【千と千尋の神隠し】あらすじを紹介！登場キャラや見どころも解説

ジブリ作品の中でもトップの人気を誇る千と千尋の神隠しですが、見たことのない人や長いこと見ていない人はどのようなあらすじなのか分からない人多いでしょう。この記事では、千と千尋の神隠しのあらすじや登場人物、声優、見どころを紹介していきます。

千と千尋の神隠しは2001年に公開されたジブリ映画になり、日本歴代興行収入1位という功績を残している作品です。ジブリ総選挙でも1位になるなど、ジブリを代表する作品として親しまれています。千と千尋の神隠しが出来上がった裏側には、監督である宮崎駿の友人の娘が関係していました。10歳の等身大の少女を主人公にしており、この年代に向けたジブリ作品はこれまでありませんでした。

ジブリの監督といえば、宮崎駿ではないでしょうか。千と千尋の神隠しの監督も宮崎駿になり、原作と脚本も本人です。東京出身の宮崎駿監督は、漫画が好きな少年でした。次第にアニメーションの道を歩むことになり、ルパン三世で初めて監督として活躍を果たしたのです。1985年にスタジオジブリを設立し、その後もさまざまなジブリ作品を生み出しています。

千と千尋の神隠しの主題歌には、ソプラノ歌手の木村弓が歌う「いつも何度でも」が起用されました。物語によく合っている曲調と歌詞になっていますが、元々は千と千尋の神隠しのために作られた曲ではありませんでした。別の作品の主題歌になる予定だった曲でしたが、宮崎駿監督が曲をしっかり聞き直した後、千と千尋の神隠しの世界観に曲調が合っていることから起用されました。

ここからは、千と千尋の神隠しのあらすじを始まりから結末まで紹介していきます。千と千尋の神隠しの結末はどうなるのか、気になるあらすじをチェックしてみてください。

千と千尋の神隠しの序盤のあらすじを紹介していきます。引っ越しをすることになった荻野家は、父と母、そして千尋の3人で新居へ向かう車の中にいました。引っ越しを喜んでいない様子の千尋は、同級生からもらった花束を抱えてふてくされていました。新居の近くに来たとき、父親が道を間違えてしまいます。行き止まりまで辿りついた車は、不気味な印象を受けるトンネルの前で止まりました。

そして、探求心の強い千尋の父は、トンネルの中に入っていきます。母も続き、拒否していた千尋も行くしかなくなりました。トンネルを抜けた向こうには、大草原が広がり別世界です。父と母はどんどん進んでいき、千尋もともに歩き続けました。草原を抜けると、飲食店のようなお店が立ち並んでいます。そこで。千尋の父と母は「後でお金は払えばいい」と勝手に飲食をし始めました。

千尋は街の雰囲気が変わっていることに気付き、父と母の元に行きますが2人は豚の姿になっています。怖くなった千尋は逃げ出してトンネルに向かいますが、気付けばトンネルははるか向こうの方になっていました。影に隠れていた千尋に手を差し伸べたのは、不思議な街の油屋で働いているハクでした。

ハクは千尋の手を引き、油屋へとともに向かいます。そこで、油屋の前の橋で息を止めるよう指示された千尋でしたが、ふとした拍子に息をしてしまいました。油屋では、「人間が入ってきた」と大騒ぎになりました。

油屋に案内された千尋は、ハクの指示に従って釜爺の元へ向かいます。油屋では人間が紛れ込んだことで、パニックに陥っていました。釜爺の元へ辿り着いた千尋でしたが、なかなか受け入れてもらえません。そこへ、油屋で下働きしているリンが、釜爺に食事を届けに現れました。リンは人間である千尋の姿を見つけて驚きますが、釜爺が自分の身内であると嘘をつきます。

そして、油屋で働けるように湯婆婆という魔女の元へ連れていくよう言いました。リンは釜爺から報酬をもらい、千尋を湯婆婆の元へ連れていきます。油屋の中を通っていくため、他の者に見つからないように進んでいきました。湯婆婆の元へきた千尋は、「ここで働かせてください」と何度も伝えます。拒否する湯婆婆でしたが、最終的には千尋の熱意に押されて油屋で働くことを許可します。

その際、「荻野千尋」という名前は取られてしまい、「千」という名前で働くよう命じられました。ここまでが、おおよそ半分までのあらすじです。

油屋で労働の契約を結んだ千尋は、初日から大変な客にあたります。油屋ではリンとコンビを組んで風呂掃除に向かいましたが、リンは朝食を取ってくると伝えて千尋は一人で風呂掃除をすることになりました。黙々と掃除をしていた千尋でしたが、そこにオクサレさまという八百万の神様が訪れます。泥にまみれたオクサレさまでしたが、お風呂につかるや否や、千尋に自分に刺さっているあるものに触れさせました。

千尋はそれに気付き、湯婆婆を始めとした油屋の人々に手伝うようお願いをします。オクサレさまの身体には、多くのゴミが詰まっており、全部出た後にオクサレさまは扉から帰っていきました。その後に油屋に残ったのは砂金になり、油屋にいる多くの従業員が感動し、千尋を賞賛しました。しかし、千尋が招きいれたというカオナシという謎の生き物が、油屋をパニックに落とすのでした。

カオナシは砂金を生み出すことができ、油屋の従業員はおもてなしをします。そのとき千尋は、湯婆婆の姉である銭婆の呪いにかかった白龍姿のハクを助けようと必死でした。カオナシは千尋を求めており、千尋に会うまでの間に油屋の従業員を食べてしまったのです。

そこから油屋はパニックになりましたが、千尋がカオナシを油屋の外に連れ出しました。千尋はハクを助けるために、銭婆の元に向かい出します。何事もやる気の無さそうに過ごしていた千尋でしたが、ハクや自分の親を助けたいという思いから、急激に成長していることが分かるシーンといえるでしょう。

ハクにかかった呪いを解くため、銭婆の元へ向かった千尋は噂に聞いていた怖い魔女ではなく、優しい雰囲気の銭婆に驚きます。銭婆は田舎街に住んでおり、周りは静かな環境でした。そこで、ハクにかかった呪いのことやハクが盗んだハンコのことを話し、銭婆とネズミの姿になった坊、ハチドリの姿になった湯バードは糸を紡ぎます。人間や食べ物を吐き出して通常サイズになったカオナシも、銭婆の手伝いをしていました。

しかし、千尋はその間にもハクが湯婆婆に殺されてしまうのではないか、と不安で仕方ありません。千尋は銭婆に、油屋へ帰ることを伝えますが、銭婆はもう少し待つようなだめます。銭婆たちが紡いでいた糸は煌びやかなヘアゴムになり、銭婆は千尋に渡すのでした。そして、銭婆は千尋に玄関のドアを開けるよう指示します。そこには、千尋を迎えにきた白龍ことハクの姿がありました。

カオナシは銭婆の元に残ることになり、坊ネズミとハチドリは千尋について油屋に帰ることになります。ハクの背中に乗って空を飛んでいるとき、千尋は小さい頃にある川で溺れてしまったことを話しだします。その川の名前は「コハク川」という名前でした。話を聞いたハクは、突然鱗が剥がれ落ち、人間の姿に戻ります。

ハクは自分の名前を思い出したと話し出し、本名が「ニギハヤミコハクヌシ」であると伝えるのです。湯婆婆の言いなりになっていたハクでしたが、自分の本当の名前を取り戻したことで、契約を切ることができるかもしれないと千尋に話しました。

銭婆の家から帰ってきた千尋とハクは、油屋の前で待っている湯婆婆と対面します。ハクに坊をどこにやったと問う湯婆婆でしたが、目の前の坊ネズミが坊へと変わり驚きました。そして、千尋との契約を破棄する条件として、目の前に並んでいる豚の中から自分の両親を当てるよう指示します。悩んだ千尋が出した答えは、「この中に居ない」でした。

途端に「大当たり」の掛け声とともに、油屋で様子を伺っていた従業員や八百万の神様たちが喜んでいる様子を見せます。両親の元へ帰るよう言われる千尋は、はじまりのトンネルへ向かいました。そして、トンネルを出るまでは振り返らないように言われます。

両親とともに合流をしてトンネルへ向かい、振り返ることなくトンネルを出た千尋たちは、車が何年も放置されていたような姿に驚きます。そして、振り返ってトンネルを見て車に乗り込みエンディングとなりました。

千と千尋の神隠しのあらすじから結末までを知ったところで、ここからは物語に登場する人物たちを紹介していきましょう。千と千尋の神隠しの主要キャラは、個性豊かで魅力的な点が評価されています。

荻野千尋は、千と千尋の神隠しの主人公です。設定では都会育ちになり、少しわがままで親にすぐ頼ってしまう性格をしています。濃いブラウンの肩下ほどの髪の毛を一つにまとめてポニーテールにしており、油屋で働く前の私服はボーダーのトップスに半ズボン、靴下に黄色の靴を履いていました。

油屋ではリンに出してもらったピンクの水干を着用しており、千尋が小さいためサイズを見つけ出すのに少し苦労している様子を見せました。油屋では、湯婆婆に名前を取られたため、「千」という名前で働きます。監督である宮崎駿は、千尋が不思議な世界に迷い込んだのは実質3日間であったとインタビューで答えています。

千と千尋の神隠しでも見た目がかっこよく、発言もイケメンという理由から人気が高いのがハクです。ハクの見た目はサラサラな髪の毛をおかっぱスタイルにしており、肌の色は透き通るように白いです。油屋で働いているハクですが、一人だけ大人に満たない姿をしています。湯婆婆の下についている存在のため、油屋では上の立場として慕われていました。

白と水色の水干も誰ともかぶっていない服装をしており、一人だけ立場が違うことを表しているのでしょう。白龍の姿や魔法を使っている姿から、魔女である湯婆婆の弟子であり学んでいることが分かります。物語の最中でも判明していますが、ハクの正体は過去に千尋が溺れたことがあるコハク川でした。そして、本名はニギハヤミコハクヌシです。

湯婆婆は物語の舞台である油屋の主になり、魔女ということだけ分かっている正体不明の老婆です。見た目は二頭身になり、頭はてっぺんでお団子をしています。作中でお団子がほどけるシーンがありましたが、湯婆婆の腰ほどの長さがありました。

横暴で決して良いとはいえない性格の持ち主ですが、自分の油屋や従業員を守るために身体を張るなど、全てを人任せにしない性格も持ち合わせています。最後は千尋にお礼を言われましたが、どこかそっけない態度を取っていました。しかし、去っていく千尋の背中を静かに見守っていることから、悪ではないと捉えられるでしょう。

坊は巨大な身体が特徴的な赤ちゃんで、湯婆婆の息子として登場します。外の世界に出ると病気になると育てられており、外の世界からきた千尋を掴んで離しませんでした。しかし、千尋に血を見せられると大泣きをして暴れ出しましたが、そこへ現れた湯婆婆の姉の銭婆に魔法をかけられて小さなネズミになります。

ネズミの姿のまま千尋とともに銭婆の家に向かい、長い時間を過ごしました。最後には、湯婆婆の目の前でネズミから坊の姿に戻りますが、よろめいて歩いていた坊は、その頃には一人でしっかりと立てるようになっていました。

気の強そうな性格の持ち主のリンは、不思議な世界に迷い込んだ千尋を湯婆婆の元まで届けてくれた人物です。油屋で下働きをしている少女になり、下働きの女性の中でもスラっとした長身の持ち主です。千尋には優しく接してくれる人物で、油屋では千尋の心の支えになったともいえるでしょう。

湯婆婆や父役、兄役など上の立場にも敬語を使わないタイプで、忠誠心は持ち合わせていないようです。最後の最後まで千尋に助け船を出し、千尋が最後に湯婆婆から問題を出されて正解したときは誰よりも喜んでいました。

釜爺は油屋のボイラー室を取り仕切っている人物で、手が6本あり蜘蛛を連想させます。薬を調合しており、油屋のお風呂に薬湯を届けます。手は自由自在に伸ばすことができ、釜爺の背後にある戸棚から薬草を取り出す姿は印象的でしょう。

千尋をリンに説明する際、自分の孫であると紹介したり、傷ついたハクと千尋を受け入れたり優しい性格の持ち主です。釜爺にはススワタリという部下がおり、ススワタリに対しては厳しい口調で接していますが、金平糖を渡すなど関係は良好です。

千と千尋の神隠しのあらすじから結末まで見ていき、登場する人物たちも紹介してきましたが、気になるのは担当した声優でしょう。ここからは、千と千尋の神隠しに登場した声優を紹介します。

千と千尋の神隠しの主人公である千尋の声優は、柊瑠美です。柊瑠美は1987年8月1日生まれで東京都出身、血液型はA型です。事務所は「ファザーズコーポレーション」、1993年から活動を開始しています。柊瑠美の出演作品には、テレビドラマに「赤い糸」や「野ブタ。をプロデュース」、映画では「すずらん」や「コクリコ坂から」があります。その他にも「ニャンちゅうワールド放送局」や「スタジオパークからこんにちは」に出演していました。

千と千尋の神隠しでも人気キャラのハクの声優は、入野自由です。入野自由は年1988月2日19生まれで東京都出身、血液型はAB型です。事務所は「ジャンクション」です。入野自由の出演作品には、「パラッパラッパー」や「おそ松さん」、「深夜!天才バカボン」があります。その他にも「謎の彼女X」や「NARUTO -ナルト- 疾風伝」に出演していました。

千と千尋の神隠しで湯婆婆と銭婆の声優を担当したのは、夏木マリです。夏木マリは1952年5月2日生まれで東京都出身です。1971年から活動を開始しています。夏木マリの出演作品には、テレビドラマに「ファーストクラス」や「夕暮れに、手をつなぐ」、映画では「人の砂漠」や「大コメ騒動」があります。その他にも舞台「レ・ミゼラブル」や舞台の「千と千尋の神隠し」に出演していました。

千と千尋の神隠しで可愛らしい坊の声優にキャスティングされたのは、神木隆之介です。神木隆之介は1993年5月19日生まれで埼玉県出身、血液型はB型です。事務所は「アミューズ」、1995年から活動を開始しています。神木隆之介の出演作品には、テレビドラマに「探偵学園Q」や「らんまん」、映画では「妖怪大戦争」や「桐島、部活やめるってよ」があります。その他にも「借りぐらしのアリエッティ」や「君の名は。」に出演していました。

千と千尋の神隠しのリンの声優は、玉井夕海です。玉井夕海は1977年8月6日生まれで東京都出身です。玉井夕海の出演作品には、映画「もんしぇん」や舞台「空中キャバレー」があります。

千と千尋の神隠しの釜爺の声優は、菅原文太です。菅原文太は1933年8月16日生まれで2014年に亡くなっています。1954年から活動を開始していました。菅原文太の出演作品には、映画作品に「仁義なき戦いシリーズ」や「トラック野郎シリーズ」があります。

千と千尋の神隠しの千尋のお父さんの声優は、内藤剛志です。内藤剛志は1955年5月27日生まれで大阪府出身、血液型はO型です。事務所は「阪口京子事務所」、1966年から活動を開始しています。内藤剛志の出演作品には、テレビドラマに「竜馬におまかせ!」や「金田一少年の事件簿」、映画では「赤と黒の熱情」や「フレフレ少女」があります。

千と千尋の神隠しの千尋のお母さんの声優は、沢口靖子です。沢口靖子は1965年6月11日生まれで大阪府出身、血液型はA型です。事務所は「東宝芸能」、1984年から活動を開始しています。沢口靖子の出演作品には、テレビドラマに「科捜研の女シリーズ」や「ひとがた流し」、映画では「ゴジラシリーズ」や「ヤマトタケル」があります。

千と千尋の神隠しの父役役の声優は、上條恒彦です。上條恒彦は1940年3月7日生まれで長野県出身、血液型はO型です。上條恒彦の出演作品には、映画「千利休 本覺坊遺文」や「明日へ 戦争は罪悪である」があります。

千と千尋の神隠しのカオナシの声優は、中村彰男です。中村彰男は1960年3月3日生まれで山口県出身、血液型はO型です。中村彰男は、同じジブリ作品の「もののけ姫」でもキャスティングされています。

千と千尋の神隠しの青蛙の声優は、我修院達也です。我修院達也は1950年12月10日生まれで東京都出身、血液型はB型です。1956年から芸能活動を開始しています。我修院達也の出演作品には、テレビドラマに「就活のムスメ」や「號哭のカタストロフ」、映画では「地獄プロレス」や「劇場版 ルパンの娘」があります。

千と千尋の神隠しはハッピーエンドに近い結末を迎えますが、その中でも見どころはどこなのでしょうか。物語のはじまりから結末までの間の、見どころを3つ紹介していきます。

1つ目の見どころは、千尋が自分だけではなく誰かのために頑張っている姿です。初めこそ自分と両親のために行動していた千尋でしたが、いつしかハクのためにも行動するようになりました。1人の少女が頑張るシーンは、大人から子どもまで心打たれる見どころといえるでしょう。

千と千尋の神隠しだけに留まらず、ジブリ作品全体の見どころともいえるのが綺麗な街並みのクオリティです。千と千尋の神隠しでは、油屋やトンネルを抜けた﨑の街並み、銭婆の家までの電車から見える風景などが見どころとして挙げられます。美しいアニメーションを楽しめるため、ぜひ綺麗な街並みにも注目してみてください。

千と千尋の神隠しでは、本当の人間は千尋とその両親だけです。その他のキャラは人間の姿かたちをしていても人間ではないため、キャラの個性が垣間見えるでしょう。見た目だけではなくキャラの性格、行動、発言など多種多様です。メインキャラも個性的ですが、サブキャラも注目してみると面白いため見どころとして挙げられます。

千と千尋の神隠しを子供の頃に見た人は、そのときに見た映画の感想と大人になってから見た感想は大きく変わるといいます。あらすじを理解することで、キャラクターが何を伝えたいのか分かってくるでしょう。

千と千尋の神隠しは人気がある作品のため、何度か映画館にて再上映がされています。千と千尋の神隠しは円盤化されているため、自宅でも見ることができますが、やはり映画館のスクリーンで見るのがおすすめという声が多くあがります。目の前で集中して見ることで、一層あらすじや作品のメッセージを受け取れるでしょう。

千と千尋の神隠しのあらすじのエンディングには、実は公式とは違ったものがあるといわれています。トンネルから去るところまでの結末ではなく、その後引っ越し先での出来事が映像化されているという人が多くいます。

千と千尋の神隠しは魅力的なあらすじとほほえましい結末が功を奏し、日本国内でも人気トップの映画になりました。ジブリ独特のあらすじや結末は、見る者を魅了することでしょう。見どころも多い作品になるため、ぜひ千と千尋の神隠しを結末まで鑑賞してみてください。