【耳をすませば】月島雫の人物像まとめ!その後を描いた実写映画についても
ジブリ映画「耳をすませば」の主人公は月島雫でした。この記事では耳をすませばの作品概要やあらすじを紹介するとともに、作中で描かれた月島雫の人物像を紹介します。また、彼女のその後の姿を描いた実写映画や雫に対する世間の評判や評価も合わせて紹介します。
目次
【耳をすませば】月島雫とは?
月島雫のプロフィール
「耳をすませば」の主人公である月島雫は14歳の中学生です。本を読むことが好きで、父親が務める町の図書館に通っている姿が作中で描かれていました。受験を控え進路について漠然と考えている中、同じ学校に通う天沢聖司と出会ったことで自分自身の心と向き合っていくことになります。
耳をすませばの概要
映画「耳をすませば」は1995年に公開されました。原作は1989年に「りぼん」で連載されていた柊あおいさんの漫画です。世界的に有名な宮崎駿監督が制作として関り、映画化にあたって原作とは一部の設定に変更が加えられています。主題歌は「カントリーロード」で、雫役の声優である本名陽子さんが担当しました。また雫と交流する天沢聖司を演じた声優は、その後様々なドラマや映画で活躍することになる人気俳優の高橋一生さんです。2022年には本作の十年後を描いた実写映画が公開されました。
耳をすませばのあらすじ
月島雫は図書館で本を借りる中で、自分が借りたどの本の読書カードにも天沢聖司という名前があることに気づきます。聖司がどんな人間か想像する一方で、雫は親友の夕子から恋の相談を受けます。ある日図書館に向かう途中、雫は電車の中で一匹の猫に出会いました。不思議な雰囲気を持つその猫を追いかけた雫は「地球屋」という古道具屋にたどり着きます。店主の西司朗と出会い、猫の男爵人形「バロン」を見せてもらった雫の日々は少しずつ変わり始めます。
【耳をすませば】月島雫の人物像
月島雫の性格
雫は明るい性格で、親友の夕子や異性である野球部の杉村はじめクラスメイトとの仲も良好です。一方で、家族からの頼まれごとを面倒くさがるなどものぐさな一面もあります。また学校で見せる姿とは別に、家で家族と過ごす時は大人しくなる姿が描かれていました。趣味は読書でファンタジー系の物語を好み、カントリーロードの和訳や小説の執筆で感性を発揮しています。地球屋を訪れた際は、ファンタジックなバロンの人形や古いからくり時計などに興味を示していました。
月島雫の勉強の成績
月島雫の学校での成績に関しては、天沢聖司と出会い自分の目標を見つけた頃にあった試験の結果から推測できます。この時小説の執筆に夢中になっていた雫は、順位を100番も落としていました。雫の学年は267人で、その中で153番です。よって本来であれば50位前後に位置するのが雫の成績です。本を読むのが好きな彼女らしく、科目の中では国語を得意としていました。
月島雫の髪型と服装
作中での雫のビジュアルは、ショートカットのかわいい髪型をした少女です。文学少女らしく、作中で披露された服装は控えめですがかわいい服を着用していました。その他にも帽子を被っている場面や、中学生という設定上セーラー服を着ている場面もありいずれもかわいい姿が描かれています。ポスターなどのビジュアルで描かれたピンクのシャツを着た姿は、雫の最もポピュラーなイメージです。
月島雫の家族構成
月島家の家族構成は父、母、姉、雫の四人家族です。父の靖也は雫が通う町の図書館で働いていますが、郷土史家が本業です。母の朝子は大学院に通う社会人学生で、そそっかしい点は雫と似ていますが娘と違い現実主義者として描かれていました。姉の汐は大学一年生で、実家から学校に通っています。母親に代わって家事をする姿も描かれていました。気の強さ故に、作中では成績をめぐって雫と口論する場面もあります。汐は物語終盤で家を出て一人暮らしをはじめることになります。
月島雫の原作とジブリ映画の違い
映画と原作では月島雫の年齢が違います。映画では中学三年生ですが、耳をすませばの原作では中学一年という設定でした。また姉の汐は映画ではしっかり者の一面が強調されていましたが、原作では優しく穏やかな姿が描かれています。受験という要素のない分、原作において雫は映画よりも天真爛漫な性格として描かれていました。また、天沢聖司の設定も映画での夢はヴァイオリン職人でしたが、原作では画家と違いがあります。
月島雫がカントリーロードを和訳した?
耳をすませばの主題歌「カントリーロード」の原曲は、アメリカの歌手ジョン・デンバーが1971年に発表した「 Take Me Home, Country Roads 」です。邦題は「故郷へかえりたい」で、耳をすませばの中では雫が和訳したという設定で登場しました。しかし故郷へ帰りたい気持ちを歌った原曲と異なり、雫の和訳したカントリーロードは例え懐かしむことはあっても、夢を叶えるまで故郷には帰らないという気持ちが歌われています。曲調も原曲はカントリーロードに比べアップテンポでより明るい曲となっています。
月島雫が嫌いといわれる理由
月島雫にはかわいいという声がある一方で、彼女を嫌いという声もあります。ここでは雫に対してなぜそのような意見があるのか、その理由について考察します。
理由①親友の恋心をバラす
雫の親友の原田夕子は、雫の男友達である杉村に恋をしていました。しかし夕子は他のクラスの男子からラブレターをもらっており、どうしたらいいかを雫に相談します。夕子の気持ちに気づかない杉村は、ラブレターの送り主からの返事の催促を夕子に伝えました。動転した夕子は泣き出してしまいました。それを知った雫は杉村に夕子の気持ちを伝えますが、親友の気持ちを勝手にばらしたことで雫を嫌いという声もあります。
理由②杉村に告白される
杉村に夕子の気持ちを伝えた雫でしたが、なんと杉村は雫のことが好きだと告白します。突然に告白に動転する雫でしたが、杉村の気持ちに応えることはできませんでした。それまで杉村のことを鈍いと批判していた雫でしたが、見方によっては雫も鈍く親友の気持ちを勝手にばらしたばかりか、彼女自身が恋を邪魔していたことになります。このように親友の恋を遮る描写が、雫に対して嫌いという声が挙がる理由となっています。
月島雫と天沢聖司の関係
会ったことのない天沢聖司を想像する雫の前に一人の少年が現れます。雫が作ったカントリーロードの替え歌風の歌詞「コンクリートロード」見て、やめたほうがいいという上から目線の発言に雫は怒りました。しかし後にその少年こそが天沢聖司であり、地球屋の西は彼の祖父であることを雫は知ります。そしてカントリーロードの演奏など地球屋での聖司との交流を通して、二人の関係は接近していきました。夢に向かう天沢聖司の姿勢は、雫に大きな影響を与えます。そして最終的に二人は相思相愛となりました。
月島雫のやりたいこと
天沢聖司と出会い、目的を持って生きている彼と自分を比べた雫の心の中に焦りが生まれます。自分が今何をしたいのかに向き合った雫が出した答えは物語を書くことでした。地球屋に置いてあった猫のバロンを主人公にした物語を書くことに雫は没頭します。成績が下がったことで家族と衝突しますが、雫は父と話し合い背中を押されました。そして物語を完成させた雫は、西に最初に読んでもらいます。西から感想を聞かされた雫はこみ上げる気持ちに涙しますが、励まされたことで自身の挑戦に一区切りを付けます。
月島雫と猫の恩返しの関係
2002年に公開された映画「猫の恩返し」と「耳をすませば」には共通点があります。原作者が柊あおいさんであること、耳をすませばに登場したバロンが猫の恩返しにも登場することなどです。さらに猫の恩返しは、耳をすませばの時代から成長した雫が書いた小説という設定になっています。猫の恩返しは耳をすませばの直接的な続編というわけではありませんが、こうした形での世界観の共有は耳をすませばのファンを喜ばせました。また猫の恩返しには雫役の声優の本名陽子さんも出演しています。
【耳をすませば】月島雫のその後を描いた実写映画
耳をすませばの実写映画では月島雫のその後が描かれる?
実写映画「耳をすませば」は2022年に公開されました。物語はアニメ映画を実写で再現したパートと、その時代から十年後を舞台にしたパートから構成されます。大人になった雫は、編集者として働きながら公募への挑戦を続けていましたが芽が出ることはありませんでした。その頃聖司もまた、イタリアでチェロ奏者となるために努力していました。悩んだ末に雫は聖司に会いに行くことを決意し、二人の物語がまた動き出すといった内容です。アニメの続編が実写ということで話題となりました。
月島雫の実写映画キャスト
ここでは実写映画「耳をすませば」で月島雫を演じたキャストを紹介します。プロフィールだけでなく、出演作品についても紹介します。アニメから10年を経た雫を演じたのは俳優の清野菜名さんでした。
清野菜名のプロフィール
清野菜名さんは1994年に愛知県で生まれました。運動が好きな少女だった清野さんは、ローティーン向けのファッション雑誌のオーディションに応募し、専属モデルとなったことで芸能活動をスタートさせます。高校入学を機に単身で上京した清野さんは、女優を目指し様々なオーディションに応募しました。2014年に公開された「TOKYO TRIBE」で注目を浴びた後は、多くのドラマや映画に出演し高い知名度を得ました。私生活では2020年に俳優の生田斗真さんとの結婚を発表しています。
清野菜名の主な出演作品
清野菜名さんは映画、ドラマ、CMと幅広く活動しています。ドラマの主な出演作としては連続テレビ小説「半分、青い。」や「トットちゃん!」「今日から俺は!!」などがあります。映画では実写の耳をすませばの他にも「金メダル男」や「キングダム」シリーズなどに出演しました。持ち前の運動神経を活かし、アクションシーンのある作品へも積極的に参加しています。その他バラエティー番組にも出演しています。
【耳をすませば】月島雫のかわいい名セリフ
月島雫の名セリフ①「自分よりずっと…」
自分よりずっと頑張ってる奴に頑張れなんて言えないもん
天沢聖司がヴァイオリン作りに取り組んでいる姿に触れた時の台詞です。カントリーロードの替え歌の歌詞の一件で、最初は聖司を嫌な奴だと雫は思っていました。しかし同年代の彼が本当は自分とは比べ物にならないほど情熱を持った人間だと知りました。その姿は十分すぎるほど頑張っているため、安易な言葉を言うことはできないと雫は思います。
月島雫の名セリフ②「君も可愛くないね…」
君も可愛くないね、私そっくり
杉村に告白された雫でしたが、驚きにより気が動転したこともあり彼を振ってしまいました。地球屋にやってきた雫は電車で出会った猫のムーンを見つけます。傷心の雫はムーンに話しかけますが無視されてしまいました。そんな態度を見て、雫はムーンの姿にどこか自分自身を重ねるのでした。
月島雫の名セリフ③「あなたのことずーっと…」
あなたのことずーっと前から知っていたような気がするの。時々会いたくてたまらなくなるわ。今日はなんだかとても悲しそう
地球屋で聖に出会った雫は、彼に案内され店の中に入ります。好きなだけバロンを見ていいと勧められた雫は、バロンを見つめながら語り掛けました。雫はバロンに対して、自分なりに思うことがあったようです。それはたくさん読んできた本により、雫の感性が磨かれたためです。この時間がインスピレーションとなり、後の展開で雫は小説のモチーフとしてバロンを選ぶことになります。
月島雫の名セリフ④「あいつは自分の才能を…」
あいつは自分の才能を確かめにいくの。だったら私も試してみる。決めた!私、物語を書く
出典: reviewne.jp
ヴァイオリン職人になるためにイタリアに行くことを聖司は決めていました。その胸の内にあったのは自分の才能を確かめたいという気持ちです。夕子の部屋でかわいい抱き枕を抱きながら、雫は自分もまた何がしたいのかを考え物語を書く決意を固めるのでした。何かをやる時に才能の有無はやってみなければ分かりません。この台詞は悩み続けるより、決意して行動することの大事さを伝えています。
【耳をすませば】月島雫の声優
月島雫の声優は「本名陽子」
耳をすませばで月島雫を演じた声優は本名陽子さんです。現在も声優として多くの作品に出演している本名さんですが、声優デビューは1991年に公開されたジブリ映画「おもひでぽろぽろ」でした。この作品で本名さんは主人公の岡島タエ子の少女時代を演じています。1995年に「耳をすませば」の雫でかわいい部分や繊細な一面のある雫を演じ、本名さん自身が歌った主題歌のカントリーロードもヒットしました。
本名陽子のプロフィール
本名陽子さんは1979年に埼玉県で生まれました。子役として芸能活動をスタートさせ、中学卒業までの時点で多数の作品に出演しています。大学進学を機に一度芸能活動をストップしますが、卒業後に活動を再開すると声優の分野で飛躍していくことになります。私生活では2014年に結婚を発表しました。現在は声優であると同時に、二人の子どもの母親でもあります。
本名陽子の主な出演作品
子役時代の本名さんは一般ドラマだけでなく、仮面ライダーシリーズなど特撮番組への出演経験もあります。声優としての活動が本格化してからは「機動戦士ガンダムOO」のスメラギや「ふたりはプリキュア」のキュアブラックなどが代表作として挙げられ、吹き替え作品にも多数出演しています。耳をすませばのカントリーロードで歌声を披露した本名さんですが、プリキュア関連などでもキャラクターソングを担当しました。
【耳をすませば】月島雫に対する世間での評判や人気
月島雫に関しては、かわいいという声が多くあがっていました。そうした声の中には、雫の服がかわいいという声もありました。耳をすませばの世界観は比較的現実に近いものなので、雫のファッションには90年代の雰囲気が漂っています。雫の服がかわいいという意見は、その当時のファッションが今の目で見ても魅力があるということを物語っています。
雫に関する声の中には、昔は好きだったが今は好きでなくなってきたという声もありました。インターネットが普及し、多くの人の意見が見れるようになる中で作中の雫の行動にも様々な声が出ています。それにより、雫に対してのイメージが変わってしまった人もいるようです。
雫が好きな人の中には、作中での描写を振り返り分析した意見もありました。雫の感情の高まりを表現するためでもありますが、現実に当てはめると突拍子もない行動が雫にはありました。そうした部分や聖司に恋をするかわいい少女の部分、やりたいことにもがく年ごろらしい部分など様々な顔があるところも雫の魅力です。
【耳をすませば】月島雫は自分の夢を追う主人公だった
雫は明るくかわいい主人公ですが、人から言われなければ動かない面倒くさがりな一面もありました。しかしそんな雫も、天沢聖司との恋を通して自分の力で目標に向かって行動していくことを学びます。雫が和訳したカントリーロードには、夢を実現するまで故郷には帰らないという決意が歌われていました。「耳をすませば」は一人の少女が夢を追う自分自身に出会っていくまでの物語です。この記事を読み、雫に興味を持たれたらぜひ声優の熱演が光るアニメや実写映画に触れてみてください。
この記事のライター
侑芽
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