【ワンピース】ロビンに隠された謎や伏線を調査!古代兵器や革命軍との関係とは?
『ワンピース』に登場するニコ・ロビン。現在は「麦わらの一味」の一人としてお馴染みのメンバーですが、初登場時は敵側であり、謎多き美女でした。繰り返し物語に登場するキーワード「古代兵器」との関係など、ロビンに隠された謎や物語に張り巡らされた伏線を調査しました。
目次
ロビンとは?
ロビンは『ワンピース』に登場する女性キャラクターで、主人公である麦わらのルフィが率いる麦わらの一味の一員です。
今でこそ麦わらの一味のメンバーとして活躍しているロビンですが、『ワンピース』の物語に初めて登場した時のロビンはルフィ達の敵でした。初登場時から謎多き美女としてキャラクターのみならず『ワンピース』読者までもを翻弄してきたロビン。過去から現在に至るまでのロビンのシーンを振り返りながら、ロビンの持つ「謎」について調査しました。
ロビンのプロフィール
- 名前:ニコ・ロビン
- 誕生日:2月6日
- 年齢:30歳(初登場時は28歳)
- 身長:188cm
- 職業:考古学者
- 所属:麦わらの一味
- 過去の所属:オハラの考古学者チーム、バロックワークス社、革命軍
- 能力:ハナハナの実
- 別名:悪魔の子、ミス・オールサンデー(バロックワークス社所属時代のコードネーム)
ロビンのフルネームはニコ・ロビン。麦わらの一味のメンバーであり、職業は考古学者で、旅の中で訪れた遺跡などの解説では一役買っています。「アラバスタ編」にて敵であるバロックワークス社側の人間として現れたのが物語への初登場でした。「アラバスタ編」の終わりで自棄となり死のうとしていたところをルフィから強引に救われ、「生き永らえさせられた責任を取らせる」という名目で麦わらの一味に加入しました。
188cmという高身長で、引き締まった腰と豊かな胸という『ワンピース』作中の女性キャラクターの特徴を持ちつつ、艶やかな黒髪に彫りの深い顔立ちで、ロビンの容姿は「大人の美女」という印象を与えます。
ロビンは「ハナハナの実」の能力者
ロビンは悪魔の実の中でも「超人系(パラミシアけい)」と呼ばれる能力系統であるハナハナの実の能力者です。ハナハナの実の能力は、「身体のコピーを瞬時に生成して別の場所に花のように出現させる(咲かせる)」というもので、部位や数に制限はないようです。基本的には「手」だけ「目」だけなどの一部を出現させることで、攻撃手段や偵察手段として活用されていますが、全身のコピーを作って変わり身として使うことも可能な能力です。
咲かせた身体のコピーは全て本人の持つ能力と同じだけの力を有していますが、腕であれば複数本咲かせることで馬力が上がり、体格差のある相手でも仕留めることが可能になります。また、この能力を活かすためにロビンが使う攻撃技は締め技などの関節技が主体となっています。身体のコピーは力だけでなく、感覚も本人と共有しているため、咲かせた身体の部位に攻撃を受けると本人がダメージを負うことになります。
ロビンが能力者になった経緯
ロビンの過去編では、幼少期のロビンが既にハナハナの実の能力者であったという描写があります。故郷では悪魔の実の能力者がロビンの他には恐らくいなかったため、他の住民から「妖怪」と蔑まれていました。そのような描写はあるものの、「ロビンが何歳で能力者となったのか」「ロビンは何故ハナハナの実の能力者となったのか」という経緯は描かれておらず、未だ不明です。
ワンピースの概要
駆け足でロビンについての説明をしてしまいましたが、ここで一旦『ワンピース』という作品についても軽く解説を挟みたいと思います。『ワンピース』は、「大海賊時代」という、海賊が幅を利かせているという架空の舞台設定で、主人公すらも海賊であるという、アウトローな設定の物語です。「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」をめぐり、悪魔の実などの数々の超能力や高い戦闘能力を持った海賊が争う話ですが、その中で描かれる人間ドラマもまた作品の魅力です。
原作漫画は「週刊少年ジャンプ」誌上で1997年から現在まで尾田栄一郎(おだ・えいいちろう)先生によって連載されています。1999年からフジテレビ系列で放映されているアニメ版ともども大ヒットとなり、今や日本国内に留まらず、世界中で人気のコンテンツの一つとして数えられるほどになっています。
ワンピースのあらすじ
伝説の海賊ゴール・D・ロジャーが遺したひとつなぎの大秘宝を求めて、数多の海賊が海へ出た大海賊時代。主人公モンキー・D・ルフィは麦わらの一味を結成し、故郷からひとつなぎの大秘宝が眠る偉大なる航路(グランドライン)へ旅立ちました。そこで最初に出会ったのは、国家転覆を企むバロックワークス社と闘うアラバスタ王国の王女。王女を助けるため、王国へ向かうルフィ達の前に現れた人物こそ、バロックワークス社の一員として「ミス・オールサンデー」を名乗っていた頃のロビンです。
敵として現れながらも、ルフィの窮地を救うこともあったロビン。謎の多い彼女は、「アラバスタ編」終了後に麦わらの一味へ加入しましたが、加入後もどこか掴みどころのない態度を取ってばかり。しかし「ウォーターセブン編」「エニエス・ロビー編」を経て、ロビンの過去にまつわるトラウマと仲間への想いが明らかになります。その後も増えた仲間達と共に、ロビンは麦わらの一味の一員として、ひとつなぎの大秘宝を目指す航海を続けています。
ロビンの過去の謎や伏線
「ウォーターセブン編」そして「エニエス・ロビー編」でロビンの過去が明らかになったということを先の項目で述べました。こちらの項目では、ロビンが過去に体験した事件や、ロビンの考古学者としての面について解説しながら、ロビンの過去編で描かれたロビンの謎や伏線についてまとめていきます。
幼少期に体験したある事件によって、大きなトラウマを負うことになったロビン。その事件には、ロビンの故郷や世界政府との関係、そしてロビンの職業である「考古学者」という設定の重さが大きく関わりを持っています。ロビンの過去を知ることで、物語の上でロビンが負う役割について、お分かりいただけるのではないかと思います。
過去の謎①ポーネグリフが読める理由
ロビンがバロックワークス社に在籍していたのは、バロックワークス社のボスであるクロコダイル直々の声掛けによるものでした。クロコダイルがロビンを欲したのは、ロビンがポーネグリフ(歴史の本文)を読むことができるからです。クロコダイルは、アラバスタ王国を乗っ取った後に強力な軍事国家を構築しようと企んでいました。そのため、古代兵器プルトンの在処が書かれているというポーネグリフを見つけ、解読する必要があると考えていたのです。
ポーネグリフは古代文字で書かれているため、読むことができる人間は非常に限られており、ロビンはその数少ない一人でした。そこにクロコダイルは目を付けたのです。では、ロビンは何故ポーネグリフを読むことができるのでしょう。それには、ロビンの生い立ちに秘密があります。ロビンは、かつて「考古学の聖地」と呼ばれていたオハラという島の出身でした。過去にロビンはオハラで考古学を学び、ポーネグリフすら読むことができるようになっていたのです。
過去の謎②8歳で考古学者になる
ロビンが考古学者となったのは、なんと8歳の時。幼少期から非常に賢く、学習意欲も高かったロビンは、8歳で博士号試験を満点で合格したのです。ロビンがそうして考古学に対してひたむきな情熱を向けていたのは、物心付く前に父親が亡くなり、母親も研究のためオハラから旅立ち、一人で親戚の家に預けられていたから、という事情もあるでしょう。悪魔の実の能力者でもあったロビンは「妖怪」と気味悪がられ、同じ家で暮らす親戚を含めたオハラの住民のほとんどから冷遇されていました。
しかし、オハラの考古学者達だけは、ロビンを温かく迎え入れ、ロビンの心の拠り所となっていました。唯一の居場所であった考古学者達に認められたい気持ちが、ロビンを考古学の道に進ませたのでしょう。けれど、ロビンのポーネグリフの研究をしたいという願いだけは、考古学者達も聞き入れませんでした。実はポーネグリフの研究は、世界政府に禁じられており、考古学者達は幼いロビンを巻き込むまいとしていたのです。
過去の謎③悪魔の子と言われていた理由
ロビンの通称である「悪魔の子」は、ロビンに懸賞金がかけられるようになってから付いた呼び名です。ポーネグリフは、先に述べたプルトンのような、隠された古代兵器を蘇らせる危険なものでもあります。それ故に、禁止されたポーネグリフ研究を続けるオハラの考古学者達は、世界を滅ぼすかもしれない「悪魔」とも呼ばれていたのです。これは古代兵器の存在のみならず、世界政府が隠蔽したい「空白の100年」の真実に辿り着く危険性をも加味してのものでもあります。
オハラの考古学者の長は、「空白の100年」の歴史の真実ならびに「かつて存在していた権力者の思想」がポーネグリフに記されているという仮説を立てましたが、その行動によって世界政府から「オハラは知りすぎた」と危険視されてしまいます。オハラの考古学者であり、ポーネグリフを読むことができるロビンは、そうした事情から「悪魔の子」と呼ばれるようになったのでした。
過去の謎④オハラの住民はバスターコールで死亡
ロビン以外の「ポーネグリフを読める人間」だった多数のオハラの考古学者達は、現在物語には登場しません。何故ならオハラは滅亡し、ロビンを除いた全ての住民が死亡したからです。ロビンが考古学者となったのと同時期に、世界政府はオハラの考古学者達が「ポーネグリフの研究」を行っていることを知り、世界政府直下の諜報部がオハラへ派遣されました。そして、幼いロビンがポーネグリフを読めることを知ってしまった諜報部司令官により、殲滅作戦バスターコールが発令されたのです。
バスターコールは作中における海軍の作戦名の一つで、中将5人と軍艦10隻が無差別攻撃を行うというものです。実行発令者や無関係な住民がその場にいようとも、対象となる土地全てに対して無感情に実行されます。オハラはバスターコールによって焦土となり、考古学者のみならず一般の住民すらも皆殺しとなりました。オハラに漂着していた海軍中将と友情を築き、彼に命がけで救われたロビンを除いて。これが、「悪魔の子」としてのロビンの孤独な人生の始まりでした。
ロビンの過去に関係するキャラ
過酷な人生を送っているロビンですが、そんなロビンの過去、そしてその後のロビンの人生に大きく関係するキーパーソンを3人、紹介したいと思います。
過去に関係するキャラ①ロビンの母・オルビア
ニコ・オルビアはロビンの実母で、オハラの考古学者でした。ポーネグリフ研究のため航海の度に出ているところを海軍に捕まり、オハラの考古学者がポーネグリフを研究していることが政府に知られる切っ掛けを作ってしまいます。ある海軍中将の助けで逃走したオルビアはオハラへ向かい、危機を伝えました。しかし考古学者達は研究を命より重いと考え、世界政府に対して徹底抗戦する姿勢で、それはオルビアも同じ。そして、ロビンを守りたいという心もまた、同じでした。
オルビア達はロビンは研究と関係ない、ロビンとオルビアは赤の他人だと世界政府に主張。オルビアは決して自らを母と明かしませんでしたが、幼いロビンは母に会いたい一心から、ポーネグリフを読めることを自ら明かしてしまい、それがバスターコール発令のきっかけとなります。攻撃を受けるオハラで、ロビンは母と束の間の再会を果たし、それまでの努力を認められ、母の愛を知ります。そして海軍からの逃走を手助けした中将にロビンを託し、オルビアは世を去りました。
過去に関係するキャラ②ハグワール・D・サウロ
度々文中に登場している海軍中将こそが、ハグワール・D・サウロです。サウロは巨人族の男性で、大きな体躯を持ち中将という階級にありながらも、非常に温厚な人物でした。「悪の学者による古代兵器復活の野望を止める」という名目でオルビアを逮捕しましたが、オルビアと話したことで世界政府に対して疑問を抱くようになります。そしてサウロはオルビアと共に海軍から逃走し、追手を食い止める形でオルビアと離別。その後負傷し、偶然にもオルビアよりも先にオハラに漂着します。
自分がオハラにいると知らず、そしてロビンがオルビアの娘だとも知らず、ある日ロビンと出会ったサウロ。サウロは巨人である自分を恐れないロビンと意気投合するものの、今いる場所がオハラだと知ると、顔色を豹変させてロビンに即座に逃げるよう要求しました。バスターコール発令後は、オルビアから託されたロビンを脱出させるため、海軍の追手相手に身一つで激闘。ロビンへいつか必ず信頼できる仲間と出会えると語り掛け、その後は生死不明(恐らくは死亡)となっています。
過去に関係するキャラ③青雉
ロビンがオハラを脱出できたのは、オルビアとサウロだけはなく、もう一人キーパーソンとなる人物がいたからです。その人物はクザンという海軍中将で、通称「青雉(あおきじ)」。青雉はバスターコールのためにオハラへ来ており、サウロがロビンを逃がすために闘った相手こそが青雉でした。正義を執行するという信念を以て職務に就いていた青雉でしたが、バスターコールという殲滅作戦の凄まじさから、無慈悲に行われる正義の在り方に対して疑問を抱くようになります。
青雉はサウロと親友で、殲滅対象でありながらも親友が命をかけてまで守ろうとしているロビンという存在に興味を持ち、ロビンの行く末を見届けるため、燃え盛るオハラからロビンを逃がしました。その後、成長したロビンを一度は殺そうとするものの、ロビンを一味全員命がけで奪還した麦わらの一味にも興味を持ち、再び泳がせておくことを決意します。青雉は2022年現在も作中で死亡しておらず、今後も活躍が見込まれるキャラクターです。
ロビンと革命軍や古代兵器との関係に関する謎や伏線
さて、ロビンは麦わらの一味に在籍していますが、一時的に一味が離散してしまった時には革命軍に所属していました。麦わらの一味離散の際、ロビンはバーソロミュー・くまの能力により、「東の海(イーストブルー)」にあるテキーラウルフへ飛ばされました。テキーラウルフでは世界各地から集めた犯罪者などを労働力として、巨大な橋を何年にも渡り建築しており、ロビンもその中の一人として強制的に働かされていたのです。ある日、テキーラウルフは革命軍によって襲撃され、強制労働者達の一部も救出・解放されました。
混沌とした状況下で、ロビンは革命軍のメンバーから呼びかけられます。革命軍は、オハラの唯一の生き残りであるロビンを「世界政府と徹底抗戦した希望の灯」と捉えていたらしく、オハラ滅亡後はロビンを保護するために捜索を続けていたのです。そしてロビンは、再び麦わらの一味が集合するその日まで、革命軍と共に2年の時を過ごすことになったのです。
謎①革命軍や世界政府とは?
ロビンを救った革命軍、そして海軍本部の元締めとして物語にしばしば登場する世界政府とは、一体どのような組織なのでしょうか。革命軍が何に対する革命を起こそうとしているのか、世界政府は何を以てして世界を取り仕切るような組織となったのか・世界政府が隠蔽したい歴史とは何なのか、ということについて、作中で語られた範囲で解説します。
革命軍とは?
革命軍は、世界政府を倒すことを目的とした組織です。総司令官はルフィの父親であるモンキー・D・ドラゴンで、世界各国でクーデターを起こし、世界政府の転覆を目指しています。複数人の幹部と多数の兵卒が所属しており、組織としては小さくなく、まさしく「世界政府を相手取って戦争を行う軍隊」として活動していることが作中の様子からわかっています。構成者の中には、実際に革命軍が起こしたクーデターによって救われた者や、世界政府への蜂起を決意した者も数多くいるようです。
世界政府とは?
対して世界政府は、作中設定で800年前に創設されたという、作中世界をまとめている国際組織です。創設したのは「創造主」と呼ばれる20人の王で、その子孫は「世界貴族」もしくは「天竜人(てんりゅうびと)」と呼ばれています。天竜人の最高位にあたる5人の人物が世界政府の最高権力者である「五老星(ごろうせい)」の位にあり、その下に海軍や直属諜報部を取りまとめる「世界政府全軍総帥」が置かれています。
天竜人による天竜人以外の人間(天竜人曰く「下々民(しもじみん)」)への傷害・殺害は罪に問われませんが、一般人が天竜人に傷を負わせた場合は海軍大将が軍艦を率いて現れたり、一般人が天竜人を冒涜する旨の発言をすると罪に問われたりするなど、非常に悪質かつ一方的な格差があり、世界政府はこれを良しとしています。この歪な身分制度は、天竜人に仕える身である海軍内部ですら反感を持つ者もいます。天竜人による支配を打倒すべく、革命軍は結成されたのです。
革命軍の主なメンバー
- 総司令官:モンキー・D・ドラゴン
- 参謀長:サボ
- 幹部:エンポリオ・イワンコフ(「G(グランドライン)軍」軍隊長)
- 幹部:イナズマ(「G(グランドライン)軍」副隊長)
- 幹部:コアラ
- 元幹部:バーソロミュー・くま
革命軍のNo.1にあたる地位の総司令官は、先程も述べた通りルフィの父親であるドラゴンで、No.2は参謀長のサボです。サボはルフィと兄弟杯を交わした兄貴分にあたります。「インペルダウン編」でルフィと出会い手助けしたエンポリオ・イワンコフやイナズマも革命軍幹部であり、麦わらの一味の面々を世界各地に飛ばしたバーソロミュー・くまは元幹部でした。
謎②ロビンと革命軍の関係
テキーラウルフでロビンが革命軍から保護されたことは既に述べました。その後、革命軍に一時的に身を置くことになったロビンは、情報の収集をしながら、革命軍のメンバーによってパワーアップすることにもなります。幹部であるコアラは、魚人空手の師範代でもあり、コアラの師匠である魚人ハックもまた革命軍に在籍しています。また、サボからも技を教えてもらっていたと思しき描写もあり、ロビンは革命軍在籍時に様々な戦闘技を学んだのだと思われます。
謎③革命軍の目的とロビンの目的は同じ?
ロビンが目指しているのは、ポーネグリフを解き明かし、「空白の100年」の謎、すなわち世界政府に隠されている「真の歴史」を知ることですが、世界政府打倒を目指す革命軍もまた、世界政府が隠蔽する「真の歴史」を知ることは目的としているのではないかと思われます。革命軍がロビンを探していた理由として、イコンとしての「オハラの生き残り」を革命軍に参加させることのみならず、やはりポーネグリフを読める人材を手元に置くという目的もあったのではないでしょうか。
謎④ロビンと古代兵器の関係
ロビンに限らず、母親のオルビアをはじめとしたオハラの考古学者達全員に言えることですが、ポーネグリフ研究者の目的は古代兵器の探索・復活ではなく、「真の歴史」を知ることでした。しかし、限られた人間しか読むことのできないポーネグリフに「古代兵器の在処」が記されてしまっていることで、ポーネグリフの研究者は世界政府から危険因子とみなされ、迫害されていました。
オハラの唯一の生き残りとなったロビンは、数少ない「ポーネグリフを解読することができる人物」であり、それはつまり「古代兵器の在処を知ることのできる限られた人間」でもあります。世界政府がポーネグリフ研究者をどの程度把握しているのか、現在作中でどの程度生き残っているのかは不明瞭なところではありますが、古代兵器が物語の鍵となるならば、この先ロビンも大きな役割を果たさねばならなくなるでしょう。
謎⑤ロビンと光月トキの関係
「ワノ国編」にて存在が明らかになったキャラクター光月トキ(こうづき・とき)は、トキトキの実の能力者で、「自分や他者を未来の世界へ移動させることができる」という能力を持っていました。トキの能力は「未来には行けるが過去には戻れない」というもので、本人もそのように言及していますが、実はその「過去に戻れない」という旨の台詞は、「空島編」でロビンも言っているのです。
また、トキの嫁ぎ先である光月家は代々「石工の一族」であり、「800年の間、壊れぬ書物を作り続けていた」ということが作中で語られています。光月家の人間によって800年間代々作られてきた「壊れぬ書物」こそが「ポーネグリフ」であり、ポーネグリフに記された古代文字の読み書きは、光月家一子相伝の暗号として受け継がれていたのでした。
謎⑥ロビンと空白の100年の関係
オハラの考古学者達の遺志を継ぐロビンが「空白の100年」の謎を解こうとしていることは既に述べました。オハラの学者達が、純粋な知的探究心からポーネグリフの研究をしていたことに間違いはありませんが、それが世界政府にとって都合の悪いものであったこともまた事実です。オハラの学者の長は仮説として、800年前現世界政府によって滅ぼされた国があったこと、その王国の掲げていた「思想」、そしてその「王国の名前」にまで辿り着いていました。
ロビンのルーツであるオハラと光月家の関係は、この先明かされるであろう「空白の100年」の事実とも大きく関わってくるでしょう。その際に鍵となるのは、やはりオハラの唯一の生き残りであるロビンその人です。
謎⑦ロビンがテキーラウルフから戻れた理由
テキーラウルフは、天竜人が「下々民」に与える罰として、永遠に終わることのない橋を作らせるための場所なのではないか、という説は、『ワンピース』読者から挙がっている考察の一つです。強制収容所めいたテキーラウルフからロビンが脱出できたのは、革命軍による世界政府転覆計画と、それに基づく「オハラの生き残りの保護」という目的があってこそ。そもそもロビンがテキーラウルフにいたのは、バーソロミュー・くまの能力によるものです。
革命軍幹部だったバーソロミュー・くまは、革命軍のテキーラウルフ襲撃計画を知っていたか、もしくはロビンをテキーラウルフに飛ばすことを革命軍に予め伝えていたのではないでしょうか。麦わらの一味離散後、2年という期間を経てもロビンが無事に一味に戻ることができたのは、やはり革命軍の存在あってこそです。
ロビンはまだ麦わらの一味の仲間ではない?
さて、数々の冒険を経てすっかり麦わらの一味に馴染んだロビンですが、実は『ワンピース』読者の中では「ロビンはまだ麦わらの一味に正式加入していないのではないか」という説も立てられています。
ロビン以降に麦わらの一味に加入したメンバーも増えてきているものの、「ロビンの後から加わったメンバーは正式加入済みだがロビンはまだ正式メンバーではない」という声があるのです。ロビンが仲間になった経緯をおさらいしつつ、『ワンピース』読者の間でささやかれている「◯人目の法則」についても解説します。
考察①ロビンが仲間になった経緯
ロビンが麦わらの一味に加入したのは、「アラバスタ編」が終わった直後のことですが、「ウォーターセブン編」と「エニエス・ロビー編」でロビンは一時的に一味を離脱しています。これはロビンが世界政府から麦わらの一味を守るために取った行動だったことが物語の中で明かされ、一味全員が協力してロビンを奪還し、改めて麦わらの一味に加入するというエピソードでした。
また、「ウォーターセブン編」「エニエス・ロビー編」では新たに船大工として仲間になったフランキーと、東の海からの付き合いであるメンバーでありながらも仲間割れによって一味を抜け、その後和解したウソップの一味への加入も描かれています。当時読者からはは、「新たな仲間の加入」と「和解による再加入」によってロビン、フランキー、ウソップの3人が麦わらの一味のメンバーになったエピソードだと受け止められていました。
考察②「◯人目の法則」とは?
しかし、実は『ワンピース』には読者から「◯人目の法則」と呼ばれるサブタイトルの法則があります。それは、麦わらの一味に新しくメンバーが加わったエピソードには、必ず「◯人目」というタイトルが付けられているというものです。麦わらの一味に最初に加わった仲間であるゾロの加入エピソードは、第6話でありサブタイトルは「1人目」、4人目の仲間であるサンジが加わったのは第68話で、もちろんサブタイトルは「4人目」です。
事情があって正式加入がサンジより後になったナミは、2人目の仲間ですが加入エピソードは第94話で、この回初めて「2人目」のサブタイトルが付けられています。「仲間に加わった回と、一味に正式に加入したエピソードの回は必ずしも話数は合致しない」と考えられており、この「◯人目の法則」によってロビンは未だ麦わらの一味に正式加入していないという説が立てられているのです。
考察③ロビンはいつ麦わらの6人目の仲間になる?
「◯人目の法則」がどのようなルールで運用されているのかは、作者である尾田先生のみぞ知るところですが、読者は様々な考察を繰り広げています。「考古学者としてルフィに貢献した回」「オハラのトラウマ(世界政府へのトラウマ)から解放された回」など…様々な仮説が立てられています。尾田先生によれば、『ワンピース』という物語は終結に向かっているとのことなので、いずれ近いうちに「6人目」というサブタイトルの回があることでしょう。
ロビンの技と覇気
ロビンの過去や数々の伏線、そして「考古学者としてのロビン」に関してここまで解説してきましたが、ロビンは座学のみで見識を深めるタイプではなく、座学とフィールドワークの両方で研究を深めていく考古学者です。そしてフィールドワークの最中には、戦闘を避けられない場面もあります。
「悪魔の子」と呼ばれ非常に過酷な人生を歩んできたロビンは、もちろん文武両道の人であり、戦闘能力も高いです。この項目では、ロビンが戦闘時に使う技、そしてこれからの闘いで必要となってくる「覇気」に関する解説を行います。
ロビンの技一覧
ロビンは戦闘時、ハナハナの実の能力を活用して闘っています。数多くの技が作中で描かれていますが、その中から特徴的なものをいくつかご紹介します。
技一覧①クラッチ
クラッチはロビンが使う代表的な技で、複数本咲かせた腕で相手を拘束し、頚骨や脊椎を攻撃する、いわゆる関節技です。腕は場所や数を選ばずに咲かせることができるため、鎧などで武装した相手や自分よりも大柄な体格の相手にも有効な技です。
技一覧②二輪咲き
二輪咲き(ドスフルール)は二本の腕を咲かせる技です。ロビンは咲かせる腕の本数によって「◯輪咲き」という技名を付けており、字の通り読み取るなら「腕を二本咲かせる」という現象のことでしかないのですが…。
多くの『ワンピース』読者が言う場合の「二輪咲き」は二輪咲き・グラップという組み合わせ技のことで、咲かせた二本の腕によって相手の身体の一部を強く握るというものです。作中では麦わらの一味への加入を渋るフランキーに対する武力行使として使われた技で、対象であるフランキーはおろか、その様子を見ている多くの男性キャラクターも泣き叫ぶという凶悪な効果を発揮していました。一部のゲームではこの技がロビンの最強必殺技に設定されています。
技一覧③百花繚乱
百花繚乱(シエンフルール)は100本の腕を咲かせる技で、こちらも「◯輪咲き」と同じく単体では「腕を100本咲かせる」という現象のみを指します。大量の敵に対してクラッチを仕掛けるという単純攻撃にも使えますし、高所から落ちた仲間を、腕を網のように連結させて受け止める蜘蛛の華(スパイダーネット)という補助技にも繋げられ、更には背中に大きな翼を形成して5秒程度の飛行を可能にするウイングという技もあります。
技一覧④目抜き咲き
目抜き咲き(オッホスフルール)は読んで字のごとく目を咲かせる技で、こちらは攻撃技ではなく偵察のための補助技です。目抜き咲きを使用する際、ロビンは目を閉じているという描写があるため、目抜き咲き使用時には本体の目を使うことはできないのかもしれません。
技一覧⑤体咲き
体咲き(クエルポフルール)は麦わらの一味が離散を経て再集結してから使えるようになった技で、腕や目といった一部分ではなく、自分そのものの完全な分身を作り出す技です。偵察の他、攻撃を受けた際に使用して回避するという使い方が描かれています。体咲きの応用でW(ドーブレ)・クラッチという技もあり、こちらは相手に上半身や腕を咲かせて攻撃するという技です。
技一覧⑥悪魔咲き
悪魔咲き(デモニオフルール)は、百花繚乱と体咲きを組み合わせて応用した技巨人咲き(ヒガンテフルール)を更に応用した技で、巨大な悪魔の姿となった分身を作り出すという技です。悪魔咲きの際のロビンの容貌の変化がどのような仕組みで起こっているのかは現状不明であり、「ロビンの精神にある悪の側面を具現化して咲かせている」「覇気を纏っている」と様々な仮説が立てられています。
覇気はこれからの戦いで必要
数々の強力な技を持っているロビンではありますが、麦わらの一味内での戦闘能力はそれほど高い方ではありません。熾烈さを極めていくこれからの闘いでロビンが戦闘要員として活躍するには、覇気(はき)を習得する必要があるでしょう。
覇気の種類
覇気は『ワンピース』世界において「全ての人間が潜在的に有する力」であり、「意思の力」とも呼ばれています。「覇気の習得」とは気配の察知や気合、殺気などを自在に、目に見える形で闘いに応用させられるようになることです。また、作中で語られる覇気には「武装色(ぶそうしょく)」「見聞色(けんぶんしょく)」「覇王色(はおうしょく)」という三つの種類があります。
覇気の種類①武装色の覇気
武装色の覇気は攻撃・防御両方の面で活用することができる覇気で、武装色の覇気を体表に纏って硬化させて鎧とする・硬化させた拳で攻撃するなどのことができます。また、武装色の覇気を衝撃波として放出する、相手の身体へ流し込んで内部から肉体を破壊するという使い方もあるようです。
覇気の種類②見聞色の覇気
見聞色の覇気はいわば鋭敏になった気配感知能力であり、見聞色の覇気を極めると相手の感情を読むことすらできるようになります。感情を読むという見聞色の覇気の力は、未来予知の域にまで高めることもできます。
覇気の種類③覇王色の覇気
覇王色の覇気とは、「相手に対する威圧」の力でです。覇王色の覇気を持つ者は「王の資質」を持つ者とも呼ばれ、覇王色の覇気の素質を持つものは作中世界でも限られているようです。武装色と見聞色の覇気は鍛錬によって強化していくことが可能ですが、覇王色の覇気は当人が人間として成長することでしか強化されることはありません。また、覇王色の覇気は制御せずにいれば敵味方問わず周囲の生物を全て威圧し気絶させてしまう「威圧の力」と呼ばれる通りの覇気です。
覇気を使う主なキャラクター
『ワンピース』作中では覇気を使うキャラクターが多く登場していますが、麦わらの一味以外から、覇気使いのキャラクター3人を紹介したいと思います。
覇気を使うキャラ①シャンクス
代表的な覇気使いといえば「赤髪のシャンクス」です。幼少期のルフィの命の恩人であり憧れの海賊であり、ルフィのトレードマークである麦わら帽子も、元はシャンクスが被っていたものでした。作中で最初に覇気が登場したのは、海に落ちた幼いルフィを食べようとしている「近海の主」を気迫、すなわち覇王色の覇気によって退けたシーンでしょう。その他にも覇気で周囲を圧倒しているシーンは度々描かれており、シャンクスが凄まじい覇王色の覇気の持ち主であることが分かっています。
覇気を使うキャラ②レベッカ
「ドレスローザ編」で登場したレベッカは、低い戦闘能力を見聞色の覇気による未来予知によって補い、回避やカウンターによって数々の強敵から生き残ってきたという、異色の戦闘スタイルで闘う剣闘士でした。
覇気を使うキャラ③ヴェルゴ
「パンクハザード編」から登場したヴェルゴは卓越した武装色の覇気の使い手でした。武器である竹竿に覇気を纏わせて硬化させ、持前のフィジカルで相手を圧倒するという戦法の他、全身に武装色の覇気を纏って硬化するという、攻撃・防御どちらの面でも武装色の覇気を使いこなすキャラクターでした。
ロビンが覇気を使えるようになるのはいつ?
現在、麦わらの一味の中で覇気を使うことができるのは、ルフィも含めてかなりの強敵と闘う機会の多い者に限られてしまっています。とはいえ、ひとつなぎの大秘宝を求める旅の中で、覇気は必須となる能力になることは自明です。「ワノ国編」の終了後、もしくはクライマックスでロビンが覇気に目覚めるという展開もあるかもしれません。一部の読者はロビンの技「悪魔咲き」が覇気を用いた技だという説を唱えているようですが、「悪魔咲き」と覇気の関係は不明です。
ロビンは見聞色の覇気を使えるようになる?
ハナハナの実の能力の特性上、戦闘では肉弾戦の戦闘要員となってしまうロビン。見聞色の覇気を取得することが、能力をより活かすことができる戦闘スタイルに繋がるのではないかと考えられます。
ロビンの名言や名シーン
麦わらの一味の一員として、すっかり主要キャラクターの一人になったロビンには数々の名言や名シーンがあります。
バロックワークス社時代、加入直後、幼少期、現在などなど…、全ての名言・名シーンをご紹介したいところですが、キリがなくなってしまうため名言を三つ、名シーンを三つ、それぞれこの項目でご紹介していこうと思います。
ロビンの初登場
ロビンが『ワンピース』作中に初めて登場したのは、「アラバスタ編」の開始直後です。偉大なる航路に突入したルフィ達を待ち受けていたのは「賞金稼ぎの街・ウイスキーピーク」にいる多数の賞金稼ぎ達でした。そして、その賞金稼ぎ達こそがバロックワークス社の一員であり、アラバスタ王国の国家転覆計画が背後にあることが、バロックワークス社に潜入していた王女により告げられます。
ウイスキーピークを脱出した麦わらの一味の前に突如現れた謎の女こそが、コードネーム「ミス・オールサンデー」を名乗っていたバロックワークス社時代のロビンです。初登場時は言葉のやり取りもそこそこに、掴みどころのない態度で去っていったロビン。やがて麦わらの一味に加入するなどとは、この段階では読者の誰一人として予想していませんでした。
ロビンの名言
初登場時から現在に至るまで、ロビンはたくさんのユニークな台詞に恵まれているキャラクターですが、数ある台詞の中からシリアスな名言、仲間加入時の名言、そして非常に辛辣かつコミカルで人気の名言をご紹介します。
ロビンの名言①「私の夢には…」
私の夢には───敵が多すぎる
「アラバスタ編」のクライマックスで、クロコダイルとの一騎打ちに勝利したルフィ。ルフィとクロコダイルの決戦の場所は王国の地下にある遺跡でした。彼らの対決に立ち会っていたのは、ロビンとアラバスタ国王。崩壊する遺跡の中、毒で死にかけているルフィに与えろと国王に解毒薬を渡して、自分はその場に残り遺跡もろとも死のうとしていたロビンの口から出た台詞です。諦念の涙を浮かべたロビンの表情は、初めて描かれた「人間らしい」顔でした。
クロコダイルという後ろ盾により、ポーネグリフ研究を政府に見つかることなく進めることができていたバロックワークス社時代のロビン。アラバスタ転覆計画の要であるプルトンの碑文の探索は、その頃のロビンにとっては最大にして最後のチャンスだったのでしょう。しかしアラバスタのポーネグリフもロビンが求めるものではありませんでした。自らの、そしてオハラの学者達の夢が志半ばで絶えることへの悔しさや憤りを感じさせる名言です。
ロビンの名言②「私を仲間に…」
私を 仲間に入れて
アラバスタ王国から出航したルフィ達の前に突如現れたのは、敵だったはずのミス・オールサンデー改めニコ・ロビン。当然ルフィ達は驚愕しますが、バロックワークス社が崩壊し行く先も帰る場所もないロビンは、夢を諦め死のうと思っていたところを強引に生き永らえさせたルフィにこそ責任があるという態度を取ります。麦わらの一味の面々はおろか、読者をも困惑させたこの台詞は、ロビンの過去を踏まえた上で見ると非常に味わい深い言葉です。
ロビンの名言③「人として恥ずかしい…」
人として 恥ずかしいわ
「スリラーバーク編」で、フランキーが主導となり合体ロボットのごとく「ドッキング」して一味全員の力を結集して闘おうという呼びかけに唯一応じなかったロビンが冷ややかな顔で言い放った台詞です。普段あまりそうした行動に乗らないゾロですら巻き込まれていた「ドッキング」を一言で切り捨てた様は、まさに「名言」としか言いようのないものでした。
ロビンの名シーン
数あるロビンの名言の中から三つをご紹介しましたが、物語とは台詞のみが構成要素ではありません。ロビンが登場するたくさんのシーンの中からまた三つに絞って、ロビンの名シーンもご紹介したいと思います。
名シーン①サウロの笑い方を真似るシーン
幼少期のロビンの友であり、心の支えであったサウロ。サウロの特徴的な笑い方をロビンが真似して笑うシーンは、考古学者達という理解者を持ちながらもオハラではずっと孤独だったロビンの人生に明るい光が差し込んだ場面です。
名シーン②ミスオールサンデーを名乗るシーン
初めてルフィ達の前に現れた時、ロビンは「バロックワークス社副社長のミス・オールサンデー」でした。船に密かに侵入し、目的も何もかもがお見通しだとでも言うように笑っていたかつてのロビン。ミステリアスな「謎の美女」の風格があり、『ワンピース』という物語に対する大きな期待を抱かせた名シーンです。
名シーン③ワノ国編で花の都に潜入するシーン
「ワノ国編」では、世界政府未加盟で独特な文化を築き上げている国、ワノ国に先行して入り込み、ワノ国の中心にある都市「花の都」で「芸者おロビ」に扮して潜入任務を行っているというシーンが描かれていました。艶やかな黒髪を持つロビンはワノ国の伝統服も似合っており、普段の服装とはまた異なる美しい立ち姿が読者からも非常に好評でした。
ロビンの声優
初登場時は敵側だったロビン。「麦わらの一味」のカラーに染まってすっかり明るくなりましたが、登場当初は非常にダークな雰囲気を纏うキャラクターでした。そんなロビンの変化や二面性が、アニメ版では作画による表情の変化だけでなく、声の調子の演じ分けによって表現されています。
低い凄みのある声で敵を威圧することもあれば、朗らかな雰囲気で仲間に語り掛けることもあるロビン。そんなロビンを演じられた声優さんはどんな方なのでしょうか。ロビンの声優である「山口由里子」さんについて調べてみました。
ロビンの声優は「山口由里子」
ロビンを演じられた声優さんは、山口由里子(やまぐち・ゆりこ)さんです。山口さんはオーディションではなく、「ロビン役の声優」として直々に指名されて出演が決まったとのこと。『ワンピース』ではロビン役の他に、ロビンの母であるオルビアなどの声優も担当されています。
山口由里子のプロフィール
- 名前:山口由里子
- 出身:大阪府
- 所属:青二プロダクション
- 生年月日:1965年11月21日
- ニックネーム:ゆる子
山口さんは声優の他に舞台女優としても活動されています。落ち着いた雰囲気のセクシーな声のイメージに反して、少し天然な性格で、『ワンピース』の制作現場でのエピソードによって、他の声優さんから「ゆる子」というニックネームも付けられています。
山口由里子の主な出演作品
山口さんの声優としての出演作で代表的なものを挙げるなら、『新世紀エヴァンゲリオン』でしょう。作中に登場する「赤木リツコ(あかぎ・りつこ)」役が声優としての出世作だったようです。他にも『ポケットモンスター』シリーズの「ジョーイ」や『ドラゴンボール超(ドラゴンボールスーパー)』の「ヴァドス」や「ココット」など、数々の有名作に出演されています。
ロビンに対する世間での評判や人気
未だ謎多き美女であるロビンですが、『ワンピース』読者からはキャラクターとしてどのように思われているのでしょうか。SNSでの『ワンピース』読者によるロビンに対する声を一部ご紹介します。
「ウォーターセブン編」で麦わらの一味を抜けると告げたロビン。当時の『ワンピース』読者は突然のロビンの裏切りに愕然としていましたが、物語が進むにつれて、ロビンの行動は裏切りではなく、仲間を守るためのものだったと分かりました。心優しく仲間思いでありながらも、だからこそ仲間を頼れずに、突き放すような態度を取ることしかできなかったこの時のロビンの行動が「不器用ながら誰よりも一味を想っている」と受け止められています。
「エニエス・ロビー編」で囚われていたロビンを奪還した麦わらの一味の面々が、ひしとロビンを抱きしめて大泣きしています。過去の事情から他人を利用し利用される関係が当たり前で、裏切られることが日常だったロビンの居場所として麦わらの一味が在るのだということがよくわかるシーンです。ロビンの仲間に対する気持ちに「尊い」と感動する読者は非常に多いです。
「ワの国編」では、乱闘の最中に敵に囚われた仲間をロビンが救出に来るというシーンが描かれました。この時、「助けて!」と恥も外聞もなく大声でロビンに助けを求めて叫んだ仲間の様子を嘲笑う敵に、ロビンは微笑みます。仲間から信頼され、命を預けてもらえたことを喜び、「優しい」「頼ってくれた」ときっぱりと言うのです。麦わらの一味の中で、ロビンと仲間達が互いに信頼関係が築いていると感動した読者は多数見かけます。
ロビンは謎が多いキャラだった
「空白の100年」との関係をはじめとした、数多くの謎を持つキャラクターであるロビン。彼女が麦わらの一味に「6人目」の仲間として加入するのはいつになるのでしょうか。
しかし、どれほどの謎を抱えていて、どのような過去があっても、仲間と決めたら受け入れるのが「麦わらの一味」です。「ひとつなぎの大秘宝とは、そこまでの旅路に至るまでの間で築き上げた仲間との絆である」という説は既に尾田先生から否定されていますが、ロビンにとっての宝として、麦わらの一味との絆を数えることができるのは確かでしょう。
この記事のライター
浦谷街乃
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