【ハイキュー】山口忠はサーブを武器にした選手！人物像や月島との関係も

『ハイキュー』に登場する山口忠は、烏野高校でミドルブロッカーを務める1年生選手です。物語の序盤では、一緒に入部した1年生3人が序盤からスタメンで活躍する中、唯一控え選手としてベンチ入りという悔しい思いをしていました。そんな中、バレー部のOBである社会人・嶋田誠との出会いで、山口忠は自分だけの武器となるサーブを持つことになります。まずは、山口忠のプロフィールと『ハイキュー』の概要、あらすじについて見ていきましょう。

山口忠は、主人公達と同じ烏野高校バレー部の部員で1年生です。小学生の頃からバレーボールをしていて、身長も高いことからミドルブロッカーとして入部早々控えメンバーではありますがレギュラーとなります。ぴょこんと立ったアホ毛とそばかすが特徴で、とっつきにくいクールな性格の同級生・月島蛍とは幼馴染みという間柄です。物語の序盤では、月島蛍と共に日向翔陽達を茶化したりしていましたが、次第に打ち解けていき、彼らのブレーキ役となっていきます。

山口忠が活躍する『ハイキュー』は、『週刊少年ジャンプ』で2012年2月から2020年7月まで8年間連載されていた漫画作品です。バレー部に所属する男子高校生達の戦いを描いたスポーツ漫画で、2022年8月には、単行本の累計発行部数が5500万部を突破する程の人気を博しています。2014年からはテレビアニメの放送も開始し、その後劇場版やゲームが制作されました。2018年には、「高校生が“好きなマンガ・コミック”」というランキングで女性部門の1位に選ばれています。

小学生の頃に、春高バレーの中継を偶然目にした主人公の日向翔陽は、大きな選手に混ざって活躍する小柄な選手を見つけます。誰よりも高く跳び、得点を重ねていくその選手は、「小さな巨人」と呼ばれていて、日向翔陽の憧れの存在となりました。それから4年後、日向翔陽は小さな巨人の母校・烏野高校に進学し、バレー部に入部します。そこで、これから最大のライバルであり最高のパートナーとなるもう1人の主人公・影山飛雄との運命的な出会いを果たすのでした。

山口忠は、烏野高校の1年選手の中では、唯一スタメン入りできなかった選手です。しかし、その悔しさをバネに、自分が自信を持って試合で戦える武器を手に入れる為に、人一倍努力する努力家な一面があります。普段は少々気弱で、月島蛍とセットで登場することが多い山口忠ですが、試合の大事な局面で流れを変える重要な選手として成長していきます。ここからは、『ハイキュー』本編で見せた山口忠の人物像や名言について紹介します。

山口忠は、1年生ではありますが、身長が179.5㎝もあり、キャプテンの澤村大地をはじめとする2、3年生の先輩達よりも高身長です。その為、高身長を活かして、ブロックの要であるミドルブロッカーというポジションに就いています。高身長であること以外に特徴的な武器を持っていなかった山口忠は、自分だけの戦い方を見つける為、サーブに集中して練習を始めます。その結果、威力の強いジャンプフローターサーブという武器を身に付け、試合の流れを変える重要な選手となります。

普段は大人しくて、試合前には緊張で落ち着かなくなる少々気弱な性格をしている山口忠ですが、実は非常に負けず嫌いな一面もあります。入部して間もないのにレギュラーを勝ち取り、練習試合でスタメンになった同級生3人を羨ましく思一方で、自分も試合で活躍できる武器を手に入れたいと強く思っていました。そこで、烏野高校のOBである社会人・嶋田誠からジャンプフローターサーブを教わるようになり、普段の練習後に追加でサーブの練習を取り入れます。

表にはあまり見せませんが、負けず嫌いで努力家な一面も山口忠の魅力の1つとなっています。

試合で活躍することが少ない山口忠ですが、大事な局面でかっこいい名言を発する印象深いキャラです。『ハイキュー』の作中では、幼馴染みの月島蛍のやる気を目覚めさせるのに一役買うなどの活躍もしています。ここからは、山口忠が『ハイキュー』の作中で発した名言を3つ紹介します。

バレーを本気でやらない月島蛍に対して山口忠が発した名言です。なんでもそつなくこなす月島蛍に強い憧れを持っていた山口忠は、身長も能力も充分あるのにバレーに対して本気で取り組まない月島蛍の態度に怒ります。練習すれば、もっと上達するはずなのにそれをしようとしない月島蛍に対して、努力して必死に追いつこうとする山口忠は自分の思いの丈をぶつけました。それを聞いた月島蛍は、山口忠のこの発言に「かっこいい」と素直な気持ちを口にします。

公式の試合で始めてピンチサーバーを務めることになった時の山口忠の名言です。宿敵である青葉城西とのインターハイ予選で、試合は青葉城西高校有利の流れとなります。なんとかして試合の流れを変えたいと考えた監督の烏養繋心は、ジャンプフローターサーブを練習中の山口忠に白羽の矢を立てました。公式戦でいきなりサーブを打つことになった山口忠は、緊張に押しつぶされそうになりながらも、自分も戦えるということを証明したいという思いを胸にコートに立ちます。

月島蛍からツッコミを入れられた時の山口忠の名言です。小学生の頃からの幼馴染みでクラスも同じの2人は、学校生活でも部活の時でも一緒にいることが多いです。月島蛍に強い憧れがある山口忠は、月島蛍が他人から褒められたりすると自分のことのように自慢したり反応します。その際に月島蛍からツッコミを入れられると、「ゴメン」と軽く謝るのが『ハイキュー』の作中ではお馴染みの展開となっています。

山口忠が、努力でジャンプフローターサーブを身に付け、試合でも活躍できる選手になった背景には、多くの登場人物達との交流が関係しています。ここからは、山口忠と『ハイキュー』キャラの関係性について詳しくまとめていきます。

月島蛍は、烏野高校の1年生選手で、山口忠とは小学生の頃からの幼馴染みです。小学生の頃にいじめられていた山口忠を無意識の内に助けたことで、2人は仲良くなり親友と呼べる間柄になります。クールで無表情なことが多い月島蛍とは反対に、山口忠は明るく表情豊かで『ハイキュー』の名物コンビとなっています。山口忠は、月島蛍のなんでも器用にこなしてしまうところに強い憧れを持っていて、追いつけるようにといつも努力しています。

嶋田誠は、烏野高校の元バレー部員です。現在は町内にある「嶋田マート」という個人経営のスーパーを営んでいます。学生時代にジャンプフローターサーブを習得しいて、それを高校生相手に披露したことで、山口忠は嶋田誠に師事を仰ぐようになります。試合で戦える武器を身に付けたい山口忠は、部活後に嶋田誠の下を訪れ、毎日夜遅くまでジャンプフローターサーブの練習をしています。山口忠の良き理解者であり、精神面でも支えてくれる大人として山口忠は慕っています。

木下久志は、烏野高校の2年生選手です。山口忠の先輩であり、ポジションはウイングスパイカーです。2人もレギュラーではありますがスタメンではない為、試合ではコートの外で一緒に応援したり、よく話をしています。春高の予選以降は、山口忠と一緒にジャンプフローターサーブの練習を始めたことで、さらに仲が良くなりました。

谷地仁花は、烏野高校の1年生マネージャーです。山口忠とは、選手とマネージャーという関係であり、部活以外でも気軽に話をしています。2人とも気弱な部分がある為、緊張する場面での心境が分かり合えるようで、お互いに励まし合う仲です。小柄でかわいらしい見た目をした谷地仁花に対して、山口忠は初見で「かわいい」と感想を述べていました。

烏養繋心は、烏野高校のOBで現在の監督です。町内にある坂ノ下商店の息子で、普段は店番をして過ごしています。山口忠とは、選手と監督という関係です。学生時代にスタメン入りできなかった過去を持つ烏養繋心にとって、山口忠の心境は痛い程分かるようで、激励をされています。監督として心身ともに強化に力を入れている烏養繋心のことを山口忠は非常に信頼しています。

武田一鉄は、烏野高校の国語教師でバレー部の顧問です。バレーボールは未経験の為、技術面では指導できませんが、選手達の精神面を主にサポートしています。また、選手達が強くなれるようにと練習相手を探したり根回しをしたりと、裏で必死に動く顧問でもあります。そんな武田一鉄は、山口忠をはじめとする部員全員から厚い信頼を寄せられています。

山口忠は、スタメンではありませんが、試合の大事な局面で流れを変えるピンチサーバーとして活躍していく選手です。ここからは、『ハイキュー』の作中で見せた山口忠の活躍や登場シーンを順番に紹介していきます。試合以外で登場したシーンも併せて見ていきましょう。

小学生の頃は、同級生に容姿のことでからかわれ、いじめの対象とされていました。言い返す勇気もなく、ただじっと耐える毎日でしたが、そんな時に偶然通りかかった同級生の月島蛍に助けられたことで山口忠の人生は大きく変わります。月島蛍のクールな部分に惹かれた山口忠は、それから月島蛍と仲良くなり、一緒にバレーを始めるようになります。多くの時間を共にしてきたことで、山口忠は月島蛍の表情や口調の微妙な変化にも気付く程、月島蛍の理解者となっていきます。

烏野高校のバレー部に入部して、楽しくバレーを続けようと考えていた山口忠でしたが、同級生3人がいきなりスタメンになったことで焦りを感じるようになります。レギュラーとして練習試合にも出て、選手として急速に成長していく同級生とは対照的に、コートの外から応援することしかできない自分に劣等感を抱いていました。

そんな時、烏養繋心が監督になり、OBでジャンプフローターサーブを打つことができる嶋田誠と出会います。自分が試合で活躍できることを目標に、山口忠は嶋田誠からジャンプフローターサーブを習うようになります。

青葉城西高校とのインターハイ予選で、烏野高校は劣勢に立たされます。勢いに乗る青葉城西高校の流れを断ち切る為、監督の烏養繋心が投入したのが、山口忠でした。突然ピンチサーバーとして呼ばれた山口忠は、緊張とプレッシャーに押しつぶされそうになります。しかし、「試合に勝ちたい」「自分も戦えることを証明したい」という気持ちが高まり、ついに公式戦デビューを飾りました。

ジャンプフローターサーブは失敗に終わりましたが、この時の悔しさが励みとなり、より一層ジャンプフローターサーブの練習に熱を入れるようになります。山口忠が負けず嫌いの努力家であることが判る1戦です。

春高バレーの予選で準々決勝まで勝ち上がった烏野高校は、和久谷南高校と試合をします。ここでも、試合の流れを変えようと、烏養繋心は山口忠をピンチサーバーとして投入しました。緊張の中コートに立った山口忠は、ジャンプフローターサーブを打ってなんとか相手のコートに入れることに成功します。しかし、2回目のサーブはミスを恐れて普通のサーブを打ってしまいます。

試合には勝ったものの、自分の武器を自ら捨ててしまった山口忠の行動に、烏養繋心は非難の声をあげようとします。しかし、逃げるようなサーブを打った山口忠を誰よりも避難したのは、山口忠自身でした。ミスを恐れるあまり、ジャンプフローターサーブを打たなかった自分が許せないと感じた山口忠は、これ以上逃げないことを決意します。

春高バレー予選の準決勝は、インターハイ予選でも戦った青葉城西高校でした。2セット目で流れを変えたいと再びピンチサーバーとしてコートに立つ山口忠。和久谷南高校戦で見せた情けない姿を返上するように、思いっきりジャンプフローターサーブを打って得点を稼ぎます。サーブから逃げないと決意した山口忠は、2本目のサーブもジャンプフローターサーブで勝負し、サービスエースを決めます。

3本目のサーブは相手に拾われてしまいますが、サーブ権を渡さないと必死になった山口忠は、相手の攻撃に体を張ってレシーブをしてサーブ権を守りました。この試合では、ピンチサーバーとして入った山口忠が4得点を連続で取る大活躍を見せて、見事に試合の流れを烏野高校に引き寄せることに成功します。顧問の武田一鉄からも「この試合のヒーロー」だと賞賛され、山口忠は自分の活躍をひしひしと実感するのでした。

春高バレー予選の決勝で、宮城県の強豪・白鳥沢高校と対決することになった烏野高校。山口忠の最初の活躍は2セット目の終盤でした。以前のような弱気な態度はなく、ジャンプフローターサーブを自分の武器として自信を持って山口忠はコートに立ちます。サーブは成功しますが、相手のレシーブに拾われ得点に繋げることはできませんでした。

その後、3セット目ではサーブを失敗するものの、4セット目では月島蛍とのコンビネーションで得点をもぎ取ります。勝敗が決まる大事な5セット目では、1人で3点を稼ぐ活躍を見せ勝利に貢献しています。

春高の宮城県代表として全国の舞台に立った烏野高校の初戦は椿原高校でした。1セット目からピンチサーバーとして投入される山口忠は、冷静にジャンプフローターサーブを決めて得点に繋げます。嶋田誠から、不安や緊張を和らげる方法として「リセットの視点」というものを学んでいた山口忠は、全国という緊張する場面でもいつも通りのサーブが打てるように成長していました。2セット目でコートに立った時はサーブに失敗してしまいますが、烏養繋心から心身共に成長していると賞賛されます。

春高で椿原高校を下した烏野高校の次の相手は、兵庫県の強豪・稲荷崎高校です。1セット目の終盤でピンチサーバーを務めることになった際、稲荷崎高校の応援旗が非常灯に隠れて見えなくなるアクシデントに見舞われます。山口忠は、リセットの視点として、試合会場の非常灯を目印にしていた為、思わぬハプニングに動揺してしまいました。

応援に駆け付けていた嶋田誠の機転でなんとか平常心を取り戻した山口忠は、なんとかサーブを成功させて1点を獲得します。その後、2セット目、3セット目でもピンチサーバーとして投入されますが、相手のレシーブとコンビネーションに阻まれ、得点に繋げることはできませんでした。

春高3回戦の相手は、烏野高校最大のライバル・音駒高校です。この試合では、全てのセットで山口忠が投入されることになりました。すっかり自分のものにしたジャンプフローターサーブを武器に、サーブを成功させ得点を稼ぐ活躍を見せます。中でも、1セット目で見せた月島蛍とのコンビネーションは、2人の関係性を物語る名シーンとなっています。

春高4回戦目まで勝ち上がった烏野高校の次の相手は、長野県の代表・鷗台高校です。ブロックの強い強豪校を相手に、1セット目から白熱した試合が展開されます。山口忠は、1セット目と3セット目にピンチサーバーとして投入され、得点を獲得する活躍を見せました。3セット目では、サーブ以外でも点を稼ぐ活躍を見せ、本来のポジションであるミドルブロッカーとしても活躍します。

鷗台高校に敗北したことで、初めての春高は幕を閉じ、3年生も引退します。その後も、山口忠は烏野高校のバレー部としてバレーを続け、3年生の頃には、キャプテンを務めるまでに成長しました。同級生選手4人の中で、コミュニケーション能力にも長け、チームをまとめることに秀でている山口忠は、キャプテンとして活躍します。

『ハイキュー』は、高校を卒業して4年後の世界も描かれています。高校卒業後、大学に進学した山口忠は、卒業を控えた大学4年生となっていて、既に県内にある家電メーカーに就職が決まっている状態です。バレーは続けていないようですが、月島蛍をはじめとするかつての仲間とはまだ仲良くしています。

『ハイキュー』に登場する山口忠は、表情豊かで少々気弱な烏野高校の選手です。アニメ版でも、プレッシャーや緊張に押しつぶされそうになりながらも、必死に努力する姿が印象的です。ここからは、『ハイキュー』のアニメ版で山口忠の声を演じた声優について紹介していきます。

『ハイキュー』のアニメ版で、山口忠の声を演じた声優は、斉藤壮馬さんです。芯の強い努力家の山口忠は、気弱ではありますが、自分の考えをしっかり持っているかっこいいキャラとして登場します。アニメ版でも、そんな頑張り屋な性格がよく判るハキハキとした声をしています。

学生時代に声優に興味を持ち始め、大学生の頃に声優の養成所に通っていたという斉藤壮馬さん。学業と声優の両立が難しいと感じた為、一時的に学業に専念し、再び養成所に通い直した過去があります。大学の卒業が決まると声優業を本格的にスタートさせ、『ハイキュー』の山口忠役で一役有名になりました。読書家としても有名で、おすすめの書籍を紹介するコーナーを定期連載しています。

優しい声色の斉藤壮馬さんは、落ち着いた真面目な男性役から明るく元気な少年役まで幅広く演技分ける実力派の声優です。シンガーソングライターとしても活躍する程歌唱力の高い斉藤壮馬さんは、数多くのキャラクターソングにも参加しています。斉藤壮馬さんにとって、声優として注目されるようになったきっかけは『ハイキュー』の山口忠役だった為、特に思い入れのあるキャラとして挙げています。

物語の序盤では、主人公の日向翔陽や影山飛雄の影に隠れて、あまり目立つことのなかった山口忠。しかし、練習試合で活躍する同級生の姿を見て、自分も同じコートに立ちたいというひたむきな思いを募らせます。自分の武器として、ジャンプフローターサーブを必死で練習する姿に、多くのファンが感動しています。努力が実って試合で活躍するようになると、ファンは山口忠をどんどん応援するようになりました。

表情豊かで高身長の山口忠は、気弱な部分もありますが、努力家な一面がかっこいいと読者人気は非常に高かったです。月島蛍とのコンビは特に人気、2人のやりとりは『ハイキュー』でも名物となっています。

試合で戦いたくてジャンプフローターサーブを習得した山口忠。始めての公式戦では、緊張のあまり失敗してしまい悔しい思いをしていました。しかし、その後は自分の武器としてジャンプフローターサーブを猛練習する努力を見せます。青葉城西高校との試合では、気合いを入れたジャンプフローターサーブでサービスエースを決め、多くの読者を感動させていました。

『ハイキュー』に登場する山口忠は、ピンチサーバーとして活躍する努力家な1年生選手でした。気弱な性格ではありますが、試合の中で、特に注目を浴びるピンチサーバーとなり、仲間の危機的状況を救うかっこいいキャラとして人気を集めています。1つのサーブにこだわり、ひたむきに努力する姿山口忠の活躍を、是非『ハイキュー』本編で堪能してみて下さい。