【ワンピース】モデルになった実在する海賊を一覧で紹介！元ネタの有名人も

『ワンピース』は海賊を題材とした作品で、作中でも海賊は市民から金品を奪ったり、人を拐かす盗賊として扱われています。一般的には悪人と見られていますが、実際には政府や国から雇われた海賊だったり、街の経済に貢献していたりする海賊もおり、盗賊という一面だけでは語れないものでもあります。

『ワンピース』の世界では海賊王のゴール・D・ロジャーが処刑され、大海賊時代が訪れましたが、海賊は実在するのでしょうか。現実の世界でも海賊は実在し、ローマ帝国の時代には既に実在していたと言われています。15世紀から17世紀のヨーロッパでは実際に「大航海時代」と言われる時代があり、この時代に横行した海賊として『カリブの海賊』『私掠船』が有名です。

『ワンピース』は尾田栄一郎による少年漫画で、『週刊少年ジャンプ』で連載されている作品です。単行本は100巻、アニメ放送は1000話を超える大作となっており、長年に渡ってファンから愛されている作品となっています。2022年には劇場版アニメ『ONE PIECE FILM RED』が公開され、賑わいを見せています。

『ワンピース』は海賊王を目指して海を冒険する少年、モンキー・D・ルフィを主人公にした物語で、「ひとつなぎの大秘宝（ワンピース）」を巡って旅をします。ルフィは頼れる仲間を見つけ、偉大なる航路（グランドライン）の後半の海である新世界へと足を踏み入れます。

『ワンピース』に登場する海賊にはモデルとなった実在する海賊がいます。名前を文字ったり、特徴を受け継いでいたりと様々です。ここでは『ワンピース』でモデルや元ネタとなった実在の海賊を一覧で紹介します。

アン・ボニーは「最悪の世代」の一人であるジュエリー・ボニーのモデルになった人物です。アン・ボニーは18世紀のカリブ海で活躍した女海賊で、海賊のジョン・ラカムの手下の一人です。女海賊のメアリ・リードと共に捕らえられて死刑宣告されますが、妊娠を主張して子供を出産するまで刑が延期されたことで有名です。

ウィリアム・キッドは「最悪の世代」の一人で”キャプテン”キッドの異名で知られるユースタス・キッドのモデルとなった海賊です。ウィリアム・キッドは数多くの伝説がありますが、一方では実際は平凡な男だったという説もある謎の人物です。自ら海賊になろうと思っていたのではなく、気づいたら海賊になっていたという説もあります。

エドワード・ティーチは白ひげことエドワード・ニューゲート、黒ひげことマーシャル・D・ティーチ、サッチのモデル・元ネタとなった人物です。エドワード・ティーチ自身も黒髭という異名を持ち、残虐で誰しもが理解できないことを数々行っているという伝説があります。イギリスの海賊で、カリブ海や大西洋の沿岸を荒らし回ったということでも知られています。特徴的な黒いひげや、船を襲うときの洋装は、後の海賊の典型となりました。

フランソワ・ロロネーはロロノア・ゾロのモデル・元ネタとなった海賊です。ロロネーはロロノアやロロノワと表記されることもあります。非情に冷徹で残酷な海賊と言われているカリブ海の海賊の一人です。とても貧しい家に生まれたロロネーは奉仕人として送られましたが、脱走して様々な島を巡り、カリブ海を荒らし回る海賊に加わったと言われています。

ウッズ・ロジャーズは海賊王であるゴール・D・ロジャーのモデル・元ネタとなった海賊です。イギリスの私掠船の船長で、1708年に有名なデューク号の船長として世界を回る旅をしています。海賊を追放したり、カリブ海を荒らしていたエドワード・ティーチ（黒髭）を海賊共和国の行政官庁の座から引きずりおろしたりと、カリブ海の海賊抑圧に大きな成果をもたらしたと言われています。

バルトロメウ・ポルトゲスはルフィたち麦わら海賊団に憧れを抱いていたバルトロメオのモデル・元ネタと言われている海賊です。バルトロメオの元ネタとなった海賊はバルトロメウ・ディアスという海賊だという説もあります。バルトロメウ・ポルトゲスはポルトガルの海賊で、後の海賊の掟を作った人物だとされています。

チュイ・アプーは最悪の世代の一人であるスクラッチメン・アプーのモデル・元ネタとなった海賊です。チュイ・アプーは19世紀の香港の海賊で、当時香港の最大勢力であった十五仔（シャプ・ウグ・ツァイ）の傘下となり、補佐役を務めました。また海賊団の指揮官として、イギリスの船を襲ったりしていました。またチュイ・アプーは辮髪が特徴的で、スクラッチメン・アプーも辮髪となっています。

ジャン・ラフィットは黒ひげ海賊団の初期メンバーであるラフィットのモデル・元ネタとなる海賊です。ジャン・ラフィットはメキシコ湾で活動していた海賊で、海賊をビジネスの一つとしていました。ビジネスとして価値がないと判断すると、他の海賊であれば船員たちを殺してしまうところ、無傷で解放したと言われています。このことから「紳士海賊」とも呼ばれていたそうです。

アルビダは『ワンピース』で「金棒のアルビダ」のモデルとなった海賊です。歴史上最も古い時期の女海賊と言われており、バルト海で活動していました。アルビダは5世紀頃のスカンディナヴィア王女であり、国を逃げ出して海賊船の船長になったという経歴があると言われています。

ジャン・バールはシャボンディ諸島でローに助けられてハートの海賊団クルーとなったジャンバールのモデル・元ネタとなった海賊です。フランスで私掠船の船長をしていたと言われています。フランス最大の海の英雄で、フランスでは知名度と人気が高い海賊です。フランス海軍の艦艇にジャン・バールの名が代々受け継がれています。

バーソロミュー・ロバーツは革命軍の“暴君”バーソロミュー・くまのモデル・元ネタとなった海賊です。バーソロミュー・ロバーツは「ブラック・バート」の異名でも知られています。ウェールズで産まれ、「ダイアモンドをちりばめた十字架」を金のチェーンで首から下げているのが特徴的だったとされています。ロバーツは規律を重んじる性格で、厳格な「掟（おきて）」を部下に課したとされています。

フランシス・ドレークは最悪の世代の一人であるX・ドレークのモデル・元ネタとなった海賊です。フランシス・ドレークはエリザベス朝のイングランドの航海者で、私掠船の船長をしていました。親戚であるジョン・ホーキンスの下で奴隷貿易に従事していましたが、1568年に自ら船を調達して船長となりました。船長になった後もジョン・ホーキンスの船団に傘下していましたが、スペイン海軍の奇襲を受けて船団は壊滅状態となります。ドレークは逃げ延び、イギリスへと帰還しています。

バルバロス・ハイレッディンは麦わら海賊団の傘下となった巨人族ハイルディンのモデル・元ネタとなった海賊です。バルバロス・ハイレッディンはオスマン帝国の提督で、ウルージとは実の兄弟です。地中海域では海賊「バルバロス兄弟」と呼ばれ、伝説となっています。

バジル・リングローズは最悪の世代のの一人であるバジル・ホーキンスのモデル・元ネタとなった海賊です。17世紀に活躍した海賊で、冷製で教養があったと言われています。船医としても活躍していたという説もあります。

エドワード・ローはハートの海賊団船長であるトラファルガー・ローのモデル・元ネタとなった海賊です。歴史上最も残虐な殺戮を繰り返していたという海賊がエドワード・ローです。エドワード・ロウと表記されることもあります。黒字に赤い髑髏の海賊旗を掲げ、カリブ海を恐怖に陥れたと言われています。嬉々として殺戮を行う姿はキャプテン・ジョンソンの「海賊史」でも記されるほどでした。

ヘンリー・モーガンは斧手のモーガンのモデル・元ネタとなった海賊です。海賊を引退した後、ジャマイカ島代理総督などの国家の役職につき、海賊を取り締まる立場になったことで有名な人物です。モーガンは生まれつき身体が大きく、厳しい労働にも耐えることができました。年季奉公を強いられていましが、20歳前後で奴隷や奉公人を監督する立場になりました。

サミュエル・ベラミーは“ハイエナのベラミー”のモデル・元ネタとなった海賊です。サミュエル・ベラミーはイングランド出身の海賊で、「ブラック・サム」の異名で知られています。捕虜にした船員への厚遇から「海賊のプリンス」とも呼ばれていました。また情熱的な弁舌を振るう雄弁家としても知られています。

ジョン・ホーキンズは最悪の世代であるバジル・ホーキンスのモデル・元ネタとなった海賊です。ジョン・ホーキンズはイングランドの海賊で、奴隷商人や海軍提督も行っていました。フランシス・ドレークの従兄弟で、スペインの無敵艦隊を破ったアルマダの海戦の指揮官でした。

ジョン・ラカムはロックス海賊団の一人「キャプテン・ジョン」や50年前のブルックの船長「キャラコのヨーキ」のモデル・元ネタとなった海賊です。ジョン・ラカムはキャラコ（白木綿）の帽子や衣服を常用していたことから「キャラコ・ジャック」という通り名で知られています。優秀な「操舵手」で、世界でもトップクラスの実力を誇っていたと言われています。

バルバロッサ・ウルージは“怪僧”ウルージのモデル・元ネタとなった海賊です。大海賊「バルバロッサ・ウルージ(赤髭ウルージ)」という呼び名で知られています。頭が切れる海賊だと言われていますが、同時に残虐さも兼ね備えていました。

シャーロッテ・デ・ベリーはビッグマムことシャーロット・リンリンのモデル・元ネタとなった海賊です。シャーロッテはイングランド出身の海賊で、10代の時に船乗りと恋に落ちて両親の制止も聞かずに男装して船に乗り込んで海賊になりました。幾度も結婚した海賊としても知られ、人食の伝承もあります。

フェルディナンド・マゼランは世界一の大監獄「インペルダウン」の署長マゼランのモデル・元ネタとなった海賊です。日本でも世界史の授業で習う冒険家で、世界初の世界一周を果たしたことで知られています。マゼラン海峡の名前の由来にもなっている世界的にも有名な冒険家です。

アル・カポネは最悪の世代の一人であるカポネ・ギャング・ベッジのモデル・元ネタとなった海賊です。世界的に有名なギャングで、聖バレンタインデーの大虐殺は日本でも知られるほど有名です。『ワンピース』のベッジのポジションや格好がカポネとそっくりだと言われています。

『ワンピース』には海賊だけでなく、実在する有名人をモデル・元ネタとしたキャラクターも登場します。ここでは『ワンピース』のキャラクターのモデル・元ネタとなった実在していた有名人を一覧で紹介します。

ブリギッテ・ヘルムは麦わらの一味であるニコ・ロビンのモデル・元ネタとなった有名人です。ブリギッテ・ヘルムはファッションモデルや女優として活躍した女性です。ドイツ出身で第二次世界大戦の混乱で女優を引退しています。女優を引退したブリギッテ・ヘルムの生き方もロビンのモデルとなっています。

ジム・キャリーは麦わらの一味のフランキーのモデル・元ネタとなった有名人です。ジム・キャリーはコメディ俳優として知られており、世界的大ヒット映画『マスク』で一躍スターとなりました。

ツイッギーはバロックワークスのミス・バレンタインのモデル・元ネタとなった有名人です。イギリスの女優で、日本にも来日したことがあります。ミニスカートを日本に到来させたことでも有名で、ミス・バレンタインのファッションもツイッギーをモデルとしています。

レニー・クラヴィッツはバロックワークスのMr.5のモデル・元ネタとなった有名人です。レニー・クラヴィッツはアメリカのシンガーソングライターで、Mr.5の見た目のモデルとなっています。

松田優作は海軍大将・青キジのモデル・元ネタとなった有名人です。松田優作は昭和の名優として知られており、『探偵物語』や『太陽にほえろ』に出演している俳優です。『ワンピース』の作者である尾田栄一郎が松田優作のファンだったことで、デザインとして採用しています。

田中邦衛は海軍大将・黄猿のモデル・元ネタとなった有名人です。黄猿は『若大将シリーズ』や『北の国から』で知られる田中邦衛の若い頃をモデルとしているそうです。

菅原文太は海軍大将・赤犬のモデル・元ネタとなった有名人です。菅原文太は超大物俳優として知られており、広島弁を使う任侠映画を得意としています。赤犬は菅原文太の口調をモデルにした話し方をしています。

勝新太郎は海軍大将・藤虎のモデル・元ネタとなった有名人です。勝新太郎は昭和の大俳優と言われており、代表作は『座頭市』となります。藤虎は『座頭市』の口調や盲目なところ、賭博好きなところをそのままモデルにしたキャラクターとなっています。

『ワンピース』の主人公であるルフィも、モデル・元ネタとなる実在した人物がいると言われています。ルフィのプロフィールやモデル・元ネタとなっている人物、元ネタだと言われている理由について紹介します。

ルフィは『ワンピース』の主人公で、本名はモンキー・D・ルフィです。海賊である赤髪のシャンクスに憧れ、海賊王を目指しています。ルフィは幼少期に悪魔の実であるゴムゴムの実を食べ、全身ゴム人間となっています。ルフィはシャンクスに麦わら帽子を託され、いつか自分でシャンクスに返しに行くことを約束します。ルフィは麦わら帽子をトレードマークとし、海賊として名をあげていきます。

ルフィのモデルはマケドニア王国の「アレクサンダー大王」ではないかという説があります。アレクサンダー大王は圧倒時な強さで当時の世界を手の内にしたという伝説があります。また、ヨーロッパの基礎を作ったとも言われています。

海賊王を目指すルフィと、マケドニアの王となったアレクサンダー大王にはいくつかの共通点があると言われています。その共通点や理由を紹介します。

ルフィは物事が解決すると敵も味方も巻き込んで宴をするのが大好きです。アレクサンダー大王もとにかく宴好きで、しょっちゅう宴を開いて大騒ぎしていたと言われています。宴好きなところが、ルフィとアレクサンダー大王とで似通っているとされています。

ルフィはインペルダウンでエースを助けに行った際、マゼランに猛毒をくらわされています。イワンコフの能力で一命を取り留めましたが、それ以降ルフィは毒に対して耐性を持ちました。一方アレクサンダー大王は過去に毒をもられ、高熱に苦しんだことがありますが、徐々に毒に耐性がついたとされています。毒に対して耐性を持つことがルフィとアレクサンダー大王の共通点としてあげられています。

ルフィはクロコダイルに支配されかけたアラバスタ王国を救い、大きく名をあげることになりました。アレクサンダー大王もペルシャに征服されていた砂漠のエジプトを開放し、国民から大きな支持を得たとされています。アラバスタとエジプトはどちらも砂漠の国で、支配から開放して名を上げたことがルフィとアレクサンダー大王の共通点の一つだと言われています。

ルフィが海へと冒険に出て、最初に仲間にしたのが剣士である「ロロノア・ゾロ」です。一方アレクサンダー大王の片腕として「隻眼王」の異名で知られる最強戦士「アンティゴノス」がいます。ルフィとゾロ、アレクサンダー大王とアンティゴノスの関係が似てるということで、共通点のひとつとされています。

ルフィは王家七武海の一人で、「女ヶ島アマゾンリリー」の女帝であるハンコックを魅了しています。アレクサンダー大王もアジア地域に進軍した際に女帝アマゾネスと出会い、友好的な関係だったとされています。アマゾネスの存在がハンコックのエピソードと似ているということから、ルフィとアレクサンダー大王の共通点の一つとされています。

アレクサンダー大王は当時では珍しく海底に興味を持ち、たくさんの海底探索をしていたことで有名です。ルフィは空島の手がかりを探して海底をサルベージするエピソードがあります。海底探索をしたこと、海底に興味を持っていることが二人の共通点として上げられています。

『ワンピース』ではゴール・D・ロジャーが「万物の声」を聞くことができる能力を持っていたとされています。ルフィも「ゾウ」や「魚人島」でロジャーとにたような能力を発揮していました。アレクサンダー大王は「イスカンダル双角王」とも呼ばれ、聖典コーランによれば「神の声を聞ける預言者」だと言われています。神や万物の声を聞くことができるルフィとアレクサンダー大王の共通点となっています。

海軍大将・黄猿のモデル・元ネタは実在していた大物俳優の田中邦衛さんです。黄猿は独特な雰囲気を持つキャラクターで、その不気味さが人気の一つでもあります。黄猿のキャラクターデザインが、ここまで田中邦衛さんに似ていることはすごいとファンも称賛していました。

『ワンピース』のスリラーバーク編で登場するドクトル・ホグバックとビクトリア・シンドリーにはモデル・元ネタとなった実在の人物がいるとされています。モデル・元ネタになったのは芸人の南海キャンディーズの二人だと言われています。ホグバックはシンドリーに振られてばかりいましたが、南海キャンディーズの山ちゃんは女優と結婚したということで、すごいと言っている読者の声もありました。

『ワンピース』は世界中で読まれている漫画となり、キャラクターのモデルとなった人物がどんな人なのかと調べる海外の人がたくさんいるそうです。実在した日本の名優がたくさんの外国の人々に知られ、それは嬉しいことだと言っている読者の声もありました。

『ワンピース』に登場するキャラクターのモデル・元ネタとなった実在する海賊や有名人、またルフィのモデルとなった実在の人物やその共通点を紹介しましたが、いかがだったでしょうか。『ワンピース』のキャラクターは個性的な人が多いのですが、それにはモデルが実在していたことがわかりました。今後『ワンピース』を見る際はモデルとなった海賊や有名人との共通点なども探しながら見てみてください。