【ブラッククローバー】ユリウスは黒幕でラスボス？強さや子供化についても

アスタたちが目指すクローバー王国魔法騎士の頂点に立つ存在であったユリウスは、作中屈指の強さを持つ最強キャラとして描かれ、最終章ではラスボスの正体を明かしすべての黒幕だったことが判明しました。まずはユリウスのプロフィールをまとめ、ブラッククローバーの作品概要とあらすじについておさらいしていきます。

ユリウスはクローバー王国魔導士の頂点に立つ魔法帝です。気さくで飄々とした性格をしており、人の可能性は無限大という思想を持っており下の者が諦める傾向を嫌います。差別のない世界を作ろうとしている姿勢が国民から慕われており、国王よりも人望を集めています。

魔法を極めたことで魔法帝になったユリウスは、無類の魔法オタクとして知られています。魔法に関する知識は豊富で珍しい魔法を見た時は無邪気な子供のように目を輝かせていました。暇があれば新しい魔法との出会いを求めて、変身魔法を使って城下町をぶらついています。

ブラッククローバーは田畠裕基によって週刊少年ジャンプに連載されている漫画作品です。魔法に重点を置いたファンタジー作品として注目を集めており、2015年の連載開始から2022年にかけて1700万部以上を発行しています。その人気に伴ってアニメ化やゲーム化といったメディアミックスも多数展開されています。

かつて世界が魔神に滅ぼされようとした時、1人の魔導士が魔神を撃退し魔法帝と呼ばれるようになりました。それから時が過ぎ、クローバー王国は魔法帝と魔法騎士団を構成することによって平和を保っていました。魔法帝を夢見ていた少年アスタは友人のユノと共に鍛錬に勤しんでいましたが、授与式に選ばれたのはユノのみで、アスタは魔力を持たない人間であることを突きつけられてしまいます。それでもアスタは魔法帝になることを諦めず魔法騎士団・黒の暴牛に入ることを決意します。

アスタたちにとって頼もしいリーダー的存在であったユリウスでしたが、ブラッククローバー作中で随所に描かれた言動が怪しく思われ、読者の間で彼が黒幕なのではと言われるようになりました。ここではブラッククローバーにおけるユリウスが黒幕でラスボスと言われる理由についてまとめていきます。

ユリウスが黒幕でラスボスであると言われる理由は「言動が悪役のように怖い」ということと、「規格外の魔導書を使用している」という2つにあるようです。ユリウスがラスボスと言われるこの2つのポイントを解説していきます。

白夜の魔眼に所属するテロリストと対峙したユリウスは、「情報を教えてもらいたいから1人だけは生かしておいてあげる」と悪役のようなセリフを言いました。その直前には他のテロリストを躊躇なく葬っており、アスタの味方としては異質さを感じられる場面でもありました。

ブラッククローバーの世界で魔導士たちは魔導書を使って魔法を発動するのが基本ですが、ユリウスの魔導書は表紙が存在せず始まりも終わりもないページの連なりが常に回転している異質なデザインをしています。このような魔導書はユリウス以外には存在しておらず、彼が特別であることを表していました。

魔法帝になる前まで、ユリウスは魔法騎士団の1つ・灰色の幻鹿の団長を務めていました。そこでゾラの父親であるザラと知り合います。ユリウスは高い魔力を持つ貴族が身勝手に魔法を使うことに疑問を持ち、下民出身でありながら国民を守ることに尽力するザラの志に共感しました。

ザラと良好な関係性を築いていたユリウスでしたが、ある日ザラが任務中に貴族の同僚に刺されて死亡してしまいました。この出来事からユリウスは差別について考えるようになり、誰も虐げられることのない王国を作ることを決意して魔法帝まで上り詰めました。

ブラッククローバーの最終章直前にて、ダムナティオは最上位悪魔に関する報告書を受け取り時間魔法のアスタロトの存在を知ります。記録上ではアスタロトの存在は抹消されていましたが、ダムナティオが知る時間魔法の使い手はユリウス以外におらず、そのタイミングでユリウスが自分の正体こそアスタロトであることを明かしました。

ダムナティオがユリウスを殺害しようとしたその時、ユリウスの中に眠っていた人格ルシウス・ゾグラティスが覚醒します。ルシウスはスペード王国などの事件の黒幕で、事件の中でルチフェロの心臓を手に入れたことを明かし最上位悪魔の主導権も握っているラスボスの風格を露わにしました。

ユリウスの出自はスペード王国で魔導書に表紙がなかったのもルシウスが表に出ていなかったからでした。ユリウスはあくまで魔導書の一部であり、それを操っていたのは真の黒幕であるルシウスだったと言えます。また、ヴァンジャンス団長の世界樹魔法の存在を知った時に目を輝かせていたのは、冥府とこの世を繋ぐ栗フォトの贄にルシウスが反応していた可能性が考えられます。

魔法帝の座に君臨し一連の事件の黒幕でもあったユリウスはまさしく最強クラスの強さを持つキャラクターでしたが、ブラッククローバー作中では彼の死亡シーンが描かれています。彼の存在は死亡した後に、まさかの子供化した姿となって描かれました。ここではブラッククローバーにおけるユリウスの死亡や子供化についてまとめていきます。

ブラッククローバーの白夜の魔眼編にて、ユリウスは白夜の魔眼頭首のリヒトと戦うことになります。序盤は最強を誇るユリウスが圧倒していましたが、リヒトの攻撃から国民を庇おうとするとその隙をつかれてしまいます。致命傷を負ってしまったユリウスはそこで自分の死期を悟り、後に駆けつけたヤミに遺言を残して死亡しました。

死亡してしまったユリウスでしたが、彼が眠る場所にウィリアムとヤミが訪れるとそこに子供化したユリウスを発見しました。ユリウスが子供化して生き残れた理由には額にある『＊』の刻印にありました。この刻印には500年前にネロが開発した燕紋が込められており、ユリウスはそこに時間魔法を溜め込んでおいたことで死亡した後に肉体の時間を巻き戻し復活を遂げたのでした。

ユリウスが子供化しながらも生き残っていたことにヤミとウィリアムは驚愕し、「俺の決意を返せ」「人生やり直せるなんていい御身分ですね」と怒りを露わにしますが、それらの言葉は照れ隠しで心の底では再会できた喜びを噛みしめていました。3人が城に戻ってきた時にはアスタも困惑した様子を見せていました。

ブラッククローバーの連載開始当時はクローバー王国の魔法帝であるユリウスの強さに多くの読者が注目しており、実際に彼の能力や戦闘描写が描かれた時には間違いなく最強クラスの強さと称され話題になりました。ラスボスを務めるほどの実力は伊達ではないことでしょう。ここではブラッククローバーにおけるユリウスの強さや能力についてまとめていきます。

ユリウスが初めて最強の存在感を発揮した場面は白夜の魔眼編でした。白夜の魔眼の魔導士たちはアスタでも苦戦してしまうほど強者揃いでした。それを相手にユリウスは単独で6人の魔導士を1度に相手にし無傷で完勝しました。拘束した3人はリヒトに奪い返され、その内の1人を尋問するための人質として王国に連れ去りますが、初めて披露された魔法帝の強さにアスタでさえも震えが止まりませんでした。

ユリウスは時間魔法の使い手です。時間魔法とはその名の通り時間を操れる魔法で、対象の時間を奪ってそれをストックし、任意のタイミングでストック分を利用するという戦闘スタイルを基本にしています。ユリウスは時間魔法を極めたことで様々な技を習得しており、あらゆる敵や場面に対応できるほど高度なものに仕上げています。具体的な技名と効果を以下にまとめていきます。

時間拘束魔法クロノスタシスは対象を球体の中に拘束する魔法です。球体の中は時の流れを支配することが可能で、仮に時の流れを0にすると中に囚われている人物は身動きが取れなくなります。初めて使用した場面は白夜の魔眼の魔導士戦で、その時ユリウスは時間拘束魔法クロノスタシスを4人に同時発動していました。なお、『ブラッククローバーカルテットナイツ』では技名が『クロノスタシス拘束（エクソーシア）』となっています。

クロノスタシス奪取（デュナミス）は時を奪うことができます。ユリウスはこの技で主に相手の未来を奪っており、人間相手に30年分の時間を奪うとその人物は30年分老いることになります。仮に全ての時間を奪えば対象の人物はその時点で寿命がなくなり絶命します。また、与える効果がダメージによる傷病ではなく老化であるため、回復する手段が存在せず無類の強さを誇っています。

クロノスタシス冥光（タナトス）は貫通効果を持つ光線を放つ技です。ユリウスがブラッククローバー作中で初めて見せた技であり、純粋に光線を当ててダメージを与えるほかに拘束魔法と併用することで命中した相手を拘束することができます。

クロノスタシス掌握（アフェシス）は時間を巻き戻すことができる技と言われています。この技によって自身の受けた傷や体力を元に戻すことができ、主に回復魔法として使用していると推察されます。なお、この魔法を見た者が巻き戻していると表現していましたが、ユリウス曰く厳密には違うそうで原理や明確な効果は不明です。

マナゾーンクロノスタシス先見（グリゴラ）はマナゾーンと時の加速を合わせ、未来を先読みする技です。自身の周囲の時を加速させることでごくわずかですが未来に起こることを先読みすることができ、強烈な魔法を回避したりすることができます。ブラッククローバー作中では全魔法属性最速を誇る光魔法に対して使用し、攻撃をすべて躱し切ることに成功しています。なお、この技はマナゾーン状態にのみ発動可能です。

クロノスタシス支配（アポルオー）は相手が使用した魔法を拘束して跳ね返す技です。ブラッククローバー作中ではマナゾーンクロノスタシス先見と併用して発動しており、断罪の光剣を拘束し加速させて跳ね返すという芸当を見せました。

時間反転魔法クロノアナスタシスは時間を反転させる技です。ユリウスの持つ大技であり、発動するためにはストックした時と膨大な魔力を消費することになります。ブラッククローバー作中ではリヒトの光魔法から国民を守るために発動しており、広域の範囲の時を止めたり逆再生したりと自在に操作しました。広範囲かつ強力な能力でブラッククローバー作中における最強の魔法と言えるでしょう。

2017年にブラッククローバーのアニメ化が公開されると原作漫画の人気を覆そうとする勢いで知名度を広めていき、およそ4年に及ぶ期間を経て全170話を放送しました。2023年には劇場アニメの公開が予定されており、作品を彩っている声優の存在をしっかりチェックしておくべきでしょう。ここではアニメ版ブラッククローバーにてユリウスの声を担当している声優についてまとめていきます。

ユリウスを担当した声優は森川智之（もりかわとしゆき）さんです。1987年に外国人向け日本語教材のナレーションとして声優デビューを果たし、それ以降少しずつアニメや吹き替えの仕事を積み重ねて現在の知名度まで上り詰めました。2011年には自ら代表取締役を務めるアクセルワンを設立し、2017年にはテレビ朝日『人気声優200人が本気で選んだ!声優総選挙!3時間SP』にて12位に選ばれました。

これまでユリウスの正体や黒幕でラスボスと言われる理由、最強の実力などについてまとめてきましたが、彼の存在や活躍シーンに対してブラッククローバー読者から様々な反応が寄せられています。ここでは実際にSNS上に寄せられているコメントを参照し、ユリウスに対する世間での評判や人気についてまとめていきます。

ユリウスがラスボスだった展開に衝撃を受けた読者は大勢いました。ラスボスが判明した瞬間は急展開なものでしたが、予め悪魔の中で時間を操れるアスタロトの伏線は張られていたため、そこは盲点だったと驚く人も多くいました。

ユリウスとリヒトの戦闘シーンに感動した人も多くいました。ユリウスが求めていたのは差別や憎しみのない世界で、思想の根底には国民の命を第一に考えています。リヒトとの戦いでユリウスが全力を尽くして国民を守ろうとした姿にかっこいいと絶賛する声が寄せられ、死亡してしまった時には悲しむ声も多く寄せられていました。

死亡してしまったと思われていた矢先、ユリウスが子供化して復活すると唖然としてしまう読者が続出したそうです。死亡したキャラが復活する展開はご都合主義のように感じられますが、ユリウスが復活できた理由について読者は、最強な魔法帝だったから可能性としてはあり得るかも、といった具合に納得しているようです。

ユリウスの正体は最上位悪魔・アスタロトでありそれまでの事件を裏で掌握していた黒幕兼ラスボスでした。時間魔法という最強の魔法を扱うユリウスの強さや、リヒトとの戦いの後に子供化して復活した場面には大勢の読者が衝撃を受けたことでしょう。子供化したユリウスはそれまでの強さを失ってしまいましたが、今後のブラッククローバーにて再び活躍する可能性は高いと思われますので、その時を期待しながら本作を楽しんでいきましょう。