【ワンピース】サンジの悲しい過去とは？正体や生い立ちを徹底調査

サンジの悲しい過去を紹介する前に、サンジのプロフィールや性格、恩人ゼフとの関係について、更にサンジが中心キャラクターとして活躍する「ワンピース」の内容も簡単に紹介します。

サンジは通称「黒足のサンジ」とも呼ばれ、足技を駆使して戦う戦闘スタイルです。ルフィ率いる麦わらの一味のコックとして超一流の料理の腕前を誇っています。金髪とカール状の眉毛が特徴的なスタイリッシュな見た目ですが、女性には滅法弱く、彼の弱点と言えるでしょう。

サンジは女性好きなキャラクターが目立ますが、それだけではなく仲間思いの男気溢れる性格の持ち主です。作中では、仲間のために身を挺して戦うシーンが印象的です。また、料理人として、たとえ相手が悪人でも、食べたい人には食べさせるという信念を持ち、食べ物を粗末に扱うことを許しません。女性に対しては紳士的で「レディファースト」の精神を貫いています。

サンジとゼフの関係は、海上レストランのオーナーと副料理長という関係ですが、ゼフはサンジの恩人でもあります。過去には海賊船の船長だったゼフが、サンジがコック見習いとして乗り込んでいたオービット号を襲った時に、海に投げ出されたサンジを助けたのです。セブは自分の切断した片足を食べ、サンジに全ての食料を渡し、サンジの命を救いました。

サンジが麦わらの一味として登場する「ワンピース」は、尾田栄一郎先生が描く「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を巡る海洋冒険ロマンです。『週刊少年ジャンプ』で1997年より現在も連載中で、国内累計発行部数は日本の漫画では最高となる4億部を突破しています。1999年よりテレビアニメが放映されており、東映アニメーション制作のアニメとしては最長のロングラン作品となっています。

「ワンピース」の主人公のモンキー・D・ルフィは、村に滞在していた海賊「赤髪のシャンクス」と親しくなり、海賊への憧れを抱くようになります。ある日ルフィは「ゴムゴムの実」という悪魔の実を食べて全身が伸び縮みするゴム人間になってしまいますが、村を去るシャンクスからトレードマークの麦わら帽子を託され、海賊王を目指して仲間を増やしながら旅をする物語です。

ここからはサンジの生い立ちや幼少時代の悲しい過去、その秘密にされていた正体について深掘りします。普段の女性好きで鼻の下を伸ばしているサンジからは、悲しい過去は想像できないですが、その理由は彼の育った実家に秘密があるります。家族との関係を中心にサンジの悲しい生い立ちについて紹介します。

サンジの実家であるヴィンスモーク家は、かつて北の海全域を武力で支配した王族の一家です。しかし、王族というものの国土を持っていないので、何十隻もの船を連ねて「ジェルマ王国」を樹立しています。また、ヴィンスモーク家はジェルマ66という戦争を引き起こす組織の親玉であり、「戦争屋」の異名を持っています。

海上レストランのオーナーである恩人ゼフとの関係性はサンジの育ての親のようなものですが、本当の父親はヴィンスモーク家の当主であるヴィンスモーク・ジャッジです。サンジの本名は長らく作中で語られず秘密にされたままでしたが、ヴィンスモーク・サンジという本名であり、ジェルマ王国の王子でした。

サンジの正体はヴィンスモーク・ジャッジを父に持つジェルマ王国の王子だということがわかりました。 父であるジャッジはジェルマ王国をより強くするために5人の子供たちを人間兵器に改造しますが、サンジだけは普通の人間として生まれたことから、父や兄弟だちから冷酷な扱いをうけていました。

物語が進むにつれてサンジの過去が明かされ、5人兄弟の三男であることがわかりました。長男の「イチジ」次男の「ニジ」三男の「サンジ」四男の「ヨンジ」長女の「レイジュ」です。サンジは父からヴィンスモーク家のものと名乗ることを禁じられていました。そして、本人もヴィンスモーク家を嫌っていたので、作中で本名を名乗ったのは1度だけです。

サンジは他の兄弟とは違い能力が劣ることから、過去には出来損ないと言われ、兄弟からバカにされ酷いイジメを受けていました。イチジ・ニジ・ヨンジに暴力を振るわれるサンジを姉のレイジュも笑って見ていましたが、他の兄弟の目につかないところでは、サンジに優しく接してくれました。

父や兄弟たちから冷酷に扱われるサンジの唯一の心の支えは、母のソラでした。サンジは体調を崩しているソラに会うことを禁じられていましたが、人目を忍んで会いに行き、自分の作ったお弁当を渡していました。この頃まだ料理が上手ではなかったサンジですが、ソラは笑顔で「おいしいっ！」と言って食べてくれました。しかし、唯一の心の支えだったソラは亡くなってしまい、サンジの心に影を落とすのでした。

強い戦士になるための訓練で兄弟の中でいつも成績がビリだったサンジは、父のジャッジに「失敗作」と言われ失望されます。ジャッジは自分の子供たちを戦いに勝つための駒としか見ていなかったのでしょう。そしてサンジを死んだことにして、牢獄に閉じ込め監禁生活を強いるという過去がありました。

牢獄で監禁生活を強いられ、さらに兄弟たちからのイジメを受けるようになったサンジ。そんなサンジを救ってくれたのは、姉のレイジュでした。レイジュはサンジを牢獄の外へと逃がしてくれるのですが、外へ逃げたサンジは運悪くジャッジに見つかってしまいます。しかしジャッジは「自分から消えてくれるか！助かるよ！」という言葉をサンジの浴びせ、引き留めようともしませんでした。

サンジは父のジャッジや兄弟から「失敗作」と虐げられてきましたが、実際は失敗作なんかではありませんでした。ジャッジの子供たちは強い戦士になるように血統因子操作をされて生まれてるのですが、サンジだけ普通の人間として生まれてきました。それは、サンジの母ソラが自分の子供たちが、血統因子操作により感情のない、戦うためだけに生まれた戦士になることを拒んだからです。

ソラはジャッジの計画を阻止するために、血統因子操作に影響を及ぼす劇薬を飲んでしまいます。そのせいでソラは子供たちを生んだ後に死んでしまいます。その結果、イチジ・ニジ・ヨンジはジャッジの思惑通りの感情を持たない戦士として生まれてくるのですが、唯一サンジだけ母のソラの願い通りの人の心を持った普通の人間として生まれてきました。サンジは失敗作と言われてきましたが、ソラにとっては「成功作」でした。

サンジの過去が「ワンピース」の作中で長らく明かされないことに関して、ファンや読者の間ではさまざまな憶測が上がっていました。しかし、サンジの過去や秘密にしていた家族との関係については、以下のような伏線が作中のあちこちに散りばめられいたようです。それぞれの内容を紹介します。

「ワンピース」の作中でサンジはルフィらに自分の出身地は「北の海」という話をしますが、その話に興味を持ち深掘りしようとするウソップに「育ちはな、まぁどうでもいいさ」とすぐに話を変えていました。その後、サンジの過去が明らかになっていく中で、自分の生い立ちを秘密にしたがる理由がわかってきます。

「ワンピース」の世界の血液型はX型・F型・S型・XF型と私たちの世界とは異なる血液型です。魚人島で輸血が必要になったサンジが、その中でもとても珍しい「S型Rh-」という血液型だったということがわかりました。この珍しい血液型がヴィンスモーク家の血を分けたものという伏線だった可能性があります。

サンジはアラバスタ国王編でのクロコダイルとの電話のシーンで、最初は電話の相手がわからず「クソレストラン」と名乗りましたが、相手がクロコダイルだと知り、「おれはMr.プリンス」と言い直します。この時サンジが「Mr.プリンス」と名乗ったことから、実はサンジはどこかの国の王子という伏線だったのではないかと囁かれています。

ドレスローザ編で、ルフィたちはドフラミンゴを倒したのですが、そこでサンジはほとんど活躍しませんでした。しかし、ルフィたちの所に届いた手配書にはサンジにだけ「生け捕り」の文字が記載されていました。

最後の伏線は、同じくドフラミンゴ戦でルフィたちに届いた手配書の懸賞金についてです。ルフィたちは5千万アップでしたが、サンジだけ1億円アップしていました。 「生け捕り」や「懸賞金アップ」の裏には、手配書を書き換えられるほどの大物が関係していると予測されました。

ここからは、サンジが大活躍するビッグマム編です。これまで謎に包まれていたサンジの過去、ヴィンスモーク家との秘密やその後の関係、サンジとルフィの心が通うエピソードを中心に紹介します。

サンジの過去が明らかになるビッグマム編は、サンジの元にビックマムの使いが現れたことから始まります。ビッグマムとは四皇と呼ばれるうちの一人で、とても強い相手でした。そこにいた麦わらの一味は戸惑いを隠せずにいますが、サンジは笑顔で「必ず戻る」と言い残し、その場を立ち去ります。

サンジはその後、ヴィンスモーク家と再会し、父のジャッジと決闘を行うことになります。そこでジャッジは「コックは手が命だから」と足技しか使わないサンジの両手に爆弾を取り付けました。そして、恩人ゼフの写真を見せて脅迫し、ビックマムの娘プリンと結婚するようにしむけるのです。

サンジはビッグマム編で、幼い頃にジェルマ王国を逃げ出してから初めて、ヴィンスモーク家の者たちと再会しました。サンジは長男のイチジと言い争ってケンカが始まりますが、なんとサンジは自分をずっとイジメていたイチジに勝利するのです。そして父のジャッジとも戦いましたが、決着をつけることはできませんでした。

自分たちの前から姿を消したサンジをルフィたちは迎えに行きます。しかし、サンジは恩人ゼフを人質にされているため、ビッグマムの娘と結婚するしかありません。その事実を秘密にしてサンジはわざとルフィに嫌われるようなことを言いますが、ルフィはそれがサンジの本心ではないと見抜いていました。その後の決闘シーンでもそんなサンジにルフィは一切手を出さずに、サンジの攻撃に耐えるだけでした。

サンジはルフィとの決闘後、姉のレイジュから後押しされてルフィの元に向かいます。ルフィはサンジが持ってきた中身がぐちゃぐちゃになったお弁当を食べると「美味しい」と言って完食しました。サンジはルフィに全てを話、船には戻れないことを告げますが、そこで初めてルフィに殴られ、泣きながらやっと「サニー号に帰りたい」という本音を漏らすのでした。サンジとルフィの信頼関係がよくわかるシーンです。

サンジの父でありヴィンスモーク家の当主であるジャッジは、ルフィたちとの戦いの中で、自分がビッグマムに命を狙われていたことに気づきました。ジャッジは「ジェルマ王国の復活と北の海への復讐に人生をかけていた」と泣きながら語っていました。

ビッグマムとの戦いで負傷したルフィをかばいながら逃げるサンジに、ビッグマム海賊団が追ってきました。危機一髪の２人の前に現れたジェルマ66は、ビッグマム海賊団と戦います。彼らはまるでサンジとルフィを守るような行動を取りました。サンジとヴィンスモーク家との溝は簡単に埋まるものではないですが、少しは埋まったように感じたシーンでした。

奇しくもジェルマ66によって助けられる形となったサンジは、無事にサニー号に戻ってきました。「ジェルマ国の王子サンジ」から「コックのサンジ」に戻ることができ、ビッグマム編の最後は、サンジとゼフの「食いてェ奴にゃ食わせてやる！！」のセリフで締めくくられています。

ビッグマム編の終盤で、ジェルマ66がサンジとルフィの前に現れたシーンで、ニジはこっそりサンジのポケットにレイドスーツを忍ばせます。サンジは後でそのことに気づきますが、「おれはこんなもんで科学の力を借りて強くなりてェとは思わねェ！！」と使用を拒否します。一旦はレイドスーツの使用は拒否したサンジですが、今後の展開では、使用するシーンがあるかもしれません。

ここでは「ワンピース」の作中でサンジが言ったセリフの中で、読者からも名言と言われているものを紹介していきます。

サンジが恩人ゼフと過ごした海上レストラン「バラティエ」を去るシーンで残した名言です。サンジがルフィたちと一緒に旅をしたいという想いに気づいたゼフやコックたちは、わざとサンジが怒るような態度で接してルフィたちと一緒に行くように仕向けます。最後はサンジがその思惑に気づくのですが、この言葉はサンジとゼフの関係性がよくわかる名言です。

ルフィとウソップがゴーイングメリー号をめぐって決闘したシーンで、ウソップが敗れました。その際にチョッパーがウソップの元に駆け寄ろうとしたときにサンジがかけた言葉です。「決闘に敗けた男が同情されるとどれだけ惨めな気持ちになるか」という仲間のことを考え、男気あるサンジの性格がよくわかる名言です。

ビッグマム編でビッグマムの娘プリンと政略結婚をさせられそうになるサンジが結婚式場のシーンでプリンに言った言葉です。プリンは自分の3つ目を見てサンジが驚いた隙に銃殺しようと考えていましたが、思ってもみないサンジからの言葉に涙を流しました。今まで、3つ目を見て気持ちわるがられていたプリンはサンジの優しさについ心を許してしまう名言です。

「ワンピース」では4番目に麦わらの一味として仲間となり、アニメ初期から活躍しているサンジの声優について紹介していきます。

アニメ「ワンピース」でサンジの声優を務めたのは平田広明さんです。サンジの幼少期は別の声優さんが務めているので、成長して大人になってからのサンジの渋くカッコイイ声を聞くことができます。

平田広明さんは最初は劇団昴に所属している舞台俳優でした。舞台俳優の時に当時のマネージャーから「声優に興味があるか」と声をかけられ、オーディションを受けたのが声優を始めるきっかけだったようです。

アニメ「ワンピース」で幼少期のサンジの声優を担当したのは、大谷育江さんです。作中では、チョッパーの声も務めてます。とても可愛らしい耳に残る澄んだ声を聞くことができます。

大谷育江さんは幼い子供から動物までさまざまな役柄を担当するベテラン声優さんです。「ポケットモンスター」のピカチュウ役は外国でも吹き替えなく放送されています。

ここでは、「ワンピース」のサンジの今まで秘密にしていた過去に対する、読者やファンの評判や人気について紹介していきます。

サンジの今まで秘密にされていたサンジの過去が気になっていたという声も多いようです。気になるところを先に読んでしまう方もいらっしゃました。

サンジの悲しい過去の秘密を知った上で、サンジと恩人ゼフとの話が中心の「バラティエ編」を読み返すと更にサンジの過去が泣けるという方もいらっしゃいました。サンジの過去を振り返りながら、また重要なシーンを読み返すという楽しみ方もあるようです。

やはりサンジの悲しい過去に、涙を流したという意見が一番多かったようです。普段のサンジを見ていると、彼にこんな過去の秘密があったことを予想できた方はいなかったでしょう。「幼少のサンジが可愛かった」「サンジのお母さんが可愛い」という意見も目立ちました。

今回はサンジの正体や生い立ちを中心に、今まで秘密にされていたサンジの実家との関係、冷酷な扱いを受けていた悲しい過去について紹介してきました。普段の女性に弱く、仲間思いで男気があるサンジからは想像つかないほどの悲しい過去に、涙をながした読者も多いようです。

このサンジの悲しい過去を踏まえた上で、また重要なシーンを読み返したり、新しい展開を考察しながら読んでいく楽しみ方もあるようです。今後も「ワンピース」の中心メンバーとして活躍するサンジに期待しましょう。