【呪術廻戦】漏瑚の声優は千葉繁が担当！ワンピースなど代表作を紹介

『呪術廻戦』の漏湖は、偽夏油と手を組んでいた特級呪霊です。人間が大地の天災を恐れる負の感情から生まれた呪霊で、大きなひとつ目と頭の火山が特徴です。怒ったりして精神が昂ると、この火山から蒸気が吹き出します。一人称は「儂（わし）」で、人間の言葉を話して意思疎通することも可能です。人間を駆逐して、呪霊が真の人間として君臨することを目的としています。

「火礫蟲（かれきちゅう）」や「極ノ番（ごくのばん）」など、炎の術式を使うことができます。「蓋棺鉄囲山（がいかんてっちせん）」という領域展開も使うことができ、その強さは「宿儺の指8〜9本分」くらいだといわれています。しかし、五条悟にあっさりと負けてしまうため、あまりその強さが目立っていませんでした。

『呪術廻戦』は2018年から連載が始まった漫画で、現在でも週刊少年ジャンプで連載中です。人間の負の感情から生まれた呪霊を、呪術師たちが呪術で祓っていくという物語です。ホラー要素も含まれているため、ダークファンタジーに分類されています。アニメの放送はすでに第1期が終了していますが、2023年には第2期の放送も予定されています。2021年には劇場版のアニメも公開され、大ヒット作品となりました。

主人公の虎杖悠仁は、オカルト研究会の先輩たちと、学校に眠っていた呪物を見つけます。先輩たちがその呪物の封印を解いてしまったことで、呪霊が現れてしまいました。呪力がないと呪霊にはかなわないと知った虎杖は、呪力を得るために呪物を食べてしまいます。そのことで死刑を宣告されますが、五条悟の提案のおかげで死刑執行に猶予が与えられます。虎杖は呪術専門高等学校へ転入し、呪術師として生きることを決意したのでした。

『呪術廻戦』のアニメでは、声優の千葉繁さんが漏湖の声を担当していました。千葉繁さん演じる漏湖はコミカルでどこか憎めず、ファンからも「可愛い」と人気です。公式Twitterでは、漏湖のキャスティングは作者の芥見下々さんの要望だったことも明かされています。ファンだけでなく原作者にも愛される千葉繁さんとはどのような声優さんか、詳しいプロフィールや経歴などを紹介します。

千葉繁さんは、1954年2月4日生まれの声優さんです。熊本県菊池市出身で、現在は81プロデュースに所属しています。ハイテンションな役を務めることが多く、甲高い声や奇抜な叫び声などが得意です。千葉繁さんは、アドリブが多いことでも有名な声優さんです。「自分が楽しむことで、アニメを観ている子どもたちも楽しめる」という想いから、毎回アドリブを交えた演技をしているようです。

また、千葉繁さんは、他の声優さんと音域や方向性がかぶらないように、あえて原作を読まずにアフレコにいどむそうです。イメージを固めずに現場に入り、他の声優さんの演技を見てから自分の演技を決めているということです。そのため、千葉繁さんが演じるキャラは、どれも個性的で記憶に残るキャラに仕上がるのでしょう。

千葉繁さんは中学を卒業すると、集団就職で熊本から上京しました。しばらくは日立横浜工場で働いていましたが、劇団フジのオーディションに合格したことから役者業に転向します。中学時代に体操部だったことから、スタントマンとして活動していたこともありました。役者として大河ドラマや、1978年版の『白い巨塔』にも出演しています。

1976年の『ドカベン』で声優デビューを果たし、そこから徐々に声優としての仕事が増えていきました。1985年には『ハイスクール奇面組』で主人公の一堂零を演じ、1989年には『御先祖様万々歳！』で音響監督を務めました。これ以降、音響制作の活動も増えていきます。現在ではC&Oアクターズスタジオの所長を務めるなど、後進の教育にも力を入れています。大御所声優となった今でも、映画や特撮ドラマに顔出しで出演することもあります。

千葉繁さんと仲が良かった押井守監督は、『機動警察パトレイバー』にて「シバシゲオ」という千葉繁さんをモデルとしたキャラを作りました。また、『なつなぐ！』の千葉シゲ蔵も、千葉繁さんをモデルとしたキャラです。熊本県が熊本地震からの復興のために制作したアニメで、千葉繁さんは熊本弁で千葉シゲ蔵を演じています。

『幽☆遊☆白書』は、『HUNTER×HUNTER』でも有名な冨樫義博さんによる漫画です。千葉繁さんが担当したキャラは、主人公の浦飯幽助の同級生である桑原和真です。リーゼントヘアが特徴的な不良で、幽助の自称ライバルです。バトルシーンでの叫び声なども多く、千葉繁さんは酸欠になる勢いで演じていたようです。コミカルなシーンも多い桑原和真でしたが、バトルシーンでの迫力のあるかっこいい声が印象的でした。

『ワンピース』はいまや、国民的アニメともいえるほど有名になった漫画です。この『ワンピース』で、千葉繁さんはバギーの役を担当しています。『ワンピース』のバギーは作品の序盤から登場しており、今では四皇の1人となった主要キャラです。

大きな赤い鼻が特徴的なキャラで、作品の要所要所に登場します。卑怯で残忍な性格ですが、お茶目で憎めないところがあります。『ワンピース』のバギーは原作でも個性的なキャラとして描かれていましたが、千葉繁さんの声が入ることでさらに魅力的なキャラになりました。

『うる星やつら』のアニメは、すでに40年以上前に作られた作品です。しかし、その人気は現在でも変わらず、2022年の10月からはノイタミナ枠で新たに放送されることが決まっています。この作品の中で千葉繁さんは、主人公の諸星あたるの友人であるメガネを演じました。

メガネは本名も明かされないちょい役のキャラで、原作では出番もあまり多くありません。しかし、押井守監督とともにメガネのキャラを膨らませた結果、アニメでは大活躍をするキャラとなりました。早口で長台詞を言うシーンも多く、メガネの饒舌に圧倒された人も多いでしょう。

社会現象を巻き起こしたヒット作品である『鬼滅の刃』にも、千葉繁さんは出演しています。千葉繁さんが演じたのは、我妻善逸の師匠である桑島滋悟郎です。桑島滋悟郎は優しくも情が深い人物で、善逸のことを見捨てず育て上げました。普段は渋い声で喋っている桑島滋悟郎ですが、叫ぶシーンなどは普段よりもテンションが高い声になります。その普段とのギャップが、桑島滋悟郎をさらに魅力的なキャラにしていました。

『3月のライオン』は将棋をテーマにした漫画で、アニメだけでなく実写の映画にもなった人気の作品です。千葉繁さんが演じたのは、川本三姉妹の祖父である川本相米二です。孫にはめっぽう甘いおじいさんで、主人公の桐山澪にも良くしてくれます。口は悪いけれど優さしさに溢れた人物で、千葉繁さんの声からも川本相米二の優しさがひしひしと伝わってきます。

『呪術廻戦』の漏湖には、一貫して変わらない信条があります。それが、呪霊である自分たちこそが、本物の人間であるというものです。人間には必ず嘘があり、正の感情には裏があります。しかし、憎悪や殺意などの負の感情には、嘘偽りがありません。そのため、負の感情から生まれた呪霊は、純粋な本物の人間であるというのが漏湖の主張です。確かに漏湖の言うことにも一理あり、人間の真理について考えさせられてしまう名言です。

真人から宿儺を味方に引き込むとが得策だと伝えられた漏湖は、その策に賛同します。しかし、宿儺の指がすべて集まれば、自分たちも滅びてしまうことをわかっていました。漏湖はたとえ自分が滅んだとしても、呪いが人として生きる世界がくればそれで良かったのです。漏湖の確固たる決意が見られる、かっこいい名言です。

こちらの名言は、漏湖が偽夏油に対して激怒しているときのセリフです。偽夏油は獄門疆（ごくもんきょう）を開くために、五条悟を半径4m以内に1分間留める必要があると漏湖に言います。そのセリフを聞いた漏湖は、その無理難題に怒りながら偽夏油に詰め寄ります。五条悟と実際に戦い、その強さを身を以て知っているからこそ出てくるセリフです。

好きな漫画を読んでいると、キャラの声を自分なりに想像して読むこともあるでしょう。実際に作品がアニメ化したとき、キャラが自分のイメージ通りの声だと嬉しいものです。漏湖に関しては千葉繁さんの声を想像していた人も多く、予想通りのキャスティングに喜びの声が上がっていました。

逆に、漏湖の声優が千葉繁さんであることに、意外だという人もいました。しかし、実際に聞いてみれば、しっかりと役にハマっていると感じた人がほとんどでした。千葉繁さんはどのようなキャラでも、演じてしまえば最終的にはハマり役になってしまいます。それだけ、キャラを自分のものにすることが上手な声優さんだといえるでしょう。

千葉繁さんは、実は主人公の虎杖悠仁の祖父役も兼任しています。虎杖悠仁の祖父は少ししか出番がないため、漏湖と同じ声優さんだと気づかない人も多かったようです。虎杖悠仁の祖父と漏湖の声優さんが同じだと知って驚く人や、何か意味があるのかと裏読みする人もいました。

アニメ版の『呪術廻戦』では、声優の千葉繁さんが漏湖の声を担当していました。千葉繁さんは『ワンピース』など多くの人気作品に出演しており、担当キャラも魅力的なキャラばかりです。漏湖は主人公たちからすれば敵の立ち位置ですが、可愛いと読者からも人気があります。

アニメで千葉繁さんが演じたことで、その人気もさらに高まったように思えます。原作ではすでに死亡してしまった漏湖ですが、アニメではまだ登場する可能性があります。アニメ第2期で漏湖が登場するシーンがあれば、ぜひ千葉繁さんの演技にも注目してみてください。