【ゴールデンカムイ】親分と姫の恋物語がアニメ化する？二人の魅力を徹底解説

ゴールデンカムイの65話『不死身の赤毛』にて通称親分と姫が登場すると2人の生き様が描かれた『モンスター編』の物語が展開され、ファンの間で高い人気を誇る名シナリオとなりました。ここでは親分と姫それぞれのプロフィールをまとめ、『ゴールデンカムイ』の作品概要とあらすじについてもおさらいしていきます。

親分こと若山輝一郎は24人の脱獄囚の1人で、博打をシノギにするヤクザの親分です。大柄な体格と上半身に刻まれた和彫りが特徴的で、杉元やヒグマを相手に対等に渡り合えるほどの強さを持っています。言動は豪胆なもので男前ですが、その裏で同性愛者でもあり仲沢達弥と恋仲関係を築いています。

姫こと仲沢達弥は若山輝一郎に仕える手下です。丸いハット帽と痩身な体格が特徴的な男性で、若干陰気な人柄をしています。イカサマを得意としており作中でも丁半という博打で壺振りをしてキロランケを騙そうとしました。また、若山とは親分と手下の関係でありながら、同性ながら互いに愛し合っている関係でもあります。

ゴールデンカムイは野田サトルによって週刊ヤングジャンプに連載されていた漫画作品です。北海道に眠るアイヌの金塊を巡って杉元たちがサバイバルバトルを繰り広げる物語が描かれており、アイヌ文化を基調とした世界観や破天荒な個性を持ったキャラクターたちが話題を呼びました。2022年9月時点で累計発行部数2300万部を突破しており、アニメ化や実写映画化といったメディアミックスも展開されています。

日露戦争終結後、杉元佐一は幼馴染の眼病の治療費を稼ぐために北海道で砂金を採る生活をしていたところ、アイヌが遺した金塊の噂を耳にします。早速その在り処を示す24人の脱獄囚を探し始めるとヒグマに襲われてしまった杉元でしたが、アイヌの少女アシㇼパによって救われます。2人は共通の目的を持っていたことから共に行動することを決め、他に金塊を狙う敵集団と熾烈な戦いを繰り広げることになるのでした。

ここからは親分と姫の恋物語のアニメ化情報についてまとめていきます。親分と姫の恋愛を描いたモンスター編は衝撃的な内容の連続で、連載当時多くの読者に強いインパクトを与えました。この人気からモンスター編のアニメ化は大勢のファンに期待されていたシナリオでもありました。

親分と姫の恋愛物語は本来放送されていたアニメ版ゴールデンカムイですべてカットされていました。アニメ監督からは放送する話数の都合上削らざるを得なかったと説明されていますが、ファンの間ではどう考えても地上波で放送できる内容ではなかったからと推察されています。

全話カットされたことでファンにとっては残念に思われていましたが、親分と姫の恋愛物語が見たいという熱烈な声がメーカーや各関係者に届いたことでコミックス19巻の封入特典にこの物語が映像化されたDVDが発売されるようになりました。なお、この特典は完全予約生産という限定品でしたが、OAD第三弾『モンスター編』として様々な配信サイトでネット配信されています。

3月14日にTVアニメ『ゴールデンカムイ』公式Twitterからホワイトデーの記念として『白い恋人 チョコレートドリンク オリジナル缶／親分と姫編』が当たるキャンペーンが開催されました。このキャンペーンで制作されたオリジナル缶は親分と姫の描き下ろしイラストが描かれており、ファンの間でゴールデンカムイらしいと評判になりました。

ここからは親分と姫の魅力や登場シーンについてまとめていきます。ファンの声によってモンスター編のアニメ化が果たされたわけですが、それだけファンの人気を集めた理由はモンスター編に登場した親分と姫それぞれの人物像や関係性が魅力的だったからと言えます。

親分は苫小牧で競馬賭博を牛耳るヤクザという肩書きを持ち、愛刀・長ドスで数多の商売敵やヒグマを切り捨ててきた武闘派な強さを持っているところが魅力で、実際に作中では不死身の杉元と互角に渡り合ってみせています。それでいて同性愛者というギャップを併せ持っていることに衝撃を受けた読者は多くいることでしょう。

姫はイカサマ賭博における壺振りの腕前は一級品であり、実際に姫はその技術で親分に多くの利益をもたらしたとされています。しかし、それ以上に魅力的な部分は男色家であること、それも親分とは対照的に女々しく嫉妬深いところでしょう。

2人の出会いは姫がいた賭場に親分が偶然訪れたところから始まっており、姫の壺振りに惚れこんだ親分が彼を引き抜こうとしたものの、当時姫はその誘いを断りました。しかしその後、姫も次第に親分の男の色気に魅了されていきついに組を裏切って彼の元へ移ることを決意しました。

本編65話～69話に2人が登場すると、競馬のイカサマを妨害されてキロランケに恨みを持っていた親分は姫のイカサマで彼を嵌めようとしました。しかし、姫はわざとイカサマを失敗し親分を嵌めます。その理由は「親分が浮気したから」というもので、姫は親分が男娼に手を出したことを根に持っていました。

その後、突然現れたヒグマに襲われたことで2人と杉元一行は対処に追われますが、その最中に親分は長ドスを落としてしまいます。それを姫はヒグマに狙われる危険を顧みず拾い上げ、長ドスを受け取った親分がヒグマを退治してみせましたが、既に2人は致命傷を受けてしまっているとその場に倒れ込みます。そして、2人は共に死んでいくことを幸せに感じながら静かに息を引き取るのでした。

親分のモデルは若山富三郎、姫のモデルは仲代達矢と言われています。2人はどちらも昭和に活躍した俳優であり『銀幕のスター』と称されるほどの有名人です。なお、モデルになった2人は同性愛者ではなくゴールデンカムイ作者の野田先生は2人が存命の時にモンスター編を連載していました。

ここからはアニメ版ゴールデンカムイにて親分と姫、それぞれを担当した声優についてまとめていきます。ファンの期待によって実現されたアニメ化は制作側も相当に力を入れていたそうで、起用された声優も界隈の第一線に立つ名の知れた声優となっています。

若山輝一郎を演じた声優は銀河万丈（ぎんがばんじょう）さんです。独特の重厚かつ渋い声色から威厳ある悪役を演じることが多く、『機動戦士ガンダム』や『北斗の拳』など数多くの名作で悪役を担当しています。その演技力は洋画の吹き替えやナレーションなどにも活かされています。

仲沢達弥を演じた声優は田中秀幸（たなかひでゆき）さんです。幼少期の頃からラジオドラマ『アッちゃん』にて主演を演じたことがあるベテラン声優で、内向的で繊細な人間を演じることに定評があります。また、銀河万丈さんとはジャンプ原作のアニメにて共演する機会が多いです。

親分と姫が登場し異色な恋愛関係を描いたモンスター編がアニメ化すると発表された時、ファンからは様々な反応が寄せられ大きな盛り上がりを見せました。ここでは親分と姫に対する世間での評判や人気について、実際に寄せられているコメントを参照しながらまとめていきます。

モンスター編のアニメ化が決定した時、多くのゴールデンカムイファンが歓喜の声を上げていました。親分と姫が織りなす恋愛物語はそれだけファン人気が高く、相当な需要があったことでしょう。

実際にモンスター編を視聴したファンからは原作の面白さをそのまま再現されていて満足した、といったコメントが多く寄せられていました。親分と姫は本編に登場してから退場するまでがあっという間で活躍シーンが短いですが、杉元たちの前で披露した同性愛コメディは杉元や視聴者に強い印象を与えたことでしょう。

声優ファンとしては銀河万丈さんと田中秀幸さんをキャスティングしたことが喜ばしいことだったそうです。声優2人は硬派な役を演じることが多いため、ゴールデンカムイにて意外な演技を見れたことは貴重な体験だったことでしょう。

親分と姫の恋愛物語は19巻の封入特典DVDとしてアニメ化されました。現在はDVDそのものを手に入れる方法が限られていますが、内容は公式でネット配信されているので気になる人はそちらで確認してみると良いでしょう。