【ハウルの動く城】カブの正体は隣国の王子!呪いをかけられた理由とは?
当記事で紹介するのは、『ハウルの動く城』に登場するカブについてです。カブはもともと隣国の王子なのですが、とある呪いによってカカシの姿に変えられてしまいました。その理由の解説とともに、『ハウルの動く城』作中で見せた活躍などを紹介していきます。
目次
【ハウルの動く城】カブは不思議なカカシ
カブのプロフィール
カブはスーツを着たカカシです。言葉を話すことはなく、ピョンピョン飛びながらソフィーの後ろを付いてきます。そもそも「カブ」というのは彼の本名ではありません。ソフィーが山道を歩くときに、杖にしようと考えて引き抜いた棒が彼の足で、ソフィーはその顔を見て「カブ」と命名したのです。本名などは一切分かっておらず、その正体は『ハウルの動く城』の物語終盤で明かされることになります。
カブの性格
カブの性格は極めて優しく、とりわけソフィーに対してはかなり献身的です。地面に埋もれていたところを助けてもらった恩から、常にソフィーを気遣い、家事を手伝うなど、『ハウルの動く城』作中を通して彼女に尽くす姿が描かれていました。その行動は極めて紳士的であり、まさに「ジェントルマン」と呼ぶに相応しい振る舞いです。
ハウルの動く城の概要
『ハウルの動く城』は、2004年に公開されたスタジオジブリの長編アニメーション映画です。監督はお馴染みの宮崎駿で、イギリスの作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズの小説『魔法使いハウルと火の悪魔』から着想を得ています。とはいっても『ハウルの動く城』は、宮崎監督によるオリジナル要素がふんだんに盛り込まれた作品です。ハウルの声優を木村拓哉さんが担当したことで話題となり、興行収入は196億円を突破しています。
ハウルの動く城のあらすじ
亡き父の帽子屋で働く18歳の少女・ソフィーは、ある日道端でハウルに助けられます。そしてその夜、荒地の魔女が帽子屋にやってきてソフィーを90歳の老婆に変えてしまいました。ソフィーは姿を隠すため旅に出ますが、そこでカカシのカブと出会います。その時宿に困っていたソフィーの元にカブが連れてきたのがハウルの動く城であり、ソフィーはハウルの動く城に「掃除婦」として住むことになりました。
【ハウルの動く城】カブの正体や呪いを考察
カブの正体は隣国の王子だった?
隣国の王子は、呪いにより喋れないカカシとなってしまいました。この呪いは「愛する人のキス」でのみ解くことができます。そんな折に出会ったのがソフィーです。ソフィーから「カブ」という愛称をもらった彼は、共にハウルの動く城の住民になります。そして、その城がピンチを迎えた時、彼は体を張って城とみんなの命を守りました。そんなカブを慈しみ、ソフィーがキスをすると、カブの呪いは解け人間に戻ることができたのです。
カブに呪いをかけたのは誰?
カブに呪いをかけた人物は作中では明言されていませんが、有力視されている人物がいます。それは魔法使いのサリマンです。サリマンは弟子のハウルに対し、異常なほどの執着心を持っています。「戦争を起こせばハウルを招集することができ、ハウルを手中に落とすことができる」と考えたサリマンにより、カブは呪いをかけられてしまったと考えられています。それでは、ハウルを手に入れることとカブに呪いをかける理由には、どんな関係があるのでしょうか。
カブが呪いをかけられた理由
カブは、サリマンが戦争を仕掛けた隣国の王子です。彼はソフィーのキスによって呪いが解けた瞬間「戦争を止めるため」と言って自国へ帰りました。このことから「サリマンがに戦争を推し進めるにあたって、戦争に否定的な隣国の王子は障害となるため、口の利けないカカシにされた」という説が有力視されています。ハウルを自分のものにするためには、戦争をさせまいとする王子は邪魔者になるというわけです。
カブの恋はサリマンの策略だった?
サリマンがハウル抱く感情は、単なる「弟子」にとどまりません。ハウルを我が物にしたいサリマンにとっては、ソフィーは邪魔な存在です。そこで浮上したのが「ソフィーとハウルを引き裂くため、カブを送り込んだ」という説でした。しかし、この線は薄いと言われています。なぜなら、ソフィーとカブを恋仲にさせたいなら、カブをカカシなどにせず人間の姿のまま送り込んだ方が好都合だからです。
カブは原作でどうなる?
『ハウルの動く城』の原作となった小説では、カブの正体は全く別のものとなっています。原作でのカブはなんと、魔法使いサリバンとジャスティン王子の体の部位を組み合わせてできたものなのです。さらにこれを作ったのは火の悪魔に操られる荒地の魔女で、魔女は仕上げにハウルの頭を取り付けようとしているという恐ろしい設定があります。一部ではこのジャスティン王子が、隣国の王子のモデルではないかと言われているようです。
【ハウルの動く城】カブのかっこいいシーン
かっこいいシーン①ソフィーに助けられる
呪いをかけられ老婆になってしまったソフィーは、山道を歩いていると杖として使えそうな枝を見つけました。ソフィーが引き抜いたその枝こそが、カブだったのです。カブは動けなくなっていたため、ソフィーは図らずもカブを助ける形となりました。これを理由に、カブはすっかりソフィーに惚れてしまいます。
かっこいいシーン②杖とお城を連れてくる
ソフィーはカブに別れを告げますが、カブはソフィーを気にかけ、立派な杖を見つけてきてソフィーに渡します。ソフィーはこれに対し冗談と茶目っ気をこめて「今夜の宿も」とおねだりをしました。そしてカブはこの言葉通りに「宿」を連れてやってきます。この「宿」がハウルの動く城だったのです。
かっこいいシーン③家事を手伝う
ハウルの動く城に「掃除婦」であることを理由に滞在するソフィーは、散らかった城の掃除に大忙しでした。城が水辺に到着した時、ソフィーは溜まった洗濯物を洗います。ここでカブは、吊るした洗濯紐を引っ張ってせっせとソフィーを手伝っていました。楽しそうに体を弾ませる、なんとも可愛らしい姿が描かれています。
かっこいいシーン④そっと傘をさしてくれる
ハウルと口論になったソフィは、ハウルの動く城を飛び出していまします。そして大雨の中、子供のように声を上げて大泣きしました。そんなソフィを追いかけてきたのは、他でもないカブです。カブはびしょ濡れになりながら、ソフィにそっと傘をさしてあげました。カブの優しさに触れたソフィは、少し元気を取り戻したようです。
かっこいいシーン⑤ハウルの城を守る
ハウルとカルシファーの契約が切れたことで、ハウルの動く城は崩れどんどん小さくなり、わずかな足場だけが残りました。城は足を滑らせ、ソフィーたちを乗せて崖の下へと落ちていきます。その時カブが飛び上がり、体を張って落ちる城を食い止めました。カブは体に大きな傷を負い、ソフィはそんなカブを抱き上げてキスをします。そしてその瞬間、カブの呪いが解けたのでした。
かっこいいシーン⑥失恋しても諦めない
ソフィーのキスによって人間の姿に戻れたカブですが、ハウルを愛するソフィーの姿を目の当たりにして、この場は一旦身を引きます。しかし去り際に、戦争終了後にまた来る旨を伝え、ソフィーの心変わりを期待するような言葉を残していきました。ハウルに対して挑戦的とも取れる態度で、彼の言葉からはソフィーのことをまだ諦めていないことがうかがえます。
【ハウルの動く城】カブの声優
カブの声優は「大泉洋」
映画『ハウルの動く城』でカブの声優を務めたのは、大泉洋(おおいずみ・よう)さんです。ドラマや映画に引っ張りだこの役者でありながら、ユーモアあふれる人柄でバラエティ番組などでも活躍しています。3枚目的なイメージを持たれがちですが、ふとした瞬間のかっこよさにギャップを感じる人が多く、女性からの人気もかなり高い俳優です。
大泉洋のプロフィール
大泉洋さんは1973年4月3日生まれの50歳(2024年1月時点)で北海道出身、CREATIVE OFFICE CUEに所属しています。身長は178cm、血液型はB型です。大学時代に知り合った森崎博之さん、安田顕さん、戸次重幸さん、音尾琢磨さんと演劇ユニット「TEAM NACS」を結成し、『水曜どうでしょう』などの番組を通して人気が爆発しました。ちなみに『ハウルの動く城』には、TEAM NACSの5人全員が声優として出演しています。
大泉洋の主な出演作品
大泉洋さんはドラマや映画で活躍することの多い俳優ですが、実は声優経験も少なくありません。今回は大泉さんが声優として担当したキャラクターを一覧で紹介します。ちなみに『ハウルの動く城』ではカブの他に、序盤に登場した「ソフィをナンパする兵隊」の役も担当しているそうです。
- 番台蛙(千と千尋の神隠し)
- ぺぺ・ベンネリ(茄子 アンダルシアの夏)
- レイトン教授(レイトン教授シリーズ 映画・ゲーム)
- 多々良(バケモノの子)
- グリンチ(グリンチ)
- ライル(シング・フォー・ミー、ライル)
【ハウルの動く城】カブに対する世間での評判や人気
ソフィーの冗談を真に受けて、ハウルの動く城を連れてきてしまうカブがなんとも可愛らしいという意見です。カブの純粋さとソフィに対する献身を愛おしいと感じる人も多く、「ハウルよりもカブ派」という意見も少なくありません。
カブがソフィーに惚れたのは、ソフィーがおばあさんの姿の時です。つまり惚れた理由が「見た目」や「若さ」ではないということであり、それに対して好感を示すコメントが集まっています。ソフィーとハウルが結ばれて物語はハッピーエンドとなりましたが、これほどに一途なカブが選ばれなかったことには同情の声や「あきらめないで!」という応援も寄せられていました。
全国各地の畑に、カブを模したカカシが散見されています。茶目っ気が感じられ、ついつい微笑ましく思ってカメラを向けてしまう人も多いようです。また、中にはかなりクオリティの高いものもあり、ジブリファンを唸らせています。同時にこの様子からは、ジブリ作品がいかに有名であるかがうかがえます。
大泉洋さんは『水曜どうでしょう』でスーパーカブ(原付バイク)運転し、その時ちょっとしたハプニングを起こしたことがあります。そのため、「大泉洋」と「カブ」と聞くと、『ハウルの動く城』と同時にそのことを思い出す人も多いようです。これについて、「『水曜どうでしょう』でのカブのハプニングは、のちに『ハウルの動く城』でカブを演じるという伏線だったのか!」と冗談めかしていう人もいます。
ずっとカカシの姿だったカブがクライマックスで正体を現すと、「ハウルを凌ぐほどにイケメン」と驚く人が続出しました。更に声がかっこいいことに驚愕し、加えて声優が大泉洋さんだと知って衝撃を受けたようです。『ハウルの動く城』の終盤では、「カブの正体のかっこよさ→声のかっこよさ→声優が大泉洋」と3段階で驚かされた人がたくさんいました。
【ハウルの動く城】カブの正体は隣国の王子だった
いかがでしょうか。『ハウルの動く城』は、ジブリの中でもとりわけ謎が多い作品だと評価されています。その中でもカブは殊に不思議な点が多く、彼に呪いをかけた人物やその理由はあくまで通説です。しかし彼のかっこよさ、優しさ、一途さは本物で、愛され度ならハウルにも全く引けを取りません。『ハウルの動く城』を見るときは、ぜひカブに注目し、彼の優しさに触れてみてください。
この記事のライター
HAYASHI*M
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