入り、そこで働くことになるというものがあります。ソフィーが謎の城へ入ってみると、そこにはハウルと契約関係にある火の悪魔・カルシファーがいました。カルシファーから「自分を縛り付けている呪いを解いてくれればお前の呪いも解いてやる」と取引を持ち掛けられたソフィーは、ハウルとカルシファーの契約を調べるために城の中に住み込んで掃除婦として働くことにします。

ソフィーとハウル、ハウルと師弟関係にあるマルクル達との生活が始まります。しかし実はハウルは王室から隣国との戦争へ参加するように通達を受けていたところを、無視して逃げ回っていたのでした。ソフィーが物おじしない性格をしていることを知ったハウルは、自分の代わりにソフィーに王宮へ行ってもらうことにします。

『ハウルの動く城』のあらすじとして、ソフィーがハウルの代わりに王宮にいるサリマンの元へ向かうというものがあります。王宮へ向かったソフィーは、途中で自身と敵対関係にある荒地の魔女に出会いました。一人だけサリマンの元へ通されたソフィーは、「ハウルが国のために働くのであれば悪魔の契約を解除する方法を教えるが、来ないのであれば力を奪う」と脅されます。一方、サリマンの罠にはまった荒地の魔女は魔力を奪われ、老婆の姿にされてしまったのでした。

しかしソフィーはサリマンに屈さず、立ち向かいます。そんな2人の元へ国王がやってきますが、実はハウルが国王に化けていたのでした。ハウルとソフィーは魔法で捕まえようとするサリマンから慌てて逃げましたが、なぜかサリマンの使い魔であるヒンと老婆になった荒地の魔女もついてきてしまい、動く城の住人に加わることになったのでした。

『ハウルの動く城』のあらすじとして、ソフィーの「未来で待ってて」というセリフがあります。ハウルはソフィーに、自分が幼い頃から遊んでいた大切な花畑をプレゼントします。しかし戦争は勢いを増し、ハウルはソフィーを守るために鳥の姿になって戦いの火の中へ飛び込んでしまいます。この街にいる限りハウルは戦い続けると思ったソフィーはカルシファーに自分の髪の毛を与え、城を動かしてもらいます。

しかし荒地の魔女がカルシファーの中にあるハウルの心臓を奪おうとしてしまい、ソフィーは荒地の魔女に燃え移った炎を消すために水をかけてしまいます。ハウルが死ぬかもしれないと思い涙を流すソフィーでしたが、ハウルがくれた指輪が光りだし、ソフィーを花畑へと連れていくのでした。そこには幼いハウルがおり、カルシファーを助けるために自分の心臓を与えていました。2人の秘密を知ったソフィーは、ハウルに「未来でまってて」と叫びます。

『ハウルの動く城』のあらすじとして、最後にはハッピーエンドに至るというものがあります。現実世界へ戻ったソフィーがカルシファーにハウルの心臓を戻すと、2人の契約関係は解消されました。カルシファーは自由の身になり、心臓はハウルに返されることになります。魔法が解けた城は崩壊して斜面を滑り落ちますが、かかしのカブが身を挺して助けてくれました。壊れてしまったカブにソフィーがキスをすると、カブの呪いが解けて隣国の王子の姿になります。

ソフィーに気持ちを寄せていた隣国の王子でしたが、ソフィーとハウルの様子を見て身を引きました。そしてヒンを通してその様子を見ていたサリマンも、戦争を終わらせることを決めます。ハウルやソフィーは戦争の終わった平和な国で、穏やかに暮らすのでした。

『ハウルの動く城』はたくさんの見どころがある作品です。ジブリ作品らしい作画や魅力的なキャラクターなどは、本作の大きな見どころとなっています。ここでは『ハウルの動く城』の見どころを紹介していきましょう。

『ハウルの動く城』の見どころとして、美しい作画が挙げられます。作画の美しさは宮崎駿監督の作品の大きな魅力で見どころです。『ハウルの動く城』も例にもれず、美しい背景や登場人物などジブリ作品らしい見どころがたくさんあります。ハウルの城の扉は違う場所に繋がるようになっているため、城の扉を開くシーンで見ることができる風景の美しさは大きな見どころの一つです。

『ハウルの動く城』の見どころとして、秀逸なキャラクター設定が挙げられます。『ハウルの動く城』に登場するキャラクターはそれぞれに個性があり、人間関係も複雑です。敵ポジションのキャラクターも単なる敵ではなく、簡単に味方と敵という言葉で語ることはできません。また、物語のクライマックスへ向けてすべての登場人物が個性を発揮していくなど、キャラクター設定の良さは本作の大きな見どころとなっています。

『ハウルの動く城』の見どころとして、原作を尊重しつつジブリらしさを詰め込んでいる点が挙げられます。原作のあるアニメ作品はどうしても原作と比較されることが多いですが、『ハウルの動く城』に関しては、原作者であるダイアナ・ウィン・ジョーンズさんも絶賛していました。『ハウルの動く城』は原作の内容を大切にしつつ、宮崎駿監督が「戦火の恋」という重要な要素を加えていることから、物語の後半はストーリーも大きく改変されています。

さらにジブリらしい美しい作画や音楽などの要素が組み合わされており、ジブリらしさが感じられる非常に上質なアニメ作品になっています。このように、原作ファンもジブリファンも楽しむことができるところも本作の見どころです。

ジブリ映画の『ハウルの動く城』の世界では、王国が他の国と戦争を繰り広げています。また、作中にはさまざまな謎や伏線が散りばめられているのも特徴です。ここでは『ハウルの動く城』で戦争が起きた理由や謎について考察していきましょう。

『ハウルの動く城』の世界の戦争が起きた理由や謎の一つとして、ソフィーが持つ魔法の力が挙げられます。映画では描写されていませんが、原作のソフィーには魔法の力があることがはっきりと描かれています。映画のソフィーも本人は自覚していないものの、実は言霊を使うことができる魔法使いです。このようにソフィーには魔法の力があるため、作中でカルシファーを従えたり、かかしのカブの呪いを解いたりすることができたのでした。

『ハウルの動く城』の世界の戦争が起きた理由や謎として、作中でソフィーが老婆になったり若返ったりするシーンが挙げられます。荒地の魔女の呪いによって老婆になってしまったソフィーですが、作中では本人が無意識のうちに若返っています。実はこれには理由があり、本来は魔法使いであるはずのソフィーですが、ネガティブな考え方をすることで自分の魔法の力を抑え込んでいたのでした。

しかしストーリーが進むにつれてソフィーは前向きに考えられるようになり、ソフィーの変化に合わせて外見も若返っていきます。つまり、ソフィーに荒地の魔女の呪いが効いてしまったのは、ソフィー自身の思い込みも影響しているのでした。

『ハウルの動く城』の世界の戦争が起きた理由や謎として、ソフィーがかけられていた荒地の魔女の呪いが解けたタイミングが挙げられます。物語の終盤ではソフィーは本来の年齢に戻っていましたが、具体的にどのタイミングで呪いが解けたのははっきりしていません。しかし有力な2つの考察として、カルシファーとの取引が成立した時点という説と、自分の魔法使いの力で解いたという説があります。

『ハウルの動く城』の世界の戦争が起きた理由や謎として、ハウルとカルシファーの関係や契約が挙げられます。実はカルシファーは地上に落ちてきた流れ星で、本来はそのまま命を失ってしまうはずでした。しかしそこには力を必要としていた幼いハウルがおり、ハウルは自身の心臓をカルシファーに与える代わりに、カルシファーの強い魔力を手に入れるという契約を結ぶことになったのです。

しかし心臓を預けるというこの契約は、実は悪魔に魂を売ることに等しいものでした。つまり、この契約によってハウルは強大な魔力を得ることができましたが、契約関係を続けることでハウルとカルシファー双方の破滅を招くものだったのです。

『ハウルの動く城』の世界の戦争が起きた理由や謎として、ハウルが自身の居住地を「動く城」にしている謎が挙げられます。本来ハウルの城は動く構造をしていませんが、サリマンから逃げるために動くようにしています。また、もう一つの理由として、ハウルがモテすぎることが関係しています。そのままではハウルに心を奪われた女性達が城に押し寄せてしまうため、女性達が押しかけられないように動く城にしているのです。

『ハウルの動く城』の世界の戦争が起きた理由や謎として、ハウルが美女の心臓を食べるという謎の噂が挙げられます。町で囁かれているこの謎の噂については、実際にハウルが心臓を食べるシーンがないことからデマであることがわかります。このデマを流したのは、ハウルと師弟関係にあるマルクルです。ハウルが威厳のある魔法使いに見えるように、マルクルが流した嘘だと言われています。

『ハウルの動く城』の世界の戦争が起きた理由や謎として、映画でのみ描かれている作中での戦争が挙げられます。実は原作には戦争は存在していません。原作からの大きなアレンジとして、宮崎駿監督が「戦火の恋」という要素を加えました。作中で戦争が起きた理由としては、隣国の王子がかかしになる魔法を掛けられてしまい、行方不明になったことがきっかけだと考えられています。

また、この戦争にはサリマンが関わっているという説もあります。サリマンは王室付きの魔法使いであり、ハウルの師匠ですが、本作の黒幕的な存在です。ハウルを呼び戻したいサリマンが、ハウルを呼び寄せるために戦争を起こしたという説もあります。

『ハウルの動く城』の世界の戦争が起きた理由や謎として、「探したよ」と「未来で待ってて」というセリフが挙げられます。物語の序盤でナンパされていたソフィーを助けた際のハウルの「探したよ」というセリフは、実は壮大な伏線になっています。物語の後半で明らかになりますが、指輪に導かれて過去に戻ったソフィーは、カルシファーと契約を結んだ幼いハウルに会っています。その時にソフィーが「未来で待ってて」と告げたことが、ハウルの「探したよ」というセリフに繋がっているのです。

『ハウルの動く城』には多くの魅力的なキャラクターが登場します。ジブリ映画の特徴として、キャラクターに起用する声優キャストは俳優や歌手など、別の仕事を本職としている人も多いです。ここでは『ハウルの動く城』の声優一覧を紹介していきましょう。

主人公であるソフィーの声を担当しているのは、歌手で女優の倍賞千恵子さん（ばいしょうちえこ）さんです。倍賞千恵子さんは現在82歳で、東京都の西巣鴨に生まれました。松竹音楽舞踊学校を首席で卒業したのち、女優デビューしています。また、歌手としても活躍しており、レコード大賞の新人賞を受賞しました。映画『男はつらいよ』で可愛らしいヒロイン・さくらを演じたことで、一躍人気者になりました。

女優としての出演作品には、他にも『下町の太陽』や『幸福の黄色いハンカチ』、『斑女』など多数の作品があります。声優としては、『劇場版 機動戦士ガンダムI』のカマリア・レイ、『天気の子』の立花冨美などを担当しています。『ハウルの動く城』では、倍賞千恵子さんが実年齢のソフィー、老婆になってからのソフィーの両方を演じています。また、本作の主題歌である『世界の約束』も倍賞千恵子さんが歌っており、世界観にマッチした壮大で優しい曲調や歌声が魅力です。

ハウルの声を担当しているのは、俳優、歌手として活躍している元SMAPの木村拓哉（きむらたくや）さんです。木村拓哉さんは長年多数のテレビドラマで主役を演じてきた人気役者で、アイドルとしても国民的な人気があります。代表作としては、テレビドラマだけでも『あすなろ白書』や『ロングバケーション』、『ラブジェネレーション』、『HERO』、『GOOD LUCK!!』、『華麗なる一族』など多数挙げられます。

また、映画であれば、『マスカレード・ホテル』や『無限の住人』、『レジェン＆バタフライ』などに出演しています。声優としては『REDLINE』のJPや『ドラえもん のび太の新恐竜』のジルなどを演じており、ジブリ最新作である『君たちはどう生きるか』でも主人公の父親である牧勝一役に起用されました。

荒地の魔女の声を担当しているのは、歌手の美輪明宏（みわあきひろ）さんです。美輪明宏さんは歌手だけでなく、俳優や演出家、タレントなど多方面で活躍しています。美輪明宏さんはシンガーソングライターとしてデビューし、その美しさから「シスターボーイ」と称され、一世を風靡しました。声優としてもさまざまな作品に出演しており、ジブリ作品である『もののけ姫』のモロの君をはじめ、『幻魔大戦』のフロイなどを演じています。

カルシファーの声を担当しているのは、歌手や俳優として活動している我修院達也（がしゅういんたつや）さんです。我修院達也さんは現在73歳で、歌手や俳優の他にも、作詞家や作曲家、音楽プロデューサーとして活躍しています。母親が元女優であった関係から、幼い頃から芸能界に入り、子役として活動しています。

我修院達也さんの出演作品としては、映画『鮫肌男と桃尻女』、テレビドラマ『ビギナー』などが挙げられます。声優としても多数の作品に出演しており、『千と千尋の神隠し』の青蛙や『REDLINE』のリンチマン、『しまじろうとおおきなき』のフロッギー、『しまじろうとくじらのうた』のやどかりかんとくなどがあります。

マルクルの声を担当しているのは、俳優やタレント、YouTuberとして活躍している神木隆之介（かみきりゅうのすけ）さんです。神木隆之介さんは子役からテレビで活躍しており、近年では連続テレビドラマ『らんまん』で主役の槙野万太郎を演じました。声優としての出演作品としては、ジブリ作品である『千と千尋の神隠し』の坊や『借りぐらしのアリエッティ』の翔、『サマーウォーズ』の小磯健二、『君の名は。』の立花瀧、『すずめの戸締まり』の芹澤朋也などがあります。

X（旧Twitter）上には、「『ハウルの動く城』の原作は日常パートとか何でもないシーンが好きで、物語の大筋には関係ないけどやっぱりここが見たかったって思っちゃうんですよね」とコメントしている人もいました。このように、あらすじには関係なくても入れてほしいシーンがあったと感じる原作ファンもいるようです。

X（旧Twitter）上には、「『ハウルの動く城』を見たけど結局あらすじはあまり理解できなかった」とコメントしている人もいました。『ハウルの動く城』はストーリーや人間関係が複雑になっているため、一度見ただけではあらすじがわかりにくいと感じる人もいるようです。

X（旧Twitter）上には、「『ハウルの動く城』は小さい頃めちゃくちゃ大好きだったけど、年食ってあらすじを見返すと『こんなの知り合いにいたらめんどくさいな』に変わってしまったので時の流れは残酷」とコメントしている人もいました。ハウル周りの人間関係はややこしくなっているため、面倒くさい人間が多いと感じる人もいるようです。

『ハウルの動く城』は、『魔法使いハウルと火の悪魔』を原作とするジブリ映画です。原作に宮崎駿監督のアレンジが加えられており、美しい風景描写やキャラクターなどたくさんの見どころがあります。『ハウルの動く城』は複雑なストーリーになっていますが、あらすじは面白いと評判です。『ハウルの動く城』のあらすじに興味が湧いた人は、ぜひ本編をチェックしてみてはいかがでしょうか。