【コクリコ坂から】あらすじを徹底解説!時代背景や登場キャラについても

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『コクリコ坂から』のあらすじについて解説します。スタジオジブリの人気青春映画『コクリコ坂から』のあらすじを、パートごとに簡潔にまとめました。また、主要登場キャラの個々の魅力を紹介するとともに、時代背景などの意味や原作マンガとの違いについても明らかにします。

【コクリコ坂から】あらすじを徹底解説!時代背景や登場キャラについても

目次

  1. 【コクリコ坂から】とは?
  2. 【コクリコ坂から】あらすじと結末を解説
  3. 【コクリコ坂から】作品の魅力や時代背景・謎を考察
  4. 【コクリコ坂から】キャラ一覧
  5. 【コクリコ坂から】声優一覧
  6. 【コクリコ坂から】ジブリ映画とマンガ版の違い
  7. 【コクリコ坂から】に対する世間での評判や人気
  8. 【コクリコ坂から】あらすじは面白いと話題だった

【コクリコ坂から】とは?

『コクリコ坂から』は、2011年に公開されて以来愛され続けているジブリの傑作青春アニメです。とはいえ時代設定などのせいもあって、ジブリ映画の中ではやや異色作というイメージがあり、未見のままという人も多いと思います。本記事ではそうした方のためにあらすじや魅力、原作マンガとの違いなどを紹介していきますが、まずは基本情報からお伝えしておきましょう。

コクリコ坂からのジブリ映画の概要

あらすじが気になるジブリ映画版『コクリコ坂から』は、2011年7月に全国東宝系で公開されました。監督を宮崎吾朗が、脚本を宮崎駿と丹羽圭子が手がけ、宮崎駿と鈴木敏夫が製作を担当しています。キャッチコピーには、「上を向いて歩こう」のフレーズが使われています。

コクリコ坂からのジブリ映画の監督

あらすじについて関心が集まるジブリ版『コクリコ坂から』の監督は、前述のように宮崎吾朗になります。宮崎吾朗は宮崎駿の長男で、1967年に東京都で生まれました。環境デザイナーを経てジブリへ入社し、2006年に『ゲド戦記』でアニメ監督としてデビューします。本作はそれに続く2作目で、第35日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞しています。

コクリコ坂からのジブリ映画の主題歌

あらすじが注目されるジブリ版『コクリコ坂から』の主題歌は、「さよならの夏~コクリコ坂から~」です。歌っているのは手嶌葵で、制作陣は作詞・万里村ゆき子、作曲・坂田晃一、編曲・武部聡志となっています。オリジナルは1976年4-6月に放送されたテレビドラマの主題歌「さよならの夏」で、そちらの歌手は森山良子でした。なお、該当のドラマと本作の内容はまったく関係がありません。

【コクリコ坂から】あらすじと結末を解説

ではここから、魅力あふれるジブリ製青春映画『コクリコ坂から』のあらすじをパートごとに紹介していきましょう。結末まで記述していますので、その点はあらかじめご注意ください。

あらすじ①海の日常

『コクリコ坂から』のあらすじ、まずは冒頭部分です。時代は東京オリンピックを控えた1963年、主人公の少女松崎海は横浜の高校に通いながら、海を見下ろす丘に建つ下宿屋「コクリコ荘」を切り盛りする生活を送っていました。彼女の母はアメリカ留学中で、父はすでに故人です。海は朝鮮戦争で機雷により死亡した船乗りの父を偲び、毎朝庭に国際救助信号旗を立てるのを日課としていました。

あらすじ②海と俊の出会い

続く『コクリコ坂から』のあらすじです。海が登校すると、級友から校内新聞「週刊カルチェラタン」を渡されます。そこには旗を上げる少女についての詩が載っており、海のことを詠んだものに思えました。

カルチェラタンとは海の高校にある男子文化部の部室棟のことですが、老朽化のせいで取り壊しの話が持ち上がっていて、校内新聞はそれに対する反対論陣を張っていました。そのチーフである風間俊がパフォーマンスとして屋根から飛び降りたのを、海は助けようと手を差し伸べます。こうして2人は思いがけず出会ったのでした。

あらすじ③少しずつ距離を縮める海と俊

名作青春映画『コクリコ坂から』のあらすじを続けましょう。「カルチェラタンに行きたい」という妹に付き合った海は、そこで俊と再会します。海は右手をケガした俊を手伝ったために帰宅が遅れ、夕食の買い出しに出たところ再び俊と出くわしました。2人は俊の自転車に乗り、一緒に商店街へ向かいます。その翌朝、下宿生の描いた絵を見た海は、丘の下を通るタグボートが自分の上げた旗に対し回答旗を出していた事実を知ります。実はその回答旗を上げていたのは、俊でした。

あらすじ④俊の秘密

続くあらすじは以下のようなものです。海と俊は、お互い魅力を感じつつ交流を続けていました。そんなある日、コクリコ荘にやってきた俊は、海の父とその友人たちが写った写真を見て顔色を変えます。海が父親だというその写真の男・澤村雄一郎は、風間家の養子である俊が実父だと教えられた人物だったのです。養父が俊に語ったのは、かつて自分たち夫婦が子供に恵まれなかった頃、親友の雄一郎が子供(俊)を連れて現れ、その子を託していったという話でした。

あらすじ⑤カルチェラタンの取り壊し計画の進行

『コクリコ坂から』のあらすじを紹介しています。カルチェラタン存続対策として、海の発案で大掃除が行われることになりますが、その頃俊の海に対する態度は、かなり冷淡なものとなっていました。訳を問いただす海に俊は、2人が異母兄妹だということを告げます。カルチェラタンの改装と大掃除が終わった頃、理事会によるカルチェラタン取り壊し決定の一報が飛び込みました。直接訴えようと東京へ出向いた俊と海に対し、理事長は現場の視察を約束します。

あらすじ⑥明らかになる真実

最後の『コクリコ坂から』のあらすじです。東京からの帰路、海と俊はお互いの素直な気持ちを告白しあいました。海がコクリコ荘に戻ると、そこには帰国した母が待っており、俊の実の父親は立花という男であると告げます。その翌日、カルチェラタンを見に来た理事長は取り壊しの中止を約束しました。

まもなくして、海は俊に連れられ小野寺という人物の待つ船へと向かいます。彼は写真の中のもう1人の男で、2人に向かい海の母の言葉を裏付ける話をします。小野寺と別れ、タグボートで家路をたどる2人は、そろって夕焼けの中のコクリコ荘を見つめるのでした。

【コクリコ坂から】作品の魅力や時代背景・謎を考察

人気青春映画『コクリコ坂から』のあらすじについて紹介しましたが、この作品の魅力的な点は、主人公らが織り成すドラマや背景となる時代などにも求められます。ここからは、本作で魅力を放つ青春模様や時代設定などについて紹介するとともに、いくつかの考察要素についての解説も行います。

コクリコ坂からの作品の魅力や時代背景を考察

あらすじや豪華声優陣など、『コクリコ坂から』の魅力はいくつもありますが、その中で特に際立つのが「青春ストーリー」「時代背景」「楽曲」の3つのポイントでしょう。本作を特別にしているこれらの要素を1つずつ見ていきます。

魅力①海と俊の青春ストーリー

『コクリコ坂から』の最大の魅力と言って良いポイントが、海と俊の織り成す青春ストーリーです。少年少女の絆はジブリ映画の定番ですが、本作では淡い恋心を抱き合う2人の揺れ動く心情が繊細に描かれており、非常に身近な物語として見ることができます。もちろん主人公たちはいつものジブリキャラらしく好感度抜群なので、見る方もためらいなく思い入れることができます。

魅力②1963年という戦後の時代背景

青春映画『コクリコ坂から』の魅力、2つ目は「時代設定」です。本作はすでに述べたように、1963年(昭和38年)という時代を背景に描かれます。この年は東京オリンピック開催の前年で、高度経済成長期に突入し日本全体に活力がいきわたり始めた頃でした。そんなまっすぐで前向きな雰囲気は、本作の登場キャラの姿勢にも表れています。

魅力③印象的な楽曲

劇中で使用されている楽曲も、『コクリコ坂から』を魅力的にしている大きな要因の1つです。主題歌についてはすでに述べましたが、他にも本作では坂本九の大ヒット曲「上を向いて歩こう」が挿入歌として使われており、強い印象を残します。また、監督が作詞に携わった曲や宮沢賢治の文章を基に作られた曲なども、本作を特徴づける役割を果たしています。

コクリコ坂からの謎を考察

あらすじや時代設定のほかに『コクリコ坂から』で見逃せないのが、「考察を誘う要素」です。物語と主要キャラを取り巻くミステリーや仕掛けは本作に独特の緊張感を与えていて、見る者を引き込みます。ここではそうした『コクリコ坂から』の謎について迫っていきましょう。

考察①コクリコ荘とカルチェラタンは対照的に描かれている?

青春映画『コクリコ坂から』では、物語のキーとなる場所として2つの建物が登場します。1つは「コクリコ荘」でもう1つは「カルチェラタン」ですが、両者の描かれ方は見事に対照的です。前者は女性のみが住まい、それぞれが自立を目指す整然とした場所、後者は男性のみが出入りし、各自好きなことばかり追い求める乱雑な場所という具合です。しかし、どちらも非常に魅力的に描かれている点は変わりません。

考察②カルチェラタンを残したい理由

『コクリコ坂から』の主要キャラたちがカルチェラタン存続にこだわる理由も興味を引かれるところですが、これについて海は作中で「大好きだから」と答えています。一方俊は「古いものを壊すことは過去の記憶を捨てることと同じ」と答え、彼の友人の水沼は樽に住んだという古の哲人を例に出すことで回答しました。三者三様の答えながら、いずれも純粋にその場所を愛している様子が伝わってきます。

考察③海と俊に血縁関係はない?

作中の描写ではややわかりづらいところですが、結論を言えば海と俊の間に血縁関係はありません。前述のように俊の実父は雄一郎の友人の立花で、彼の事故死を機に雄一郎が俊を自分の子として手続きし、その後子供を失ったもう1人の友人の風間に俊を託した、というのが真相になります。つまり、海の父と俊は戸籍上の親子関係はあっても血のつながりはないわけです。

考察④最後の旗の意味

物語のラストでは、海がいつものように旗を上げる様子が描かれます。もともとの脚本になかったというこのシーンについて考察すれば、「これからは俊の安全を願っている」というものと「まだ父への想いを捨てられない」という2つの解釈が可能でしょう。しかし何より重要なのは、最後に海がしっかりと上を見上げていたという事実です。作中の経験を経ることで、彼女が「旗を上げる」という習慣にそれまでにないポジティブさを見出したことは間違いありません。

【コクリコ坂から】キャラ一覧

『コクリコ坂から』のあらすじや時代背景などの魅力について解説した後は、主な登場キャラを紹介していきましょう。さわやかな青春アニメである本作を彩る、個性的なキャラは以下のような面々になります。

キャラ①松崎海

アニメ『コクリコ坂から』の登場キャラ、1人目は主人公の松崎海です。前述のように横浜の高校に通いつつ、下宿屋「コクリコ荘」を切り盛りする少女になります。通称は「メル」で、これは仏語の「ラ・メール(海)」に由来することが原作マンガで明かされていますが、映画版では語られません。なお、原作マンガでは姓が「小松崎」となっています。

キャラ②風間俊

2人目に紹介する『コクリコ坂から』のキャラは、風間俊です。彼は海と同じ港南学園高等学校の3年生で、海の1学年上になります。校内新聞「週刊カルチェラタン」のチーフで、カルチェラタン存続運動の中心を担っています。風間家の養子であり、海とは戸籍上のみの兄妹という関係になります。

キャラ③松崎花

『コクリコ坂から』の登場キャラ、3人目は松崎花です。彼女は海の母方の祖母で、コクリコ荘の管理人になります。普段はコクリコ荘とつながる家に住んでおり、家政婦を雇うお金を出したり、父を想う海を気遣うなど心優しい人物です。

キャラ④北斗美樹

『コクリコ坂から』のキャラ紹介、続いては北斗美樹です。彼女はコクリコ荘の下宿人の1人で、医師の卵になります。港南学園のOGで、水沼は彼女の同級生の弟にあたっています。劇中では開業のためコクリコ荘を去ることが決まり、その送別会に訪れた俊が、件の写真を目にすることとなります。原作マンガでは、男性獣医の「北見北斗」として登場しています。

キャラ⑤広小路幸子

続いて紹介する広小路幸子も、「コクリコ荘」に暮らす下宿人というキャラです。彼女は21歳の美大生で、メガネと黒髪ボブが特徴の美人ですが、ズボラで大食いという一面もあります。海側に面した部屋に住んでおり、俊の乗るタグボートが海の旗に応えていることに真っ先に気づき、それを絵にした人物になります。

キャラ⑥松崎良子

松崎良子は、海、空、陸の3きょうだいの実母というキャラです。大学助教授を生業としており、物語では最初アメリカへ留学していて不在でした。終盤になって帰国し、海に対して俊との関係の真実を告げることになります。

キャラ⑦小野寺善雄

7人目に紹介する『コクリコ坂から』のキャラは、小野寺善雄です。彼は海の父・澤村雄一郎と俊の実父・立花洋の海軍時代の親友であり、良子と風間明雄の知人になります。例の写真の3人の中で唯一存命の人物で、横浜に寄港した折、海と俊へ俊の出生の秘密を詳しく話して聞かせる役割を負いました。

キャラ⑧水沼史郎

『コクリコ坂から』のキャラ紹介、8人目は水沼史郎です。彼は海と同じ港南学園に通う高校3年生で、生徒会長を務めています。俊の親友であり、共にカルチェラタン存続のための運動を中心になって行っています。劇中では、海と共に俊を訪ねてきた空と知り合い、親しくなりました。

キャラ⑨風間明雄朋

9人目に紹介する風間明雄は、俊の養父にあたるキャラです。風間夫婦は生まれたばかりの子供を亡くすなど、かつて子宝に恵まれませんでした。彼らの知人の雄一郎は、そうした事情や自身の家庭の経済的問題を考えた結果、俊を養子に出す決心をします。明雄は雄一郎の古い知り合いではないため、立花とのいきさつは知らず、そのせいで俊の実父は雄一郎であると思うことになったのでした。

キャラ⑩松崎空

『コクリコ坂から』の登場キャラ、最後に紹介するのは、港南学園1年生の松崎空です。彼女は松崎きょうだいの次女で、海にとっては妹にあたります。俊が抗議の飛び降りをした際の写真にサインをもらおうと、姉に付き添ってもらってカルチェラタンを訪れたことで、海と俊の再会のきっかけを作りました。また、その際水沼とも知り合い上記のように親しくなっています。

【コクリコ坂から】声優一覧

少女マンガを原作とする名作青春アニメ『コクリコ坂から』のあらすじなどを紹介していますが、本作のもう1つの魅力と言ってよいのが、豪華な声優陣です。人気俳優をずらりとそろえた声優キャストを、1人ずつ紹介していきましょう。

声優①松崎海役/長澤まさみ

『コクリコ坂から』の声優キャスト、主人公海の声を担当しているのは長澤まさみです。静岡県出身、1987年生まれの彼女は、第5回東宝シンデレラオーディションにおいて当時史上最年少の12歳でグランプリを獲得し、芸能界に入りました。主な出演作には、『モテキ』や『コンフィデンスマンJP ロマンス編』などがあります。

声優②風間俊役/岡田准一

準主人公の風間俊の声を担当しているのは、岡田准一です。彼は大阪府出身、1980年生まれの現在43歳で、1995年にアイドルグループV6のメンバーとしてデビューしました。2023年11月30日をもって、ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)を退所しています。主な出演作には、『木更津キャッツアイ』や『永遠の0』などがあります。

声優③松崎花役/竹下景子

海の祖母花の声を当てているのは、竹下景子です。高校生の時にNHKのドラマに出演し、1973年には本格的にドラマデビューします。その後数々のテレビドラマや映画に出演するとともに、クイズ番組の回答者としても人気を博しました。主な出演作には、『黄金の日日』や『北の国から』などがあります。

声優④北斗美樹役/石田ゆり子

医者を目指す北斗美樹を演じるのは、石田ゆり子です。東京都出身の彼女は、モデルを経て1988年に俳優デビューしています。その後、映画『北の零年』やドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』など数々の話題作に出演する人気俳優となりました。ジブリ映画では、ほかに『もののけ姫』などの作品で声を当てています。

声優⑤広小路幸子役/柊瑠美

広小路幸子役の柊瑠美は、子役出身の女性俳優です。過去の主な出演作には、ドラマ『すずらん』や『野ブタ。をプロデュース』などがあります。また、ジブリ映画『千と千尋の神隠し』で主人公千尋の声を担当したことでも知られます。

声優⑥松崎良子役/風吹ジュン

海の母・良子を演じるのは、ベテラン女性俳優の風吹ジュンです。デビュー後は歌手として人気を得ますが、スキャンダルによって一旦キャリアが低迷します。その後心機一転して体当たりの演技を見せるようになり、ドラマ『阿修羅のごとく』や映画『蘇る金狼』などの名作・話題作へ次々出演を果たしていきました。現在も第一線で活躍中です。

声優⑦小野寺善雄役/内藤剛志

小野寺善雄を演じているのは、俳優の内藤剛志です。1980年に映画『ヒポクラテスたち』で一般映画デビューして以来、テレビドラマや映画などで幅広く活躍してきました。『警視庁・捜査一課長』シリーズなどのレギュラー役や、バラエティー番組への出演も多数となっています。

声優⑧水沼史郎役/風間俊介

水沼史郎役の声優は、風間俊介です。中学2年生の時にジャニーズ事務所に入所した同氏は、2000年にテレビアニメの『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』で主演を獲得します。その後俳優として多数の作品に出演を果たし、知名度を上げていきました。2023年12月をもって現事務所を退所し、以後はフリーで活動することを発表しています。

声優⑨風間明雄役/大森南朋

風間明雄役の大森南朋は東京都出身の俳優で、父は俳優・舞踏家の麿赤児になります。1993年に映画でデビューし、その後映画『殺し屋1』やドラマ『ハゲタカ』などの話題作に出演して知名度を獲得しました。ミュージシャンとしての顔も持ちます。

声優⑩松崎空役/白石晴香

松崎空役の白石晴香は、東京都出身の声優・俳優です。デビューは2007年で、その後本作のオーディションに合格したことにより、本格的に声優活動を始めることとなりました。アニメ『ゴールデンカムイ』などへの出演で知られます。

【コクリコ坂から】ジブリ映画とマンガ版の違い

魅力的な青春アニメとして認知されている『コクリコ坂から』ですが、本作にはマンガ版の原作が存在します。このパートでは、「映画と原作マンガとの違い」という点に的を絞って掘り下げていきます。

コクリコ坂からのマンガ版とは?

アニメ版の原作となる『コクリコ坂から』は、1979年から80年にかけて「なかよし」で発表された少女マンガです。原作は佐山哲郎が、作画は高橋千鶴が手がけています。単行本は講談社版全2巻が刊行されたのち、角川書店から新装版と文庫版(どちらも全1巻)が発売されました。アニメ版の制作は、たまたまこのマンガを見かけた宮崎駿が興味を引かれたことで実現したという経緯があります。

コクリコ坂からのマンガ版のあらすじ

マンガ版『コクリコ坂から』の主人公は、父を海難事故で失い、海外在住の母とは離れて暮らす少女・小松崎海です。高校に通いながら懸命に家庭を切り盛りしていた海は、学内の問題児・風間俊を擁護したことでお互い惹かれ合う仲となります。しかし、ある日風間が海と自分が異母兄妹であるという話を聞いてしまったことから、2人の関係は複雑になっていく…というあらすじです。

コクリコ坂からのマンガ版とジブリ映画に違いはある?

マンガ版と映画版の最も大きな違いは、背景となる設定です。マンガ版が特に時代や場所について言及していないのに対し、映画版の舞台は1960年代の横浜と明確に設定されています。また、マンガ版にはカルチェラタンが登場しないところも大きな相違点です。マンガ版は海と俊の恋愛模様にフォーカスを絞った物語となっているのが特徴で、キャラの性格についても大幅に異なります。

【コクリコ坂から】に対する世間での評判や人気

ジブリの人気青春アニメ『コクリコ坂』についてあらすじなどを紹介していますが、ここで本作のあらすじに対する「世間からの評判」という話題に視点を切り替えてみましょう。Xの投稿からこの点について探ってみました。

ジブリ映画というと、ついどれもよく知っているような気分になりがちですが、あらためて考えると中にはかなり知識が欠落している作品があることに気づきます。本作も人気作ではあるものの、この方のようにあらすじについてはよく知らないという人も少なくないようです。

こちらの方は、子供が『コクリコ坂から』にハマってストーリーを確認したがるものの、当人は興味がなくてうまくあらすじを説明できないということのようです。子供と親で、作品に対する反応がまるで違うのが興味深いところです。

最後の意見は、「雰囲気は好きだけど、あらすじはうっすらとしか覚えていない」というものです。60年代当時の建物の感じやキャラの生き生きとした様子が印象的だったということのようですが、こうした認識の仕方も、間違いなく本作の魅力のなせるわざと言えるでしょう。

【コクリコ坂から】あらすじは面白いと話題だった

ジブリの青春アニメ『コクリコ坂から』のあらすじなどについて紹介しました。このように本作は、1960年代という戦後日本にとっても青春時代と言える時期を背景にした、若者たちのさわやかなドラマです。「宮崎(父)アニメ」のようなダイナミックさはありませんが、丁寧で繊細な演出がキャラにすがすがしい魅力を与えています。未見の方は、ぜひ一度鑑賞してみてください。

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