【るろうに剣心】緋村剣心のモデルは河上彦斎?どのような人物なのか解説
るろうに剣心の主人公「緋村剣心」には、モデルとなった人物が存在します。それは、幕末に活躍し、江戸の四大人斬りの1人でもある「河上彦斎」です。「河上彦斎」とは一体どんな人物なのでしょうか?緋村剣心のモデルと言われる理由やその人生について詳しく解説していきます。
緋村剣心とは?
緋村剣心とは漫画「るろうに剣心ー明治剣客浪漫譚ー」の主人公です。幕末には「人斬り抜刀斎」と呼ばれ、恐れられていましたが、明治時代の到来と共に「不殺」の誓いを立て、弱い人々や平和の世の中を守るために闘います。その強さはもちろん、他人への思いやりや自身の過去と向き合う姿勢などから多くのファンに支持されているキャラクターです。
緋村剣心のプロフィール
- 名前:緋村剣心(幼名:心太)
- 誕生日:嘉永2年5月1日
- 身長:158cm
- 体重:48kg
- 血液型:AB型
緋村剣心は小柄な体型をしており、赤髪と左頬に大きな十文字の切り傷があるのが特徴です。普段は優しく、温厚な性格ですが、敵を相手にした時には人斬り抜刀斎を彷彿とさせる冷淡な面を見せることもあります。
るろうに剣心の概要
作者は和月伸宏で、正式タイトルは『るろうに剣心ー明治剣客浪漫譚ー』です。「週刊少年ジャンプで1994年から1999年まで連載されていました。全255話となっており、今までアニメ化を始め、実写映画やミュージカルなど幅広い分野でメディアミックスされています。2023年には原作を第1話から再構築した新作アニメが公開予定です。
るろうに剣心のあらすじ
物語は幕末から明治初期の日本が舞台です。最強の幕末志士で『人斬り抜刀斎』として恐れられていた緋村剣心は、流浪人として旅をする中で、剣術道場を営む神谷薫や、喧嘩屋の相良佐之助などの多くの仲間と出会います。人斬りとして恐れられた緋村剣心が「不殺(ころさず)」の誓いのもと、仲間と共に、様々な敵から平和な時代を守るために奮闘するストーリーです。
緋村剣心のモデルは河上彦斎?人物像や人生を解説
るろうに剣心に登場する人物の多くが、実在した人物をモデルに描かれています。「斎藤一」や「大久保利通」など、モデルの名前がそのまま使用されているキャラクターも多いのが特徴です。 もちろん主人公の緋村剣心にもモデルとなった人物が存在します。その人物とは、幕末から明治初期に活躍した人斬り、「河上彦斎」です。モデルとなった河上彦斎とは一体どんな人物だったのでしょうか?その人生や剣術の腕前などについて詳しく解説していきながら、緋村剣心との共通点を探していきます。
緋村剣心のモデルは河上彦斎
まず最初に緋村剣心のモデルとなった河上彦斎はどんな人物だったのか見ていきましょう。河上彦斎は1834年に肥後で生まれ、16歳からは藩主邸の屋敷で働き始めました。身長は150cmと当時の男性の中でも小さく、色白で女性のような顔立ちだったと言われています。仕事に対する姿勢や、我流で身につけた剣術により出世していきました。その後、剣術の才能を見込まれ、幕末には人斬りとして活動するようになり、その強さは江戸の4大人斬りの1人と言われるほどです。
河上彦斎の強さ
河上彦斎は藩校で剣術を習っていました。しかし、実戦で使う剣術は我流だったそうで、小柄な体型を活かした低姿勢からの逆袈裟斬りを得意としていたそうです。これは緋村剣心の使う飛天光流の最終奥義「天翔龍閃」とも共通しています。見た目や性格だけでなく、剣術もモデルとされていたことがよく分かります。
また、緋村剣心は「人斬り抜刀斎」とも呼ばれ、恐れられていましたが、そのモデルとなった河上彦斎も「蝮蛇(ひらくち)の彦斎」と呼ばれていたそうです。これは、「一度睨まれたら逃げられない」という意味から来たもので、その強さが良く分かります。幕末の京都では、「河上彦斎が生きているうちは、枕を高くして眠れない」と噂されたほどだったそうです。
河上彦斎は逆刃刀を持っていた?
緋村剣心の特徴と言えば「逆刃刀」ですが、緋村剣心のモデルとなった河上彦斎も逆刃刀を持っていたのでしょうか?「逆刃刀」は千葉県で発見された実在する刀です。しかし、資料の中には河上彦斎は「同田貫」という日本刀を使用していたと記載がありました。緋村剣心のモデルとは言え、実在する人斬りであった河上彦斎が、人を斬ることができない「逆刃刀」を使っていた可能性は低いと考察されています。
河上彦斎の性格
河上彦斎は妻子に優しく、とても礼儀正しい性格だったと言われています。こちらは、緋村剣心とも通じるものがあり、性格もモデルとされていたことが分かります。また、武士でありながら、藩校では生花や茶道などの芸術分野も積極的に学んでおり、教養もある人物だったそうです。しかし、頑固者な一面もあり、自分や仲間たちの考え方に反対する人物などに対しては、容赦が無かったとも言われています。
特に「攘夷」に対して反対論を唱える幕府の役人などに対して容赦がなく、酒の席で反対派の有力者が話題に上がったとき、突然中座したかと思うと、その有力者の首を斬って戻ってきたという逸話もあるほどです。
河上彦斎と宮部鼎蔵の出会い
河上彦斎が16歳の頃、勤めていた城で出会ったのが宮部鼎蔵です。宮部鼎蔵は吉田松陰とも関わりの深かった尊王攘夷派の1人で、河上彦斎もその思想に導かれていくこととなります。また、思想だけでなく、兵法も習っていたとされ、河上彦斎の強さの元を作り上げた人物だと言われています。
河上彦斎と新撰組の関係
河上彦斎と新撰組には明確な関わりは見つかりませんでした。しかし、師として尊敬していた宮部鼎蔵が、京の焼き討ちを企てていた長州藩と作戦を立てるために密談していた「池田屋」で、新撰組の襲撃に合い、命を落としてしまったことで、新撰組への恨みを募らせます。その後、敵討ちのため一橋慶喜(後の徳川慶喜)の側近であった「佐久間象山」の暗殺を決意し、池田屋事件で共に襲撃を受けた長州藩と協力し、1864年に三条木屋町で暗殺に成功しています。
この暗殺により、人斬り・河上彦斎の名が京都中へ広がることとなりました。あまりの強さに、あの新撰組局長の近藤勇でさえも、目が合っても捕らえずに見て見ぬ振りをしたほどだと言われています。
河上彦斎の最期やお墓
長州藩と協力しながら倒幕を目指していた河上彦斎ですが、故郷の肥後藩へ戻ったところ、裏で実権を握っていた幕府側の企みにより投獄されてしまいます。そのため、大政奉還などの転換期を実際に見ることはできませんでした。明治時代へと時代が移り変わると、河上彦斎は解放されましたが、尊皇攘夷への希望は失われていませんでした。当時の政府は開国により、諸外国の知識や力を取り入れようとしており、これは河上彦斎の思想からは正反対のものと言えました。
そのため、それまで親しくしていた大久保利通などから警戒されるようになり、人斬りの実力者である河上彦斎を厄介に思った政府に捕縛されてしまいます。その後、解放されることなく、38歳という若さで斬首刑に処され、短い人生を終えました。その後、遺体は池上本門寺に埋葬されています。
河上彦斎にも子孫がいた?
河上彦斎には、妻と子供がいました。その子供は後の大日本生産党の党首となった人物で、彼もその人生を賭けて自身の思想を後進へ伝え続けていたそうです。その後も血筋は途切れることなく、現代まで続いています。子孫の1人である、河上龍介さんは、京都で居合い道場を営んでおり、河上彦斎の子孫として、抜刀術の技術を門下生へ伝え続けています。
緋村剣心の実写映画キャスト
るろうに剣心は2012年に実写映画化されています。その後も続編として2014年に「るろうに剣心ー京都大火編ー」「るろうに剣心ー最後の伝説編ー」の2部作が、2021年には「るろうに剣心 最終章ーthe finalー」と「るろうに剣心 最終章ーthe beginningー」が公開されています。いずれの作品も興行収入は20億円以上の大ヒットとなっており、中でも緋村剣心の大敵である志々雄真実との戦いを描いた「京都大火編」は50億円を超え、原作ファンからも支持されています。
緋村剣心の実写映画キャストは「佐藤健」
実写映画で緋村剣心を演じたのは俳優の「佐藤健」です。モデルとなった河上彦斎にも通じる、色白で優しい顔立ちであり、緋村剣心の特徴である「十字の傷」も見事に再現されていました。また、漫画の内容を忠実に再現したようなアクションシーンも圧巻で、全作を通してスタントマンは起用せず、全て自身で演じきったそうです。
佐藤健のプロフィール
- 名前:佐藤 健
- 誕生日:3月21日
- 出身地:埼玉県
- 血液型:A型
- 所属事務所:Co-LaVo
実写版るろうに剣心で緋村剣心を演じた俳優・佐藤健さんは、高校2年生の時に原宿でスカウトされ、その翌年にテレビドラマ「プリンセス・プリンセスD」で俳優デビューを飾ります。その後はテレビドラマに限らず、映画やミュージカルなどでも幅広く活躍しています。2020年にYouTubeチャンネルを開設した時には、開設からわずか3日で登録者数100万人を突破するなど、日本を代表する俳優の1人となっています。
佐藤健の主な出演作品
- メイちゃんの執事(柴田剣人)
- 恋はつづくよどこまでも(天堂浬)
- 仮面ライダーシリーズ(野上良太郎)
- 亜人(永井圭)
- 護られなかった者たちへ(利根泰久)
佐藤健さんは、これまで数々のドラマや映画などに主演している実力派俳優です。2009年に放映されたメイちゃんの執事の柴田剣人役で第60回ザテレビジョンドラマアカデミー賞で助演男優賞を受賞したのを皮切りに、エランドール賞・新人賞や日本アカデミー賞・優秀主演男優賞などの有名な賞を次々と受賞するなど、その演技力は高く評価されています。
緋村剣心の新アニメの声優
2023年に放送が開始される新アニメ「るろうに剣心ー明治剣客浪漫譚ー」では、原作を第1話から再構築されるとあり、ファン内外を問わず話題になっています。そんな新アニメでは、1996年に放送された第1作のアニメからキャストが変更され、新たなキャストで製作されていることが明らかになりました。新キャストは一体誰なのでしょうか?詳しく見て行きましょう。
緋村剣心の新アニメの声優は「斉藤壮馬」
新アニメ「るろうに剣心ー明治剣客浪漫譚ー」で緋村剣心を演じるのは声優・歌手としても活躍している「斉藤壮馬」さんです。声優としては、声優アワードで新人男優賞やアニメグランプリで1位になるなどの実力があるのはもちろん、2017年にはソロアーティストとして歌手デビューもしています。そんな斉藤壮馬さんのプロフィールや主な出演作を紹介します。
斉藤壮馬のプロフィール
- 名前:斎藤 壮馬
- 誕生日:4月22日
- 出身:山梨県
- 所属事務所:81プロデュース
斉藤壮馬さんは2009年にゲーム「剣と魔法と学園モノ。2G」で声優デビューしまし、2014年に演じたアニメ「ハイキュー!!」の山口忠役で、一躍有名となりました。現在は声優としてだけでなく、シンガーソングライターや作家など、幅広く活動しています。
斉藤壮馬の主な出演作品
- 弱虫ペダル(館林元成)
- 亜人(琴吹武)
- 刀剣乱舞(鶴丸国永、鯰尾藤四郎)
- 憂国のモリアーティ(ウィリアム・ジェームズ・モリアーティ)
- さんかく窓の外側は雨(迎系多)
- あんさんぶるスターズ!(葵ひなた、葵ゆうた)
深みのある甘い声が人気の斉藤相馬さんは、学生やアイドルなどの中高生〜20代の役を演じることが多いようです。アイドルやラッパーなどの役では、斉藤壮馬さん自身がキャラソンを担当しており、そのかっこいい歌声に魅了されるファンが続出しています。
緋村剣心に対する世間での評判や人気
とにかく剣心のかっこよさに惚れ込んでしまう方が多いようです。人斬りとして壮絶な人生を歩んできた事実を受け止めた上で、平和な時代を守り抜く姿勢は多くのファンに愛されています。
緋村剣心の台詞には、心に残る名言も多くあります。人斬り抜刀斎として生きてきた人生があるからこそ、新しく訪れた平和な時代を守るために奮闘している中で紡がれる言葉の1つ1つが、ファンを増やすきっかけとなっています。
2023年から放送されるアニメ版で緋村剣心の声を誰が担当するのか、多くのファンが関心を寄せていました。緋村剣心役の声優が斉藤壮馬さんに決定したことを受け、Twitterではイメージにピッタリだと喜ぶ声が多数見られました。
緋村剣心のモデルは幕末の河上彦斎だった
「るろうに剣心ー明治剣客浪漫譚ー」の主人公、緋村剣心のモデルとなった「河上彦斎」の強さやその人生についてご紹介してきました。見た目はもちろん、抜刀術を得意とする剣術や、普段は優しく温厚な人柄など、モデルとしての共通点も多く見られることがわかりました。 2023年には新アニメも公開となる「るろうに剣心」ですが、キャラクターだけでなく、その背景にある実在したモデル「河上彦斎」にも興味を持っていただき、より一層「緋村剣心」に注目していただければと思います。
この記事のライター
syys1720
この記事へコメントしてみる
コメントは運営が確認後、承認されると掲載されます。