【進撃の巨人】イェレナの人物像から正体まで解説！目的や変顔についても

反マーレ派兵士の1人として登場したイェレナはジークのことを強く慕っている人物として印象的で、アルミンに見せた変顔の人としても読者に知られています。ここではイェレナのプロフィールをまとめ、進撃の巨人の作品概要とあらすじについておさらいしていきます。

イェレナはマーレ編から登場したマーレ兵です。明るい色をした短髪と黒い瞳、女性ながら190に達するほど長身な容姿が特徴的です。マーレに滅ぼされた国の出身でなすすべがなく兵士として徴用された経緯を持っていますが、ジークに心酔したことから反マーレ派義勇兵を立ち上げることになります。

進撃の巨人は諌山創によって別冊少年マガジンに連載されていた漫画作品です。巨人の脅威に人類が立ち向かうダークファンタジーアクションが描かれており、緻密に練られた設定と散りばめられた多数の伏線、それらを回収して成り立つストーリーが読者を魅了していきました。2022年9月時点で累計発行部数は1億1000万部を突破しています。

ウォールマリアの壁に守られた街シガンシナ区で生活していた少年エレンは、ある日突然現れた超大型巨人によって平和な日常を奪われました。破壊された壁から巨人の群れが侵入し人々を襲うと、エレンは目の前で母親が捕食される瞬間を見てしまいます。強い憎悪を抱いたエレンは全ての巨人を駆逐することを決意し、2年後に訓練兵団への入団を果たします。

ここからは進撃の巨人におけるイェレナの人物像から正体・目的までを解説していきます。マーレの兵士と紹介されていたイェレナでしたが、彼女には本当の正体と目的が隠されていると物語の終盤までそれを明かさずにいました。

初登場は進撃の巨人25巻第99話『疾しき影』です。1人の男のマーレ兵がポルコとピークを騙して地下に閉じ込めますが、リヴァイが「いつまでそれをつけてるつもりだ」と訊いたことでマーレ兵は顎髭を外し、成りすましていたイェレナが正体を現しました。

イェレナは目的のためなら手段を選ばない冷酷な性格をしています。自分たちにとって障害になり得る存在と分かれば、仲間であっても容赦なく殺害するほどで容赦がありません。

長身かつ短髪な見た目からイェレナの性別がどちらなのかとネット上で意見が割れていましたが、イェレナの性別は女性であることが明らかにされています。ピークは「彼女」、ピクシスは「美女」と呼んでおりほぼ確定と言えます。

イェレナとは『太陽の神』という意味があります。進撃の巨人作中でイェレナはジークとエレンのことを「死後も救世主として人類を照らす太陽となり…」と話していましたが、このセリフはイェレナの名前の意味にかけられていたことになります。進撃の巨人登場キャラは神話にまつわる元ネタが多く、イェレナもその系統から名付けられたと推察されます。

マーレに滅ぼされた国の人間と言われていたイェレナでしたが、ピークの調査によって彼女の正体はごく一般的なマーレ人であることが明かされました。イェレナは純血のマーレ人でありながら自国に反旗を翻していたのでした。この正体はジークに対しても明かしていませんでした。

イェレナの目的はエルディア人の解放と自ら語っていましたが、ジークに触発されてからは彼の思想を敬うようになり安楽死計画を完遂させて歴史に名を残すことが目的になりました。イェレナはジークのために行動するようになり、パラディ島にやってきた邪魔者を排除し島を発展させていきました。

ここからは進撃の巨人におけるイェレナの変顔や他キャラとの関係についてまとめていきます。イェレナが本編中に披露した変顔は読者の間で大きな衝撃と話題性を与えました。また、一部の読者からはあるキャラクターと見た目が似ていて間違えられているそうです。

進撃の巨人第118話にて、アルミンが安楽死計画に賛同しているフリをしているとそれを聞きつけたイェレナは威圧するような顔で彼を見下ろしました。この時の顔が異質過ぎるあまり読者から『変顔』と呼ばれるようになりました。イェレナが変顔をした理由はアルミンの真意を見極めるためと言われています。

イェレナとアルミンの2人を見比べてみると、髪型と髪の色合い、目の色などがそっくりで読者の間で似ていると話題になりました。お互いに中性的に見られることから雰囲気も似ていると言えるでしょう。血縁関係などは繋がっていないため、2人が似ている理由はたまたまと推察されます。

イェレナと関係が深いキャラクターはジーク、エレン、オニャンコポンの3人が挙げられます。それぞれ本編の進行と共に関係性が進展していきました。本編中に描かれた内容を紹介しながら関係性を説明していきます。

ジークは獣の巨人の継承者でエルディア人安楽死計画を企てた張本人です。イェレナはジークに心酔して以来彼を神と崇めるようになり、彼と共に歴史に名を遺すために自らの経歴すら抹消しました。計画実現のために反マーレ派義勇兵を立ち上げパラディ島の防衛及び管理のために行動を起こしていましたが、ジークが始祖の主導権を失ったと知った後は自暴自棄になりました。

エレンはジークの異母弟で始祖の巨人の継承者です。イェレナがエレンに安楽死計画の話を持ち掛けたことがあり、その際エレンは賛同したフリをして独断でマーレに奇襲することを決めました。エレンがマーレ軍高官を一掃したことをイェレナは高く評価して彼を信頼しましたが、後にエレンはジークを裏切り始祖の主導権を奪い取って地鳴らしを決行します。

オニャンコポンは反マーレ派義勇兵の兵士です。オニャンコポンは安楽死計画について知らされぬまま義勇兵に参加しており、計画を知った後はイェレナの粛清に恐れて従うフリをし投獄されていたアルミンたちを解放しました。後にそのことがバレると処刑させそうになりましたが、地鳴らし阻止派のメンバーによって救出されました。

ここからは進撃の巨人におけるイェレナの活躍や名言・死亡説についてまとめていきます。ジークに接触してからイェレナは安楽死計画を進めるために自らの立場を利用してまでそれを完遂しようとしました。彼女が取ってきた行動を順を追って説明していきます。

イェレナは安楽死計画を進行させるために様々な活躍をしました。ここからは、イェレナの活躍を6つの項目に分けて解説していきます。どれもジークに心酔するあまりに、必ず安楽死計画を成功させたいというイェレナの強い想いが感じられます。

パラディ島調査船に潜り込んでいたイェレナはマーレ軍の上官を射殺し、パラディ島政権に対して技術や情報を提供する代わりにジークの要求を受けるよう取り引きを持ちかけました。パラディ島の中には過去にジークに被害を受けた住民がおり反感を持たれていましたが、マーレの調査船から島を守るために政権は仕方なくその提案を飲むことにしました。交渉の裏でイェレナはジークの脊髄液入りワインを兵団に飲ませて下準備を進めていました。

計画のためにイェレナは次の行動としてフロックを味方に引き込みエレンと接触しました。そこでエレンに安楽死計画の協力を要請しそれを受諾してもらうことに成功しました。ただしエレンはイェレナに従うフリをしており、後に彼らに協力するつもりはないことをフロックに告げています。そうとも知らずイェレナはエレンと行動を共にしマーレ軍の戦力を削いでいきました。

パラディ島に帰還した時、エレンとジークの独断行動に危険を感じた兵団上層部は彼らを投獄し、イェレナら義勇兵を人質として囚われました。そこでイェレナは駐屯兵団司令官のピクシスから尋問を受けることになり、エレンとの接触は認めたもののジークの計画については一切口を割りませんでした。

兵団のダリスがイェーガー派に暗殺される事件を契機にイェレナはジークの脊髄液入りワインを兵団の上官たちに呑ませたことをピクシスに明かしました。ジークの叫びが発動すれば彼らはいつでも無垢の巨人と化してしまう状況で、彼らは兵団本部に監禁されることになります。その後、イェレナはアルミンたち104期生にジークの真の目的を話します。

パラディ島にピークが侵入してくると彼女はエレンの味方になると進言しました。イェレナは彼女は信用できないと危険視し嵌めようとしていた罠を見抜いてエレンを救います。その後、マーレ軍とパラディ島の兵士、ジークの叫びに呼応した無垢の巨人が入り混じる中でついにエレンとジークが会合を果たします。そこでエレンはジークを裏切り彼の持つ始祖の主導権を奪い取って地鳴らしを発動させました。

イェレナはイェーガー派に拘束されて処刑されることになります。ジークを失ったことで生きる気力を失くしていたイェレナでしたが、間一髪のところでピークたち地鳴らし阻止派に助けられます。イェレナは阻止派からエレンの行き先を訊かれ、始めは拒否していましたが最終的にエレンがスラトア要塞に向かったことを明かしました。

初登場時は小者キャラと思われていたイェレナでしたが、物語が進んでいくと大物な雰囲気が増幅していき読者から注目されるようになりました。読者から特に人気のある名言をここで紹介していきます。

マーレの調査船に潜入し容赦なく上官の頭を撃ち抜いたイェレナは、船員の武器を捨てさせて巨人を前に堂々と上記のセリフを口にして誘いました。このシーンはイェレナが初めてパラディ島と接触した瞬間で、小者と思われていた彼女が未曾有の存在感を見せた名場面です。

シガンシナ区の兵団本部でイェレナはピクシスら兵団幹部たちと食卓を囲みます。そこで兵団はイェレナを人質にして言うことを利かせようとしますが、それに対してイェレナは上記のように返しました。ジークを神と崇めるイェレナにとってジークに歯向かおうとする存在は兵団であろうと許せないもので、彼女が完全にジークに狂信していることが窺えた瞬間でした。

地鳴らし阻止派に経歴詐称を暴露され正体に気付かれてしまったイェレナは、そこで義勇兵を立ち上げた理由がマーレへの復讐ではなく世界を救うヒロインになりたかっただけだと指摘されます。その推察にイェレナは毅然とした態度のまま上記のように語っていきました。その後イェレナは世界を救うために過去の遺恨を隠そうとする阻止派の方が罪深いと付け加え殴り合いの喧嘩に発展しましたが、結果的に仲間の結束を深めることになりました。

エレンの居場所を伝えたのを最後にイェレナはしばらく本編に登場しなくなりました。一部の読者からは描写されないまま死亡したのではないかと考察されていましたが、キヨミと一緒の小船に乗っている姿が描かれ生存が確認されました。この行動選択は、スラトア要塞には向かわずエレンと阻止派の戦いの結果に身を委ねようとしたと推察されます。

アニメ版進撃の巨人はスタイリッシュな作画で再現されたアクションシーンと、目的や生き残るために死力を尽くすキャラクターに迫真な演技が加わったことが評価されており、シーズン4が制作・公開されるほどの人気を博しています。ここではアニメ版進撃の巨人にてイェレナの声を担当している声優についてまとめていきます。

イェレナを演じている声優は斎賀（さいが）みつきさんです。女性ながら男性に間違えられるほどの低音ボイスの持ち主で、アニメ作品では少年や青年役の定番声優として知られています。2008年には第2回声優アワードのサブキャラクター女優賞を受賞しており、2010年には海外ファン賞を受賞しています。

これまでイェレナの正体や目的、行動理由や最後などについてまとめてきましたが、彼女の存在に対して進撃の巨人ファンはどのように思っているのでしょうか。ここではイェレナに対する世間での評判や人気について、実際に寄せられているコメントを参照しながらまとめていきます。

ファンの間でイェレナは変顔の人というイメージを強く持たれていました。アルミンを睨んだあの場面はホラー漫画のような顔などと言われており、一部の読者はトラウマになってしばらく怯えてしまったそうです。

正体を隠しジークに妄信的だったイェレナでしたが、その心根は純粋で冷徹な人間ながらそこまで腹黒くないキャラクターだと称されていました。ジークを失った後は処刑を潔く受け入れようともしていたため、計画のために取っていた行動は彼女の本当に叶えたかった夢だったのでしょう。

イェレナのことをアルミンの弟や親族と思っていた人は意外に多くいました。進撃の巨人に登場するどのキャラと比べてもこの2人の見た目は瓜二つのようで、密かに衝撃の事実が判明する瞬間を期待していた読者がいたそうです。

イェレナの正体は一般的なマーレ人で彼女はその正体を偽りながらジークのために行動を起こしていました。マーレ人という正体や変顔などで、彼女が本編中に強い存在感を放っていたことは確かでしょう。イェレナの目的を把握した上で進撃の巨人を読み返すと新しい発見があると思いますので、気になる方は再度本編をチェックしてみてください。