【メイドインアビス】成れ果て村とは？正体や結末について徹底紹介

『メイドインアビス』で、遂にリコ達は二度と地上に帰ることができないとされている深界六層に到着しました。しかしリコが持っていたプルシュカの白笛が何者かに盗まれてしまい、匂いを追ってたどり着いた先には、「成れ果て村（イルぶる）」がありました。ここでは、『メイドインアビス』に登場する成れ果て村（イルぶる）について紹介していきましょう。

『メイドインアビス』の成れ果て村は、住民達の言葉で「イルぶる」と呼ばれています。成れ果て村は深界六層にあり、リコ達は盗まれた白笛を追った先で発見することになります。成れ果て村は膜のようなものに覆われており、住民達は村から出ることはできません。また、成れ果て村の中には力場が存在していないため、村内では上昇負荷を受けることもありません。

『メイドインアビス』の成れ果て村（イルぶる）で使われている言葉は、地上で使用されている公用語とは違います。そのため、リコ達も住民が何を言っているのか理解することができませんでした。しかし住民の中には、ムーギィのように公用語を話せる者も存在しています。また、ムーギィによると、成れ果て村の言葉は動きや名前が複数くっついたものが多いとのことです。

『メイドインアビス』の成れ果て村（イルぶる）には、「価値」という概念が存在しています。成れ果て村での「価値」とは価値があるものすべてを指し、宝物や得意なこと、好きなことなど、あらゆるものに価値があるとされています。成れ果て村ではこのような価値をやりとりによって生活が成り立っており、お互いの価値が釣り合う場合に成立するものです。一方、人の価値を傷つけたり奪ったりした場合には村による「精算」が行われ、強制的に価値を奪われて精算されてしまいます。

『メイドインアビス』はつくしあきひとによるファンタジー漫画作品です。『WEBコミックガンマ』で不定期連載しており、原作コミックスの累計発行部数は333万部を突破しています。2017年、2022年にテレビアニメ化されており、劇場版も公開されています。

人類最後の秘境である巨大な縦穴「アビス」は、多くの遺物が眠っています。孤児院で暮らすリコは、母のような偉大なアビスの探窟家になることを夢見る少女です。ある日、リコはアビスで記憶喪失の少年型ロボットに助けられます。ロボットにレグと名前を付けて孤児院でこっそりかくまっていたリコですが、そんな中、リコの母親の白笛と手紙がアビスで見つかります。手紙には「奈落の底で待つ」という文書と、レグに似た絵が描かれていました。そして手紙を見たリコとレグは、アビスの深層を目指すことになるのでした。

『メイドインアビス』の成れ果て村（イルぶる）は、一見して建物のようにも生き物のようにも見える不思議な姿をしています。物語が進むにつれて明らかになりますが、その正体は意外なものでした。ここでは『メイドインアビス』の成れ果て村の正体を解説していきましょう。

成れ果て村（イルぶる）の正体は、人間の少女「イルミューイ」です。イルミューイは先住民の少女ですが、子供を産むことができない身体だったため、捨てられてしまったという悲しい過去を持ちます。イルミューイは案内役としてガンジャ隊の旅に同行していましたが、成れ果てになってしまうのでした。

成れ果て村の正体は、先に紹介した通りもと人間です。ただの人間の少女が成れ果て村と化してしまったのには、かつて黄金都市を探してアビスの深層へとやってきたガンジャ隊が関係しています。ここでは、『メイドインアビス』でイルミューイが成れ果て村になった経緯を紹介していきましょう。

アビスに生息している水もどきは、水に擬態する謎の生き物です。水もどきは煮沸しても死なないため、水もどきを誤って飲んでしまうと、身体が水もどきに冒され、衰弱していきます。ガンジャ隊のメンバーは水もどきに感染し、遂にイルミューイも感染してしまうのでした。

「欲望の揺籃」とは、願いをかなえるアビスの遺物です。「欲望の揺籃」を使われたイルミューイは回復しますが、イルミューイの姿は徐々に異形と化していき、異形の赤ちゃんを産み落とすようになります。その赤ちゃんは水もどきの感染症状に効く効果があったため、ワズキャンはガンジャ隊のメンバーに赤ちゃんを食べさせます。その後、知性を失い成れ果てと化したイルミューイは巨大な成れ果て村になり、ガンジャ隊のメンバ―を取り込んで成れ果てにしてしまったのでした。

『メイドインアビス』の成れ果て村編は、2022年にアニメ化しています。アニメで多くの視聴者に衝撃を与えた成れ果て村編ですが、本編では成れ果て村編は終了しています。ここでは、『メイドインアビス』の成れ果て村の結末について解説していきましょう。

ファプタの目的は、成れ果て村を破壊し、住民を皆殺しにして、母親を解放することです。成れ果ての姫と呼ばれているファプタの正体は、イルミューイが生んだ最後の子供でした。そのため、ファプタにとって兄弟を食べ、母の身体に住みついている住民達は、根絶やしにしたいほど憎むべき存在です。

村の外に出られない成れ果て達とは別に、ファプタは村に入ることができませんでした。そのため、ファプタはレグの火葬砲で成れ果て村の壁に穴をあけ、侵入するつもりでした。かつての記憶を失っているレグはファプタと交わした約束も忘れてしまっていましたが、レグがジュロイモーを攻撃するために火葬砲を使ったため、ファプタは火葬砲で空いた穴から成れ果て村に入ることに成功します。

結論から述べると、成れ果て村はファプタに破壊されませんでした。暴走したファプタにレグも倒されてしまいますが、かつてのガンジャ隊の三賢の一人ベラフがイルミューイの記憶をファプタに体感させたことで、ファプタはイルミューイにも幸せに過ごしていた時間があったことを知ります。

ファプタは成れ果て村を破壊することをやめますが、そこへ現れた原生生物が住民達を襲い始めます。これまで成れ果て村は、イルミューイの力によって原生生物を侵入を防いでいました。しかし火葬砲で穴が開いたことで、成れ果て村は原生生物にとっての餌場になってしまったのでした。

『メイドインアビス』での成れ果て村編の結末は、ヴエコとの別れです。ヴエコはガンジャ隊の真の三賢の一人で、イルミューイが利用されることを阻止するために命を断とうとしたため、ワズキャンによって村の洞窟に幽閉されていました。ヴエコから自分の知らなかった母のことを教えてもらったファプタは、息絶えたヴエコのためにお墓を作ってあげるのでした。こうしてヴエコと別れ、成れ果て編の結末も締めくくられます。

『メイドインアビス』の成れ果て村編については、読者から必要なのかどうかという意見もあります。ここでは『メイドインアビス』の成れ果て村編は必要なのかどうかや、つまらないという意見について解説していきましょう。

『メイドインアビス』の成れ果て村編については、「本当に必要だったのか」という疑問を抱いている読者もいます。結論から述べると、成れ果て村編のストーリーで今後の『メイドインアビス』に繋がる内容が判明することになるため、成れ果て村編は必要です。

成れ果て村編でわかったこととして、上昇負荷は成れ果ての状態であれば避けることが可能であるということが挙げられます。そしてもう一つは、ベラフの記憶を受け取ったナナチが古代語を読めるようになったことです。

『メイドインアビス』の成れ果て村編がつまらないと言われる理由としては、成れ果て村編のストーリーが長いという点が挙げられます。単行本で言うと5巻分が成れ果て村編となっているため、「長すぎる」と感じる読者もいるようです。

『メイドインアビス』を読んだ人の中には、「人間を辞めて成れ果て村に住みたい」とコメントしている人もいました。『メイドインアビス』の成れ果て村編が好きという人の中には、価値などの独自の概念に魅力を感じているという人もいるようです。

『メイドインアビス』のアニメを見た人の中には、「成れ果て村マジで無理かも」とコメントしている人もいました。成れ果て村編は特に不気味なため、読者の中にも苦手という人もいます。

『メイドインアビス』の読者の中には、「成れ果て村編はこれまでのメイドインアビスらしくない美しさと力強さの混じった話だった」とコメントしている人がいました。このように「感動した」という人も多いため、人によって受け取り方が大きく変わるお話となっています。

『メイドインアビス』の成れ果て村（イルぶる）の正体は、「欲望の揺籃」によって成れ果てと化してしまった人間の少女でした。成れ果て村編は、ヴエコとの別れという結末を迎えます。成れ果て村の結末に興味が湧いた人は、ぜひ『メイドインアビス』をチェックしてみてください。