【地獄楽】房中術とはどのような修行か解説!極めると不老不死になる?
『地獄楽』におけるもっとも重要な修行、「房中術」を紹介します。『地獄楽』に登場する房中術とはどのようなものなのか、その内容や房中術の本来の意味などを解説しました。また、『地獄楽』で唯一人間サイドで房中術を試した亜左弔兵衛についても紹介しています。
目次
【地獄楽】房中術とは?
『地獄楽』には、天仙が行う非常に重要な修行の一つとして「房中術」が登場します。この房中術とは性行為のことを指しますが、房中術は極めることによって不老不死になることができる修行だとされています。ここでは、『地獄楽』に登場する房中術がどのようなものなのか紹介していきましょう。
房中術とは?
「房中術」とは、中国で古代から行なわれていた、男女間での営みによる健康法です。その内容は、性行為によって気を高め合うというもので、性生活におけるテクニックのことを指します。日本にも四十八手と呼ばれる性行為の体位をまとめたものがありますが、そのモデルとなったのが房中術だと言われています。
地獄楽の概要
『地獄楽』は、2018年から2021年まで『少年ジャンプ+』で連載されていた漫画作品です。死罪人となった最強の忍、画眉丸が、不老不死の仙薬を求めて謎の島へ向かうダークファンタジーです。過酷な状況下での人間ドラマやダークな世界観が受け、新刊が出るたびに重版出来となる人気作品になりました。原作コミックスは全13巻が発売され、累計発行部数は380万部を突破しています。原作終了から2年以上経過した2023年にテレビアニメが放送されたことで、現在再び注目を集めています。
地獄楽のあらすじ
主人公である画眉丸は、石隠れの里筆頭の忍でしたが、死罪人として囚われの身となっていました。不死身の身体を持つ画眉丸はどのような処刑方法をもってしても殺すことができませんでしたが、いずれ死罪となる身です。そんな中、打ち首執行人である山田浅ェ門佐切から、「とある島から不老不死の仙薬を持ち帰ることで無罪放免にする」というお達しがあったことを知らさせます。画眉丸は里に残している妻にもう一度会うため、他の死罪人達と共に謎の島で仙薬探しを行うことになるのでした。
【地獄楽】房中術の修行内容や本来の意味を解説
『地獄楽』は暴力やグロテスクなどの刺激の強いシーンが多く登場することも特徴の一つです。その中には、天仙同士での性行為など、性的に過激なシーンもあります。しかしそれは、不老不死を目指す天仙にとっては単なる性行為ではなく、「房中術」と呼ばれる非常に重要な修行でした。ここでは『地獄楽』に登場する房中術の修行内容や、房中術の本来の意味について解説していきましょう。
房中術は極めると不老不死になる?
前述のとおり、房中術は中国発祥の健康法です。その内容は、陽である男性と陰である女性が性行為によって調和することにより、健康、長寿になれるというものです。古代中国では、房中術を極めることで不老不死になれるとも言われていました。ただし、精を放出することでエネルギーが減ってしまうため、房中術においては男性は達してはいけないとされています。そのため、房中術の内容は子供を作ることを目的とした性行為とは異なります。
房中術の本来の意味
房中術は性生活でのテクニックであることから、いかがわしいものであるとされ、中国でも忌避された時代がありました。そのため、房中術に関する書物もどこかへ失われてしまったと言われています。しかし本来の房中術は、性におぼれることを良しとしているわけではありません。房中術は、快楽に身を任せず節度を持って人として必須の性生活を楽しみ、男女の心身が調和することで健康になることを目的としています。
房中術を記した素女経
「素女経(そじょきょう)」とは、古代中国の漢王朝時代に記された房中術に関する書物です。「カーマ・スートラ」、「匂える園」と共に、世界三大性典の一つとされています。その内容は、中国の伝説上の皇帝と女性仙人が性生活について話をするというものです。しかし素女経の原本が存在するかどうかは曖昧で、日本の「日本国見在書目録」という書物に「素女経」の名前が登場するため、中国ではなく日本の書物ではないかという説もあります。
【地獄楽】房中術に良いイメージを持っていない天仙も存在する?
『地獄楽』に登場する天仙にとって、房中術は不老不死になるために必要な重要な修行です。天仙が行う修行には「導引」、「胎息」、「守一」、「周天」、「房中術」の5つがありますが、その中でも房中術はもっとも重要な修行だとされています。しかし天仙の中には、房中術が好きではない天仙も存在しています。ここでは『地獄楽』の天仙の中で房中術に良いイメージを持っていない天仙を紹介していきましょう。
良いイメージを持っていない天仙①桂花(グイファ)
天仙とは、中国の徐福が人間と植物のタオを融合させて生み出した人造人間です。天仙達は全員同じ顔、同じ声をしていますが、性格はそれぞれ異なります。また、全員雌雄同体です。桂花は天仙の中でも瞑想法である「守一」を修める天仙で、メイ曰く人見知りな性格をしているため、いつも顔を隠しています。
桂花は作中で房中術のことを「くだらない」と述べており、本人は常に雌雄同体の姿でタオを循環させています。桂花は天仙の中でも物静かな性格をしており、人間に対しても敵意を見せなかったことから、争いを嫌う性格であること推測できます。そのため、他者とのコミュニケーションに関心が薄く、男女間での営みを行う房中術にも興味がない可能性があります。
良いイメージを持っていない天仙②メイ
『地獄楽』に登場する謎の少女・メイは、物語が進むにつれて明らかになりますが、実は天仙の一人です。メイは天仙のリーダー格である蓮と共に、徐福によって早い段階で生み出された水のタオを持つ天仙です。しかしメイは他の天仙と違い、陰(女性)しか持っていませんでした。さらに木人を犠牲にして丹を生成した蓮を諌めたことで、身体に大きな傷をつけられ、力の多くを失うことになります。
さらに、天仙の弟子である道士達の房中術の相手をするように命じられてしまいます。道士達の房中術の相手をすることを嫌がったメイは、天仙が住まう蓬莱から逃げ出して、木人(ほうこ)に拾われたのでした。その後は、荒れ果てた村に木人と共に暮らしています。
【地獄楽】亜左弔兵衛は房中術を使う?
『地獄楽』には、人間サイドでは唯一「亜左弔兵衛(あざちょうべえ)」だけが房中術を行うシーンがあります。亜左弔兵衛は賊王とも呼ばれている死罪人で、もともとは武家の出身でしたが、落ちぶれて盗賊となりました。高い戦闘能力と適応能力により、化け物だらけの島においても生き残っていました。ここでは、なぜ亜左弔兵衛が房中術を行うことになったのか紹介していきましょう。
亜左弔兵衛のプロフィール
- 名前:亜左弔兵衛(あざちょうべえ)
- 別名:賊王
- 年齢:20歳
- 誕生日:8月4日
『地獄楽』に登場する死罪人の一人である「亜左弔兵衛(あざちょうべえ)」は、黄色の髪と隻眼が特徴の青年です。もとは赤穂藩の武家出身でしたが、さまざまな不幸によって両親が亡くなり、弟の桐馬と共に盗賊へと落ちぶれました。しかし持ち前の人心掌握術や分析力、対応能力などによって生き延び、賊王と呼ばれるようになるまで成り上がります。兄を助けるために山田浅ェ門に入門した弟の桐馬と共に、島へやってくるのでした。
亜左弔兵衛が房中術を試みた理由
『地獄楽』の亜左弔兵衛が房中術を試みた理由は、タオを強化するためです。亜左弔兵衛は花化が進んだ状態で蓮と戦闘になりますが、花化が進んでもなお自我を持っていることに興味を持った蓮は、亜左弔兵衛を気絶させて研究室へと連れ込みます。亜左弔兵衛も弟のことを思い浮かべ、自身のタオを高めて強くなるために、蓮の房中術の申し出を受けることにしました。
亜左弔兵衛は死亡する?
作中で亜左弔兵衛は何度も死にかけていますが、結論から述べると亜左弔兵衛は最後まで生き残ります。初めて天仙の一人である菊花と出会った亜左弔兵衛は、戦闘によって瀕死になり、穴へ落とされてしまいます。しかし穴から出る際に直物と共に仙薬が身体に混ざったことで、不死身の身体を手に入れることになりました。
物語の終盤で、桐馬を守るために力を使ったことで、亜左弔兵衛は身体を失います。しかし桂花にタオを循環させる鉢を貰った桐馬によって亜左弔兵衛は復活し、最後には兄弟揃って生還することになりました。
【地獄楽】房中術に対する世間での評判や人気
アニメ『地獄楽』でも天仙による房中術のシーンが流れたため、ツイッターを見ても衝撃的なシーンが話題になりました。ここでは『地獄楽』の房中術に対する世間での評判や人気を紹介していきましょう。
『地獄楽』ファンの中には、アニメで天仙の房中術のシーンが見られることを楽しみにしている人もいました。しかしアニメでは、残念ながら期待していた蘭と菊花の房中術のシーンはカットされていたようです。
アニメで『地獄楽』を知った人の中には、「少年誌で房中術ってやってたのか」とコメントしている人もいました。『地獄楽』は『少年ジャンプ+』で連載していたため、少年誌で房中術が登場したことを意外に思う人も多いようでした。
アニメの『地獄楽』を視聴している人の中には、房中術や房中術を極めようとしている天仙のことを気持ち悪いと言っている人もいました。1000年もの間重要な修行として房中術を行い続けているということを、理解できないという人も多いようです。
【地獄楽】房中術は天仙が行なう重要な修行だった
『地獄楽』に登場する房中術の内容は、男女での性行為によって気を高めるというものです。しかし不老不死を目指す天仙にとって、房中術はもっとも重要とされる修行でした。房中術に興味を持った人は、ぜひ『地獄楽』をチェックしてみてください。
この記事のライター
azu
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