【キングダム】漂は死亡していないのか考察！生きているといわれる理由は？

漂はキングダムに登場したキャラクターです。彼はキングダムの序盤に登場したのみで、その後は登場しません。しかし、彼はその後のストーリーを大きく動かす重要な役割を担います。はじめに、キングダムの漂とはいったいどのような人物なのか、信とはどのような関係にあるのかを見てみましょう。

漂は戦災孤児で、信が里典の下に来るよりも前に里典の下で下僕として働いていました。しかし、この境遇のまま終われない、下僕から抜け出すには戦で武功を上げるしかないと武芸の鍛錬に励んでいました。

漂と信は志を同じくする親友です。漂と信はともに下僕のままでは終われない、天下の大将軍になるという夢を抱いていました。武芸の腕前はほぼ拮抗しており、2人の対戦成績は1253戦334勝332敗587引き分けで、2勝漂が勝ち越しています。

漂は面倒見が良く、何事も器用にこなすスマートな人物です。信とは親友ですが、信をリードする兄貴的な側面もあり、家事、内職もそつなくこなし、主人である里典には重宝される存在でした。信のように粗野なところがなく、礼儀正しく人望もあり、キングダムの作中では里典の息子から慕われている場面も描かれています。

キングダムは原泰久さん原作の歴史漫画です。2006年9号より週刊ヤングジャンプで連載が開始され、連載当初より大反響を呼び、瞬く間に大人気漫画になりました。2022年9月時点のコミックス累計発行部数は9200万部を突破しています。2012年6月からはアニメ版キングダムの放送も始まり、現在第4シリーズまで放映され、2024年には第5シリーズの放送が予定されています。2019年と2022年7月には実写映画も公開されました。

紀元前3世紀中国の春秋戦国時代末期、下僕の少年、信と漂の2人は天下の大将軍になる夢のため武芸の稽古に日々励んでいました。そんな暮らしの中、漂は秦の大臣に召し上げられ秦の王宮に仕えることになります。しかし、ある日仕官したはずの漂は怪我を負い信のいる村に逃げ込んできます。漂はある地図を信に手渡し「この場所へ向かってくれ」と頼みました。向かった村で信は第31代秦王・嬴政（えいせい）と出会い、この出会いがその後の春秋戦国時代の歴史を大きく変えることになりました。

『キングダム』の作中、漂は序盤に登場したのみで、その後は登場しません。これは漂が『キングダム』第1話で死亡してしまうからです。ここでは信の親友・漂がなぜ死亡したのかと、漂が死亡した経緯と理由を解説します。

漂と信は里典のもとで下僕としてともに生活し、戦で武功を上げるために日々稽古に励んでいました。下僕の身分から抜け出すためには戦で武功を上げる以外にない、と2人は信じていました。そんな漂は秦の王宮に仕えることになり、秦の王都へと旅立ちます。この秦の王宮に召し上げられたことが漂の死に繋がります。

いつものように、草原で木剣を持ち仕合いをしていた漂と信のところへ秦国の大臣・昌文君が通りかかります。昌文君は漂が秦王・嬴政にそっくりなことに驚き、2人に話しかけます。漂と信は、2人が武芸の訓練をしていること、戦災孤児で下僕の身分から抜け出すために戦場で武功を上げたいことを話しました。昌文君とはこの草原で別れましたが、漂と信が家に戻ると昌文君は家で2人を待っていました。

そして、昌文君は「おまえは明日から王宮で働くのだ」と漂に告げます。さらに「重要な地位につかせてやる」とも述べ、漂は王宮に仕官することを決めます。この昌文君の命を成功させると大将軍になる夢に前進できると考え、漂は王都に向けて旅立ちました。「信も一緒に連れて行ってもいいか」と昌文君に漂は願いましたが、この願いは却下されました。

昌文君に召し上げられた漂は、王宮で秦王・嬴政の影武者になる任務を与えられました。任務を授かるときに、政から直接この任務は「俺と間違われると殺される」と言われますが、漂は大将軍になる夢のため、危険な仕事を拝領しました。不幸なことに嬴政の言葉のとおり漂の身に危険が迫ります。漂が王宮で仕えるようになって1か月ほど後、秦王・嬴政の弟・成蟜（せいきょう）が自ら秦王になるため左丞相・竭氏（けつし）と結託し、王宮で反乱を起こしました。

混乱の最中、漂は王宮から脱出を試みますが、そこへ王騎将軍率いる軍勢が迫ります。王騎は、昌文君との戦いを求めて混乱の王宮へと兵を進めてきました。昌文君は王騎と戦いますが、崖の下に落とされてしまいました。それを見ていた漂ですが、臆することなく兵に激を飛ばし馬に騎乗し兵を率いて戦います。この戦いに同行し、漂が下僕であると正体を聞かされていた副長・壁は、その様子を「将そのものであった」と後に語っています。しかし、漂は力及ばす敗走することになりました。

信は町を訪れたとき偶然、秦王宮で反乱が起こったことを耳にしていました。そこで昌文君は秦王・嬴政の側近の大臣で、その昌文君に仕える漂は殺されているだろう、とも聞かされます。村の住まいに戻った信ですが、漂がどうなったのか心配で眠れません。悶々としているところ、小屋の外で音がしたのに信は気づきます。扉を開け表を見てみると傷ついた漂が血を流し倒れこんでしました。漂は王弟・成蟜の反乱で王宮を追われ、信の住む小屋に逃れてきました。

信は漂を抱きかかえ、里典家族もそこに駆け付けます。里典は傷ついた漂を心配し「医者を呼ぼうか」と声を掛けますが、漂は「痛みがない。医者はもういい」と介抱を断りました。命が尽きようとしている漂は、信に地図を手渡し「急いで黒卑村に向かってほしい」と頼みごとをしました。漂は「いいな、信。託したぞ」と信に念押しした後、静かに息を引き取りました。

昌文君が漂を王宮に呼んだ理由は、秦王・嬴政を守るためです。秦王・嬴政は年若で権力を全て掌握しておらず、実権は右丞相の呂不韋が握っていました。王宮はこの右丞相・呂不韋と左丞相・竭氏の2大勢力が激しく、権力争いを繰り広げ異様な雰囲気です。そんな最中、呂不韋は魏遠征に一族郎党とともに向かい、この不穏な空気漂う秦国・王宮を留守にすることになります。

その隙に乗じて、王弟・成蟜は竭氏と結託し反乱を起こそうと企てます。この噂を察知した昌文君は、脱出計画を立て王宮を脱出した時の合流地をいくつか作りました。この合流地探しの帰路、昌文君は漂に出会います。秦王・嬴政と顔と容姿がそっくりな漂を見つけた昌文君は、漂が影武者の任務に適任だ、と考え至り召し抱えることに決めたのです。

漂は死の間際、信に「お前が羽ばたけば、俺はいつもそこにいる。俺を天下に連れて行ってくれ」という言葉を残して息を引き取りました。漂は、最後に苦楽をともにした親友の信に自分の未来も託したのです。信はこの言葉を受け、大将軍になるという目標に向けて邁進します。キングダムの物語の中、信は大将軍になることに執着しますが、これは漂の大将軍になるという夢を背負っていたからです。

キングダムの作中、信がいつも帯刀している剣は漂の形見です。漂は秦の王宮に使える際に剣を賜り、王弟・成蟜の反乱で信の下へ逃れてきたときにもこの剣を所持していました。信は漂に頼まれ黒卑村に向かう際に、この剣を帯刀して行きました。漂に「天下に連れて行ってくれ」と遺言された信は漂の剣を帯刀することで、漂を天下に連れて行こうとしたのではないでしょうか。

上述したように、キングダムの第1話で漂は王宮の反乱に巻き込まれ、非業の死を遂げます。しかし、キングダムファンの中には、漂は生存しているのではないのかと考えている人もいます。ここでは漂が生存していると言われる理由を調べてみました。

信は城戸村で漂の最期を看取っています。漫画版キングダムではその後、里典の下で葬儀も執り行われたと語られています。しかし、漂が生存していると推測できる理由が2つあります。1つ目は入れ替わり、2つ目は気絶していたという見方ができるからです。

キングダムファンの間で漂が生存していると言われる理由のひとつは、城戸村で死んだのは漂ではなくて政なのでないのか、と推測もできるからです。漂と秦王・嬴政は瓜二つと言われるほどその容姿は似ています。もしも瓜二つの2人が入れ替わっていたら、誰もわからない可能性があります。

王弟・成蟜の反乱で負傷し、城戸村へ逃れてきた漂は親友・信の腕の中で息絶えます。その後信は黒卑村に向かい、その後のことはキングダムの物語では描かれていません。実写映画のキングダムでは漂死亡後、村は焼き払われ、確実に死亡しているようには描かれていません。この要素から漂は怪我のために気を失っていただけで、死亡していないという見方もできます。

信は大将軍になるという自分と親友・漂の夢のため、漂の想いも背負ってキングダムの激しい戦いを生き抜きます。しかし、漂が生存していたとなると、死亡シーンの感動が薄れてしまいます。キングダム原作者の原泰久さんは、「最後に信には漂のお墓参りに行って欲しい」と語っていました。これらのことから、漂は死亡していると考えるのが、スマートなのではないでしょうか。

『キングダム』で漂が登場するのは序盤だけです。アニメ版『キングダム』で、どんな人が漂を担当していたのかあらためて知りたい人もいるのではないでしょうか。ここでは、アニメ版『キングダム』で漂の声優を務めた声優を紹介します。

アニメ版キングダムの漂は、福山潤さんが演じています。キングダムの物語では、秦王・嬴政とそっくりな漂は嬴政の影武者になりましたが、福山潤さんは2人の声優を務めています。野心に燃える漂と王族の嬴政を巧みに演じ分けていました。

福山潤さんは1978年11月26日広島県福山市で生まれ、大阪府で成長しました。大阪府立大冠高等学校卒業後、青二塾大阪校に進みます。在学中の1997年に「月刊Asuka」のラジオCMナレーションで活動開始しています。アニメデビュー作は2000年に放映された「無敵王トライゼノン」の神威章役です。趣味はマージャンと自転車、体を鍛えることも好きなようです。

福山潤さんは『キングダム』の漂をはじめ、『コードギアス 反逆のルルーシュ』のルルーシュ・ランページ、『暗殺教室』の殺センセー、『青の祓魔師』の奥村雪男、『異世界おじさん』のタカフミなど、人気のアニメ作品に多数出演しています。彼の透き通った上品な声はファンを魅了して止みません。

漂は死亡していると『キングダム』に描かれている通りに受け取っている人が多いようです。そのことを踏まえて、漂を中心とした『キングダム』のスピンオフを見てみたい、という意見です。

漂が生存していることもあるのかという考察です。『キングダム』ファン中には漂は生きていると考えている人もいます。

漂は生きている、そしてここからその後のストーリーも考え、深読みしています。漫画やアニメを見て考察し、その後の展開を予測しつつストーリーを追いかける、そんな『キングダム』を思う存分楽しんでいるつぶやきです。

本記事ではキングダムの登場人物・漂は死亡したのか、あわせて生きていると言われる理由を調べてみました。調査の結果、漂はキングダムの第1話で死亡し、登場回数は非常に少ない人物とわかりました。しかし、漂は、信に覚醒をもたらしたキングダムに欠かせない非常に重要な登場人物です。漂の死後、漂の大将軍になるという夢を背負って、信は秦国の将軍になりました。秦国の中華統一は道半ば、漂の想いを背負った信がどのような活躍を見せるのか、今後のキングダムに期待しましょう。