【もののけ姫】アシタカの腕や小刀について考察!サンとのその後は?
本記事では『もののけ姫』の主人公アシタカについて紹介します。アシタカがタタリ神から受けた腕の呪いやカヤからもらった小刀について考察しています。そして『もののけ姫』のもう一人の主人公サンとアシタカのその後の関係についても解説しています。
目次
【もののけ姫】アシタカとは?
アシタカのプロフィール
- 本名:アシタカヒコ
- 年齢:17歳
- 出身:東北の山奥に住む部族
- 相棒:ヤックル(アカシシ)
『もののけ姫』の主人公であるアシタカは東北の山中に住む部族の出身で、一族を率いる長となるよう日々教育を受けていたため、正義感が強く勇気があり、優しい心を持つまさに好青年です。本作の監督を務める宮崎駿監督はアシタカを究極のイケメンに描こうと奮闘したようで、宮崎監督の思惑通りイケメンな見た目に仕上がっています。
アシタカの部族
『もののけ姫』の主人公アシタカの出身部族は東北の山奥で狩猟や採集をして暮らす蝦夷(エミシ)という部族のようです。宮崎駿監督自身も、アシタカは現在の岩手県あたりを居住とした蝦夷の族長の末裔であると言っています。そして、アシタカや村人たちの装飾は縄文文化や高地民の文化などを取り入れて作成されました。
もののけ姫の概要
『もののけ姫』は1997年にアニメ映画界の巨匠宮崎駿が監督を務めた長編アニメーション映画作品です。キャッチコピーである「生きろ」は数々のヒットを飛ばしたコピーライターの糸井重里さんが担当しました。興行収入は当時『E.T.』が持っていた日本歴代記録を超え193億円に及び、米良美一が歌う主題歌「もののけ姫」は男性ながら女性のような高い美声が話題となりました。
もののけ姫のあらすじ
東北の山中に住む蝦夷(エミシ)の一族である青年アシタカは、村に突然現れたイノシシのタタリ神から村を守るために矢を打ち、やがて死にゆく呪いを腕に宿してしまいます。何とか呪いを解こうと西に向かうアシタカは、呪いの元凶がタタラ場で作られる鉄にあると考えます。タタラ場ではエボシ御前に歓迎されますが、アシタカは自分に呪いをかけたタタリ神がエボシの撃った石火矢から生れたことを知り困惑します。そんな中、森を破壊するエボシに復讐を果たすために『もののけ姫』と呼ばれるサンが現れるのでした。
【もののけ姫】アシタカの腕の呪いを考察
アシタカの腕の呪いとは?
『もののけ姫』の物語の序盤でアシタカは、村に急遽現れたタタリ神に矢をうち倒しました。そして神を殺したことで腕にあざを作り、呪いを宿してしまいます。その腕のあざは村の巫女が言うに、「いずれは骨まで届きそなたを殺す」というものでした。腕の呪いはアシタカが怒りや憎しみの感情を抱いたときに発動し、アシタカの体を蝕んでいきました。
アシタカの呪いの元凶であるタタリ神の正体
『もののけ姫』の物語でアシタカに呪いをかけたタタリ神はシシ神の森に住む「ナゴの森」でした。ナゴの森はシシ神の森を束ねる長であり、森を破壊しようとするタタラ場のエボシ御前と争いを重ねる関係性でした。そんな中、タタラ場の者たちに石火矢を打たれ、重傷を負い、逃げ回る中怒りや憎しみの感情からタタリ神になってしまったのです。
アシタカの呪いは最後まで消えていない?
『もののけ姫』の物語の最後ではアシタカの腕から手のひらに伸びた痣が薄なっている描写がありました。完全に消えるのではなく、薄く残っているのはジブリ映画製作陣の「過ちを忘れるな」という気持ちを表す表現方法であったと言われています。もう2度と同じ過ちを繰り返さないよう戒めとしてうっすら痣が残されたようです。
【もののけ姫】アシタカの小刀を考察
アシタカがカヤから小刀をもらうシーン
『もののけ姫』の物語の序盤でアシタカが生まれ育った故郷を去る際に、カヤという少女がアシタカに黒曜石の小刀を「私の代わりに・・・」と渡しました。この時カヤはアシタカを「兄様」と呼んでいたので兄妹の関係かと思わせますが、実はカヤとアシタカの許嫁という関係でした。そしてこの行為は「求婚を意味する」ことであり、カヤはこの先独身のまま一生を過ごすという決意の表れだったようです。
アシタカがサンに小刀を渡すシーン
物語も中盤を迎えると、今度はアシタカがサンに黒曜石の小刀を渡すシーンがあります。暴走するシシ神の森の主である乙事主を止めようとサンが向かう最中、山犬の手を借りてアシタカは許嫁の関係であったカヤからもらった小刀をサンに託すのです。しかし、この場面は賛否両論あり、許嫁という関係のカヤからもらった大事な小刀を別の女性に渡してしまうのかというファンからの否定的な意見も上がったようです。
アシタカがサンに小刀を渡した理由
アシタカがサンに小刀を渡した理由は様々な考察があります。まず1つは『もののけ姫』の時代が室町時代の設定なので、部族の長になるべく教育を受けていたアシタカには、カヤの他にも許嫁の関係がいてカヤ一人が特別ではなかったという考察です。そしてもう1つは、もう村には戻らない覚悟を決めており、もう会えないカヤへの想いをサンに重ね、お守りの意味合いで渡したという考察です。本当のアシタカの真意はわかりませんが、アシタカがサンに小刀を渡すシーンは劇中で最も話題となったシーンかもしれません。
【もののけ姫】アシタカとサンの関係やその後
アシタカはサンにプロポーズした?
『もののけ姫』はシシ神の首をアシタカとサンが無事返すことでエンディングを迎えるのですが、気になるのは2人のその後の関係でしょう。劇中ではアシタカのプロポーズの言葉は明かされていませんが、宮崎駿監督の絵コンテに「サン、アシタカのプロポーズに答えている」と記載があったようです。サンの答えとしては、「アシタカの事が好きだけど、人間は許すことができない」というものでした。微妙な答えではありますば、一応「OK」という返事だったようです。
アシタカとサンが一緒に暮らさない理由
アシタカのプロポーズに「YES]という答えを出したサンですが、その後なぜ一緒に暮らさないのでしょうか?それは、サンのプロポーズの答えに隠されています。アシタカの事は好きだけど、人間と一緒に暮らすことはできないという答えを出したサンに対して、アシタカは「サンは森で、私はタタラ場で暮らしヤックルに乗って会いに行く」と提案しています。今は一緒に暮らすことができない2人もその後サンが人間を許し、一緒に暮らせる日が来るのでしょうか。
アシタカとサンの子供は千尋?
『もののけ姫』のエンディングのその後、アシタカとサンは別々の場所で暮らしながらも愛を育んでいたようです。宮崎駿監督も2人は「その後しょっちゅう会っている関係」と明かしています。そこでジブリファンの間では都市伝説的に2人の子孫は『千と千尋の神隠し』の千尋であるという説が囁かれています。その理由としては、千尋が湯婆婆と契約を結ぶ時に自分の名前を間違えて、萩という字の火の部分を犬と書いてしまい、千尋がこのような間違いをしたのは山犬の記憶が残っていたのではないかといとうことのようです。
【もののけ姫】アシタカのかっこいい魅力や名言
アシタカのかっこいい魅力
『もののけ姫』の物語ではエンディングのその後にサンと結ばれたアシタカですが、その山犬の娘さえも虜にしてしまうかっこいい魅力を2つの観点から紹介していきます。容姿だけではないアシタカのかっこよさにはたくさんの要素がありますが、ここでは特にかっこいいといわれる2つの魅力に絞って紹介します。
かっこいい魅力①優しい心の持ち主
『もののけ姫』のアシタカのかっこいい魅力は作中のさまざまな場面で見られる優しさではないでしょうか。アシタカは物語の初っ端から自分の身の安全を顧みずタタリ神から村を守ろうとし尽力します。そして、見ず知らずの怪我人(タタラ場の者)を放っておけず背負って山を越えていきます。自身もかなり辛い境遇ながら泣き言一つ言わずに他者のことを第一に考えられるアシタカは、優しい心の持ち主のイケメンであるといえるでしょう。
かっこいい魅力②自然との関わり方
アシタカのかっこいい魅力の2つ目は自然との関わり方です。アシタカは人間と自然を両方愛し、両者の共存関係を望んでいます。どちらかに傾くのではなく、両方が理解し合い共存する未来を理想とする作中で唯一の人物です。そのため、自らが犠牲になってしまうこともありますが、その芯の通った考え方や意思の強さがアシタカがかっこいいと言われる所以かもしれません。
アシタカのかっこいい名言
ここからはアシタカのかっこいい名言をまとめています。優しい心を持ち、人間と自然を両方愛するかっこいい男の名言はどのようなものでしょうか。特にジブリファンからの人気が高いサンに向けた名言を2つ紹介していきます。
アシタカの名言①「生きろ…」
生きろ。そなたは美しい
出典: mangakawiki.com
こちらはタタラ場に奇襲を仕掛けたサンを助けたときにアシタカがサンにかけた言葉です。サンは助けたアシタカに「邪魔をした」と怒りを露にします。そんなサンにアシタカが「死なせたくなかった。生きろ」と自分の命を粗末に扱うことを咎めます。「美しい」という言葉はサンの容姿のことだけではなく、純粋で真っ直ぐな彼女を心を称賛したものであり、いつもモロから醜いと言われ育ったサンに衝撃をもたらした名言でもあります。
アシタカの名言②「まだ終わらない…」
まだ終わらない。私たちが生きているのだから。力を貸しておくれ
こちらは物語の終盤でシシ神の首を取り戻すことをあきらめたサンにアシタカがかけた言葉です。育ての親であるモロも命を落とし、動揺するサンはアシタカの言葉を聞き入れられず、アシタカの胸に貰った小刀を振り下ろします。そんなサンをアシタカは優しく抱きしめます。そして「もう終わりだ」と呟くサンに上記の言葉をなげかけます。この言葉からアシタカの諦めない心の強さとサンを気遣う優しさが読み取れます。
【もののけ姫】アシタカの声優
アシタカの声優は「松田洋治」
『もののけ姫』の主人公アシタカの声を担当しているのは松田洋治さんです。子役から俳優業を始め、声優としては『風の谷のナウシカ』のアスベルの声や『シュナの旅』の主人公シュナ役をラジオドラマで演じています。また『もののけ姫』のアシタカを演じた同年に、レオナルド・ディカプリオの吹き替えを担当して声優としての知名度を高めたようです。その他、数々のドラマや仮面ライダーシリーズにも出演経験があり、現在は舞台を中心に幅広い分野で活躍しています。
松田洋治のプロフィール
- 生年月日:1967年10月19日(56歳)
- 血液型:O型
- 身長:165cm
- 出身地:東京世田谷区
- 所属:アクトレインクラブ
松田洋治さんは幼少の頃に家の近所の公園で遊んでいたところ、偶然TVドラマのロケ現場に遭遇し『ケンちゃんシリーズ』や『太陽にほえろ』の撮影を見学しました。本人は覚えていないようですが、当時の『ケンちゃんシリーズ』のケンちゃん役の宮脇康之に「自分もやってみたい」という旨を伝え、「児童劇団に入るといい」ということを言われて両親に相談し、子役の道に進んだという逸話の持ち主です。
松田洋治の主な出演作品
- 仮面ライダーアマゾン(TVドラマ):岡村まさひこ役
- 家族ゲーム(TVドラマ):沼田茂之役
- はるか、ノスタルジィ(映画):佐藤弘役
- キャラクター(映画):辺見敦役
- もののけ姫(劇場アニメ):アシタカ役
- 風の谷のナウシカ(劇場アニメ):アスベル役
松田洋治さんは上記に記した通り、TVドラマや映画、アニメの声優業と多種多様な活躍をしています。小学校1年生から子役デビューを果たしているため、出演作品は上記以外にも数多くあり、NHKの大河ドラマにも3作品に出演しています。『仮面ライダーアマゾン』出演時は小学生ながら関係者から「松田の演技は天才的だった」と評価されています。
【もののけ姫】アシタカに対する世間での評判や人気
上記の投稿をした方はアシタカが弓矢をうった時に、うたれた相手の腕がぶっちぎれるところが怖ったという幼少期の思い出があるようです。この時アシタカは自分を敵と間違えて襲ってくる者に威嚇のため矢をうちましたが、タタリ神の呪いのせいで強大な力が宿っていた矢は腕をぶっちぎるほどの威力を見せたのです。確かにこの場面は幼い子には刺激が強いかもしれません。
上記の投稿は息子さんがアシタカを憧れの存在として認識した瞬間に立ち会ったという投稿です。強い意志を持ち優しく、イケメンで身体能力にも優れているアシタカをかっこいいと思うのは必然的なことかもしれません。また息子にアシタカのようになってほしいと投稿されているお母さんもいました。
確かに子供の時と大人になってからでは、人生でさまざまな経験を積んだ分、同じ作品を見ても感じ方が違ってくるかもしれません。しかし、この方はいつ見ても「アシタカはかっこいい」「ヤックルはかわいい」という感想のようです。多少は違う見え方をしているのかもしれませんが、「アシタカはかっこいい」「ヤックルはかわいい」という印象が強すぎて、最後はやっぱりこの感想になってしまうのかもしれません。
こちらは本記事でも紹介したアシタカの名言が好き過ぎるという投稿です。「美しい」というのはサンの外見的な事ではなく、美しい魂に向けて言っていると感じているようです。確かに外見ではなく、魂そして心が美しいと言っていると多くの方が認識しているからこそ、この言葉が名言であると言われる所以でしょう。真っ直ぐで心優しいアシタカのことも人として好きと感じでいるようです。
こちらはアシタカとサンのその後が気になり、そのことを想像すると楽しくなるという投稿です。アシタカとサンのその後については、本記事でも考察しましたが、宮崎駿監督は「その後しょっちゅう会っている」と明らかにしています。この方が思っているように、素直で優しいアシタカは「ヤックルに乗って会いに行く」とサンに誓った約束をその後有言実行していることでしょう。
【もののけ姫】アシタカの腕や小刀には多くの謎があった
本記事では『もののけ姫』の主人公アシタカのかっこいい魅力やタタリ神からうけた腕の呪い、カヤから貰った小刀について考察しました。アシタカは見た目がイケメンということだけではなく、優しい心を持ち、人間と自然の共存を望む強い意志を持った人物でした。残念ながら、最後まで呪いの痣はきれいには消えず薄っすら残ってしまいましたが、それは「2度と同じ過ちを繰り返さない」というジブリ製作陣のメッセージだったようです。
また、カヤから貰った黒曜石の小刀をサンに渡してしまうというエピソードはジブリファンに衝撃を与えたようです。こちらはさまざまな考察があり、アシタカがもう会えないカヤへの想いをサンに重ねてお守り代わりに贈ったという考察がありました。27年前に公開された『もののけ姫』ですが、人間と自然の共存という永遠のテーマを題材に今も多くのファンから愛されています。まだアシタカの『もののけ姫』での勇姿を確認していない方はぜひ一度視聴してみてください。
この記事のライター
ゆさは
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