【呪術廻戦】八十八橋編のあらすじは?モデルは実在の心霊スポット?
『呪術廻戦』で人気のエピソードである八十八橋編。ここでは、八十八橋編が『呪術廻戦』の原作コミックの何巻で描かれたエピソードなのかをまとめています。また、八十八橋編のおおまかなあらすじや舞台となった場所のモデルなど、八十八橋編について詳しく調べました。
目次
【呪術廻戦】八十八橋編とは?
『呪術廻戦』の主人公・虎杖悠二や同級生の伏黒恵、釘崎野薔薇の成長が見られる八十八橋編。原作コミックのサブタイトルに由来して、起首雷同編とも呼ばれています。この起首雷同という言葉ですが、実はこのような四字熟語はありません。「起首」とは物事のはじめを意味しており、「雷同」は考えもなく他の説に同調するという意味を持っています。
「起首」の部分が意味しているのは主に2つの出来事ではないかと考えられます。それは、今回の八十八橋編(起首雷同編)が敵である真人との戦いが本格的に始まったという点と、両面宿儺の指を持つ呪霊が特級呪霊として覚醒し始めた点の2つです。一方「雷同」が意味しているのが、今まで害をなさなかった呪霊が両面宿儺の復活に同調して覚醒、呪いを発動したという点ではないかと考えられます。ここでは、そのように暗示される八十八橋編がどのようなエピソードなのか詳しくまとめました。
八十八橋とは?原作何巻で登場?
八十八橋とは、『呪術廻戦』原作コミックの7巻55話から8巻64話までの「八十八橋編」に登場する橋です、正式名称は「鯉ノ口峡谷 八十八橋(こいのくちきょうこく やそはちばし)」です。この八十八橋がある場所は埼玉県という設定で、地元では心霊スポットとして有名で肝試しやバンジージャンプを使った度胸試しの場所としても知られています。この橋にいる呪霊による刺殺事件がきっかけで、八十八橋編が始まりました。
呪術廻戦の概要
『呪術廻戦』は2018年から週刊少年ジャンプにて連載されている少年漫画です。作者の芥見下下(あくたみげげ)さんは、『呪術廻戦』の前日譚を描いた『東京都立呪術高等専門学校』で連載デビューしました。この前日譚を原作とした『劇場版 呪術廻戦0』は2021年12月に公開され、話題になりました。ちなみに『呪術廻戦』の原作コミックは、2022年8月4日の20巻が発売した時点で累計発行部数7000万部を突破しています。
呪術廻戦のあらすじ
封印されていた両面宿儺の指を飲み込んだことで、呪霊が見えるようになった少年・虎杖悠二。両面宿儺を取り込める体質だと明らかになった虎杖悠二は、呪術高等専門学校に入学しました。本来は人間に大きな影響を与えることの無い呪霊すらも、両面宿儺の指を取り込むことで特級呪霊となってしまいます。そのため、虎杖悠二は仲間とともに両面宿儺の指を回収することになったのでした。
【呪術廻戦】八十八橋編(起首雷同編)のあらすじ
八十八橋編(起首雷同編)は、『呪術廻戦』の中でもとくに重要なエピソードとなっています。虎杖悠二、伏黒恵、釘崎野薔薇がどのように成長したのか。また、今後の展開にどのように繋がっていくのか。ここでは、そんな八十八橋編の内容を6つのポイントに注目してまとめました。
ネタバレ①埼玉県の中学校へ向かう虎杖たち
2018年の6月から9月にかけて発生した呪霊による刺殺事件が、八十八橋編が始まるきっかけです。3人の被害者には出身校や被害に遭う直前の様子などいくつかの共通点がありました。虎杖悠二、伏黒恵、釘崎野薔薇の3人は、補助監督である新田明とともにこの事件の情報収集のために埼玉県さいたま市を訪れます。取材のために行った中学校は、伏黒恵の母校でした。ここで情報を提供できる人物を見つけるのですが、同時に伏黒恵の中学生時代の様子が明らかになります。
ネタバレ②津美紀も肝試しに参加
事件の被害者が八十八橋で度胸試しをしていたことが発覚、詳しく取材をすると、八十八橋で肝試しをしたことがある人にも事件の被害者と同様の現象が起きていました。八十八橋は地元民には度胸試し・肝試しの場として馴染みのある場所です。そのため想定したよりも被害者が多く、1年生3人の手には負えないと判断されて撤退の指示が出ました。しかし、姉の伏黒津美紀も肝試しに参加していたことがわかると、伏黒恵は1人で呪霊を祓おうとします。
ネタバレ③特級呪霊と遭遇する虎杖たち
1人で呪霊を祓おうとする伏黒恵に合流した、虎杖悠二と釘崎野薔薇。3人は、ある条件をクリアしたことで事件の原因である八十八橋の呪霊と対峙します。しかし、そこに想定していなかった呪胎九相図の1人・血塗(けちず)が現れました。すぐさま虎杖悠二が血塗に応戦しますが、釘崎野薔薇が血塗の兄である壊相(えそう)によって虎杖と伏黒から引き離されてしまいます。
ネタバレ④伏黒恵は領域展開をする
八十八橋の呪霊と1人で戦うことになった伏黒恵ですが、八十八橋の呪霊は、両面宿儺の指を取り込んだことで特級呪霊となってしまいます。あまりの強さに命を捨てる覚悟を決めた伏黒でしたが、五条悟と両面宿儺からそれぞれ言われた言葉を思い出し、戦闘に対する考え方を変えました。その結果、初めての領域展開「嵌合暗翳庭(かんごうあんえいてい)」を行ないます。
ネタバレ⑤釘崎は黒閃を習得する
呪胎九相図の壊相、血塗と戦っている虎杖悠二と釘崎野薔薇も、絶体絶命の危機に陥っていました。毒に耐性のある虎杖悠二とは違い、壊相の毒とその痛みに侵されていた釘崎野薔薇。しかしそんな痛みの中であっても、釘崎野薔薇は攻撃を止めません。ついに壊相が術式を解き、釘崎野薔薇は痛みが消えたことで意識が研ぎ澄まされます。そして、虎杖悠二と同時に黒閃を放ち、釘崎野薔薇は血塗を倒しました。
ネタバレ⑥戦いの結末
1年生3人だけでありながら、特級呪霊3体を祓った虎杖悠二たち。人型の呪霊との戦闘によって呪霊にも命があったのだと虎杖悠二が実感します。その一方で、今回の呪霊は、両面宿儺の復活に同調して特級化したのだと伏黒恵は推測しました。各々成長しながら両面宿儺の指を回収した3人を、冥冥と東堂葵が1級呪術師に推薦したシーンをもって八十八橋編は終結します。
【呪術廻戦】八十八橋のモデルの場所
『呪術廻戦』は現代日本を舞台としており、原作コミックには盛岡駅や原宿など実在する場所が多く描かれています。では、八十八橋は実在するのでしょうか。実は、群馬県にある八ツ場大橋や不通橋がモデル候補として噂されている一方で、宮城県にある橋がモデルになっているのではないかと考えられています。ここでは、八十八橋のモデルとなった橋がどの場所にあるのか、またその橋がモデルである意味や理由を調べました。
八十八橋は作中では埼玉県にある
八十八橋は、埼玉県さいたま市にある自殺の名所として『呪術廻戦』の作中で描かれています。しかし、埼玉県内には八十八橋のモデルになりそうな橋はありません。また、伏黒恵が卒業したさいたま市立浦見東中学が八十八橋の近くにあることが、呪霊による刺殺事件に関する取材でわかりました。ちなみに、伏黒恵の母校である中学校のモデルは、さいたま市立浦和中学校だと考えられています。『呪術廻戦』では、八十八橋に限らず実在する場所をモデルにしているようです。
八十八橋のモデルは「八木山橋」だといわれる意味や理由
八十八橋のモデルとなった場所は、宮城県仙台市にある八木山橋だといわれています。その理由は、『呪術廻戦』の公式ファンブックにて「仙台市民が知っている」「自殺の名所」「平山夢明さんの小説に登場している」と書かれているためです。ここでは、八十八橋のモデルが八木山橋だといわれる意味や理由を詳しく調べてみました。
理由①宮城県出身の作者
宮城県出身の虎杖悠二や、盛岡駅まで4時間かかると言っていることから岩手出身だと考えられる釘崎野薔薇など、東北と関連した場所が多く描かれている『呪術廻戦』。実は原作者の芥見下下さんが、宮城県仙台市で暮らしていたことが公式ファンブックで明らかになっています。また、宮城県に引っ越す前は岩手県にいたそうです。八十八橋のモデルも、心霊スポットだからという無意味にランダムで選んだのではなく、意図的に宮城県にある八木山橋を選んだのだと考えられます。
理由②名前
『呪術廻戦』の作中に登場する八十八橋の正式名称は「鯉ノ口峡谷 八十八橋(こいのくちきょうこく やそはちばし)」、一方、宮城県仙台市にある八木山橋の正式名称は「竜ノ口渓谷 八木山橋(たつのくちけいこく やぎやまばし)」 です。「鯉の滝登り」ということわざで繋がりのある、鯉と竜。また、橋の名前に「八」が入っていたり、ともに谷にかかった橋であったりと、名前だけをみてもよく似ています。
理由③心霊スポットとして全国的に知名度がある
八木山橋は、ネット上だけではなく地上波のテレビに取り上げられるほど心霊スポットとして有名な場所です。また、ホラー小説作家の平山夢明さんも短編小説で取り上げています。この八木山橋は過去に飛び降り自殺が何度もあり、『呪術廻戦』で度胸試しとして行われていたバンジージャンプは、この自殺をモデルにしているのではないかと考えられます。
また、知名度のある場所をモデルにしたことにも意味がありそうです。呪霊は、人間の負の感情が集まってできます。心霊スポットとして知られている場所であれば、そこには自殺した人の負の感情や、肝試しに来た人の恐怖によるストレスなどの負の感情がマニアックな心霊スポットよりも集まります。このように、呪霊が生まれやすそうで、さらに多くの人に知られている場所であるという点が、八木山橋がモデルに選ばれた意味なのではないかと考えられます。
【呪術廻戦】八十八橋編の主な登場人物・キャラ
八十八橋編では、虎杖悠二が人型の呪霊を相手にしたことで呪霊を祓う意味を考えたり、伏黒恵が領域展開をしたり、釘崎野薔薇が黒閃を習得したりと、登場人物たちの精神や技術が成長した重要なエピソードがたくさん描かれています。ここでは八十八橋編の主な登場人物についてまとめました。
登場人物①虎杖悠仁
1人目の登場人物は、『呪術廻戦』の主人公・虎杖悠二です。元々は呪霊の見えない一般人でしたが、両面宿儺の指を取り込んだことがきっかけで呪術界へ足を踏み入れました。八十八橋編では、驚異的な身体能力を活かしてビニール紐でバンジージャンプに挑戦しています。また、釘崎野薔薇と共闘して呪胎九相図の2人を倒す際には黒閃を放ちました。人型の呪霊だった呪胎九相図と戦ったことで、呪霊を祓う意味を考えるなど、呪霊に対する見方が変わった様子が描かれています。
登場人物②伏黒恵
2人目の登場人物は、伏黒恵です。虎杖悠二の同級生で、八十八橋編での中心人物でもあります。八十八橋の呪霊について調査をする中で、姉の津美紀も被害者とわかり、単独で行動しようとするなど、あまり他人に相談しない性格です。しかし、八十八橋編ではそんな性格を虎杖悠二と釘崎野薔薇に見抜かれ、3人で呪霊を祓うことになりました。今までは勝てない勝負は諦めていた伏黒恵でしたが、今回の特級呪霊との戦闘で、その考え方を変えています。
登場人物③釘崎野薔薇
3人目の登場人物は、釘崎野薔薇です。虎杖悠二のもう1人の同級生で、呪術高専に入学する前から呪術師として活動しています。人型の呪霊を祓った虎杖悠二に声をかけたり、1人で行動しようとする伏黒恵について行こうとするなど、仲間思いな一面があります。八十八橋編では、呪術のクリティカルヒットと呼ばれる現象、黒閃を習得しました。また、呪霊との戦闘では毒性のある攻撃を受けながらも、自身の術式を使って対抗しており、ただでは死なないという強い意志を見せています。
登場人物④壊相
4人目の登場人物は、呪胎九相図の次男・壊相(えそう)です。呪胎九相図とは、呪術高専から盗まれた特級呪物で、壊相はこの呪物が受肉した姿です。一見人型のようですが、背中に醜い顔があります。八十八橋編では、両面宿儺の指を回収するために橋を訪れていました。血そのものに毒性があり、血を被った場所は酸で溶けるような痛みを感じるだけではなく、その箇所を腐食させます。呪胎九相図の兄弟は、3人とも血にまつわる術式を持っています。
登場人物⑤血塗
5人目の登場人物は、呪胎九相図の三男・血塗(けちず)です。壊相とは違い、呪霊のような姿をしています。壊相とともに、両面宿儺の指を回収するために八十八橋を訪れました。長男の脹相と次男の壊相を兄者と呼んで慕っています。口から放った呪力が籠った毒血を弾丸のように飛ばして攻撃し、術式によって壊相と繋がっているため、血塗の血で壊相が術式を発動することができます。
登場人物⑥新田明
6人目の登場人物は、新田明です。東京都立呪術高等専門学校の補助監督を務めています。京都にある呪術高専の卒業生ですが、呪力があるだけで術式は持っていません。八十八橋編では、虎杖悠二たちの情報提供者が不安にならないように、機転を利かせてこの調査は大学のレポートの情報収集だと嘘をついていました。元ヤンキーで、八十八橋編では勝手に行動していた虎杖悠二たちを荒れた口調で叱っています。
登場人物⑦伏黒津美紀
7人目の登場人物は、伏黒恵の義理の姉、伏黒津美紀です。八十八橋に肝試しに行ったことがあり、それ以来昏睡状態になっています。八十八橋編では、回想シーンで弟の伏黒恵と口論の末に、いちごオレを投げつけている姿が描かれていました。友人が後輩と八十八橋に肝試しに行くのを、心配だからという理由でついて行き、呪霊に呪われてしまいました。伏黒恵は、この姉のことを典型的な善人だと評しています。
【呪術廻戦】八十八橋編に対する世間での評判や人気
『呪術廻戦』の八十八橋編では、伏黒恵の過去シーンがあったり、虎杖悠二、伏黒恵、釘崎野薔薇の1年生3人の仲の良さが描かれていたり、領域展開、黒閃の習得などさまざまなことが起こったエピソードです。ここでは、そんな八十八橋編を『呪術廻戦』のファンがどのような感想を抱いているのかを調べてまとめました。
想定外の強さの呪霊だったため、2人を巻き込まないように1人で祓おうとする伏黒恵と、一緒に解決しようとする虎杖悠二と釘崎野薔薇。また、戦闘時には釘崎野薔薇を抱きかかえて逃げる虎杖悠二、呪霊にも命があるのだと実感している虎杖悠二に「共犯だ」と声をかける釘崎野薔薇など、互いを気遣い合う姿が八十八橋編では見られました。
このように、虎杖悠二たちの敵である壊相と血塗の兄弟の絆や、虎杖悠二、伏黒恵、釘崎野薔薇の戦闘時の成長が印象に残った『呪術廻戦』のファンもいました。虎杖悠二と釘崎野薔薇が同時に黒閃を放ったシーンは、『呪術廻戦』の原作では見開きで描かれており、とても迫力があります。
壊相の術式で体が腐食していきながらも、釘崎野薔薇は芻霊呪法(すうれいじゅほう)を使って、自身にかかった血を利用して壊相と血塗を攻撃しました。また、八十八橋編には今後に繋がるエピソードがたくさん描かれており、『呪術廻戦』のファンの中には改め見返している人もいるようです。
伏黒恵は、実は御三家の一つである禪院家の血筋です。『呪術廻戦』のファンの中には、伏黒恵を「禪院家当主になってしまった人物」程度の印象だったものの、八十八橋編(起首雷同編)を見て伏黒恵の良さがわかってきたと言っている人もいました。八十八橋編は、中学生時代の回想など伏黒恵を中心としたエピソードとして描かれています。
『呪術廻戦』の原作コミック7巻59話で、伏黒恵と伏黒津美紀が口論するシーンが描かれています。反抗的なことを言う伏黒恵に、姉の津美紀がいちごオレを投げつけ、中身が恵にかかってしまい「ごめん」と津美紀が謝るシーンが描かれています。このシーンを思い出した伏黒恵は姉の津美紀のことを「バカ姉貴」と心で呟いており、姉のことを嫌ってはいないのだとわかります。今まではクールな姿ばかりが描かれていた伏黒恵の過去編がきっかけで、『呪術廻戦』のファンになった人もいるようです。
【呪術廻戦】八十八橋編は人気のエピソードだった
今回、『呪術廻戦』の八十八橋編(起首雷同編)について、あらすじや舞台のモデルとなった場所、その場所が選ばれた理由や意味など、さまざまな角度から八十八橋編を調べてみました。また『呪術廻戦』のファンの声からは、伏黒恵の過去編が描かれていたり主人公たちが成長していることから、人気のあるエピソードなのだとわかりました。八十八橋編の原作コミックは、見開きが多数あることで迫力があるエピソードでもあります。ぜひ、『呪術廻戦』の八十八橋編に注目して原作コミックを読んでみてください。
この記事のライター
yakumo729
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