【地獄楽】亜左桐馬は天才剣士！兄の弔兵衛との関係や強さについて紹介

まずは山田浅ェ門の試一刀流で打ち首執行人の一人、亜左桐馬のキャラクタープロフィールと、『地獄楽』の簡単な概要およびあらすじを紹介します。涼しい顔をした亜左桐馬とはいったいどのようなキャラクターなのでしょうか、見ていきましょう。

亜左桐馬は山田浅ェ門として代行免許を得た天才剣士です。入門から日が浅く段位は未定ですが、死罪人の監視をしながら「不老不死の仙薬」があると噂される島を探索する役目を受けるほどの達人です。長く美しい黒髪と目鼻立ちの整った容姿が特徴的です。

『地獄楽』はウェブ配信サービスである「少年ジャンプ＋」にて、2018年から2021年まで連載された漫画作品です。作者は賀来ゆうじ氏で、コミックスは全13巻、2023年にはアニメ化および舞台化もされている人気作品です。江戸時代の日本をモチーフに、忍や侍が化け物の蔓延る島で戦う残酷でありながらも美しい描写や、キャラクターたちの目的や心情の変化が、読者から高い評価を得ています。

江戸時代、かつて石隠れ衆最強の忍として恐れられていた「がらんの画眉丸（がびまる）」は、抜け忍として囚われていました。死罪となるものの、数々の刑から生き延びる画眉丸ですが、ある日、打ち首執行人の山田浅ェ門佐切から、とある島に行き「不老不死の仙薬」を持ちかえれば無罪放免となることが告げられます。画眉丸は無罪となってもう一度自身の妻と再会を果たすため、化け物の巣食う島・神仙郷を佐切とともに訪れます。

続いては、亜左桐馬の天才的な強さについて、もう少し詳しく見ていきます。山田浅ェ門の打ち首執行人として島での過酷な任務に就く桐馬は、その強さにどのような秘密があるのでしょうか。桐馬の過去も踏まえ、解説していきます。

亜左桐馬の剣士としての強さは、「八州無双の剣龍」として名高い民谷巌鉄斎（たみやがんてつさい）をして、運動神経も剣速もよく才能があると言わしめるほどです。この時は終始、巌鉄斎が優位でしたが、巌鉄斎は戦いの間にも桐馬が上達していると感じるほどの天才ぶりを見せています。ただし、桐馬は巌鉄斎に実戦を亜左弔兵衛に任せきりで、経験が不足していることを指摘されており、『地獄楽』の強者たちの中では傑出した強さ、というほどではないと推察されます。

亜左桐馬は山田浅ェ門に入門後、わずか一か月で代行免許を獲得しました。これは山田家の歴代最速であり、このことから桐馬はかなりの天才であることがうかがえます。桐馬は強さとは変化であると言い、その時その時の状況に適応していく強さを持っています。その「変化」が化け物の闊歩する島で生き抜いている強さにつながっていることが推察されます。

長い黒髪に整った顔立ちで体格も特に大きくなく、中性的な容姿の亜左桐馬ですが、性別は男です。実際に『地獄楽』の登場人物の評価でも桐馬は女性的な見た目であるようで、民谷巌鉄斎からは「女男」と呼ばれています。山田浅ェ門には佐切や威鈴のように女性が存在すること自体は珍しくないのですが、桐馬に関しては男性で間違いありません。

次に桐馬と弔兵衛、亜左兄弟の関係性と二人の過去、桐馬が山田浅ェ門になった目的について解説します。実の兄弟でありながら死罪人と監視役として島に渡った亜左桐馬と弔兵衛は、いったいどのような過去を持つのでしょうか。

「不老不死の仙薬」を持ち帰るため、島では死罪人と監視役の山田浅ェ門の二人組を組むことが幕府の下したの命令です。そんな中、「賊王」の二つ名を持ち、伊予の山奥で盗賊団を率いた弔兵衛の監視役となったのが桐馬です。そしてこの二人は実の兄弟でもありました。当然ながら桐馬は、自身が亜左弔兵衛の弟であることを伏せて任務に就いていたのですが、なぜそのようなことをしたのか順を追って解説します。

亜左桐馬と弔兵衛の兄弟は元々、武家の子どもでした。しかし彼らがまだ幼いころに、主君の罪によって所属する藩が改易され、父母も死亡してしまいます。盗賊として生きることとなった二人は、やがて兄・弔兵衛の力量もあって、盗賊団を率いる立場になります。亜左兄弟は幼くして過酷な環境に置かれ、そのために強さと強固な兄弟関係を築くこととなりました。

亜左桐馬が死罪人の打ち首執行人である山田浅ェ門となったのは、すべて兄・弔兵衛の救出が目的でした。弔兵衛と桐馬の二人がまさに捕まろうという時、弔兵衛は弟の桐馬だけを逃し、彼に後から自分を救い出すことを託します。こうして逃げおおせた桐馬は、身分を隠し山田家に入門、最速の一か月で代行免許を取得します。桐馬は死罪人の御様御用のため、弔兵衛の監視役として名乗り出たのでした。もちろんこれは、島から仙薬を持ち帰り兄を無罪放免にしてもらうことが目的です。

次に、亜左桐馬や彼に関係するエピソードについて、そのモデルとなった人物や事象について解説します。さらに、死亡するキャラクターの多い『地獄楽』のストーリーで、桐馬の最後はどうなったのかについてもこの項で述べていきます。

亜左桐馬と弔兵衛兄弟が生まれ育った「赤稿藩（あこうはん）」ですが、これは実在しない『地獄楽』オリジナルの藩です。おそらくは、同じ読みで兵庫県西部に存在した「赤穂藩」をモデルにしていると推察されます。桐馬たちの赤稿藩の藩主が刃傷事件を起こし、それに対して家臣たちが仇討ち、切腹し死亡したというエピソードも、明らかに小説や時代劇の「忠臣蔵」でおなじみの赤穂事件をモチーフにしています。

桐馬と弔兵衛の故郷、赤稿藩の事件のモデルとなった忠臣蔵の登場人物、いわゆる四十七士の中に亜左桐馬や亜左弔兵衛に似た名前はありません。切腹により死亡した四十七士の中には、堀部安兵衛や不破数右衛門といった剣客もいますが、桐馬たちとの類似点は見当たらず、特にこういった実在の人物を直接モデルにしているというわけではないようです。

多くの強者が次々と死亡する『地獄楽』において、亜左桐馬が最後どうなったのか、結論から言いますと桐馬は物語の最後まで死亡していません。最終決戦で力尽き、丹田のみとなった兄の弔兵衛を抱える桐馬のもとに、天仙の桂花（グイファ）が現れます。桂花はタオの循環を促す壷を桐馬に渡し、それにより弔兵衛は復活します。二人は無事島から生還し、その後中国にわたって裏社会を支配する存在になっています。

ここからはアニメ『地獄楽』にて、史上最速で山田浅ェ門の代行免許を得た天才剣士、亜左桐馬を演じた声優を紹介します。中性的で美しい容姿と強さを兼ねそろえ、固い絆で結ばれた兄・弔兵衛との関係など、活躍の場の多い桐馬を演じたのは一体誰なのでしょうか。

アニメ『地獄楽』にて、亜左弔兵衛の監視役・山田浅ェ門の桐馬を演じたのは、俳優・声優の小野賢章さんです。小野賢章さんは子役時代から役者や声優として数々の人気作品に出演する実力派です。続いてはそんな小野賢章さんのプロフィールと、『地獄楽』以外の主な出演作品を紹介します。

小野賢章さんはアニモプロデュース所属の男性声優・役者です。4歳で役者として子役デビューを果たし、その後『ハリー・ポッター』シリーズで主人公、ハリー・ポッターの日本語吹き替えを皮切りに、声優としても数々の人気作品に出演しています。また、2020年に同じく声優の花澤香菜さんと結婚、2022年には第16回声優アワードにて主演男優賞を受賞しています。

小野賢章さんの『地獄楽』以外での主な出演作品を紹介します。『黒子のバスケ（黒子テツヤ）』、『文豪ストレイドッグス（芥川龍之介）』、『ジョジョの奇妙な冒険黄金の風（ジョルノ・ジョバァーナ）』、『進撃の巨人（フロック・フォルスター）』、『Dr.STONE（西園寺羽京）』、『SPY×FAMILY（ユーリ・ブライア）』などで有名です。

亜左桐馬に関して見られるファンの感想は、やはりその容姿の美しさに関するものが多いようです。長い黒髪がきれいで、終盤に髪を切ってからもかわいいとの意見が多く、キャラデザの美しい『地獄楽』の中でも特に桐馬は美形キャラとして認知されています。

亜左桐馬と弔兵衛の兄弟関係について感想を述べるファンの意見が目立ちます。幼少期から過酷な環境に置かれた二人は、島に渡ってからもお互いを信頼し、無罪放免となって本土に帰還できるよう戦います。そんな彼らの関係性を、『地獄楽』のファンは注目しています。

わずか1か月で山田浅ェ門の代行免許を得た桐馬の強さも、たびたび話題に上がっています。優れた技術を持つ天才剣士たちの中でも、特に桐馬は目立つ存在です。神仙郷に住まう化け物・竃神（そうしん）や天仙にすら立ち向かう剣技は、多くのファンにとって印象深いようです。

『地獄楽』にて死罪人・亜左弔兵衛の実弟でありながら、その身を隠し同行者を務めた桐馬は、容姿端麗な天才剣士でした。神仙郷での桐馬は、すべて兄・弔兵衛のため、命を懸けて戦います。世間に名をはせた強者が次々と死亡する神仙郷において、最後まで生き残った亜左兄弟は、『地獄楽』屈指の実力者で人気キャラクターでもあります。