【ワンピース】ドンキホーテファミリーのメンバーまとめ！能力や懸賞金も紹介

26年以上続くワンピースの歴史の中でも、ドンキホーテファミリーが活躍したのは比較的最近のことです。ドンキホーテファミリーが関与する『パンクハザード編』『ドレスローザ編』は、物語の肝となる事実が明らかになったり、伏線が張られていたりと注目度の高い部分でもあります。まずはドンキホーテファミリーについての簡単な説明と、ワンピースの作品概要・あらすじをご覧ください。

ドンキホーテファミリーは、ワンピースに登場する海賊団で、コミックス67巻から80巻に渡って麦わらの一味＆トラファルガー・ローの同盟と対立します。船長であり王下七武海のドンキホーテ・ドフラミンゴは国王としてドレスローザを統治しており、ドンキホーテファミリーは同国では英雄的存在です。しかしその裏には陰謀が渦巻いており、ドレスローザの人々の生活は見せかけの平和に過ぎません。

ワンピースは尾田栄一郎氏により、週刊少年ジャンプにて1997年から連載されている海賊や冒険を題材にした漫画です。その人気は日本国内にとどまらず海外でも多くのファンを獲得しており、単一作者の漫画作品では最も売れたタイトルとしてギネス記録にも認定されています。1999年よりテレビアニメが放送され、2022年には劇場版ワンピース『FILM RED』が大ヒットしました。その他に歌舞伎やハリウッド実写版など、多くのメディアミックスが実現しています。

海賊を夢見る少年モンキー・D・ルフィはある日”悪魔の実”を食べ、一生泳ぐことのできない全身ゴム人間となってしまいます。そんなルフィが海で溺れていたところを助けたのは、ルフィが憧れる海賊・シャンクスでした。ルフィはシャンクスから麦わら帽子を託され、立派な海賊になったらその麦わら帽子を返しに行くと約束します。そして月日が経ち17歳になったルフィは、ひとつなぎの大秘宝ワンピースを手に入れ海賊王になることを誓い旅に出るのです。

ドンキホーテファミリーのトップに君臨するドフラミンゴは、ルフィに敗北後七武海の権利を剥奪され失脚しましたが、それまでは持って生まれたカリスマ性と求心力で海賊団のみならず国民の心をも掌握していました。ここではそんなドフラミンゴのプロフィール、能力と懸賞金、過去について紹介します。

ドフラミンゴは10年前にドレスローザのリク王を陥れる事件を起こし、その混乱を救うという自作自演によって王位を手にしました。そしてその立場を利用し、人造悪魔の実『SMILE』を製造させ、四皇カイドウたちと裏取引を行い『JOKER』と呼ばれるようになります。また、世界を揺るがすと言われている”マリージョアの国宝”の秘密を知ることから、”元”天竜人という立場でありながらもCP0を動かせるだけの権力も握っているようです。

ドフラミンゴは体から自由自在に糸を出して操ることができます。この糸は体を切り裂いたり、雲に糸をかけて空を飛んだり、操り人形のように人を動かせたりと実に万能です。更にこの能力は「覚醒」しており、周りの建造物を糸に変えて攻撃を与えることでルフィを追い詰めました。ちなみに懸賞金は七武海加入以前のものです。もし現在のドフラミンゴが脱獄した場合は、もっと高くつくだろうと推測されています。

ドフラミンゴは元々マリージョアに住む天竜人でした。天竜人は高慢な人物が大半を占めますが、父・ホーミング聖は人格者であり「同じ人間である」という思想から、一家でマリージョアを離れ普通の人間として暮らすことを決めます。しかしその考えは甘く、一家を待っていたのは天竜人に恨みを持つ市民からの容赦ない迫害でした。天竜人の権利を剥奪された一家はマリージョアに戻ることもできず、逃亡生活を送ることになります。

当時子供だったドフラミンゴは、ゴミ捨て場の残飯を漁る日々を過ごしていました。母は病死し、残された親子3人は惨たらしい拷問を受けます。そしてこの時、ドフラミンゴは覇王色の覇気に目覚めるのです。資質を見込んだトレーボルにけしかけられたドフラミンゴは父を殺害し、その首をマリージョアに持ち帰ります。しかし帰還を許されず殺されかけたドフラミンゴは、トレーボルたちと海賊団を結成し、天竜人が権力を握るこの世界を壊すことを誓うのでした。

さて、ここからはドンキホーテファミリーの悪魔の実の能力や懸賞金について解説していきます。まず紹介するのは、最高幹部の4人です。最高幹部はドフラミンゴの凶暴性を見出した人物であり、いわば海賊団結成の手引きをしたメンバーです。その強さや能力は、他のメンバーに比べ頭一つ抜けています。

ヴェルゴの表の肩書きは海軍本部中将です。問題児ばかりのG-5基地のトップとしては真面目で物腰が柔らかく、市民からも信頼を寄せられていました。しかしその実態はスパイで、本来は部下も躊躇なく殺害する冷酷な性格の持ち主です。一方で、食べかけや食具を頬に貼り付けたままにするというシュールな癖があります。ヴェルゴは全身武装色のスペシャリストであり、最高幹部ではただ一人の非能力者です。ドフラミンゴとの絆は深く、互いを「相棒」と呼び合っています。

最高幹部の年長者・トレーボールは、身体中から粘液を出すことができます。この粘液は敵をこう着させるだけでなく、弾丸として狙撃に利用することも可能です。また可燃性であることから、爆撃に利用することもあります。ベタベタの実の能力者らしく性格も粘着質で、ねっとりと不快感を煽るような喋り方をします。

最高幹部3人目のディアマンテは、レベッカの母を殺した張本人です。残忍でありながらおだてに弱いという一面も持ち合わせています。ヒラヒラの実の能力は、触れたものを旗のようにヒラヒラはためかせるというものです。足場を不安定にしたり、攻撃の軌道を分かりにくくすることができ、対戦したキュロスはかなり苦戦していました。

ピーカはドンキホーテファミリー最高幹部の中では最年少です。筋骨隆々とした体格とは対照的に甲高い声がコンプレックスで、笑わられると激怒します。イシイシの実は岩石と同化できる能力を持ち、大きくなれるだけでなく岩石の中に潜伏したり、同化した岩石を自由に操ったりすることも可能です。ゾロと対戦した際は、岩石から切り離して空中に投げ出され、逃げ場を無くして不意打ちをくらい敗北しました。

最高幹部の4人に負けず劣らず、幹部にも個性的でインパクト大のメンバーが揃っています。若者から老人まで年齢層も広く、能力の個性も豊かです。七武海であるため懸賞金が低い・もしくは設定されていないキャラクターも多くいます。

幹部の一人・モネは半人半鳥のハーピー（ギリシャ神話の怪物）のような見た目をしています。パンクハザードにて、シーザーの秘書兼監視役を担っていました。ドフラミンゴファミリーでは珍しい自然系（ロギア）の能力者で、SBSではこの上位互換にあたるのが、クザンのヒエヒエの実だと語られています。ドフラミンゴに対しては恋心にも近い忠誠心を持ち、命令に従って自爆することもいといませんでした。

シュガーはモネの実妹です。ドレスローザの裏社会を作る最重要人物であり、最高幹部のトレーボルが護衛についています。ホビホビの実はワンピース作中最も残酷と言われており、この能力によっておもちゃにされた人間は全ての人間の記憶から抹消され、おもちゃとして生きていかなければなりません。麦わらの一味のウソップは彼女を気絶させ、おもちゃにされた人々を元に戻したことでドフラミンゴの怒りを買いました。

ジョーラは何でも芸術作品に変身させてしまうアート人間で、この能力により麦わらの一味とサウザンド・サニー号は被害を受けました。しかしシュガー同様、この能力は使用者本人が気絶すると効力を失うようです。ローが白鉛病だと聞くと、白鉛病が伝染病ではなく中毒であることも知らずに感染することを恐れて声を荒げ、ドフラミンゴにたしなめられていました。

ラオGは悪魔の実の能力保持者ではありませんが、地翁拳という武術を得意としています。「老いの痛みを知る」ことを武器にした戦い方で、技名も『腰痛の構え』『目の突枯（つかれ）』など、老いを思わせるものばかりです。本編ではベビー5を侮辱する発言をしたことでサイを怒らせてしまい、サイの必殺技を喰らって敗北しました。

セニョール・ピンクは、おしゃぶり咥えたオムツ姿のハードボイルドな男性です。愛する女性と息子を失った悲しい過去を持つがゆえ、このファッションを貫き通しています。フランキーとのバトルは、ファンの間で語り草になるほどの名勝負で、セニョールはこのスイスイの実の能力を駆使し、地面や壁などあらゆる場所を泳いだり潜ったりして、フランキーを翻弄していました。

マッハ・バイスのトントンの実の能力は、体重をトン単位で自由自在に操るというものです。類似した能力のキャラクターとして、バロックワークスのミス・バレンタイン（キロキロの実）がいますが、こちらの変化はキロ単位であるため、マッハ・バイスの能力が上位互換にあると言われています。この攻撃で巨人族のハイルディンの骨を砕く健闘を見せたものの、最終的には敗れました。

デリンジャーは闘魚の魚人と人間の混血であり、頭についているツノは飾りではなく本物です。闘魚らしく凶暴な性格の持ち主で、興奮すると背びれが出現することもあります。スラリと伸びた脚にハイヒール、ギャルのような喋り方から女性だと勘違いされがちですが、れっきとした男性です。赤ん坊の頃から海賊団に在籍しており、1500万ベリーという懸賞金はわずか6歳にしてかけられました。

『破裂（パンク）人間』であるグラディウスの能力は、触れたものを膨張させ破裂させてしまうというものです。自分自身をパンクさせることもできますが、この場合はすぐ元通りになるため、ダメージを気にする必要もありません。また髪の毛は毒針になっており、頭部を爆発させることで毒針を乱射し、刺さった相手を毒で麻痺させるという戦術をとることもあります。

「だすやん」という語尾が印象的なバッファローは、幼少期のローやベビー5をよく知る人物です。孤児としてドンキホーテファミリーに拾われた過去があり、海賊団の中では若年層に入ります。バッファローは自身の能力を利用して、髪の毛を回転させプロペラの要領で空を飛ぶことができます。パンクハザードではベビー5と組み、彼女を背中に乗せて飛行し連携技を披露しました。

ここから紹介するキャラクターはSMILE製造に関わる組織の一員や、ドンキホーテファミリーを裏切ったメンバーなどです。ここからは元々ドフラミンゴに忠誠心を抱いているわけではなく、とある事情から海賊団に所属せざるを得なかった”訳アリ”のケースもあります。

キュイーンはドレスローザのSMILE製造工場の工場長です。『吸引マシーン』という巨大掃除機を武器とし、トンタッタ族の反乱を止めるため登場しました。その際、フランキーとセニョールの”漢の戦い”に乱入したため、フランキーに唇を奪われてしまいます。

ベビー5は体を多種多様な武器に変化させることができるため、砲撃や斬撃などバラエティに富んだ攻撃が可能です。孤独な出自ゆえ、誰かに必要とされることに異常なまでの執着を持ち、頼まれたら断れない性格をしています。味方であるラオGに「便利な女」と貶されてしまいますが、それを聞いたサイは激怒し、「勝ったらベビー5を嫁に貰う」と宣言しました。サイは見事勝利し、2人は結ばれます。

リク王の次女であるヴィオラはドフラミンゴに能力を見込まれ、「リク王の命だけは助ける」という条件のもと”ヴァイオレット”と名を変えて海賊団に入ります。彼女の千里眼は4000キロメートル先まで見通すことができ、体や思考回路を透視したり、涙を武器として使ったりすることも可能です。ちなみにドフラミンゴとは、ただならぬ大人の関係であったことがSBSで明かされています。

ドフラミンゴが父を殺害した後、孤独の身となったロシナンテは海軍のセンゴクに拾われ、海兵になります。そして2代目コラソンとしてドンキホーテファミリーに潜入中にローと出会い、ローの病気を治すべく旅に出てオペオペの実を手に入れることに成功しました。ところがその際、彼がスパイであることがバレてしまい、実の兄の手で殺害されてしまいます。ナギナギの能力は音を消すことができ、ロシナンテは絶命するまで逃げるローの音を消し続けました。

ロシナンテの深い愛情によって生かされた少年・ローは医者の息子です。恵まれて育ったものの、街が白鉛病に侵されたことで孤独の身となり、ドフラミンゴに拾われたのでした。ROOM（ドーム状の部屋）を発動させ、人体を生きたまま切り刻む、物の位置や人格を入れ替えるなど多彩な技を駆使して戦います。オペオペの実を使うには医学の知識を必要とし、ドフラミンゴは自身の不老手術をさせようと目論んでいました。不老手術は自身の命と引き換えに、対象者に永遠の命を与えるというものです。

ベラミーは2年前から傘下としてドフラミンゴに従っていたものの、利用され続けていました。ドレスローザにてルフィと再会したベラミーは己の愚かさに気付いて目を覚まし、その後改心し染め物職人に転身しています。彼のバネバネの能力は体をバネにすることができ、突進や高速移動で相手を翻弄します。しかしルフィにはパンチ一撃で仕留められてしまいました。

サーキースはベラミーの右腕的存在で、巨大なククリナイフを武器として戦います。2年前のモックタウンでベラミーがルフィに負けた際、ドフラミンゴの糸によって操られ、図らずもベラミーに制裁を加えてしまいました。ベラミーは2年後、仲間を失った旨を語っており、サーキースも以後姿を見せないことから、離別したものと考えられています。

シーザーはかつて『MADS』や世界政府海軍科学研究班に所属していました。ドフラミンゴにはその科学力を買われ、SMILEの原料であるSADの開発を任されます。シーザーはガスの体を利用し、毒ガス・幻覚ガスなど多種多様なガスを発生させます。空気中の酸素を奪うことも得意とし、これにはルフィも苦戦を強いられました。

ドンキホーテファミリーの船長であるドフラミンゴには、実の父と弟の命を奪った過去があります。”ファミリー”を名乗る海賊団のトップが肉親を殺めたことがあるというのは、なんとも皮肉な事実です。このことからワンピースファンの間では、「ドフラミンゴは”ファミリー”というものに対して、歪んだ感情を持っている」と、ドフラミンゴの闇深さについて話が膨らんでいます。

ドンキホーテファミリーのメンバーで闇を抱えている言われているのは、ドフラミンゴだけではありません。特に加入当初子供だったベビー5やローは、その出自から「闇が深すぎる」と言われています。また、ホビホビの実の能力者であるシュガーに至っては、「ワンピース作中一闇深く、残酷な悪魔の実の能力者」だと感じた人も少なくないようです。

ドンキホーテファミリーと対比で語られることが多いのが、バロックワークスです。両海賊団は組織としてのあり方が真逆であると分析されています。バロックワークスは互いに干渉しないビジネスパートナーとして、ミスをした時は厳しい制裁を加えているのに対し、ドンキホーテファミリーは互いを”家族”と呼び、ミスも大目に見るというスタンスです。ワンピースファンの間では「入るならどちらの組織か」という議論も繰り広げられています。

ドフラミンゴファミリーには、年齢も能力も様々なメンバーが揃っています。どのキャラクターの能力も強力で、まさに国家を牛耳るに相応しい力を持った海賊団です。しかし強いだけではなく、後ろ暗い過去やトラウマを背負った人物も多く、そのように闇が垣間見える部分もまた魅力として捉えられているようでした。ワンピースを読み返す際は、ぜひドフラミンゴファミリーの魅力を堪能してください。