【よう実】坂柳有栖と綾小路との関係とは?正体や強さを徹底考察
『ようこそ実力至上主義の教室へ』通称『よう実』の坂柳有栖は、主人公・綾小路の正体を知る数少ない存在であり、作中屈指の実力者です。また高い人気を誇るヒロインでもあります。本記事では『よう実』の坂柳の正体や強さ、綾小路との関係、登場シーンについて解説していきます。
目次
【よう実】坂柳とは?
『よう実』の坂柳有栖は、主人公である綾小路清隆の正体を知り、彼に匹敵する能力を持つ数少ないキャラです。いわば『よう実』1年生編のラスボス的存在ですが、アニメ版ではまだほとんどその活躍が描かれていません。ここではまず、坂柳のプロフィールと『よう実』の概要を解説します。
坂柳有栖のプロフィール
- 本名:坂柳有栖(さかやなぎありす)
- 誕生日:3月12日
- 身長:150cm
- 所属:Aクラス
- 学籍番号:S01T004737
- 能力(2年生時):学力A(93)、身体能力D-(25)、機転思考力B+(80)、社会貢献性B-(65)、総合B(66)
坂柳有栖は、綾小路と同学年のAクラスにおけるリーダーであり、高度育成高等学校の理事長の娘でもあります。銀色の髪にベレー帽、小柄で華奢な体躯が特徴的です。足に先天性の疾患を抱えており、杖なしでは歩くことができません。一見儚げな美少女ですが、頭脳面ではトップクラスの強さを誇る実力者です。入学時点では、綾小路の正体を知っていた唯一の生徒でもありました。坂柳は綾小路を特別視しており、彼に勝つことを最も望んでいます。そのため、綾小路と万全な状況で戦うためならば、協力することも厭いません。
ようこそ実力至上主義の教室への概要
『ようこそ実力至上主義の教室へ』通称『よう実』は、衣笠彰梧さんによるライトノベルです。トモセシュンサクさんがイラストを担当し、2015年からMF文庫Jから刊行されています。『このライトノベルがすごい!』では作品部門・キャラクター部門ともに何度も上位にランクインしています。2016年から『月刊コミックアライブ』でコミカライズ版が連載されています。そしてテレビアニメ化もされており、2017年に第1期、2022年に第2期が放送、そして第3期が2023年1月に放送予定となっています。
ようこそ実力至上主義の教室へのあらすじ
『よう実』の舞台となるのは、外界から隔離された名門校・高度育成高等学校です。その学校は、進学や就職に極めて有利に働く一方で、非情なほどに実力至上主義を標榜しています。学力に限らない様々な能力が要求される様々な試験が学校から課され、その中で生徒たちは個人、クラス、学年同士で成績を競い合うことになります。そんな学校に、特殊な環境で育った天才・綾小路清隆が入学します。彼はただ自由を求めていたものの、次第に生徒たちの戦いの中心となっていくのでした。
【よう実】坂柳と綾小路の関係
『よう実』において、綾小路の正体を知る人は極めて少なく、後に入学する一部の例外的な1年生を除けば、坂柳は特殊な立ち位置にいます。それゆえ坂柳と綾小路の関係も複雑で、ライバルのようでありながら、頼れる味方になることもあります。ここではそんな2人の関係を紹介していきます。
坂柳がホワイトルームのことを知っていた理由
坂柳はホワイトルームの存在、そして綾小路がそこ出身であることを知っています。彼女は7歳の頃に父親に連れられ、ホワイトルームを訪れていたからです。そこで綾小路の姿を一方的に目撃し、自分と同じ天才として強い親近感を抱くようになりました。ただ坂柳はホワイトルームの理念には否定的であり、綾小路に勝つことを望むようになったのです。そこにある感情は敵愾心ではなく、綾小路を否定するのは自分であるべきという執着心です。しかしそんな坂柳の感情は次第に変質していきます。
坂柳と綾小路の再会
坂柳は綾小路と高度育成高等学校で再会することになります。坂柳が一方的に知っている状態でしたが、綾小路に接触した際に自分がホワイトルームの存在を把握していることを伝え、同時に綾小路に対し宣戦布告をしました。坂柳は自分が直接綾小路に勝利することに固執しています。そのため、綾小路の正体を知りながら、その秘密を敵にも味方にもバラすことはありませんでした。そして綾小路との直接対決の場を着々と準備していきました。
坂柳と綾小路の特別試験での対決
坂柳と綾小路は、1年時最後の特別試験において、チェスで直接対決することになります。指し手が別にいて、2人は司令塔として指示を出すという変則的なルールでした。2人の戦いが始まると高度な攻防が続きましたが、勝利したのは坂柳でした。しかし実は、その裏で不正が行われていました。綾小路の退学を望んだ月城理事長代理がシステムに介入し、綾小路の指示とは異なる内容が、指し手の堀北に伝達されていたのです。綾小路の指示通りに勝負が進んでいたら、敗北していたのは坂柳でした。
坂柳は綾小路の味方になっている?
坂柳は特別試験での戦い以降、限定的ではありますが綾小路の協力者になります。特別試験のチェス対決を月城が妨害したことを知った坂柳は激昂しました。彼女は実力で綾小路に勝つことを望んでいたからです。その後、綾小路本来の手ならば自分が負けていたことを知り、敗北を認めます。そして再び綾小路と憂いなく戦える状況になるまでは休戦することを選んだのです。つまり、綾小路を退学させるために送り込まれるホワイトルーム関係者の排除に関しては綾小路と協力体制を築く形になったのです。
坂柳と綾小路の特別授業
2年時の体育祭を綾小路と坂柳はともに欠席し、2人は綾小路の部屋で密会しました。そのとき坂柳は、綾小路の真の目的に気づいてしまいます。そこで口止めとして綾小路が行ったのが〈特別授業〉でした。坂柳はベッドに押し倒され、その後2人の間に何かが起こりました。ただしその時間は1分にも満たず、その後綾小路は何か写真を操作しています。つまりベッドの上で坂柳と2人で何らかの写真を撮り、坂柳の弱みを一応握ると同時に、その写真を今後どこかで利用するつもりだと推測できます。
【よう実】坂柳の正体や強さ
『よう実』の登場キャラの中で坂柳はトップクラスの実力者です。では、そんな坂柳の正体や強さについて解説していきましょう。
坂柳は葛城に勝利しAクラスのリーダーになる
坂柳は、葛城康平に勝利しAクラス唯一のリーダーとして君臨するようになりました。綾小路と同学年のAクラスは当初、2つの派閥が争っており、そのリーダーが坂柳と葛城でした。しかし葛城が龍園にハメられたことをきっかけに彼の勢力は一気に勢いを失ったのです。その間坂柳派閥は水面下で暗躍したこともあり、葛城はそのまま失脚しました。坂柳と葛城が直接対決したというよりは、勢力争いに坂柳が勝利した形になります。
坂柳の目的
坂柳の目的は、綾小路に勝利することにあります。彼女はホワイトルームの理念、つまり人為的に天才を生みだせるという理念に反対しています。天才は生まれながらの存在だと考えており、そのことを証明しようとしているのです。だからこそ、人為的につくり出された天才の完成形とされる綾小路に、生まれながらの天才である自分が勝利することが、坂柳の至上目的となっています。ただその背後には、綾小路に対する坂柳の何らかの感情が見え隠れしているのも事実です。
坂柳の性格
坂柳の性格は自信家で好戦的です。身体能力に関してはハンデを抱えているものの、頭脳面では間違いなく天才であり、そのことを自覚しています。綾小路の真の実力を知っているにもかかわらず、自分なら勝てると豪語していることからも自信家の面が窺えます。また、儚げな印象とは裏腹に極めて好戦的です。常に敬語で話すものの慇懃無礼もいいところで、龍園のような狂暴な相手も真っ向から挑発するほどです。そして戦いにおいては陰湿かつ冷酷で、その優れた頭脳を活かして水面下での暗躍や搦め手を平気で多用します。
坂柳と神崎の関係
2年生の修学旅行の時、坂柳は綾小路と一之瀬クラスの神崎隆二を呼び出し、話し合いました。そこで坂柳と神崎が幼少期からの知り合いだと判明しました。2人の親が政界でつながりがあったからです。そして1年の石上もまた坂柳たち2人の昔からの知り合いということも話題になり、石上が綾小路と浅からぬ関係にあることも判明しました。
坂柳の能力や強さ
坂柳は知的能力が卓越しており、『よう実』作中でもトップクラスの強さを持っています。その強さは、チェスで綾小路と互角の戦いを繰り広げたことからも見て取れます。もちろん指揮能力やリーダーシップにも優れ、Aクラスのリーダーとしてクラス対抗の試験などで目立った敗北をしたことがありません。その一方で、身体能力に関しては極端なハンデがあります。そのためサバイバルや体育祭のような身体的負担が大きい試験では活躍できず、その分のマイナスを常に背負うことになります。
【よう実】坂柳の登場シーン
『ようこそ実力至上主義の教室へ』原作小説各巻における坂柳の登場シーンを紹介していきます。ただし、山場となる11巻の学年末試験での戦いや、2年生編6巻での有名な〈特別授業〉に関しては、上記で紹介しています。
坂柳の登場シーン①5巻
坂柳が初めて本格的に登場したのが『よう実』5巻です。体育祭が終わり、坂柳は綾小路のことを人気のないところに呼び出しました。綾小路からしたら坂柳とは初対面でしたが、坂柳は昔から知っていることを伝えます。さらに、坂柳が「ホワイトルーム」という言葉を口にしたことで、綾小路の反応も激変しました。そして綾小路の正体を知っている坂柳は、綾小路に宣戦布告したのです。対する綾小路の返答は、彼の本性が見え隠れするものでした。
坂柳の登場シーン②7巻
龍園が本格的にDクラスに探りを入れる中、坂柳も少し巻き込まれるシーンがありました。龍園が高円寺に絡み、その場に坂柳も現れたのです。高円寺は相変わらず飄々としながら、龍園や坂柳を挑発していました。普段感情を表に出さず常に冷静な坂柳が、高円寺から〈リトルガール〉と呼ばれたときには、珍しくイラっとしていました。
坂柳の登場シーン③7.5巻
冬休み、綾小路は坂柳と偶然遭遇します。そのとき話題となったのは、以前坂柳と一之瀬が一緒にいたことでした。すると坂柳は、綾小路を引きずり出すために、まずは綾小路クラスと協力関係にある一之瀬を狙うと宣言したのです。綾小路の関心を惹き戦うためには手段を選ばない、坂柳の好戦的で陰湿な性格が垣間見えるシーンでした。
坂柳の登場シーン④8巻
林間学校で行われた、学年やクラス混合の合宿において、綾小路と坂柳が話す機会がありました。そのとき、綾小路のクラスメイトである山内が不注意でぶつかり、坂柳を転ばせてしまったのです。綾小路は坂柳を助けますが、彼女はどうも根に持っている様子でした。またその裏で坂柳は、着々と一之瀬を追い詰める準備をしていたのです。
坂柳の登場シーン⑤9巻
学校中に一之瀬の過去の秘密が拡散され、一之瀬は精神的に追い詰められることになります。この秘密を暴露した黒幕が坂柳でした。これが坂柳の誘いだと知りつつ綾小路は一之瀬を助けます。結果、坂柳はあらためて綾小路に直接対決することを望み、綾小路もそれを受けることになりました。
坂柳の登場シーン⑥10巻
坂柳と綾小路が直接対決する機会を待つ中、クラス内投票という試験が開始されます。それは、クラスで投票した結果1人の生徒が退学するという試験でした。綾小路との対決こそ持ち越したものの、ここでも坂柳は暗躍します。密かに綾小路クラスの山内に接触し、綾小路を退学させるよう誘導したのです。しかし実は山内を陥れるのが真の目的で、裏では綾小路を守る策も用意していたのです。結果、山内が退学することになりました。混合合宿で山内に転ばされたことを根に持っていた坂柳の怖さが現れた活躍でした。
坂柳の登場シーン⑦11.5巻
坂柳は、綾小路を退学させようとする月城たちに対抗するために動き出します。まず綾小路が坂柳から連絡先を聞き、現在濡れ衣を着せられている理事長に連絡をします。その後、坂柳クラスの担任真島と綾小路クラスの担任茶柱を加え、坂柳と綾小路は先の学年末試験の顛末を話したのです。こうして教員も巻き込みつつ、綾小路と坂柳が協力関係を築いたのでした。
坂柳の登場シーン⑧2年生編2巻
無人島試験の準備が始まる中、坂柳は一之瀬に接触します。そこで坂柳は、無人島試験で一之瀬クラスと手を組む話を持ち出しました。狙われる立場の坂柳クラスと、後がなくなってきた一之瀬クラスは、互いに利があるという理由から、無人島試験で同盟関係を結ぶことになったのです。
坂柳の登場シーン⑨2年生編3巻
無人島試験が行われる中、ビーチで綾小路と坂柳が話し合いの機会を得ます。そこで綾小路は、クラスの垣根を超えて連携することを提案しました。今回の試験内容と綾小路を取り巻く状況なども踏まえて、坂柳はその提案を受け入れるのでした。
坂柳の登場シーン⑩2年生編4巻
無人島試験が終わりに向かう中、綾小路は坂柳に協力を要請します。それは、1年生が綾小路を退学させるために狙ってくるが、自分は月城理事長代理による妨害に対処したいため、1年生たちの相手を坂柳に任せたい、というものでした。その頼みを坂柳は引き受けます。そして1年生グループを駒として、1年の椿桜子と坂柳の間で頭脳戦が幕を開けるのでした。
坂柳の登場シーン⑪2年生編4.5巻
坂柳は、無人島試験が終わった後の船内で、1年の天沢一夏に接触します。天沢がホワイトルーム出身であることを坂柳は綾小路から聞いており、釘を刺しに来たのです。一方天沢の方も敵対的な態度をとり、こうして2人の間に因縁が生まれるのでした。
坂柳の登場シーン⑫2年生編8巻
北海道での修学旅行が始まり、坂柳は同じグループになった龍園クラスの時任裕也と仲良くなります。これは、龍園と坂柳の前哨戦が水面下で始まっていることを窺わせるものでした。また、坂柳は綾小路と神崎を呼び出し話し合いの場を設けました。そこで、坂柳と神崎、そして1年の石上が以前からの知り合いであることが綾小路に伝えられることになったのです。
【よう実】坂柳の声優
坂柳の声優は「日高里菜」
『ようこそ実力至上主義の教室へ』は既に2度テレビアニメが放送され、第3期の放送も決定しています。そしてアニメ版『よう実』で坂柳有栖の声を担当しているのは、声優の日高里菜(ひだかりな)さんです。年齢は若いもののキャリアは長く、数多くの作品にメインで出演している人気女性声優です。
日高里菜のプロフィール
日高里菜さんは、1994年6月15日生まれ、千葉県出身の女性声優です。声優としてのデビューは2008年で、所属事務所はStarCrewです。声優としてデビューする前から子役として芸能活動していた経歴があります。少女役を担当することが多いものの、元気で無垢な少女からクールでミステリアスな少女、見た目に似合わず尊大で傲慢な少女など、様々に演じ分ける実力を持つ、現在大活躍している声優です。
日高里菜の主な出演作品
『よう実』の他に、日高里菜さんの代表的な出演作としては、『とある魔術の禁書目録』の打ち止め(ラストオーダー)、『ロウきゅーぶ!』の香椎愛莉、『アクセル・ワールド』のニコ、『妖狐×僕SS』の白鬼院凛々蝶、『ソードアート・オンライン』のシリカ、『ストライク・ザ・ブラッド』の暁凪沙、『ブラック・ブレット』の藍原延珠、『りゅうおうのおしごと!』の雛鶴あい、『転生したらスライムだった件』のミリム、『盾の勇者の成り上がり』のフィーロなどがあります。
【よう実】坂柳に対する世間での評判や人気
『ようこそ実力至上主義の教室へ』は、男性キャラクターでは綾小路、女性キャラクターでは軽井沢の人気が頭一つ抜けています。しかし『よう実』女性キャラ人気ランキングはかなりの激戦区で、坂柳も根強い人気を獲得しています。特に1年学年末試験での戦いを経てからは、綾小路の理解者かつ協力者という立ち位置にいることもあり、2人の関係発展を応援する声が多く見つかります。その際、坂柳が綾小路に対し抱く感情をどう読み解くのかも、『よう実』ファンの間では話題になっているようです。
『ようこそ実力至上主義の教室へ』が語られるとき、キャラの強さランキングが頻繁に話題にあがります。『よう実』が2年生編に入ると、新1年生のホワイトルーム出身者など他学年の強者の活躍が多くなってきたことでランキングは錯綜していますが、それでも坂柳は変わらず上位に置かれることが多いようです。綾小路とチェスで互角の頭脳戦を繰り広げた事実、さらに2年になってからは綾小路も坂柳に頼るほど彼女の強さを信頼していることが理由として大きいと推測できます。
『よう実』は2年生編に入ってからクラス間における強さの関係が大きく変わる中、綾小路と各ヒロインの関係も次第に変化してきています。特に坂柳や一之瀬周辺の動向が騒がしく、それに応じて見せ場が増えてきた坂柳の人気も上昇し続けているようです。
【よう実】坂柳は綾小路の正体を知るキャラだった
『ようこそ実力至上主義の教室へ』に登場する坂柳有栖は、主人公の綾小路清隆の正体を知る数少ない人間であり、彼に勝つことを至上目的としています。事実、その頭脳戦での強さは綾小路にも匹敵するほどであり、『よう実』の登場人物の中でもトップクラスです。だからこそ、綾小路がホワイトルーム関係の争いに巻き込まれると、彼の事情を知る理解者であると同時に、共に戦う強さを持つ協力者として活躍するようになりました。今後、坂柳と綾小路の再戦がどうなるのか、2人の関係はどう発展するのか注目です。
この記事のライター
Otokita Toma
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