【鬼滅の刃】上弦の肆・半天狗の強さや血鬼術とは？酷すぎる過去についても紹介

鬼滅の刃12巻98話で初登場した半天狗は、鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)からの命令で上弦の伍･玉壺と共に刀鍛冶の里を襲いました。15巻まで分裂する血鬼術を駆使して炭治郎達と戦いましたが、敗北しました。走馬灯にて明らかになった半天狗の人間時代に衝撃を受けたファンも多くいました。

刀鍛冶の里で竈門炭治郎と霞柱･時透無一郎が、気配は感じたものの鬼と気付かなかった程、半天狗は気配を消すのが得意です。2023年春に放送が予想されている刀鍛冶の里編にて、半天狗は誰が声優を務めるのか現在話題になっています。

鬼の幹部とも言える十二鬼月(じゅうにきづき)は、強さによって上弦と下弦に分類されそれぞれ6の位で分かれています。鬼舞辻無惨によって結成され、入れ替わりの激しい下弦とは違い100年以上変わらなかった、半天狗も所属してる上弦の鬼を表にまとめました。

鬼滅の刃は、2019年に竈門炭治郎 立志編がアニメ放送されると瞬く間に大人気となりました。3年経った現在でも人気が衰えず、老若男女に愛されている鬼滅の刃を簡単に紹介していきます。

2019年にアニメ放送されると社会現象と化した鬼滅の刃は、2020年に劇場版無限列車編を公開し興行収入史上1位を獲得しました。2021年にはアニメ版無限列車編と遊郭編が放送され、刀鍛冶の里編のアニメ化も発表されました。また、舞台や能狂言の上演も予定されており、多方面にメディアミックス化しています。

時は大正、炭売りをしながら家族と暮らしていた竈門炭治郎(かまど たんじろう)が留守の間に、鬼によって家族を殺されてしまいました。唯一、息のあった妹の禰󠄀豆子(ねずこ)は鬼になってしまい、人間に戻す方法を探す為に炭治郎は鬼殺隊に入りました。やがて家族を襲ったのが鬼の始祖･鬼舞辻無惨だと分かると、仲間と共に無惨に立ち向かうダークファンタジーです。

鬼滅の刃に登場する鬼達は強そうな見た目をしていますが、半天狗は弱々しい老人の姿をしており強そうには見えません。しかし強い怯えから進化した血鬼術は半天狗本人以上に強いものでした。そんな半天狗の能力について紹介していきます。

鬼滅の刃に登場する鬼としては珍しく老人の姿をしている半天狗ですが、登場早々に時透無一郎によって頸を斬られてしまいます。しかし半天狗の血鬼術である分裂能力により、断面から再生し分裂しました。分裂体は頸を斬られても死なず、その姿は半天狗の様々な感情を現しており、舌の文字や性格などに反映されています。半天狗の分裂能力は、本体含め6形態あります。

鬼滅の刃12巻106話にて、無一郎に頸を斬られた半天狗の体から分裂したのが、分裂体のまとめ役でもある積怒(せきど)です。名前の通り半天狗の怒りを現しており、気性が荒く怒り気味な性格です。分裂体の指揮をとっているだけあり、洞察力に長け冷静沈着な一面の持ち主でもあります。

半天狗の分裂体･積怒は、左右非対称な着物を着ており、錫杖(しゃくじょう)を持っています。錫杖は新たに生み出す事も可能で、雷撃を放ちます。半天狗の本体や分裂体には雷撃が効かないようになっています。

積怒と同じく、無一郎に斬られた半天狗の頸から分裂して現れたのが可楽(からく)です。陽気で戦闘を楽しんでいる反面冷静さに欠ける為、本体である半天狗や積怒とは正反対な性格をしています。積怒より可楽の方が少し若い見た目をしています。

可楽は上半身裸に結袈裟(ゆいげさ)を掛け、天狗の象徴である葉団扇のような八つ手の葉団扇を武器として使用します。葉団扇で突風を起こせるので、無一郎を家の屋根を突き破って遠くに飛ばせる程の威力があります。

半天狗の分裂体3体目の哀絶(あいぜつ)は、鬼滅の刃13巻にて不死川玄弥(しなずがわ げんや)によって落とされた積怒の頸から分裂しました。作務衣に縄襷(なわだすき)をしており、少年と青年の間のような見た目をしています。名前に｢哀｣とあるように、常に後ろ向きな発言をする性格をしています。

哀絶は十文字槍の武器を使用し、半天狗の分裂体として唯一の物理攻撃を行います。超越した槍の使い手である哀絶は、5連続で十文字槍を前方に突く｢激涙刺突(げきるいしとつ)｣という技を披露していました。

空喜(うろぎ)は、哀絶と同時刻に玄弥により落とされた可楽の頸から分裂しました。半分が鳥の姿となっており、手足が鉤爪で大きな羽も生えています。半天狗の青年姿のような見た目で、可楽より若い印象です。

可楽と似たような享楽的な性格ですが、空喜の方がハイテンションかつ痛め付けるのを好みます。高速移動のできる飛行能力は勿論、金剛石も砕ける鉤爪攻撃と音波攻撃を繰り出します。

鬼滅の刃14巻にて炭治郎達に追い詰められている不甲斐なさに憤慨した積怒が、強引に可楽･哀絶･空喜と一体化した姿が憎珀天(ぞうはくてん)となります。一番若い見た目をしており、半天狗の少年期のような姿をしています。雷神のような出立ちをしており、｢憎｣と書かれた5つの太鼓を背負い、牙のようなバチの武器を2本持っています。

半天狗の血鬼術内で最強の能力であり、4つの分裂体の能力も使用可能で更に強力な技も使用します。｢石竜子(トカゲ)｣という木の竜を召喚し多方面に攻撃できる技、｢狂鳴雷殺(きょうめいらいさつ)｣と呼ばれる2頭の木の竜を用いて音波攻撃と雷撃を同時に行う技、憎珀天の口から放つ体の形が崩れる程の共鳴音｢狂圧鳴波(きょうはつめいは)｣の強力な3つの技を駆使していました。

積怒･可楽･哀絶･空喜の分裂体を生み出した後の半天狗本体は、ネズミほどの大きさしかありません。弱そうな姿ではありますが、玄弥の攻撃を弾くほどに硬いので簡単に頸を斬られることはありません。更には小さい身体のおかげか、すばしこい逃げ足で回避に特化しています。

炭治郎にて極限まで追い込まれた半天狗は、鬼滅の刃15巻で巨大な分裂体を生み出します。炭治郎を握りつぶすことで大ダメージを与え、最後まで逃げようとしていました。本体と同じ見た目で今までの分裂体より弱いですが、本体である怯の半天狗は恨の心臓に隠れることで生き延びようとしました。

炭治郎と戦いの末に追い詰められた半天狗は、死の目前に走馬灯を見ました。鬼滅の刃15巻にて明らかになった半天狗の人間時代はファンに衝撃を与え、面白画像として弄られるようになりました。そんな走馬灯として描かれている半天狗の過去を3つに分けて紹介します。

幼少期から虚言癖があった半天狗は、いつも事実を捻じ曲げて他人に責任をなすりつけていました。名前や年齢までも偽っていた為、半天狗自身すらも本当の事を忘れてしまう程でしたが、常に自分が一番の被害者であると思い込んでいました。

そんなある日、荒くれ者にぶつかった半天狗は自身は盲目であると嘘をつき言い逃れた事に味を占めました。半天狗は盲目のふりをして盗みを繰り返し、本当に目の見えない仲間から問い詰められます。自分の手が悪いと言い訳をするだけではなく、訴えようとした仲間を殺してまで認めませんでした。

しかし、半天狗が思い留まる事はありませんでした。妻子を持つものの虚言癖や不誠実さを指摘されると、半天狗は激昂し妻子すらも手に掛けます。鬼滅の刃公式ファンブック弐にも記載されていますが、何度も妻子を持ち責められ殺害を繰り返す事で罪を重ねていきました。

罪をいくら重ねても反省するどころか、ひ弱な被害者であると思い込む半天狗は最終的に捕まりました。半天狗は近隣だけでなく別の町で盗みや殺しを繰り返しており、奉行に問い詰められます。お得意の盲目作戦で逃れようとする半天狗でしたが、目が見えている事を奉行に見破られる事でやっと裁かれます。言い訳にしてた手は切り落とされ、奉行からは打首の刑を言い渡されました。

打ち首の決行前日、鬼舞辻無惨によって半天狗は鬼になりました。力を手に入れた半天狗は、恨めしい奉行を襲い殺害しました。奉行は半天狗に罪を分からせようと、口を封じても罪を償う時が必ず来ると半天狗に言い捨て息絶えたのでした。この事実により奉行の言う罪を償う時と、炭治郎に両腕を切り落とされた事とが関係ある事が判明しました。

卑怯者で性根の捻じ曲がった性格の半天狗ですが、鬼滅の刃の作中にて関係の深いキャラクターが主に3人います。内の1人は無限城での黒死牟との戦いで関係性がはっきり描かれています。そんな半天狗とそれぞれの関係性について簡単に紹介していきます。

半天狗の過去にて紹介した通り、刑が執行される前日に鬼舞辻無惨は半天狗の元に姿を現しました。逃げ道を失っていた半天狗を見つけた無惨は、可哀想だから助けてやろうと言うと半天狗に血を分けて鬼にしたのでした。

こうして半天狗は鬼となって逃げ延びた事から、無惨は半天狗にとって救世主でもあり自分と同じ可哀想な者であると思っています。なので半天狗は無惨からも概ね嫌われておらず、うざいと思うものの許容範囲内だと評価されています。

遊郭編にて妓夫太郎が敗北すると、鬼舞辻無惨は鬼滅の刃12巻98話にて上弦の鬼を集めて会議をします。その際に不確定ながらも情報を掴んでいた玉壺に、怒りつつも確定したら半天狗と向かうよう命令を下しました。集まる際に半天狗は玉壺に対し嫌味を言っていた事から、半天狗と玉壺は比較的近しい関係だと分かります。

鬼滅の刃13巻113話にて哀絶を倒した時の様子がおかしかった不死川玄弥ですが、鬼滅の刃15巻133話にて鬼を喰べて戦ってることが明らかになりました。この事から、玄弥は半天狗の分裂体･哀絶を捕食して力を得ていたことが分かります。半天狗と玄弥の関係性が描かれた場面はこれだけではありません。

鬼滅の刃19巻166話の無限城にて、玄弥は黒死牟との戦いに参戦します。しかし参戦直後に胴体を切断されてしまった玄弥は、時透無一郎の力を借りて起き上がり黒死牟の一部も取り込んで反撃しました。その際に撃った弾によって木の根が張り、黒死牟の動きを封じました。半天狗から分裂した憎珀天が放った血気術と似ている事から、半天狗と玄弥に関係があることが分かります。

見た目の弱々しさからは想像もできないような強さを見せた半天狗は、実質無敵な能力の持ち主だと話題になりました。半天狗の若い頃の姿である分裂体の顔立ちも良く、女性人気を獲得しています。しかし半天狗の過去が救いようのない人間だった事から、いじられキャラとしてファンには好かれています。

鬼滅の刃のキャラクターの人気投票では、まさかの半天狗の走馬灯でのみ登場した奉行が半天狗よりも票を獲得したことで話題になりました。鬼滅の刃では鬼にも悲しい過去があったりするので敵なのに嫌いになれないと言うファンが多くいる中、半天狗は思いっきり嫌いになれるという意味で人気を獲得していきました。

鬼滅の刃にて一番の卑怯者である半天狗が、もしもあなたの身近な人だったらどうでしょうか？好き嫌いがはっきり分かれそうですが、これほどまでに捻くれていると最早笑えてくる事でしょう。そんな半天狗の性格を元に、3パターンに分けて紹介していきます。

責任を逃れる事に執着している半天狗は、一切失敗を認めない上司となるでしょう。後輩だろうと構わず、半天狗自身の失敗を他人に押し付けた上に失敗する後輩を持った自分は可哀想だと自分の上司に報告する、後輩潰しな上司となりそうです。対処しきれなくなると真っ先に逃げるので、会社に所属できている事が奇跡だと周りには思われていそうです。

半天狗は人間時代に盗みを働いていたので、頻繁に家の物を窃盗されると容易に想像できます。半天狗に問い詰めると逆上し最悪な事態になる事も考えられます。もし半天狗が隣に住んでいるようでしたら、直ちに引越しをしないと半天狗の脅威から逃れる事は不可能でしょう。

鬼滅の刃公式ファンブック弐に記載の半天狗の情報から、半天狗が窃盗しようが殺人をしようが全く咎めないようにしないと家族として成り立たないでしょう。祖父といえど孫の物を盗んでは、自身を生きる金も無い弱い者として正当化する事が想像できます。孫から半天狗は老害だと思われてそうですが、言ってしまうと大変なので誰も近寄らない方が良さそうです。

弱々しい老人の見た目をした半天狗は、血鬼術の分裂能力により本体の回避に特化した鬼でした。分裂体は半天狗の若い頃の整った顔をしており多彩な姿に魅了された反面、人でなしすぎる過去はファンに大きな波紋を呼びました。半天狗の戦い方と性格は卑劣すぎるが故に手に入れた、攻撃回避共に強力な魅力的な能力として評価されたのでした。