【スパイファミリー】元ネタやモデルを徹底考察!年代や国についても紹介
大人気漫画スパイファミリーには様々なキャラクターや組織が登場していますが、それらにはすべて元ネタとなるモデルが存在していると考えられています。本記事ではスパイファミリーの元ネタやキャラクターのモデルをまとめ、年代や国について紹介していきます。
目次
【スパイファミリー】とは?
2019年より少年ジャンプ+にて連載されたスパイファミリーは、シュールで見応えのあるシナリオ設定や魅力的なキャラクターがSNS上で話題となり社会現象を巻き起こすほどの人気作として知られています。ここではスパイファミリーの詳しい概要とあらすじ、タイトルの意味についてまとめていきます。
スパイファミリーの概要
スパイファミリーは遠藤達哉によって少年ジャンプ+に連載されている漫画作品です。スパイと殺し屋、超能力者の3人が互いの素性を隠しつつ仮初の家族として生活するホームコメディが描かれており、5話公開までに総閲覧数300万を超え大きな話題となりました。2022年10月時点でコミックス累計発行部数2500万部を突破し現在も記録を伸ばし続けています。
スパイファミリーのあらすじ
東西国が仮初の平和を保っている時代に、東国の政治家ドノバン・デズモンドによって平和が脅かされると西国はスパイの黄昏を送りデズモンド家の息子を通じて本人と接触を図るオペレーション<梟>を開始しました。黄昏は任務のために偽装家族を作る必要がありましたが、即席で完成した家族はスパイ、殺し屋、超能力者が集まった異質な家族でした。かくして3人は素性を隠しながら仮初の家族として生活していくのでした。
スパイファミリーのタイトルの意味
スパイファミリーの主人公である黄昏は西国から送られたスパイという設定を持っており、任務を完遂させるために子どもを手に入れる必要がありました。黄昏は孤児院でアーニャという少女を養子にして、その後入学試験で母親が必要となるとヨルという女性を妻役にしました。このようにスパイ活動を遂行するために家族を作らなければならなかったことから、本作はスパイファミリーとタイトルがついたと考えられます。
【スパイファミリー】キャラクターの元ネタやモデル
ここからはスパイファミリー登場キャラクターの元ネタやモデルについてまとめていきます。本作には凄腕スパイの黄昏や愛らしい言動が特徴的なアーニャといった魅力的なキャラクターが多く登場していますが、彼らには全員モデルが存在していると考えられています。
スパイファミリーのキャラの名前には法則がある?
フォージャー家の3人の名前はそれぞれ『夕暮れ』を表す黄昏、『夜』を思わせるヨル、『朝』を連想させるアーニャとつけられています。このことから時間に合わせた法則性があると考えられましたが、作者の遠藤先生からは「偶然です」と言われています。
キャラの元ネタやモデル①ロイド
ロイドは本作の前身である『I SPY』の主人公・A4がモデルとなっています。A4は防衛相情報局員として他国のスパイを騙すスパイとして活動するキャラクターです。普段は冷静沈着で凄腕のスパイという人柄がロイドと当てはまっています。
キャラの元ネタやモデル②ヨル
ヨルは『I SPY』に登場している甲斐まみるというキャラクターがモデルになっています。まみるはその作品のメインヒロインの立ち位置にあり、A4に恋をして追いかけまわす女子高生という存在でした。化け物じみた身体能力や料理下手という設定がヨルに受け継がれています。
キャラの元ネタやモデル③アーニャ
アーニャは『煉獄のアーシェ』に登場するアーシェがモデルとなっています。煉獄のアーシェは遠藤先生が2014年に制作した漫画でありアーシェはその作品の主人公でした。名前や外見がそっくりアーニャに受け継がれており、超常的な能力を持つという設定もスパイファミリーに落とし込まれています。
キャラの元ネタやモデル④ドノバン・デズモンド
ドノバン・デズモンドはアドルフ・ヒトラーではないかとファンの間で考察されています。ヒトラーは第二次世界大戦を巻き起こした歴史上の人物であり、強大な権力を持って戦争を画策しているという部分がドノバン・デズモンドと似ていると言われています。
【スパイファミリー】年代・国や組織の元ネタ
ここからはスパイファミリーの年代・国や組織の元ネタについてまとめていきます。スパイや殺し屋といった裏社会を題材にしている本作には様々な秘密組織が登場しています。東西国の設定や登場組織の元ネタについて考察内容を含めて解説していきます。
スパイファミリーの時代設定はいつ?
スパイファミリー本編中にて具体的な時代や年代は記述されていませんが、作者は時代設定について「1960年~70年代くらいを想定している」と明言しており、携帯電話が出てくるのはアウトな世界観とも語っていました。人々の生活を見てみると車が常用化されて、スマホといった近代機器は描かれていないため1960年~70年代頃が当てはまっていると言えるでしょう。
スパイファミリーの言語はどこの国?
作中に登場する看板や張り紙などには英語が使用されており、主要言語は英語であると言えます。ただし、アーニャがイーデン校にて授業を受けているシーンでは『HOSHU』とローマ字に直された日本語が描かれており、アーニャの本のタイトルも『BIOLOGY OF YOIKO』と英語と日本語が混合しています。本作にはしばしばギャグ要素として日本語が取り入れられていると考えられます。
スパイファミリーの東国・西国の元ネタ
スパイファミリーの舞台は東国と西国となっていますが、その元ネタは明確に明かされていません。しかし、ファンの間では3つの候補が挙げられておりその考察が話題になっています。ここではその3つの考察内容について具体的に紹介していきます。
元ネタ候補①旧ソビエト連邦とアメリカ
旧ソビエト連邦は現在のロシアに当たる国で、そう呼ばれていた当時はアメリカと対立し第二次世界大戦直前の緊張状態にありました。当時の2国は社会主義国と資本主義国の中心国家として世界的に台頭した超大国で、大規模な戦争を起こす可能性があった大国という部分がスパイファミリーの設定と酷似しています。
元ネタ候補②旧東ドイツと西ドイツ
第二次世界大戦が終わるとドイツは旧ソビエト連邦を中心に東側諸国と西側諸国と分割され、それぞれ東ドイツ、西ドイツとして存在するようになりました。20世紀後半には冷戦と呼ばれる戦争直前の緊張状態が続くようになり、後に冷戦の最前線と呼ばれるようになると両国ともスパイ活動を行っていたことが明らかにされました。これらの設定をスパイファミリーの舞台として再現した可能性は高いでしょう。
元ネタ候補③旧ドイツ通貨マルク
1998年までドイツは『マルク』という通貨を使用していました。スパイファミリーでは流通通貨が『ダルク』と設定されておりマルクをもじったような名称になっています。仮にスパイファミリーの国のモデルが旧ドイツでなかったとしても、物語の設定や雰囲気として参考にされた可能性はあるでしょう。
スパイファミリーの組織の元ネタ
スパイファミリーには黄昏が所属する諜報組織『WISE』やヨルが所属する暗殺組織『ガーデン』といった複数の組織が登場しています。それぞれ主要キャラクターが深く関わっている組織で物語において欠かせない存在となっていますが、それらの設定を紐解いていくと実在する組織の面影が見えてきます。
ガーデンの元ネタ
ガーデンは殺人株式会社マーダー・インクが元ネタと言われています。株式会社マーダー・インクはかつてイギリスに実在した会社で、マフィアの殺人を請け負う組織だったとされています。当時のイギリスにはマフィア同士の抗争が経済にダメージを与えるという思想が根底にあり、マーダー・インクの制度や思想はガーデンのものと似ていると言われています。
WISE(ワイズ)の元ネタ
WISEはイギリス情報機関MI6(エムアイシックス)が元ネタと言われています。MI6はイギリス国外の政治や経済を始め、様々な秘密情報を収集・工作することを目的としている組織です。WISE本部の建物がMI6本部と酷似しており、諜報機関の中でも有名どころであることから参考にされたのではないかと考えられています。
国家保安局の元ネタ
国家保安局は東ドイツの国家保安省(シュタージ)が元ネタと言われています。かつて東、西ドイツと分かたれていた時代に、東ドイツは国家保安省を設立し国家に反逆する者を捕らえて投獄、もしくは処刑していたとされています。スパイファミリーの国家保安局もそれと似たような役目を担っており東ドイツの国家保安省を参考にした可能性が高いです。
イーデン校の元ネタ
イーデン校はイートン校が元ネタと言われています。イートン校はイギリスに実在する名門校であり校舎の外観や制服、優等生に称号が与えられる制度などがイーデン校と共通しています。なお、イートン校は男子校で6年制となっていますが、その部分は他の設定と齟齬が生まれないよう変更されていると考えられます。
【スパイファミリー】その他の元ネタ
ここからはスパイファミリーにおけるその他の元ネタについてまとめていきます。これまで主要キャラクターや国、組織の元ネタについてまとめてきましたが、本作にはそれ以外の部分でも元ネタやモデルが存在していると言われています。
元ネタ①I SPY
スパイファミリーは全体的に『I SPY』の設定を引き継いでいます。I SPYは主人公のA4に恋してしまった甲斐まみるが山奥で暮らしていた経験を活かしてA4を尾行するようになり、それに気付いたA4が彼女を敵と勘違いしてしまいそれ以降2人はすれ違いを繰り返すというコメディ作品です。作品の設定やギャグの雰囲気などが共通しておりI SPYがスパイファミリーの基盤になっていると言えるでしょう。
元ネタ②石に薄紅、鉄に星
『石に薄紅、鉄に星』は遠藤先生が制作した読み切り漫画で、この作品に登場するミ゛ーシャの人柄がアーニャのモデルになっています。ミ゛ーシャは「ミ゛」としか喋れないメデューサの少女であり主人公のガスは彼女に気に入られたことから面倒を見ることになります。この親子のような雰囲気がスパイファミリーに受け継がれており仮初の家族を築くという設定の原型になったと考えられます。
元ネタ③煉獄のアーシェ
『煉獄のアーシェ』は遠藤先生が制作した読み切り漫画で、作品の主人公であるアーシェの見た目がアーニャのモデルになっています。煉獄のアーシェは中世ヨーロッパの魔女狩りをモチーフにしており、死の舞踏という寄生虫につかれたアーシェを友人のベルが治療する物語が描かれています。アーシェのピンク髪と円錐の髪飾りはそのままアーニャに落とし込まれておりまるでアーニャが成長したような容姿をしています。
元ネタ④スパイ映画「007」
『007』はジェームズ・ボンドが主演を務めるスパイ映画で、スパイファミリー作中で度々007のオマージュらしき描写がされています。アーニャの正体『被検体007』にはタイトル名がそのまま使用されており、アーニャが好きなスパイアニメ『SPYWARS』の主人公はボンドマンという名前になっています。
元ネタ⑤アイドル「日向坂46」
日向坂46は日本のアイドルグループで、坂道ファンから特定のシーンにオマージュ描写がされていると話題になりました。フランキーの片想いの相手・モニカの見た目は日向坂の金村美玖に似ているそうで、31話に登場した絵画・日向の貴婦人に描かれていた人物は佐々木久美にそっくりだと言われていました。これらの描写が実際にオマージュであるかどうかは不明ですが、遠藤先生が日向逆46を推している可能性は高いでしょう。
【スパイファミリー】作者を紹介
ここからはスパイファミリーを手掛けた作者について紹介していきます。これまでの記述でも遠藤先生の名前が度々出ていましたが、遠藤先生の具体的なプロフィールや経歴についてここでまとめ、先生のルーツに迫っていきます。
スパイファミリーの作者の遠藤達哉のプロフィール
遠藤達哉は1980年7月23日に茨城県古河市で生まれました。幼少期の頃から漫画家を志していたと明かしており、2000年に制作した『西部遊戯』が第5回ストーリーキング漫画部門準キングを受賞したことでデビューを果たし、同年に『月華美刃』の連載を週刊少年ジャンプにて開始しました。特技は遅刻と考えすぎ、趣味は収納と中古屋巡りと語っています。
スパイファミリーの作者のアシスタント時代
2012年に『月華美刃』を完結させた後、遠藤先生はしばらく連載企画を立てずアシスタントとして活動するようになりました。担当していた漫画家は加藤、アミュー、藤本タツキ、賀来ゆうじ、ノ村優介などです。なお、藤本タツキ先生は『チェンソーマン』、ノ村優介先生は『ブルーロック』の作者として近年注目されています。
スパイファミリーの作者の画力がすごい
ファンの間でスパイファミリーの作画はスタイリッシュでかっこいいと言われており、遠藤先生の画力が高いと評価されています。スパイものとしては情報量を最低限かつ分かりやすく描写しており、アクションシーンはとても見やすい構成をしていてセンスがあると言われています。
【スパイファミリー】に対する世間での評判や人気
これまでスパイファミリーの元ネタやモデルについてまとめてきましたが、そのことについて知っているファンからは様々なコメントが寄せられています。ここではスパイファミリーの元ネタに対する世間での評判や人気について、実際に寄せられているコメントを参照しながらまとめていきます。
I SPYがスパイファミリーの前身であると知った人からは納得の声が寄せられていました。スパイが主人公であることやすれ違いから生まれるギャグコメディが共通していて面白いと評され、スパイファミリーからI SPYに興味を持ったという人も見受けられました。
煉獄のアーシェの主人公を見たファンからはアーニャの大人バージョンというコメントが多く寄せられていました。2人の容姿はとても酷似していて明確な違いが身長くらいしかないと言われており、2人を並べたファンアートも投稿されていました。
作品の舞台が東、西ドイツをモチーフにしていると知ってスパイファミリーに興味を持ったという人がいました。ドイツが2つに分かれた冷戦時代は様々な面で世界情勢が動いていた時期であり、その時代を元ネタにしたことは世界史好きな人として魅力的に映っているそうです。
【スパイファミリー】元ネタは色々あった
スパイファミリーのキャラクターや組織には実在する元ネタやモデルが存在していました。元ネタについて詳細なことを知っておけば今後のストーリーが予想できたり、キャラクター設定の裏側を知れてより本作を楽しめることでしょう。
この記事のライター
zeile
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