【幽遊白書】浦飯幽助はどのような主人公？強さや魅力を徹底解説

幽遊白書は、週刊少年ジャンプにて1990年から1994年のおよそ4年間連載された漫画作品です。単行本は全19巻で単行本の売り上げは2020年時点で５０００万部を突破するなどの大ヒットを記録しています。作者は漫画家の冨樫義博で、幽遊白書以外のヒット作としては、「レベルE」や「HUNTER×HUNTER」などがあげられます。

不良としての学生時代を謳歌していた本作幽遊白書の主人公である浦飯幽助は、ある日交通事故によりその生涯に幕をとじることとなります。しかし、自身の死を理解できずにいた浦飯幽助の元に、着物姿の女性「ぼたん」が現れ、今回の顛末は霊界側の手違いであったと告げられました。加えて、霊界側が課す試練をクリアすることで生き返ることができる事が判明し、浦飯幽助は霊能力を得た上でその課題を通して壮絶な戦いを繰り広げていくこととなります。

元々不良少年であった浦飯幽助は、死亡する前の学生時代に大の格闘技好きも合間ってか、喧嘩では無類の強さを誇っていました。死亡後は霊界探偵を任ぜられ、同時に霊能力を与えられました。当初はわずかな力しか有していなかった浦飯幽助でしたが、霊界探偵として様々な妖怪たちとの戦いを通して主人公に相応しい強さや能力を身につけていきます。

幽遊白書作中において、主人公である浦飯幽助は修行により新たな技を獲得し、格段に向上した強さを身につけます。それは、高名な霊能力者である「幻海師範」が開いた類稀なる強さを誇る霊光波動拳の後継者を決める選考会にて、死闘の末に後継者候補として見そめられ、幻界師範の元で厳しい修行を受けたことによるものでした。

常人では耐えかねるような厳しい修行も、不良ならではの気合いと根性、そして類稀なるセンスによって乗り切り、見事に霊光波動拳の継承者として、強大な強さを持つ必殺技を獲得した浦飯幽助ですが、その技の能力や特徴にはどういったものがあるのでしょうか。以下では習得した技の特徴や強さ、能力について解説していきます。

幽遊白書の主人公である浦飯幽助の必殺技一つ目は「霊丸」です。この技は、霊的パワーを右手の人差し指の先に集め、蓄積された霊的パワーを銃のように発射させて攻撃する技であり、幽遊白書の代名詞とも言える代表的な技の一つです。強さに比例して消耗が激しい技であり、当初は一日一発が限界でしたが、様々な戦いを経て成長したことで打てる回数が増していきました。

幽遊白書の主人公である浦飯幽助の必殺技二つ目は「霊光弾」です。霊光弾とは、前述の霊丸のように指先に霊的パワーを集中するのではなく、拳全体に集め強化された拳を相手に叩き込む技です。喧嘩で培った能力をいかんなく発揮する事ができる浦飯幽助らしい技で、この他にも離れた相手には霊的パワーを込めた弾丸として放つこともでき、遠近どちらへの対応も兼ね備えた能力を持つ技です。

幽遊白書の主人公である浦飯幽助は不良的な素行を見せ、粗野な部分も目立ちますが、その内には熱い心を持っており、とても魅力的なキャラクターです。今回はその浦飯幽助の魅力の中から特に際立つ四つ紹介していきます。

幽遊白書の主人公である浦飯幽助の魅力の一つ目は仲間思いな点です。喧嘩っ早く、事あるごとに暴力を振るってしまう浦飯幽助は、その実とても仲間思いな性格をしています。相棒的な存在ともいえる桑原を必死に助けようとしたり、師である幻海が亡くなった際には、悲しみのあまりパワーアップすることもありました。普段の暴力的で不良としての面と、こういった真っ直ぐで熱い思いを胸に秘めている面のギャップが浦飯幽助の魅力の一つと言えます。

幽遊白書の主人公である浦飯幽助の魅力の二つ目は髪型です。オールバックともリーゼントともとれるような特徴的な髪型をしており、不良らしいスタイルと言え、浦飯幽助の男らしい性格にマッチしています。また、髪が濡れたりするなどした際は上がっていた髪が落ち、浦飯幽助の整った顔立ちとも相まって、女性ファンからは好評のようでした。このことから、髪型も浦飯幽助の魅力の一つといえます。

幽遊白書の主人公である浦飯幽助の魅力の三つ目は「蛍子」との関係です。蛍子は浦飯幽助の幼馴染であり、事あるごとにイタズラやちょっかいを出す浦飯幽助に、蛍子がビンタでお返しをするというのがお決まりでした。この二人の年相応のもどかしい雰囲気がどこか甘酸っぱく、浦飯幽助の主人公としての魅力を掻き立てているといえます。

幽遊白書の主人公である浦飯幽助の魅力の四つ目は「ぼたん」との関係です。ぼたんは霊界の水先案内人であり、浦飯幽助が死亡した第一話から登場しているキャラクターです。霊界探偵となった浦飯幽助を助手として献身的にサポートし、その霊能力で味方を回復したり、妖力の制御を行ったりなど活躍しました。浦飯幽助との関係は男女の垣根を超えた友情で繋がっており、その尊さが浦飯幽助の魅力を高める要因の一つとなっています。

これまで紹介した通り、浦飯幽助は幽遊白書の主人公として様々な魅力を持ち合わせていました。しかし、キャラクターとしての魅力もさる事ながら数々の名言的なセリフもあります。以下ではそんな浦飯幽助の幽遊白書作中で語った名言から厳選して三つを紹介していきます。

宿敵である「仙水忍」に一度は殺されたものの、蘇りを果たした浦飯幽助が言い放った名言です。生きていても、一度死んで蘇ったとしても自分は自分であるという意思の強さが伺えるファンからも人気の高い名言です。

幽遊白書の暗黒武術会編で、浦飯幽助が敵である「戸愚呂弟」に向けて言った名言です。自身がもう一発しか霊丸を撃てない事を伝えた上で、渾身の一撃を放つ前にこう宣言しました。搦め手無しの真っ向勝負でケリをつけようとする浦飯幽助の男らしさが際立つ名言として人気があります。

幽遊白書作中で、浦飯幽助が人の心を読む事ができる相手と対峙した際の名言です。正確には言い放った訳ではなく、心を読む相手に対して右ストレートでぶっとばすと念じ続けていました。余計な小細工を弄せず、真っ向から勝負しようとする漢気溢れる実に浦飯幽助らしい名言といえます。

浦飯幽助の母親は「浦飯温子」です。浦飯温子は普通の人間であるため、特殊な能力は有していませんが、さすがあの浦飯幽助の母親ということもあってか、豪胆な性格をしております。俗に言う反社組織の人間からカツアゲをしたりするなど、怖いもの知らずな女性です。しかし一方で、浦飯幽助が亡くなってしまった際には、遺影の前から動かず泣き崩れるなど、母親としての愛の深さも窺い知れます。

浦飯幽助父親は原作漫画に登場こそするものの、名前や素性、特殊な能力の有無は一切不明です。前述の浦飯温子は、この男性と離婚していますが、定期的に会っているような描写がありながらも、男性側からよりを戻す提案はあるにもかかわらず、温子の方はその気がない様子なことから、ただ別れたわけではなく、とても複雑な関係性を維持しているようです。

浦飯幽助の先祖は「雷禅」です。雷禅は、魔界における三大勢力の一角であり、圧倒的な強さを誇る魔族です。その雷禅が今からおよそ700年前にある人間の女性と一夜を共にし、その子どもが浦飯幽助の先祖にあたるため、浦飯幽助の先祖は雷禅だということに繋がります。また、魔族には魔族大隔世という特性があり、雷禅の44代後の浦飯幽助が、魔族としての力を覚醒させることが出来たため、魔族的な関係でいけば雷禅が浦飯幽助の父親にあたることとなります。

幽遊白書の主人公である浦飯幽助ですが、作中では二度死亡しています。二度も死亡しているなど、少年漫画の主人公としては極めて珍しい事ではありますが、一体いつでどのように死亡したのでしょうか。以下では一度目と二度目の死亡した経緯などについて紹介していきます。

浦飯幽助の一度目の死は第一話でした。素行の悪い浦飯幽助でしたが根っからの悪人という訳ではありません。子どもが路上でボール遊びをしていたのを一度注意しましたが、懲りずに再び遊び始め道路に飛び出してしまいます。浦飯幽助は自身の危険を顧みず助けに入ります。子どもの命は助かったものの、その際に浦飯幽助は命を落とすこととなりました。

浦飯幽助の二度目の死は仙水との戦いの際でした。仙水との戦いの際に、胸部に攻撃が命中し心肺停止に陥ります。このことで人間としての死を迎えましたが、魔族大隔世により魔族として生まれ変わり復活することとなりました。しかし、心臓自体は今も止まっているという発言から、人間としての復活は叶わず浦飯幽助は魔族とのハーフとして生きていくこととなりました。

浦飯幽助の結婚相手は蛍子です。浦飯幽助は仙水との激闘の後、一度日常に戻ってきたものの、魔界へ向かう覚悟を決めます。仙水との激闘の際に魔族として蘇った事を蛍子に告げたものの、蛍子は怒りを露わにし「帰ってきたら、私の彼氏を紹介する」と言われてしまいます。

そして、魔界へ旅立つ前日、蛍子は父親に促されて浦飯幽助の好物を慣れない手つきで作りました。作り終えた蛍子はそのまま立ち去ろうとしますが、浦飯幽助に促されて、食事を共にします。その際に、浦飯幽助は蛍子にプロポーズの言葉と共に思いを伝えました。

浦飯幽助の声を演じているのは、声優の佐々木望です。佐々木望は日本ナレーション演技研究所に特待生として入学し、1986年に「ドテラマン」の短鬼役で声優デビューを果たしました。1980年代の末から1990年代前半にかけては特に主役級のキャラクターを演じることが多く、熱血系少年からクールな二枚目、ひょうきんな三枚目など演じられる幅も広い実力派の声優です。

幽遊白書は、平成の漫画界を代表する作品の一つですが、令和の現在においての認知度も非常に高い作品です。では実際にX（旧Twitter）の幽遊白書ファンの投稿を紹介します。

幽遊白書の浦飯幽助の声を演じている佐々木望の声がたまらないという意見があります。少年役に定評のある佐々木望が演じることによって。本来キャラクターが持つ魅力が十二分に引き出されることによって、作品のクォリティが高まっていることも本作にファンが多い理由の一つのようです。

浦飯幽助とヒロインである蛍子との関係が好きという声もありました。幼馴染である蛍子と、どこかもどかしいような関係を続けていましたが、終盤で浦飯幽助は蛍子にプロポーズをすることとなります。己の信念に基づいてまっすぐ突き進む浦飯幽助と、その一切を包み込む蛍子との関係性はとても尊く、ファンの心を鷲掴みしているようでした。

浦飯幽助の髪型が好きだという意見もありました。浦飯幽助は普段、不良少年らしいような、リーゼントともオールバックともとれるようなビシッとした髪型でキメています。しかし、髪が水に濡れると前髪が垂れ下がり、元々端正な顔立ちと相まって中性的なイケメンに変貌します。この普段とのギャップがファンの心を鷲掴みにしているようです。

桑原がやられてしまった時に、浦飯幽助が怒った時と、逆に浦飯幽助が死んだ時に桑原が怒ったシーンが好きだという意見もあります。二人は因縁の相手であり、いつも喧嘩するような間柄ではありましたが、そこには確かに男同士の友情があり、憎まれ口を叩き合おうが信頼し尊重しあっていました。こういった熱い友情が描かれていることも、幽遊白書の人気を後押ししているようです。

幽遊白書のバトルシーンや、キャラクターたちの魅力がすごいという意見もありました。少年漫画らしく努力友情勝利の要素もありながら、大人が読んでも考えさせられるような思慮深くならざるおえないシーンも多々あることから、往年の名作に相応しい漫画といえます。

幽遊白書の主人公である浦飯幽助は、両親の離婚や自身の死、妖怪との戦いで生まれた葛藤や自らの血筋など壮絶な経験をしてきましたが、苦悩しながらも乗り越えてきました。それはひとえに、自らの矜持に基づく美学と信念の強さによるものだといえます。それを貫き通す姿が平成から令和になっても色褪せないかっこいい主人公たる所以でした。