【ヒロアカ】ステインの登場シーンまとめ！個性やオールマイトとの関係も

ステインは、ヒロアカに登場するヴィランで、その正体は過去にオールマイトに憧れてヒーローを目指した赤黒 血染という人物です。彼は、自身の持つヒーロー観にそぐわないヒーローを“偽物”とみなして粛清する“ヒーロー殺し”として知られており、世間からは恐れられつつもその強い信念に共感する者も多く、カリスマ性のある人気キャラクターとなっています。

ステインが持っている個性は“凝血”と呼ばれるものです。凝血には、相手の血液を舐めることでその人物の身体の自由を奪うことができるという拘束能力があります。また、ステインはその強い信念のために独学で訓練を行い、鍛え上げられた殺人術を会得しています。

ヒロアカこと「僕のヒーローアカデミア」は、2014年より週刊少年ジャンプにて連載中の人気少年漫画です。2016年にはアニメの放送もスタートし、2023年3月まで第6期（第138話まで）が放送されていました。すでにアニメの第7期の制作も発表されており、根強い人気の続いている作品です。マーベル・コミックの影響もあるヒーローの姿やアメコミ風の作画が注目されたこともあり、海外からの評価も高く、2019年にはアメリカの出版社が主催するマンガ賞“ハーヴェイ賞”を受賞しています。

ヒロアカは、世界の人口の約8割が超常能力“個性”を持つ超人社会で、少年“緑谷出久（デク）”がヒーローを目指し、仲間と共に成長していく物語です。あることをきっかけに平和の象徴と謳われる絶対的なヒーロー“オールマイト”から個性を継承した緑谷出久と、ヒーローを育成する名門学校・雄英高校で出会った仲間たちを中心に、様々な個性を持ったユニークなメンバーが活躍します。

ステインは、ヒロアカのストーリー進行に重要な役割を務めるキャラクターとなっています。そんな彼はどのような場面に登場し、どのキャラクターと関係があるのか、時系列にまとめ彼の正体に迫ります。

ステインの初登場は、ヒロアカの単行本の5巻です。はじめは、その正体については触れらておらず、飯田（主人公デクの同級生）の兄であるヒーロー“インゲニウム”を襲撃するヴィランとして登場します。

兄の仇であるステインに復讐心を持つ飯田がステインに挑み、そこへ仲間のデクと轟も駆けつけます。3人を相手に圧倒的な強さを見せるステインですが、人を助けるために命がけで戦うという彼のヒーロー理念に適ったデクや轟の姿を見たステインは、2人を粛清対象とせず殺さないように戦った結果、デクたちに敗北するのでした。

デクたちとの戦に敗れたステインは逮捕され、最も警備が厳重な刑務所“タルタロス”に収監されます。

脱獄後、ステインはデクに去られてしまうオールマイトを陰から覗いている様子が描かれています。また、その後は落ち込むオールマイトを鼓舞するような発言をし、タルタロスに残されたデータを渡すといった行動も見せています。

ヒロアカのステインは、その過去や信念から少し変わった立ち位置のヴィランとして人気を集めています。作中でも彼に影響を受けたキャラクターは多く、物語の重要人物となっています。

ステインの個性は、相手の動きを止める凝血ですが、その個性を最大限に活かす抜群の身体能力と鍛え上げられた肉体により、独自の殺人術に磨きをかけ、ヒロアカのヒーローたちをその手にかけてきました。

ステインの正体は、元々はオールマイトに憧れて高校のヒーロー科に通っていた赤黒 血染という少年でした。しかし、ヒーローと言っても高潔な理想を持った者だけでなく、金や名声など不純な動機によって活動する者も多い現実を知ってしまったことにより、その腐敗を正すために高校を中退してしまいます。その後は、街頭演説などの活動を経て、言葉に力が無いことを悟ったステインは自らを鍛え、偽物とみなしたヒーローを粛清するヒーロー殺しとして活動することになるのです。

ステインは、オールマイトのような完璧なヒーローを理想とし、個性は正しい社会のために使うものだという信念を持っています。その考え方は、オールマイトを敵視する一般的なヴィランとは大きく異なり、ステインの正体がただの悪者ではないことを示しています。

ステインのなかにあるヒーロー像は、決して見返りを求めず誰かのために戦う、という自己犠牲的なものです。そのため、収入や人気を目的としたヒーロー活動に嫌悪を示し、そういったヒーローを粛清対象として世の中を正そうとしています。

ステインにとって絶対的な存在で唯一無二のヒーローはオールマイトです。オールマイトは現在戦う力をほとんど失って弱々しい姿となっていますが、そんな姿のオールマイトにも励ますような言葉をかけ、自身の行動原理である理想のヒーロー・オールマイトだけが“ヒーロー殺し”ステインを終わらせることができるのだと告げています。

そんな絶対的な信念をもつステインに影響されるキャラクターは多く、荼毘、トガヒミコ、スピナーはステインの思想の影響を受けヴィラン連合に参加しています。また、ステインとの対決でヒーローとしてのあるべき姿を考えさせられた飯田もまた、大きく影響を受けた人物と言えるでしょう。

ステインは、オールマイトやデクと関係の深いキャラクターですが、ほかのヴィランとは少し変わった関わり方をしています。

ステインは、脳無に襲われたデクを助けた過去があります。その理由としてはまず、デクたちとの戦いのなか、見返りを求めずに自分を犠牲にして仲間と戦う真のヒーローとしての素質をデクや轟のなかに見つけたことで、デクが粛清対象から外れていた、ということが挙げられます。尚且つ、正しき社会を求める彼にとっては、偽物のヒーローだけが粛清対象ではなく、いたずらに力を振りかざすヴィランもまた粛清対象であったためです。

ステインと最も関係が深い人物といえば、オールマイトです。ステインは、オールマイトのようなヒーローを目指していた過去があり、ヴィランとなった今もヒーローへ求めるその理想像は変わっていません。偏った正義感ではありますが、その強い信念と生真面目な行動原理は、ヒーローにも大きな影響を与えています。オールマイトも、無力感に打ちひしがれていた際に、ステインの言葉を受け弱体化した今の自分でもできることがあると鼓舞されています。

そんな関係の深いステインとオールマイトですが、これから仲間になるのか今後の展開にも注目です。ステインとしてはオールマイトに自分を止めてほしいという願いがあることが示唆されていますが、ヴィラン連合との対決ではお互いの利害が一致し、仲間として協力し行動するようなこともあるかもしれません。

ヒロアカは、コミックスだけでなくアニメも幅広い世代から人気の作品です。ステインは、そんなヒロアカのアニメ放送にも登場しています。

ステインの声を担当しているのは、声優の井上剛さんです。アニメでステイン役を井上さんが務めることが発表された際には、多くのファンが歓迎しました。

井上剛さんは、シグマ・セブンに所属する、佐賀県出身の声優です。ヒロアカのステインはもちろん、これまでに様々なタイトルのアニメやゲーム、洋画の吹替えなどを担当し、活躍している実力派です。

井上剛さんは、「ヘタリア」のスペイン役をはじめ、「TIGER & BUNNY」のスカイハイ / キース・グッドマン役、「黒子のバスケ」の土田聡史役など、多くの人気作品で重要人物を演じています。

ほかのヴィランとは一線を画す存在感を放つキャラクターであるステインには、多くのファンを惹きつける魅力があります。 また、ステインが今後仲間になるのではないかといった考察をするファンも多く、SNSでも度々話題となっています。そんなステインについてのTwitter上での反響をまとめました。

登場人物のトガヒミコを真似て、ステインのことをまるでアイドルのように「ステ様」と呼ぶファンも多く、SNSではその高い人気っぷりがうかがえます。作中と同じく、実際の世界でも熱狂的なファンを生み出すカリスマ性を発揮しています。

包帯で素顔を隠した姿など、正体不明のミステリアスなダークヒーローといった見た目も人気の理由です。また、凶暴なふるまいや怖い見た目と、実は生真面目な性格というギャップも彼の大きな魅力となっています。

ステインのオールマイトへの強い敬愛からくる行動は、多くの原作ファン＆アニメ・ファンの心を動かしました。強さだけでなく、その憎めない人物像も人気の理由です。

ステインは、ヒーロー殺しの異名を持つヴィランでありながら、ヒーローを目指した過去や理想のヒーロー像を持ち、正しき社会のために行動するという、非常に魅力的なキャラクターです。再登場では、弱体化したオールマイトの正体を見てからも、幻滅したり信念を曲げるようなことなく、むしろオールマイトに対しヒーローであることを貫くよう鼓舞する重要な役割も果たしたのでした。アニメの続編制作も決まり、連載もますます盛り上がるヒロアカ、ステインの今後の動向も見逃せません。