【猫の恩返し】ムタの種類は？名前や最後のセリフについても徹底考察

ムタはジブリ作品『猫の恩返し』に登場するキャラです。作中では主人公・ハルを猫の事務所に案内したり、強制的に結婚させられそうになるハルを助けたりしています。猫の事務所の所長・バロンの相棒であるムタは、どのような猫なのでしょうか。まずはムタのプロフィールや作品のあらすじを紹介します。

ムタは猫の事務所に所属している大猫で、所長であるバロンの相棒です。ハルと出会った時は、ふてぶてしい顔で昼寝していました。無愛想で横柄な性格のムタですが、ハルがピンチの時には駆けつけ助けてくれる優しい一面を持っています。ムタと呼ばれていますが、本当の名前はルナルド・ムーンというのです。また、甘い物に目がありません。『猫の恩返し』ではケーキを食べた後、ゼリーを食べるため大量にゼリーが入った容器に飛び込んでいました。

『猫の恩返し』はスタジオジブリの作品です。2002年7月に公開されたアニメーション映画になります。柊あおいさんによる作品『バロン 猫の男爵』が原作です。また『猫の恩返し』は、スタジオジブリ『耳をすませば』のスピンオフ作品になります。キャッチコピーは「猫になっても、いいんじゃないッ？」です。

女子高生の吉岡ハルは、ある日、トラックに轢かれそうになる黒猫をラクロスのスティックで助けました。ハルが助けたのは、猫の王国の王子だったのです。助けてくれたお礼に、ハルはたくさんの目録をもらいました。更にお礼として、ハルは猫の王国の王子と結婚することになったのです。結婚を阻止するために、ハルは猫の事務所に助けを求めました。しかしハルは、強制的に猫の王国へ連れ去られてしまったのです。ハルを人間界に戻すため、猫の男爵・バロンは猫の王国へ向かうのでした。

ムタの体は真っ白い毛で覆われており、左耳だけ色が違います。商店街をうろついている大猫のムタはどのような種類の猫なのでしょうか。また猫の王国でムタは有名な猫だったのです。ハルを助けた際、ムタの本当の名前を聞いた猫兵たちは驚いていました。ここでは、ムタの猫の種類・名前の由来・年齢などを紹介し、ムタの正体に迫ります。

『猫の恩返し』では、ムタの猫の種類は明らかになっていません。しかし物語から読み取ると、ムタの猫の種類は雑種だと推測されます。目につくような尻尾を持っていますが、特別な種類には見えません。またハルは、商店街にいたムタと出会っています。ムタが猫の事務所と商店街を行き来していることからも、野良猫であり、種類は雑種ではないかと言われています。

ムタという呼び名は、『耳をすませば』に登場した原田夕子の家の近所に住む幼女が付けました。ムタは『猫の恩返し』だけでなく、ジブリの他作品『耳をすませば』にも登場しているのです。またバロンやハルなどからムタと呼ばれていますが、本当の名前は違います。ムタには『ルナルド・ムーン』という名前があるのです。ムーンの名付け親は、『耳をすませば』に登場する天沢聖司になります。ムタは『耳をすませば』と関係がある猫なのでした。

ムタの年齢は明らかになっていません。しかしムタは伝説的な大犯罪を起こした猫として、猫の国から恐れられていました。犯罪レベルとしては、凶悪な犯罪者であることを壁画に描いて言い伝えられているほどです。『猫の恩返し』では、猫の国に建てられた迷路が登場しており、建設するのに30年かかったと言っています。迷路は再度ムーンが訪れた時に、逃がさないように建てられたのです。つまりムタは、少なくとも30年は生きていることになります。

ムタが猫兵たちに追われていたハルを助けた際、猫兵たちのセリフからムタの正体が明らかになりました。ムタはかつて猫の国にフラッと立ち寄り、湖の魚を食い尽くした伝説の化け猫だったのです。ハルが逃げ込んだ人間界に通じる塔の壁面には、ムタの容姿に似ている化け猫が魚をたくさん食べている絵が描かれていました。自身が発したセリフからも、ムタが伝説の化け猫であることが明らかになっています。

『猫の恩返し』に登場する大きな白猫・ムタの名前は、プロレスラーとして活躍していたグレート・ムタ選手からとった名前でした。『猫の恩返し』の監督・宮崎駿さんの一言でムタの名前が決まったのです。実際にムタは物語の最後に、プロレスラーのような高い戦闘能力を発揮しました。ハルを追いかける猫兵たちを、持ち前の怪力で蹴散らしたのです。

ムタには所長のバロンでさえも知らなかった過去があります。ハルと一緒に猫の国を訪れた際、過去に来たことがあるようなセリフを発していました。また最終的にハルは、バロン・ムタ・トトのおかげで人間界に戻ります。最後にハルは彼らに、助けてもらったことへのお礼を言いました。その時、ムタへ送ったセリフから2人の関係性が見えてきました。ここでは、ムタの過去やハルがムタに送った最後のセリフを紹介します。

ムタは過去に、猫の国で大犯罪をしていました。食料である湖の魚を、食い尽くしていたのです。伝説の大犯罪猫となったムタは、猫の王国にある大きな塔の中に描かれていました。塔内の壁画には、ムタと同じ白い体に左耳のみ違う色をした猫が描かれているのです。またムタは『猫の恩返し』の他にも、ジブリ作品に登場しています。1995年に公開された『耳をすませば』にはムタが登場しており、所長のバロンも登場しました。

ムタは猫の王国で振る舞われたゼリーに酔ってしまいました。訪れた猫の王国の城では、既にハルと王子の結婚式に向けて準備が進んでいたのです。ドレスに着替えている間、ムタはケーキやお菓子などを食べていました。あっという間にテーブルにあったケーキを平らげたムタは、大きな器に入っていたゼリーに飛び込んだのです。しかしゼリーには、またたびが含まれていました。全身にゼリーを浴びたムタは、瞬時に酔ってしまったのです。

『猫の恩返し』の最後に描かれたハルとムタのセリフから、2人の関係性が見えます。猫の国から脱出できたハルは、バロンらと共に人間界へ帰還します。学校の屋上に送り届けられたハルは、彼らにお礼を言いました。ハルはバロンとトトに「ありがとう」と告げ、最後に「ムタさんもね」と言ったのです。ムタは最後に拗ねた態度で「なんで俺だけ”も”なんだ」というセリフを吐きました。ハルはムタの気性を理解しているため、あえて”も”とつけたのです。

不愛想でありながらも親切に案内してくれたり、ハルのピンチを助けてくれたり、ムタは『猫の恩返し』の中でもたくさんのファンから愛されている登場キャラです。またたび入りのゼリーに酔ってしまう姿もありましたが、最後には大活躍しました。バロンと絶妙なコンビネーションを見せたムタの声を演じたのは、誰なのでしょうか。ここでは、『猫の恩返し』でムタ役を演じた声優について紹介します。

『猫の恩返し』でムタ役を演じたのは、俳優の渡辺哲（わたなべてつ）さんです。渡辺さんは他のジブリ作品にも出演しています。『もののけ姫』の山犬役を演じました。渡辺さんは身長181cm・体重96kgと大きな体の持ち主です。『猫恩返し』で演じたムタも大きな体格をした猫であり、2人には共通しているところがあります。

渡辺さんは1975年に劇団シェークスピア・シアターの旗揚げメンバーでした。学生時代に同じ下宿にいた学生に誘われて、演劇の世界に入ります。芝居で主役を演じたことで次第に楽しくなり、1985年に黒澤明監督の映画でデビューしました。プライベートでは大の猫好きで知られています。TBSの猫番組に出演するほど猫が好きなのです。自宅でもキジトラ柄の猫を飼っています。

強面なイメージがある渡辺さんは、映画やテレビドラマで男らしい役を演じることが多いです。特にヤクザ役や刑事役、聞く耳を持たない頑固おやじ役などを得意としています。剛健な顔立ちから1990年代には、Vシネマにヤクザ役として多く出演してきました。

『猫の恩返し』の中でムタがとても好きだという意見がありました。ムタは白い毛並みをしている体が大きい猫です。力自慢で筋肉がついていますが脂肪も蓄えているため、体はポニョポニョしています。モフモフしているムタの体を、実際に触ってみたいというファンもいました。

『猫の恩返し』に登場するムタと実際の猫を、比べて写真をネットにアップしているファンが多く見られました。比較対象は寝転がっている姿や、不愛想な顔をしている場面などです。中にはまたたび入りのゼリーが入った容器に飛び込んだムタを、再現している写真もありました。

『猫の恩返し』の主人公・ハルとムタのキャラが好きだというファンの意見がありました。ハルはほのぼのとした性格をしており、寝坊で学校に遅刻したり、ガードに躓いて転倒したりしています。ムタは不愛想な一面を持っていながらも、作中では強制的に結婚させられるハルを助ける情に熱い猫です。『猫の恩返し』の最後には、互いに信頼しているハルとムタによるセリフのやり取りが交わされました。

『猫の恩返し』に登場する大猫・ムタは、猫の世界に長年生きている猫でした。『耳をすませば』にも登場しており、『猫の恩返し』と同じく人間を導く役割を担っています。普段は商店街をうろついており、フラッと現れてはいなくなるムタは雑種ともいわれていますが、種類は明らかにされていません。作中では主人公に訪れる未来の鍵を握るキャラです。ムタの活躍が気になる方は、『猫の恩返し』をチェックしましょう。