シン・エヴァンゲリオンの考察まとめ!あらすじやループ説の真相も
『シン・エヴァンゲリオン』の考察について解説します。シリーズ完結編の『シン・エヴァンゲリオン』をめぐっては、「ループ説」などの考察が盛んに行われていますが、それらの根拠や内容をまとめました。また本作のあらすじや、登場キャラの関係などについても紹介します。
目次
【シン・エヴァンゲリオン】は新劇場版4部作完結を描く作品
『シン・エヴァンゲリオン』は、現在まで続くアニメブームのきっかけを作ったエヴァンゲリオンシリーズの文字通り完結編です。これまでのものと同様、内容に対する考察が各方面で活発に行われている本作ですが、一体どのような結末を迎えたのでしょうか。あらすじやループ説の真相、キャラ同士の関係なども気になるところですが、まずは基本的な事項を押さえるところから始めましょう。
エヴァンゲリオンシリーズの概要
考察が活発に行われているエヴァンゲリオンシリーズは、 1995年のTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』から始まる一連の作品を指します。オリジナルのTVアニメのブームを受け、97年に『シト新生』と『Air/まごころを、君に』の劇場版2作(「旧劇場版」とも)が公開されました。翌98年には、前述の2作の本来の形である『DEATH (TRUE)² / Air / まごころを、君に』が公開されています。さらに2007年からは、オリジナル版のリメイク・リブート作品『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』4作が制作・公開されました。
シン・エヴァンゲリオンの概要
今なお考察が盛んな『シン・エヴァンゲリオン』は、2007年から始まった『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』4部作の掉尾を飾る完結編です。正式なタイトルは、『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』になります。2021年3月8日に公開されました。総監督と脚本は、これまで同様庵野秀明が務めています。最終的な興行収入が100億円を超えるという、大ヒット作となっています。
シン・エヴァンゲリオンのあらすじ
考察がヒートアップした『シン・エヴァンゲリオン』の物語は、前作のラスト直後から始まります。放浪の末「第3村」にたどり着いたシンジらは、そこで束の間穏やかな生活を営みます。廃人同様だったシンジも徐々に回復しますが、決戦は迫っていました。シンジもそれに加わる決心をし、再びヴンダーへと乗り込みます。そしてついに、父ゲンドウと最後の決着をつける時がやってくる…というのが本作のあらすじです。
【シン・エヴァンゲリオン】ループ説やパラレルワールド説を考察
上では『シン・エヴァンゲリオン』のあらすじなどについて紹介しました。ところで本作の考察でよく取り上げられるのが、「ループ説」や「パラレルワールド説」です。果たしてその実相はどうなのでしょうか。ここでは、『シン・エヴァンゲリオン』のループ説・パラレルワールド説の根拠や内容について解説します。
新劇場版のループ説の理由
『シン・エヴァンゲリオン』を含めた「新劇場版」の世界は、幾たびものループを繰り返しているとの考察があります。それを裏付けるとされるのが、タイトルに付けられた「𝄇」です。「𝄇」は音楽で使われるリピート記号で、「楽譜の頭に戻り演奏を繰り返す」を意味しています。つまり、「(新劇場版の)世界のループ」を暗示しているというわけです。また渚カヲルもセリフの中で「円環の中で演じることを繰り返す」と語っていることから、ループ説はかなり信ぴょう性があるとみられています。
新劇場版のパラレルワールド説の理由
一方、『シン・エヴァンゲリオン』などの新劇場版には「パラレルワールド説」の考察も存在します。「新劇場版の物語は複数の世界をまたぐ」とする説ですが、その根拠の1つとされるのが各作品のサブタイトルです。それぞれ括弧で「NOT」と入っているのですが、実は「NOT」のない並行世界も存在し、その2世界を行き来しつつストーリーが展開しているというのです。時々話がつながっていないように感じられるのも、そのせいではないかと言われています。
シン・エヴァンゲリオン劇場版の目的は物語を終わらせること?
『シン・エヴァンゲリオン』の考察では、本作が作られた目的についても俎上に上がっています。それによると、本作の目的はオリジナルの『新世紀エヴァンゲリオン』と新劇場版の2つの物語を終わらせることにあったという意見が有力です。オリジナルの結末は決して十分だったとは言えず、その後仕切り直しとなる新劇場版がスタートしました。そして全てのシリーズを終わらせる意図を込めて、真の意味の完結編となる『シン・エヴァンゲリオン』が作られたとみられています。
【シン・エヴァンゲリオン】結末を考察
上では新劇場版のループ説などについて紹介しましたが、シリーズ全ての最終章である『シン・エヴァンゲリオン』は、どのようなラストを迎えたのでしょうか。ここでは、新劇場版完結編の『シン・エヴァンゲリオン』の結末について考察します。
シン・エヴァンゲリオンの結末はどうなった?
『シン・エヴァンゲリオン』の結末は、一言で言えば「新しい世界の創出」だと考察されています。シンジは自らを犠牲にエヴァのない世界を作ろうとしますが、母ユイが現れてシンジを元の世界へ返します。そしてガイウスの槍で貫かれた初号機と13号機は消滅しました。エンディングシーンの駅のホーム上にあるのは、大人になったシンジとマリの姿です。さらに線路をはさんだ向かい側には、アスカらの姿もあります。世界は姿を変え、登場人物たちは新たな現実に踏み出していく、という結末となっています。
シン・エヴァンゲリオンの結末と過去の作品との違い
シリーズ完結編となる『シン・エヴァンゲリオン』は、過去の諸作品の結末とは大きく異なっています。原作である『新世紀エヴァンゲリオン』の結末は、主人公シンジの精神世界を中心に描くものでした。一方旧劇場版の結末では、シンジとアスカはたった2人浜辺に残されます。『シン・エヴァンゲリオン』ではこれらを彷彿とさせる場面はあるものの、以前の荒廃した感覚はなく、むしろ救済を強く感じさせる結末である点が特徴となっています。
シン・エヴァンゲリオンの結末のキーポイントはマリ?
『シン・エヴァンゲリオン』の考察で外せないキャラが、真希波・マリ・イラストリアスです。以前から重要性はにおわされていましたが、本作の結末ではシンジを解放し、新たな世界へ誘うキーパーソンとなりました。新劇場版からのキャラであるマリは、新しい物語のかじ取り役として投入されたとの見方があります。
シン・エヴァンゲリオンの結末に神木隆之介が登場?
新劇場版完結編『シン・エヴァンゲリオン』の考察をお届けしていますが、実は本作には俳優の神木隆之介が出演しています。担当しているのは、大人になったシンジの声です。神木氏が選ばれたのには、当時の年齢が作中のシンジと同じだったなどの理由があるとみられています。
シン・エヴァンゲリオンの結末が現実世界になっている理由
新劇場版完結編『シン・エヴァンゲリオン』は、実写映像としての現実世界が登場して幕を閉じます。結末がこうした形になった理由はいくつかあると思われますが、シンジらが至った「エヴァのない世界」が、我々のいる現実世界と同じということを示すための演出だと考察されています。
【シン・エヴァンゲリオン】その他の謎を考察
ここまで新劇場版完結編『シン・エヴァンゲリオン』のループ説や結末、あらすじなどについて考察してきましたが、本作でも語られていない謎がまだいくつか残っています。ここではそれらについての考察を行ってみましょう。
考察①アスカのクローン説
『シン・エヴァンゲリオン』を含む新劇場版では、アスカの名前が「式波」に変わっています。この謎の答えについては、本作でのアスカのセリフに「私のオリジナル」というものがあることから、「“惣流”のクローンが“式波”」と考察することが可能です。
考察②レイとカヲル・ユイとゲンドウの関係
『シン・エヴァンゲリオン』の謎には、レイとカヲル、そしてユイとゲンドウの関係も含まれます。レイがユイのコピーであることは周知の事実ですが、カヲルは実はゲンドウ(の理想)の分身でした。つまりラストシーンでこの2人が一緒にいるのは、ユイとゲンドウが再び結ばれて関係を取り戻したことを表すと考察できます。
考察③エヴァは愛を説く物語だった?
『シン・エヴァンゲリオン』で完結したエヴァンゲリオンシリーズですが、本作は「愛の物語」だとする考察もあります。ゲンドウが抱えていたのは利己的な欲求であり、真の愛ではありませんでした。シンジはユイの無私の助け(真実の愛)を得てそれを乗り越えます。つまり、本作は愛によって人が成長するさまを描いている、と捉えることもできるのです。
考察④エヴァはゲンドウとシンジの親子喧嘩を描く物語だった?
エヴァシリーズでは、親子関係が大きな意味を持ちます。ゲンドウとシンジは分かり合えない父と子ですが、そうした関係はゲンドウの進める陰謀により、世界の命運を賭けた喧嘩にまで発展することになりました。新劇場版においては特にその関係性が際立ち、「壮大な親子喧嘩」感が強まっていると考察できます。
考察⑤シン・エヴァンゲリオンのタイトルの意味
新劇場版完結編『シン・エヴァンゲリオン』の考察、最後はタイトルの意味ですが、「𝄇」には反復記号説の他に「終止記号説」もあります。これは「𝄇」を「:」「||」に分けて後者をそう見立てたもので、この説を取れば本タイトルは「終わり」を指すということになります。また、両者を合わせて「反復が終わり」を意味するとする考察もあります。
【シン・エヴァンゲリオン】に対する世間での評判や人気
『シン・エヴァンゲリオン』についてあらすじやループ説の真偽、キャラの関係性などさまざまな考察を行っていますが、ここで少々異なる視点からの検証を行ってみましょう。Xに投稿された意見から、本作の考察に対する評判などを探ってみました。
こちらは『シン・エヴァンゲリオン』の考察動画を「漁りまくって」いるという方のツイートです。エヴァシリーズはいろいろと考えを巡らせて内容を補完するのが楽しみの1つですが、『シン・エヴァンゲリオン』においてもそれは変わらないもようです。
あらすじやループ説が話題となっている『シンエヴァンゲリオン』ですが、こちらの方は考察を目にしすぎたことで『シン・エヴァンゲリオン』を見たくなったと語っています。もはや考察が主で作品が従という逆転現象が生じているもようです。それほどエヴァの考察には人を引き付ける魅力があるということでしょう。
あらすじが気になる『シン・エヴァンゲリオン』の考察の評判、3つ目は「考察の量が多すぎて回収しきれない」というものです。悲鳴のようなこちらの意見からあらためて見えてくるのは、「エヴァンゲリオンという作品は人を激しく考察に駆り立てる」という事実にほかなりません。
【シン・エヴァンゲリオン】考察しがいのある謎が多かった
『シン・エヴァンゲリオン』の考察についてまとめました。このようにエヴァシリーズ完結編となる本作は、結末を迎えてなお謎を残し、そのために各種の考察を生んでいます。「ループ説」は強力な傍証はあるものの確証がなく、「パラレルワールド説」も同様です。過去作とのラストの違いについても、いろいろな考察を生む余地をはらんでいます。本作を見て何か感じるところがあった方は、御自身による考察を巡らしてみてはいかがでしょうか。
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だいじろう
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