サキュバスとは？魅力的なアニメを徹底紹介！キャラの詳細も解説

サキュバスが登場するアニメを紹介する前に、まずはサキュバスの概要についてまとめていきます。日本のアニメではファンタジー作品や萌え系ジャンルにおいて見かけることが多いサキュバスですが、神話上では醜悪を纏った生粋の悪魔として描かれています。

サキュバスは男性に淫らな夢を見せて心身に失調を起こすほどの性行為と快楽を迫る悪魔です。ヨーロッパでは主にコウモリのような翼とウサギのような足を持った女性の見た目をしており、外観では女悪魔と区別が付けられないことが多いです。サキュバス自体に生殖能力はなく摂取した精液はインキュバスに放出して妊娠させます。

1980年代に発売されたドラゴンクエストを皮切りに日本で欧風ファンタジーが流行し、その流れでサキュバスの存在が世間に認知されていきました。日本ではキリスト教文化が薄かったためか、醜悪な存在ではなく萌え文化の発展と共に可愛らしいキャラクターに設定されたり、淫紋と呼ばれるタトゥー状の紋様によって眷属を生み出せるなどの設定が追加されています。

インキュバスはサキュバスの対となる存在でサキュバスの男性版と言えます。ハンサムな顔たちで枕元の女性を誘惑し孕ませるという悪魔の一種族で、サキュバス同様コウモリの翼や角が生えていることが多いです。サキュバスやインキュバスによって生まれた子どもはカンビオンとなり、重い障害を患ったり醜い姿のまま短い生涯を終えると言われています。

ここからはサキュバスが登場するアニメについてまとめていきます。最初に紹介するのは『亜人ちゃんは語りたい』です。サキュバスを始めとした様々な亜人が登場する異色のハーレムファンタジーで、亜人・異種族系ハーレム作品の中でも高い人気を誇っています。

亜人ちゃんは語りたいはぺトスによってヤングマガジンサード、月間ヤングマガジンに連載されていた漫画作品です。学園を舞台に教師である主人公と亜人の生徒の交流を描いた学園コメディ作品で、シリーズ累計発行部数は280万部を突破しています。連載は2022年12月19日をもって完結しており、現在は公式同人読み切りやスピンオフ作品などが刊行されています。

亜人が世間に受け入れられ国からの生活保障が整備された世界を舞台に、高校の生物教師の高橋鉄男は新学期を皮切りに様々な亜人と学園生活を送ることになりました。当初は亜人を興味の対象としか見ていなかった鉄男は彼女たちの話を聞きながら問題に向き合うようになり、次第に特別な感情を抱くようになるのでした。

本作にはヒロインの1人として佐藤早紀絵というサキュバスの女性が登場します。早紀絵は24歳の数学教師で男性に触れただけで催淫してしまう特性を持っています。スタイル抜群で上着を脱ぐと悩殺してしまうほど色気を持っていますが、本人は普段から性を想起させない身なりや振る舞いを意識しており、唯一催淫されなかった男性の高橋には好意を抱くようになります。

本作に登場するヒロインは全員亜人種であり、それぞれに亜人特有の特性や弱点などが設定されています。バンパイアのひかりは貧血になりやすいため国から支給される血液パックを使っていたり、胴体を切り離せるデュラハンの京子は頭を抱きしめてもらうのが好きだったりと、亜人ならではの交流や恋愛の進展方法がユニークで魅力的です。

2つ目に紹介するアニメは『オーバーロード』です。小説化になろう発の人気アニメ作品であり、現代におけるダークファンタジー作品の中でもトップクラスの認知度を誇っています。また、サキュバスであるキャラクターの人気が高い作品でもあります。

オーバーロードは丸山くがねによってKADOKAWAにて連載されているライトノベル作品です。VRMMORPGの世界からログアウトできなくなったモモンガの物語が描かれており、ゲーム要素が詰まったダークファンタジーな世界観や個性豊かなキャラクターなどが人気を集めています。2021年12月時点でシリーズ累計発行部数は1100万部を突破しており、アニメ化やゲーム化といったメディアミックスも展開されています。

VRMMORPG・ユグドラシルがサービス終了を迎える時、ゲーム内トップギルドのメンバーであるモモンガは最後の瞬間を待っていました。しかし、予定の時間を過ぎても強制ログアウトが起こらずNPCたちが意思を持って動き出したことからモモンガは異なる世界に転移させられたことに気付きます。仲間であるNPCたちと転移させられたモモンガは、転移させられた理由や他プレイヤーの痕跡を探るために異世界の調査を始めていきます。

本作にはモモンガの側近かつギルドの本拠地であるナザリック大墳墓の階層守護者統括であるアルベドが登場しています。アルベドはサキュバスの最高位悪魔として描かれており、物語序盤にモモンガがアルベドの設定を改変したことでモモンガを中心に物事を考えるほど彼に惚れこんでいます。いわゆるヤンデレキャラとして人気があり、恋敵である吸血鬼のシャルティアとは常に修羅場を演じています。

本作は異世界転生ファンタジーのパイオニアとして人気があり、転移させられた異世界で仲間と共に真実を探っていくストーリー構成が魅力的です。ナザリック大墳墓のメンバーは主人公のモモンガ含めて亜種族であり、モモンガは癖が強いメンバーを管理するだけで苦労が絶えません。一方でメンバーはそれぞれ最強の能力を持っており最強同士がぶつかり合うバトルシーンは必見ものです。

3つ目に紹介するアニメは『異種族レビュアーズ』です。異種族と風俗を融合させたユニークな作品で、性行為の描写はなくとも種族間の感性の違いなどから様々な話がおもしろおかしく展開される作風が特徴的です。

異種族レビュアーズは原作・天原、作画・mashaによってKADOKAWAより連載されています。主人公であるレビュアーたちがエルフや妖精が働く風俗店にてサービスを受け、その評価をクロスレビューする物語が描かれており、過激な描写や設定が大きな話題を呼びました。2016年～2023年8月時点で単行本9巻までが刊行されており、2021年12月時点で累計発行部数は100万部を突破しています。

人間を始めエルフや天族、魔族などあらゆる種族が共存する異世界にて、冒険者スタンクはパーティ仲間のゼルと嬢について議論が発展し最終的に周囲の知り合いを巻き込んで点数付きのレビューで決着をつけることにしました。これが男たちにとって果てしない冒険（レビュー）の始まりとなり性を通じて異種族との交流が展開されていくのでした。

作中の世界ではサキュバスやインキュバスの血が入っている者だけが風俗店で働けるとされており、風俗店と風俗嬢もそれぞれサキュバス店、サキュ嬢と言葉が置き換えられています。登場しているサキュ嬢はエルフや天使、ハーフリングなど別の亜種族が融合しており、キャラクターごとの生態や感性による個性がユニークな魅力を引き立たせています。

本作はファンタジー風俗というとんでもない作品ですが、直接的な描写は避けており風俗や風俗嬢などの単語も別の造語に置き換えられています。下品な描写はあれど多様性に理解があると評されている一面もあり、本作を視聴して予想外の面白さに驚愕したというファンが大勢います。下品な描写に抵抗がない人であれば異種族レビュアーズを視聴してみる価値が十分にあると言えるでしょう。

サキュバスが登場するアニメは上記の3作品以外にも多く公開されています。同じサキュバスという名称でも作品によって扱いや設定が異なっており、サキュバスが登場する作品を複数見比べてみると作品ごとの違いなどを楽しむことができることでしょう。ここではサキュバスが登場するその他のアニメを8作品紹介していきます。

新妹魔王の契約者は高校生の東城刃更が、新米魔王を義理の妹にしたことで魔族や勇者たちの戦いに巻き込まれていくファンタジー作品です。ヒロインの1人である成瀬万理亜はサキュバスで大胆な見た目をしており、エッチな妄想を抱いたり卑猥なことをして騒動を起こすことがあります。また、戦闘スタイルは格闘戦を得意としておりあらゆる敵を素手でねじ伏せるパワー系でもあります。

ロザリオとバンパイアは妖怪の通う高校・陽海学園に入学してしまった青野月音の日常を描いたラブコメディ作品です。月音が新聞部の活動をしているとサキュバスの黒乃胡夢と出会い、彼女を庇って助けたことをきっかけに惚れられるようになります。本作のサキュバスは幻術に長けた種族とされており、胡夢は誘惑よりも幻惑で敵を惑わす能力に特化しています。

純潔のマリアは処女で聖母の名を持つ魔女・マリアが戦争に介入していく物語を描いたファンタジー作品です。マリアは強大な魔力を持った魔女で、夜な夜な戦場にサキュバスを遣わしては戦場をかき乱していましたが、制約を課せられたことで人生が変わります。原作漫画では宣伝などで処女の魔女であることが強調されていることでファンに知られています。

夢喰いメリーは人間の藤原夢路と夢喰いの二つ名を持つメリー・ナイトメアが、幻界（ゆめ）と現界（うつつ）の2つの世界を舞台にバトルを繰り広げるファンタジー作品です。サキュバスであるメリーは記憶を失っており、夢路と共に元の世界に戻る方法を探りながら自分の正体に気付いていきます。

アスタロッテのおもちゃ！は妖魔界にあるユグヴァルランド王国の姫君・アスタロッテと人間の男性・塔原直哉の恋愛を描いたラブコメディ作品です。アスタロッテはサキュバスでありながら大の男嫌いであり、種族のために吸精しなければならないことから渋々直哉との交際を始めていきます。

ご愁傷さま二ノ宮くんは高校生である・二ノ宮峻護の元にやってきたサキュバスとインキュバスの物語を描いた学園ラブコメディ作品です。ヒロインである月村真由はサキュバスでありながら男性恐怖症で、幼い頃に峻護とキスしたことをきっかけに好意を抱いているものの恐怖心で想いを伝えられずにいました。真由と峻護の距離が徐々に縮まっていくキャラクターストーリーが魅力的です。

まちカドまぞくは突然『まぞく』であることを知らされたシャミ子が家系を助けるために魔法少女の千代田桃と戦うコメディ作品です。シャミ子が見る夢に時折先祖が登場していますが、その先祖がサキュバスとして描かれており力が満足に使えないシャミ子にアドバイスなどを伝えています。

この素晴らしき世界に祝福を！は異世界に召喚された男性・カズマが冒険者となって仲間と共に魔王討伐を目指すファンタジー作品です。本作はギャグコメディ要素に特化した作風に人気があり、世界にサキュバスの店があることを知るとスケベな性格のカズマはそこに赴くようになります。サキュバスの店は男性冒険者の間でのみ情報が共有されており男性客の欲求不満を解消するサービスを提供しているそうです。

これまでサキュバスが登場するアニメ作品についてまとめてきましたが、アニメファンの間でサキュバスの存在や人気はどのようになっているのでしょうか。ここではサキュバスが登場するアニメに対する世間での評価や人気について、SNSへ投稿されているコメントを参照し内容をまとめていきます。

亜人ちゃんは語りたいに登場するサキュバスの早紀絵は男性の性欲を駆り立てるもので、意図せずそれが発動してしまうことが可哀想と言われていました。日本アニメにおけるサキュバスは男性を誘惑することに消極的なキャラが登場することがあり、そこから生まれるあべこべなシナリオが魅力的なようです。

オーバーロードに登場するアルベドについて、彼女の正体がサキュバスであることを知らなかったファンが多くいたそうです。クロスオーバーアニメである『異世界カルテット』ではアルベドの正体を知ったカズマがサキュバスの店を思い出すシーンが公開されており、面白いと人気を集めていました。

漫画に精通しているファンの間では異種族レビュアーズを連載している天原先生の作品が面白いと評価されていました。天原先生はサキュバスなどの異種族を扱った成人向け作品を多く手掛けており、奇抜な設定とキャラの組み合わせが魅力的と評されています。

サキュバスアニメは様々な発想に富んだファンタジー作品が多く、男性女性問わず楽しむことができます。醜悪であるはずのサキュバスが作品によって性格や特性などが変わっており、そこから生まれるキャラクター性や物語に魅力があると言えるでしょう。サキュバスアニメに興味を持った人はぜひ気になった作品を視聴してみてください。