【メイドインアビス】白笛は発掘家の称号！メンバーやなるための条件を考察

メイドインアビスという作品は謎だらけの巨大な縦穴・アビスが舞台になっており、探窟家たちの中でもトップランクの人物は白笛と称され読者から注目されています。本記事では白笛になる条件やメンバーについてまとめていきますが、まずは白笛の概要を紹介していきます。その他にもメイドインアビスの作品概要とあらすじについて紹介し、本作のおさらいをしていきます。

メイドインアビスの世界には巨大な縦穴・アビスが存在しており、そこに入って冒険する人物を『探窟家』と呼びます。アビスには凶暴な生物や未知の現象が発生する危険な場所であるため、探窟家は力量や実績によって分けられたランクに応じて探索できる範囲が決められています。ランクの順番と名称はそれぞれ以下の通りです。

称号としての白笛は最高ランクの探窟家が持つ称号です。赤笛から黒笛までに課せられている深層制限がなく、ランク分けされている中で唯一最深層まで立ち入ることが許されています。白笛になるとアビスから手紙や電報を送ることが許可されます。また、黒笛以上の中には異名が与えられることがあり、白笛のメンバーは総じて異名持ちの曲者揃いです。

アイテムとしての白笛は最高ランクの探窟家だけが身につけられる笛型のアイテムです。命を響く石という特殊な素材を加工することで作られており、所有者のみ笛から音を出すことで一部の遺物を操れるようになります。音を鳴らせれば遺物は操れるため、口で吹かずとも手で叩く、擦るなどして鳴らすことで能力を発動できます。

メイドインアビスはつくしあきひとによってWEBコミックガンマに連載されている漫画作品です。底知れぬ縦穴・アビスをリコとレグが探索するダークファンタジーアドベンチャーが描かれており、連載は不定期かつ年に数回程度であるのに対し2020年2月時点でシリーズ累計発行部数333万部を突破するなど根強い人気があります。

孤児院で過ごしていたリコはある日アビスを探窟すると、危険な生命体に襲われていたところを少年のようなロボットに助けられます。ロボットを持ち帰ったリコは彼にレグと名前を付けました。それから2ヶ月の時が経つと、アビス深層にいたリコの母親が地上に封書を届けます。リコが封書を開けるとレグと似たロボットの絵と『奈落の底で待つ』という文章が書かれていました。レグと母親の言葉の真相を探るために、リコはレグと共にアビスの深層を目指すことを決意します。

白笛は探窟家の中でも最高ランクでアビスでの生き方を熟知している手練れな存在ですが、アビスが奇抜で奇天烈な領域であるからかメイドインアビス作中に登場する白笛メンバーは度し難い人物ばかりです。時に彼らは思わず読者を引かせてしまう行動を取ることがありますが、それがメンバーそれぞれの個性であり本作の魅力の1つとして受け入れられています。ここではメイドインアビスにおける白笛のメンバーを紹介していきます。

ライザはリコの母親に当たる白笛メンバーです。美しい金髪と端正な顔立ちをした美少女ですが、その人柄は男勝りという言葉では表せないほど超人的なバイタリティを持っています。作中では故人として扱われ過去回想などでしか登場していませんが、リコに封書を送ったことで実際の生死状態は不明になっています。後述するオーゼンの弟子だった過去があり、彼女とは仲のいい師弟関係を築いていたとされています。また、レグの荒々しい戦い方はライザと似ていると称されています。

オーゼンは深界二層の監視基地（シーカーキャンプ）を拠点に活動している白笛メンバーです。2メートルを超えた長身と常に猫背な姿勢、眠たげな両目に黒で統一した衣装が特徴的で年齢は不明ながら白笛になってから50年以上経っていることが判明しています。リコたちと初めて出会った時は2人に対して悪態をつき続けていましたが、2人に生存訓練を施しボンドルドの元へ向かう際には彼の危険な人柄に忠告をするなど、意外に心優しい一面を持っています。

ボンドルドは深界五層の前線基地（イドフロント）を拠点にしている白笛メンバーです。仮面を被りパワードスーツを着込んだロボットのような外見をしており、優しい口調で喋る物腰柔らかい人柄をしています。アビス攻略のためのアイテムやルートを研究し数多くの実績を残している偉人ですが、その裏には苦痛が伴う人体実験を平然と行うようなサイコパスな一面が隠れており、作中でも仮面を被って人の真似事をしていると称されています。

スラージョは獣相の隊員を率いる呪詛船団（ヘイルヘックス）のリーダーを務めている白笛メンバーです。リコたちが六層に辿り着いた時に対面しており、その時はペストマスクとフードを被った外見をしていました。登場したばかりのキャラクターであるため詳細は描かれていませんが、話す時は男性口調で臆病を自称していながら明朗快活で怖いもの知らずな性格をしていることが明かされています。

ワクナは現在ラストダイブを行っている白笛のメンバーです。未だ本編に登場していない唯一の白笛であり、姿や素性などは描かれていません。現在までに明かされている情報はランクが白笛であり『先導卿』という異名がついていることと、高齢な人物ということだけです。

探窟家がランク分けされていると紹介しましたが、ランクを上げるためには特定の条件を満たす必要性があります。また、白笛を生み出すためには特定の素材を使用する必要があり、その素材を利用することで新しい能力を使用することができるようになります。ここではメイドインアビスにて白笛になるための条件や作り方、今後についてまとめていきます。

白笛になる条件は作中で明らかにされていません。よって現存する白笛メンバーがどのような条件を満たしたのか不明ですが、唯一ボンドルドとライザのみは満たした条件が明かされています。ボンドルドはアビスを探索する上で必要な技術などを研究した功績が認められて、ライザは世界を変えるほどの遺物を発見し危険な原生生物を撃退した実績によって白笛になったとされています。白笛になるためには2人のように革新的な功績や実績を残すことが条件と推察されます。

白笛を作るために必要な材料は二級遺物・命を響く石（ユアワース）です。命を響く石は音を鳴らすと遺物が反応するという不思議な力が込められています。なお、命の響く石の原材料は人間とされており、材料になる者が全てを捧げるほどの確固たる意思を持ちながら死亡しなければ生み出すことができません。明確に描かれてはいませんが現存する白笛メンバーが所有している白笛は、所有者と深い関係にあった人物であることが推察されます。

命を響く石からどのようにして白笛が作られるのかは謎に包まれています。1つの可能性として白笛に加工するためには力場が関係していると言われています。力場は上昇負荷を発生させる謎の現象で時に人間の意識に反応することが明らかにされています。また、六層には成れ果てが集まっている村に命を響く石を加工できる人物が存在しており、彼によって白笛が作られたという説もあります。

命を響く石を材料にしていることから、白笛には音を鳴らすことで遺物の力を呼び覚まして操る能力が秘められています。この能力は白笛の所有者だけが使用できるとされていますが、その理由は白笛になった原材料の人物が所有者に全てを捧げる意思を持っているからです。なお、アビスにある遺物のほとんどが謎に包まれているため、実際に遺物の真の役割を引き出しているのかどうかは不明です。

メイドインアビス作中でリコが初めて白笛を手に入れて音を鳴らした時、レグの体が少し熱くなるという反応がありました。レグ自身はアビスの底に存在していた遺物だったため白笛の音に反応したと考えられます。このことからレグは白笛によって真の力を発揮できるようになるでしょう。また、原生成物との戦いでは逃げるしかなかったリコも白笛によるサポートができるようになるため、原生生物との戦い方が変わるかもしれません。

黒笛以上の探窟家には異名が付けられることがあり、現存する白笛メンバー全員にはそれぞれ『～卿』というような異名が付けられています。異名はその探窟家の実績や人となりを表しており、つけられた名称には意味があるとして読者に注目されています。ここではメイドインアビスにおける白笛の異名の由来についてまとめていきます。

ライザの異名は『殲滅卿』または『殲滅のライザ』です。殲滅卿と異名がつけられた理由は作中で描かれておらず謎に包まれていますが、ライザは危険な原生生物を撃退し他国の探窟家を20回以上返り討ちにしたという経歴を持っていることから、恐らく敵を殲滅する強さからこの名がついたと推察されます。実際に彼女が使用していた武装・無尽槌（ブレイズリーブ）は槌の中に仕込んでいる火薬で爆発を起こすという豪快な武器で、敵を殲滅することに向いていたことでしょう。

オーゼンの異名は『不動卿』または『動かざるオーゼン』です。オーゼンは白笛に昇格してから50年以上アビスで生き続けている偉人で、白笛でい続けていることを称して不動卿と呼ばれるようになりました。50年以上も生きていながオーゼンの見た目が高齢とかけ離れている理由は一級遺物・千人楔（ヘルスジャンキー）を体内に刺すことで怪力及び健康を維持しているからであり、これまでにオーゼンはそれを120本以上刺しているそうです。

ボンドルドの異名は『黎明卿』または『新しきボンドルド』です。この異名の由来は『良き伝統も探窟家の誇りも丸ごと踏みにじって夜明けをもたらす』からとされています。実際にボンドルドは苦痛や死が伴う人体実験を躊躇なく実行するサイコパスな一面があり、この性格によって大量虐殺すら厭わずに新しい装備や革新的な研究結果を生み出してきました。作中ではリコも不本意ながら彼のカートリッジを使うことになります。

スラージョの異名は『神秘卿』または『神秘のスラージョ』です。神秘卿と異名が付けられた理由は描かれていませんが、ペストマスクの中にあるスラージョの素顔は美人でありそれを称してこの異名が付けられたと考えられます。今後のメイドインアビスにてスラージョの素顔が明かされたり、過去回想などで描かれることに期待しておきましょう。

ワクナの異名は『先導卿』または『選ばれしワクナ』です。ライザやスラージョ同様先導卿と付けられた理由は不明です。作中ではワクナは現在深層六層へラストダイブしている白笛と明かされていましたが、『選ばれし』と付けられていることから彼には上述する白笛メンバーとは異なる能力や才能でラストダイブをしている可能性が考えられます。

リコとレグ及び読者はオーゼンから白笛の存在を初めて知ることになりますが、そこから物語が進行するとついにリコも白笛を手に入れることができました。しかし、白笛を手に入れたエピソードは残虐非道なボンドルドが関わっており、リコたちは白笛を手に入れると共に忘れることのできない悲しみを背負うことになりました。ここではメイドインアビス作中に描かれたリコが白笛を手に入れた経緯と白笛を使用したシーンについてまとめていきます。

深界五層にある前線基地に辿り着いたリコたちは、そこでボンドルドと見習いのプルシュカと出会います。プルシュカはリコたちとすぐに意気投合し親しい関係になりましたが、彼女はボンドルドを実の父親と信じており人体実験の被検体にされていることに抵抗を感じていませんでした。ボンドルドはアビスの階層を下から上に上がっていく時にかかる現象・上昇負荷を克服するための実験を行い、プルシュカをカートリッジに加工してしまいます。

カートリッジとはプルシュカから不要な肉体や臓器を排除し、上昇負荷を肩代わりできる部位だけをケースに詰め込んだ装備です。リコたちはプルシュカがカートリッジになってしまったことに泣き崩れてしまいますが、プルシュカの中にリコたちと冒険に行きたいという強い思いが残されていると、残骸となった身から命を響く石が排出されました。その後、六層へ向かったリコが成れ果ての村で加工技師と出会うと、彼が命を響く石を加工し白笛が形になりました。

リコが初めて白笛を発動したシーンは単行本7巻の47話です。六層の原生生物に行く手を阻まれてしまった時、リコの耳に突然「わたしを呼んで」とプルシュカの声が聴こえました。そこでリコが白笛を吹いてみると、その音に反応してレグが覚醒してリコの前に現れました。命を響く石の効果が遺物の存在であるレグの真の力を引き出し、その場の危険はレグによって解決されました。

2度目の白笛発動シーンは単行本10巻の59話です。狂暴な原生生物と戦闘していたレグがピンチに陥った時、リコがすかさず白笛を鳴らすとレグは再び覚醒し原生生物を打ち倒しました。しかし、白笛を鳴らしたリコはすぐに倒れてしまいます。白笛を吹くと所有者の体力が消耗されてしまうようで、また1つ白笛への謎が深まった瞬間でした。

メイドインアビスは度し難い描写が多く描かれているダークファンタジー作品ですが、他の作品にはない世界観や謎が深まるストーリーなどが徐々に人気を拡大していくと、2017年7月にアニメ化を果たしました。また、2022年7月には2期を公開するなどアニメ作品として高い人気を博しており、出演している声優が豪華であると話題になっています。ここではアニメ版メイドインアビスにて白笛メンバーを担当した声優についてまとめていきます。

ライザを演じた声優は坂本真綾（さかもとまあや）さんです。フォーチュレスト所属の女性声優で1988年に声優デビュー、1996年に『天空のエスカフローネ』のヒロインを務めたことで広く知られるようになりました。甲高い少女の演技から中性的なキャラクターまでを演じ分けられる高い演技力の持ち主で、1996年から音楽活動を、2003年から女優活動を開始し幅広い分野においてトップに立つような活躍を続けています。

オーゼンを演じた声優は大原さやかさんです。東京俳優生活協同組合に所属している女性声優で、1998年から声優デビューを果たしています。メゾソプラノに分類される声種の持ち主で、大人の女性を中心に少女や脱力系キャラ、時には少年を演じることがあります。安定感のある演技力を持っていることからナレーションを務めることも多く、関東地方の鉄道や駅構内に使用されている内の5話は大原さやかによるナレーションとされています。

ボンドルドを演じた声優は森川智之（もりかわとしゆき）さんです。アクセルワンの代表取締役を務めている男性声優で、1987年より外国人向け日本語教材のナレーションでデビューを果たしています。声質は低くて硬質な声と評されており、正当派な二枚目キャラから親父キャラを演じることが多いです。また、ハリウッド俳優トム・クルーズの専属吹き替え声優としても有名で、『アイズワイドシャット』のDVDにはオーディションで合格した話などが収録されています。

これまでメイドインアビスにおける白笛のランクやメンバー、条件などについてまとめてきましたが、漫画やアニメで本作を追っているファンからはどのような印象を抱かれているのでしょうか。ここでは白笛の存在やメンバー、残されている謎などに対してファンが感じていることを、実際にSNSに投稿されているコメントを参照しながら内容をまとめていきます。

多くのメイドインアビスファンは白笛のメンバーのことを狂人と称しており、尚且つ存在感がある人物として認識していました。白笛は探窟家の中でも最高ランクと予め説明されていましたが、実際にオーゼンがレグを軽くいなしたシーンでその強さを実感し、ボンドルドのカートリッジでその狂人っぷりを確認できたことでしょう。

白笛が作られる条件については様々な考察や疑問が投げかけられていました。命の響く石が素材であることが明かされてもそれを白笛に加工する条件が不明になっており、作中でプルシュカが命を響く石になった原理も厳密には明かされていません。今後のメイドインアビスにて白笛になる条件がストーリーに関わってくるかもしれないと睨んでいる人もいるそうです。

新しく登場した白笛スラージョやまだ登場していないワクナに興味を抱いている人も見受けられました。ボンドルドの登場で白笛の人間性に興味を惹かれた人は多いそうで、中には度し難い描写を恐れて見たくないという人もいましたがほとんどの人が怖い者見たさで続編を待ちわびています。

メイドインアビスに描かれている白笛は探窟家の最高ランクであり、白笛となっているメンバーは曲者揃いでした。作られる条件など白笛にはまだ謎が多く残されており、更には本編中で白笛メンバーは他にもいる可能性があると描かれています。今後のメイドインアビスでは白笛の謎や伏線に注目しながら読んでいくとより本編を楽しめるはずです。