【鬼滅の刃】煉獄しんじゅろう(槇寿郎)は元炎柱！強さや堕落した理由も

鬼滅の刃の無限列車編が終幕すると炭治郎は煉獄杏寿郎の家へ向かい、そこで杏寿郎の父親・煉獄槇寿郎と出会いました。槇寿郎は炭治郎や家族に対して辛辣な態度を見せていましたが、その裏には挫折と悲劇を繰り返した悲壮な過去が隠れていました。まずは煉獄しんじゅろうのプロフィールや鬼滅の刃の作品概要についておさらいしていきます。

煉獄槇寿郎は煉獄家の現当主であり元炎柱の肩書きを持つ剣士です。炎を思わせるオレンジ色の長髪と赤い瞳が特徴的で、現役の頃は柱に選ばれるに相応しい実力と威厳を持っていたとされていますが、妻を失い柱を降りてからは酒に溺れる生活を送るようになり見違えるように落ちぶれてしまいました。

炎柱だった頃は鬼狩りの剣士として精力的に活躍していましたが、炭治郎が彼と出会った頃には日夜酒を飲み続け劣等感を誰かにぶつけるような陰湿な性格に変わってしまいました。目に映る人間を片っ端から噛みついていくなど、剣士としても父親としても人間として醜く見えるほど落ちぶれてしまいました。

鬼滅の刃は吾峠呼世晴によって週刊少年ジャンプに連載されている漫画作品です。鬼が影で暗躍する世界で主人公の炭治郎が妹のために闘う和風剣戟奇譚が描かれており、感動的なストーリーや卓越した心理描写、アニメ化などのメディア展開によって大きな話題を呼びました。単行本の累計発行部数は1億5000万部を突破しており、舞台化やゲーム化、テーマパークとのコラボなどメディアミックスが多様に展開されています。

大正時代の日本で炭売りをして家計を助けていた少年・炭治郎は一晩の内に家を鬼に襲われてしまい家族を失ってしまいました。唯一生き残っていた妹の禰豆子は鬼と化してしまっており、彼女を討伐しに鬼殺隊を名乗る剣士・富岡義勇が現れ命を狙われてしまいます。しかし、禰豆子との間に兄妹の絆があることを感じ取った義勇は、戦う意思を見せた炭治郎に鬼殺隊に入る道を指し示してあげるのでした。

鬼滅の刃作中では煉獄槇寿郎の戦闘描写が直接描かれていませんが、かつては炎柱として活躍していたことがほのめかされており息子の杏寿郎並みに強かったのではないかと噂されています。また、煉獄槇寿郎について語る上で彼の家族関係はしっかり理解しておきたいところでしょう。ここでは鬼滅の刃における煉獄しんじゅろうの強さや家族についてまとめていきます。

槇寿郎は柱に選ばれるほどの熟練剣士であり後の炎柱となる杏寿郎に稽古をつけたこともあります。現役の頃は鬼殺隊の剣士として精力的に活動しており、後の蛇柱となる伊黒小芭内を助けたこともあります。しかし、ある日を境に堕落してしまうと鬼を弄んだ挙句逃がしてしまうなど問題行動が目立つようになり、杏寿郎が炎柱昇格したと同時に引退しました。

槇寿郎には妻の瑠火と2人の息子・杏寿郎と千寿郎がいます。4人家族でいた頃は円満な生活を送っていましたが、ある出来事をきっかけに家族との関係性が大きく変わってしまいました。それぞれどのような関係性を築き、槇寿郎は3人のことをどのように思っていたのかについて1人ずつ解説していきます。

杏寿郎は煉獄家の長男で炎柱として活躍していた剣士です。見習いだった頃は槇寿郎から剣術を学んでいたとされていますが、いざ杏寿郎が柱に昇格した時は彼が継国のような剣士にはなれないし、鬼を全滅させることもできないと決めつけ昇格したことを称賛することはありませんでした。また、無限列車で杏寿郎が死亡した時も「無駄死」ときっぱり言い切りました。

千寿郎は煉獄家の次男です。生まれながら剣士の才能がないことに悩み、槇寿郎が荒れてしまってからは杏寿郎を頼りに生活していました。槇寿郎は千寿郎に酒を買いに行かせては家で罵倒を浴びせており、家族仲はかなり冷めきっていたと言えます。

瑠火は槇寿郎の妻ですが鬼滅の刃作中では故人として描かれています。お見合いを通じて槇寿郎と結婚しており、新婚当時は円満な夫婦仲を築いていました。しかし、槇寿郎が堕落してしまった時に瑠火の体調が悪くなり闘病の末命を落としてしまいます。この出来事が災いして槇寿郎は酒に入り浸る生活を送るようになりました。

伊黒小芭内は現蛇柱の剣士です。2人が直接交流する場面は鬼滅の刃作中に描かれていませんが、槇寿郎が炎柱として活動していた頃幼かった伊黒を助けたことがありました。この日をきっかけに伊黒は煉獄家と交流を重ねるようになります。

鬼滅の刃作中に初めて槇寿郎が登場すると、初対面である炭治郎に悪態をつき息子の千寿郎へ冷たく当たるなど人間として酷い態度を見せていました。この様子に槇寿郎のことを嫌いになった読者も多くいたかもしれませんが、彼がここまで落ちぶれてしまったのには理由がありました。ここでは鬼滅の刃における煉獄しんじゅろうが堕落した理由や改心したきっかけをまとめていきます。

鬼滅の刃作中に描かれた槇寿郎は昼から酒に入り浸り誰に対しても冷たい態度を取るほど堕落しきった人間でしたが、かつては炎柱の剣士として周囲の人から憧れを抱かれるような存在でした。そんな男が堕落してしまったのには主に2つの理由があります。

炎柱として活躍していた頃、槇寿郎は更なる強さを求めて日の呼吸にまつわる書物・二十一代目炎柱ノ書を読みますが、そこに書かれていた耳飾りの剣士の圧倒的な実力差とそれでも無惨に敵わなかった事実を知ってしまい、それまで積み重ねてきた努力が無駄だったと思い込んでしまいました。

努力が無駄と思い知った頃、最愛の妻・瑠火が病を患ってしまい最終的に亡くなってしまいました。大事な人を失ったことで槇寿郎は剣士としての情熱を完全に失ってしまい、劣等感と恨みが募ったからか炎柱ノ書も内容が分からなくなるほどに破り捨ててしまいました。

炭治郎は日の呼吸の手掛かりを知るために煉獄家を尋ねましたが、結局炎柱ノ書は解読できず槇寿郎からは理不尽な罵倒をかけられてしまいます。しかし、無限列車で亡くなった杏寿郎の遺言「体を大切にしてほしい」という一言を伝えると、槇寿郎は堕落した自分を気遣ってくれた息子の情に感動し酒を置いて涙を流しました。

遺言を受け取った日から槇寿郎は堕落した自分を見つめ直し千寿郎を始めとした人への態度を改めるようになりました。その日からしばらく時が経つと、炭治郎の元に槇寿郎が書いた手紙が届きます。その手紙には杏寿郎の遺言を伝えてくれたことへの感謝とその日の行いの謝罪、そして炭治郎に協力するために日の呼吸について改めて調べてみるという文章が記されていました。

鬼滅の刃ファンの間ではあまり良い印象を持たれていない煉獄槇寿郎ですが、アニメ版にて初めて槇寿郎が登場すると担当声優が有名どころだったことで話題を呼びました。ここではアニメ版鬼滅の刃にて煉獄しんじゅろう役を務めた声優についてまとめていきます。

煉獄槇寿郎を演じた声優は小山力也です。テレビアニメ『ER緊急救命室』に出演したことをきっかけに声優デビューを果たしており、渋くイケメンなルックスと高い演技力を活かして数々のドラマや映画に出演する俳優としても活躍しています。男らしいエネルギッシュな演技に定評があり特撮作品『仮面ライダーBLACKRX』の霞のジョーの人としても有名です。

これまで煉獄槇寿郎が堕落した理由や強さなどについてまとめてきましたが、鬼滅の刃本編でその内容を知ったファンはどのような印象を抱いたのでしょうか。ここでは鬼滅の刃ファンが思う煉獄しんじゅろうについて、SNSへ投稿されているコメントを参照しその内容をまとめていきます。

槇寿郎が堕落した理由は歴代最強の剣士・継国縁壱の実力と彼がいても無惨を倒せなかったという事実があったからでしたが、後に縁壱の実力が明かされると絶望しても仕方ないと同情する人が続出したそうです。努力だけでは辿り着けないと思い知ってしまうと、現実逃避しようと酒に浸ってしまうものなのかもしれません。

槇寿郎は炭治郎から息子の遺言を伝えられたことで改心し、その後鬼殺隊の助けになる活躍も披露することになります。その様子を見て槇寿郎のことを見直したファンが多くいますが、一部のファンは命を懸けて戦い抜いた杏寿郎のことを「無駄死」と称したことを許せずにいました。

槇寿郎の評判はファンの間でも賛否両論ありますが、舞台版鬼滅の刃にて考え方が変わったという人も幾人かいるそうです。アニメ版や舞台版などメディア展開された作品では原作漫画では描かれなかった槇寿郎の人柄が描かれているため、気になる人はそちらもチェックしてみると面白いでしょう。

鬼滅の刃に登場する煉獄しんじゅろうは元炎柱として気高い剣士でしたが、無惨の圧倒的な強さや瑠火を失ったことによって堕落してしまったキャラクターでした。炭治郎たちに対して辛辣な態度を取っていましたが、それらは悲劇的な過去があったからと言えるでしょう。改心した槇寿郎がどのような活躍をするのか知らない人はぜひ鬼滅の刃本編をチェックしてみてください。