【ラピュタ】ロボット兵の正体とは?名前やルパンとの関係についても
本記事では『天空の城ラピュタ』に登場するロボット兵の正体について解説します。ロボット兵の名前や『天空の城ラピュタ』作中における役割、強さや能力等を調査しました。また『ルパン三世』に登場するロボット兵によく似たキャラとの関係についても考察します。
目次
【ラピュタ】ロボット兵とは?
ロボット兵とは、宮崎駿さんの監督作品『天空の城ラピュタ』に登場する巨大なロボットです。その正体には謎が多く、視聴者からは「他作品にもロボット兵が登場していた」というコメントも出ています。ロボット兵の正体に迫る前に、まずは、ロボット兵やラピュタという作品の概要をおさらいしておきましょう。
ロボット兵とは?
『天空の城ラピュタ』に登場した「ロボット兵」は全長344cm・重量238kgのロボットです。頭部には大きな目と小さい目が1つづつついていて、材質は現代科学では判別できないとされていますが設定資料では材質が形状記憶弾性ハイセラミック製とされています。ほとんどのロボット兵はラピュタ城内に配備されていますが、1体だけ地上に落下したと考えられるものがティディス要塞へと保管されていました。また、ラピュタ作中のセリフから作成されてから700年以上経過していると推測できます。
天空の城ラピュタの概要
『天空の城ラピュタ』は「宮崎駿」さんが原作・監督を務めるオリジナルアニメで、1986年8月2日に公開されました。株式会社スジオジブリの1作目の映画となります。舞台とされているのは19世紀後半の産業革命の時のヨーロッパで、キャッチコピーは「ある日、少女が空から降ってきた…」です。イングランド系アイルランド人の作家「ジョナサン・スウィフト」の作品『ガリヴァー旅行記』に登場した、空飛ぶ王国「ラピュタ王国」から名前が取られています。
天空の城ラピュタのあらすじ
ゴンドアの谷に住んでいた「シータ」は、ある日自身の持つ青い石の「飛行石」を狙う政府の特務機関に捕らわれて飛行船へと乗せられていました。同じく飛行石を狙い飛行船に襲撃をかけた空中海賊「ドーラ一家」が起こした混乱に乗じ逃げ出そうとしたシータですが、足を滑らせて落下して意識も失ってしまいます。落下するシータは石の力で落下速度が緩み、ゆっくりと落下する所を鉱山で働いていた少年「パズー」に救出されました。パズーはシータが追われている事を知り、シータを守るため二人で逃げ出します。
【ラピュタ】ロボット兵の正体や名前
ラピュタ作中や設定資料等で判明しているロボット兵の正体について紹介します。名前や役割・作中で登場したロボット兵の種類やその後、ロボット兵へと込められた意味・メッセージ等ロボット兵に関係する様々な正体・内容について解説していきます。
ロボット兵に名前はない?
ラピュタに登場したロボット兵は、作中内では「ロボットの兵隊」や「ロボット」等と呼ばれていましたが、きちんとした名前は呼ばれませんでした。実は、ロボット兵に名前が設定されていません。ただし、ロボット兵には元ネタがあり、ロボット兵は元ネタとほとんど同じデザインのまま登場させられています。後ほど詳しく解説しますが、その元ネタとなったキャラクターには名前が存在しています。
ロボット兵のラピュタでの役割
ロボット兵はラピュタ作中ではシータが祖母から教えられたおまじない(呪文)で起動し、シータの命令に忠実に従っている姿も見られました。さらに、ムスカのセリフ「王の帰りを待っていたのだ」というセリフ等から、ロボット兵の役割はシータのようなラピュタの王族を守り、敵を排除する番人のような役割を持っていたのではないかと予測がたてられます。
ロボット兵の種類
ラピュタ作中に登場するロボット兵は種類によって色が違い、作中では赤茶色と緑の2種類が登場しました。2種類のロボット兵は色だけではなく細部が違い、他にも作中には登場はしませんでしたが看護用のロボットも生産されていたとされています。作中に登場する2種類のロボットの役割や能力について解説していきます。
兵隊型ロボット兵
赤茶色のロボット兵は、「兵隊型ロボット兵」という種類です。作中では機能を停止したロボット兵が拾われ、砦の中に保管されていましたがシータの呪文によって起動しました。飛行可能でレーザービームを放つ等高い戦闘能力を持ち、2足4足どちらでも歩行可能です。また、ラピュタ終盤にムスカによって多くの兵隊型ロボット兵が起動し、飛行軍艦「ゴリアテ」を撃墜しています。
園丁型ロボット兵
ラピュタに到着したパズーとシータに花を渡した緑のロボット兵は、「園丁型ロボット兵」です。兵隊型ロボット兵と細部が違い、腕に突起が無い・移動している時に「ポーン」と音を出す・穏やかな性質をしています。作中では動物たちの保護や、花を墓に手向けている姿を見せていました。
ロボット兵の強さや能力
兵隊型のロボット兵がシータによって起動した際には最終的には破壊されたものの、要塞を壊滅させ周囲を火の海へと変えました。頭部には大きな目と小さな目の2箇所からビームを発射可能で、大きな方のビームは連射可能で頭部は360度回転するため広範囲を攻撃可能・射程も少なくても数キロはあります。小さい方も大きい方と同じく連射可能ですが威力は控え目であるため、対人用のビームだと推測されます。さらに、飛行戦艦の砲撃でようやく止まる耐久力を持ち、予測ができない動きで空を飛ぶ事も可能です。
ロボット兵に関係する呪文
ロボット兵は、シータが祖母から困った時のおまじないとして教わった「我を助けよ、光よよみがえれ」という意味を持つラピュタ語を唱えた事で復活しました。ロボット兵の復活と同時にラピュタの封印が解けていて、ラピュタの位置も示されています。この呪文に関して宮崎駿さんは「口からでまかせ」と言ってはいますが、ケルト語を参考にしているとも語りました。他にもトルコ語やピジン語が元ネタではないかという説もあります。
ロボット兵のその後
ラピュタは最後に「バルス」の呪文で城のほとんどの部分が崩壊し、残ったのは巨大な飛行石と城の上層部・城を覆っていた木の根だけでした。兵隊型のロボットも呪文により全てが機能停止した後、海へと落下しています。園丁型のロボットは呪文を唱えた後もゆっくり空へと昇っていく唯一残った上層部にある庭園の上で活動し続けていました。庭園は成層圏で止まるとされていて、ロボットだけでなく残っている動物達も無事だとされています。
ロボット兵に込められた意味やメッセージ
ロボット兵には宮崎駿さんによるメッセージが込められていると言われています。バルスの呪文によって兵隊型ロボットは落下して壊れ、園丁型ロボットは残りました。バルスには「閉じよ」「平和」の2つの意味がある事から、平和な世界のために戦闘力や高い技術を放棄した方が人は平和に生きていけるというメッセージが込められているのではないかと考察されています。
ロボット兵の現物が三鷹の森美術館にある?
東京都三鷹市にある三鷹の森ジブリ美術館にはロボット兵の模型が展示されています。美術館内では、屋上庭園で緑に囲まれているロボット兵の姿を見る事が可能です。ロボット兵は三鷹の森ジブリ美術館の見どころの1つとして知られています。
【ラピュタ】ロボット兵とルパン三世やナウシカとの関係
この記事内でも少し触れましたが、ロボット兵には元ネタが存在していて実は宮崎駿さんが関係している部分があります。ラピュタの視聴者からは「どこかで似たような姿を見た気がする」という意見が多数出ており、SNS等では答えにたどり着いたという人の投稿も見られました。ここからは、ロボット兵の元ネタや関係する作品について紹介します。
ロボット兵と宮崎駿監督が手掛けたルパン三世のラムダの関係
ロボット兵は、『ルパン三世』のTVアニメ第2シリーズの最終回である155話に出てくる街を破壊していたロボットが元ネタです。宮崎駿さんがルパンの155話の脚本や演出を担当していたので無関係というわけありません。ルパン三世に登場したロボットは四足歩行の無人ロボット「シグマ」と、人が乗り込む事が可能でロボット兵の元ネタとなった「ラムダ」の2種類が登場しています。特にラムダはロボット兵に非常に似ており、デザインの元ネタになったと言われています。
ルパン三世で登場するラムダのモデルや元ネタ
ラムダの元ネタやモデルとされているのは、「フライシャー・スタジオ」によって1941年に公開されたアニメ『スーパーマン』の「快ロボット出現」で登場した「謎の現金強奪ロボット」だとされています。
ロボット兵と風の谷のナウシカで登場する巨神兵の関係
ロボット兵と『風の谷のナウシカ』で登場した巨神兵も同一視してる人が多いのですが、全くの別物です。巨神兵の大きさは30~50mとなっており、ロボット兵と比べて非常に大きいです。目的も違い、巨神兵は世界を破壊していますが、ロボット兵はラピュタの王族を守るために作られました。
【ラピュタ】ロボット兵が怖いといわれる理由
ラピュタを視聴した多く人から「ロボット兵が怖い」という意見が出ています。もちろん怖いだけでは無い人も存在しますが、何故怖いと感じる人が多いのか、その理由について追っていきます。
怖いといわれる理由①見た目
怖いと言われている理由の1つ目はロボット兵の見た目にあります。巨大な体に蛇腹で長い手足、レーザー砲もついている姿が不気味さを醸し出しています。特に視聴していた時にまだ幼い子供だった人にとっては記憶に深く刻まれてしまったようです。
怖いといわれる理由②初登場シーン
ロボット兵の初めて動き出したシーンが記憶に残っている人も多くいます。止まっていたはずなのにシータが呪文を唱えた後に急に動き始め、予測しにくい軌道で飛行し手足が千切れていても四つん這いで動き回りました。いきなり動き始めた事や、予測不能な動きが怖いと感じてしまったのではないかと推測できます。
怖いといわれる理由③暴れ回るシーン
ロボット兵は、瞬く間に周りを火の海にして攻撃を受けても止まらずに動き続けました。この暴れまわるシーンにも恐怖を感じた人も多いようです。しかし、暴れているシーンでのシータに対する態度や、この後に登場するロボット兵達の最後を見て怖い以外の感想を抱いた視聴者も少なくありません。
【ラピュタ】ロボット兵に対する世間での評判や人気
ロボット兵がネット上でも怖いという呟きは多く、特にラピュタを視聴していた子供の中にはチャンネルを変えて欲しいとせがんだ子もいました。ただ、シータを助けるシーンやロボット兵の最後を見て「やさしい」「忠誠心が高い」「かわいそう」といった怖い以外の様々な思いを抱いた人も少なくありません。
ロボット兵と巨神兵を間違えている人はかなり多いらしく、ネット上ではロボット兵と巨神兵は違うと指摘するコメントは非常に多いです。中には訂正して回ってる人や、間違えた事でケンカに発展した人までいました。
砦内で暴れたロボット兵の印象が強く残っていて、園丁型ロボット兵が登場した際には大きなギャップを感じている視聴者も多かったです。また、こちらのロボットはバルスが唱えた後も動いていましたが、バルスを唱えても何故止まって無いのか不思議に感じてた人が一定数いて謎の1つとしてネット上では様々な推測がされていました。
【ラピュタ】ロボット兵の正体には謎が多かった
この記事では、多くの視聴者へと怖いという印象を与えたロボット兵の正体について解説してきました。設定資料等で解明された部分もありますが、いくつか謎として残り分からないまま終わった部分もあります。また、宮崎駿さんが監督を務めているという共通点しかない巨神兵と間違われる等、物語外でも謎が増えています。
この記事のライター
kaewru
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